2 / 2
第2話 辺境行きの馬車と、謎の鑑定士
しおりを挟む
風が冷たい。
エイルは、木製の馬車の窓から流れる草原をぼんやり眺めていた。
馬車は辺境の街ウォルズへ向かっている。
昨日、山賊を退けたというあの一件から、一晩で状況が大きく変わっていた。
「いやぁ、本当にお世話になりましたな!いや、命の恩人だ!」
隣の席で豪快に笑うのは、商隊の主ハルマン。丸々とした体躯に柔和な笑顔、だが商売の嗅覚は鋭そうな男だ。
その対面には、護衛の若い剣士たちが並んで座っている。皆、エイルを見ればどこか緊張したように背筋を伸ばす。
「いえ、偶然なんですよ。ただ魔法が、暴発して……」
エイルが苦笑まじりに答えると、護衛の一人がごくりと唾を飲み込んだ。
「そ、そんな“偶然”で地形が変わるもんですかね……?」
「やめておけ、ランス。恩人を疑うようなことを言うもんじゃない」
ハルマンがそう言って窘めるが、護衛たちの視線から「化け物かもしれない」という恐れが消えない。
本人はその意味をわかっていないようで、ただ「運が悪かったな」と思っているだけだった。
エイルは窓の外に視線を戻す。
「辺境の町、ウォルズ。……聞いたことはあったけど、どんな所なんだ?」
ハルマンが頬を掻いた。
「辺境とはいえ、交易が盛んな場所ですよ。帝都から離れているぶん、自由でしてな。冒険者ギルドの支部も大きく、魔物素材の取引も多い。暮らすには悪くない土地です」
「なるほど……静かに暮らせればいいんですけどね」
エイルはそうつぶやいた。
平穏。それだけを今は求めていた。もう派手な戦いも名声もいらない。ただ、静かに生きたい。
馬車が揺れながら進む。
やがて休憩のため、小さな交易所に立ち寄った。木製の建物が数軒並び、井戸と馬のための水場がある。辺境にしては人通りも多い。商人や冒険者風の者たちが行き交い、活気に満ちていた。
エイルが外に出て伸びをしていると、「そこのお方」と声をかけられた。
振り向くと、一人の女性が立っていた。
すらりとした体に深い紫のローブ。切れ長の瞳と黒曜石のような髪が印象的だった。
彼女は小さく微笑みながら名乗った。
「はじめまして。私は鑑定士のセリアと申します」
「鑑定士……?」
エイルは首を傾げた。
鑑定士とは、物品や魔道具の真価を見極める専門家のこと。高価な宝石や魔剣の鑑定、あるいは人物のステータスを読み取る“鑑定魔法”を使える者もいるという。だが、そんな希少職業が、なぜこんな辺境に?
「先ほどの騒ぎを聞きました。あなたが、山賊団を一撃で倒したとか」
「……う、噂になるの早いですね」
エイルは困ったように頭を掻いた。
「あれはただの事故みたいなもんで……。俺、そんな強くないんです」
「それを判断するのが、私の役目です」
セリアは、静かながら確信に満ちた笑みで言い放った。
「もしよければ、あなたのステータスを鑑定させていただけませんか?」
エイルは戸惑った。
鑑定魔法を受けたことは、ほとんど無い。学院時代、一度受けた時の結果は「魔力平均以下」「適性は補助系のみ」――平凡そのものだった。
だが、彼女の真剣な表情に押され、結局はうなずいた。
「分かりました。ただし……笑わないでくださいね。俺、本当に凡人ですから」
セリアは微笑みながら小さく詠唱を始めた。
目が淡く光り、空中に文字が浮かび上がる。淡緑色の光が波打つように震え、数秒後、彼女の表情が凍りついた。
「……え?」
空気が張りつめる。
エイルが思わずのぞきこむと、そこには見慣れぬ文字がびっしりと並んでいた。
【鑑定不能】
【上位存在権限により制限】
【魔力限界値:測定不能】
【全属性適性:完全】
【特殊スキル:世界修正】【概念干渉】……
「…………え?」
今度はエイルの方が固まる番だった。
「な、なぁセリアさん? これ、バグってませんか?」
「バグ……いえ、そんなこと……あり得ません」
セリアは震える手で眼前の文字を何度も確かめた。首を振りながら、彼に向き直る。
「あなたは、“測定不能級”です。私の魔眼では、全情報を把握できません。……まるで、神格存在を見ているような錯覚を覚える」
「……神格、だなんて。そんな馬鹿な」
エイルは苦笑するが、セリアは真剣そのものだった。
「あなた……気づいていませんね?」
「気づくって、何にです?」
「あなたは、常識を超えた力を内包しています。たぶん、ご自分がそれを“抑えている”ことに気づいていない」
「……俺が?」
セリアが頷く。
「自覚がないからこそ、魔力の流出が起きないのです。もし意図して解放すれば、町ひとつが吹き飛びます」
エイルは青ざめた。
「え、え……いや、さすがに大げさじゃないですか……?! 俺、弱いですよ!? ドラゴンだって倒せませんし!」
「“元勇者パーティの追放者”という話は本当ですね……。それなのにここまでの数値とは……」
セリアの目が恐れと好奇に揺れた。
「あなたの力は、世界の理を歪めます。鑑定記録が消えるなど、初めての経験です……」
「……ますます怖くなってきたんですけど……俺、どうすれば」
「心配しないでください。誰にも言いません。ですが――」
セリアは一歩近づき、囁くように言った。
「あなたのような存在は、各国の権力者が放っておきません。できるだけ名を伏せて生きることをおすすめします」
「……やっぱり、静かに暮らすのが正解か」
エイルは遠い目をした。
その時、取引所の鐘が鳴り、ハルマンたちが呼ぶ声がした。
「おーい、出発の時間だ! エイル殿、乗ってくだされ!」
セリアは短く礼をして、別れ際に小声で言った。
「興味深い方ですね、エイル。……またお会いすることになると思います」
そう言い残し、彼女は群衆の中へと消えた。
馬車が再び動き出す。
風が冷たく頬を撫でた。
エイルは、あの不可思議な鑑定結果を思い出していた。
“世界修正”“概念干渉”――聞いたこともないスキル。
だが、そんなものがあるのなら、自分が無意識のうちに何かを壊したり、逆に修復していたりするのかもしれない。
「……まあ、考えてもしょうがないか」
エイルは苦く笑って頭を振った。
馬車は小高い丘を越え、夕陽に染まる大地を進む。
その背後、どこからか淡い光が降っていた。まるで彼の存在そのものを祝福するように。
やがて地平線の向こうに、小さな町の灯が見えた。
「見えてきましたな、ウォルズの町ですぞ!」
ハルマンの声に、護衛たちが歓声を上げる。
エイルは目を細め、その光景を見つめた。
静けさと安らぎを求めて辿り着いた地。
しかし、この町こそが、彼の運命を大きく動かすことになるなど、そのときの彼にはまだ知る由もなかった。
続く
エイルは、木製の馬車の窓から流れる草原をぼんやり眺めていた。
馬車は辺境の街ウォルズへ向かっている。
昨日、山賊を退けたというあの一件から、一晩で状況が大きく変わっていた。
「いやぁ、本当にお世話になりましたな!いや、命の恩人だ!」
隣の席で豪快に笑うのは、商隊の主ハルマン。丸々とした体躯に柔和な笑顔、だが商売の嗅覚は鋭そうな男だ。
その対面には、護衛の若い剣士たちが並んで座っている。皆、エイルを見ればどこか緊張したように背筋を伸ばす。
「いえ、偶然なんですよ。ただ魔法が、暴発して……」
エイルが苦笑まじりに答えると、護衛の一人がごくりと唾を飲み込んだ。
「そ、そんな“偶然”で地形が変わるもんですかね……?」
「やめておけ、ランス。恩人を疑うようなことを言うもんじゃない」
ハルマンがそう言って窘めるが、護衛たちの視線から「化け物かもしれない」という恐れが消えない。
本人はその意味をわかっていないようで、ただ「運が悪かったな」と思っているだけだった。
エイルは窓の外に視線を戻す。
「辺境の町、ウォルズ。……聞いたことはあったけど、どんな所なんだ?」
ハルマンが頬を掻いた。
「辺境とはいえ、交易が盛んな場所ですよ。帝都から離れているぶん、自由でしてな。冒険者ギルドの支部も大きく、魔物素材の取引も多い。暮らすには悪くない土地です」
「なるほど……静かに暮らせればいいんですけどね」
エイルはそうつぶやいた。
平穏。それだけを今は求めていた。もう派手な戦いも名声もいらない。ただ、静かに生きたい。
馬車が揺れながら進む。
やがて休憩のため、小さな交易所に立ち寄った。木製の建物が数軒並び、井戸と馬のための水場がある。辺境にしては人通りも多い。商人や冒険者風の者たちが行き交い、活気に満ちていた。
エイルが外に出て伸びをしていると、「そこのお方」と声をかけられた。
振り向くと、一人の女性が立っていた。
すらりとした体に深い紫のローブ。切れ長の瞳と黒曜石のような髪が印象的だった。
彼女は小さく微笑みながら名乗った。
「はじめまして。私は鑑定士のセリアと申します」
「鑑定士……?」
エイルは首を傾げた。
鑑定士とは、物品や魔道具の真価を見極める専門家のこと。高価な宝石や魔剣の鑑定、あるいは人物のステータスを読み取る“鑑定魔法”を使える者もいるという。だが、そんな希少職業が、なぜこんな辺境に?
「先ほどの騒ぎを聞きました。あなたが、山賊団を一撃で倒したとか」
「……う、噂になるの早いですね」
エイルは困ったように頭を掻いた。
「あれはただの事故みたいなもんで……。俺、そんな強くないんです」
「それを判断するのが、私の役目です」
セリアは、静かながら確信に満ちた笑みで言い放った。
「もしよければ、あなたのステータスを鑑定させていただけませんか?」
エイルは戸惑った。
鑑定魔法を受けたことは、ほとんど無い。学院時代、一度受けた時の結果は「魔力平均以下」「適性は補助系のみ」――平凡そのものだった。
だが、彼女の真剣な表情に押され、結局はうなずいた。
「分かりました。ただし……笑わないでくださいね。俺、本当に凡人ですから」
セリアは微笑みながら小さく詠唱を始めた。
目が淡く光り、空中に文字が浮かび上がる。淡緑色の光が波打つように震え、数秒後、彼女の表情が凍りついた。
「……え?」
空気が張りつめる。
エイルが思わずのぞきこむと、そこには見慣れぬ文字がびっしりと並んでいた。
【鑑定不能】
【上位存在権限により制限】
【魔力限界値:測定不能】
【全属性適性:完全】
【特殊スキル:世界修正】【概念干渉】……
「…………え?」
今度はエイルの方が固まる番だった。
「な、なぁセリアさん? これ、バグってませんか?」
「バグ……いえ、そんなこと……あり得ません」
セリアは震える手で眼前の文字を何度も確かめた。首を振りながら、彼に向き直る。
「あなたは、“測定不能級”です。私の魔眼では、全情報を把握できません。……まるで、神格存在を見ているような錯覚を覚える」
「……神格、だなんて。そんな馬鹿な」
エイルは苦笑するが、セリアは真剣そのものだった。
「あなた……気づいていませんね?」
「気づくって、何にです?」
「あなたは、常識を超えた力を内包しています。たぶん、ご自分がそれを“抑えている”ことに気づいていない」
「……俺が?」
セリアが頷く。
「自覚がないからこそ、魔力の流出が起きないのです。もし意図して解放すれば、町ひとつが吹き飛びます」
エイルは青ざめた。
「え、え……いや、さすがに大げさじゃないですか……?! 俺、弱いですよ!? ドラゴンだって倒せませんし!」
「“元勇者パーティの追放者”という話は本当ですね……。それなのにここまでの数値とは……」
セリアの目が恐れと好奇に揺れた。
「あなたの力は、世界の理を歪めます。鑑定記録が消えるなど、初めての経験です……」
「……ますます怖くなってきたんですけど……俺、どうすれば」
「心配しないでください。誰にも言いません。ですが――」
セリアは一歩近づき、囁くように言った。
「あなたのような存在は、各国の権力者が放っておきません。できるだけ名を伏せて生きることをおすすめします」
「……やっぱり、静かに暮らすのが正解か」
エイルは遠い目をした。
その時、取引所の鐘が鳴り、ハルマンたちが呼ぶ声がした。
「おーい、出発の時間だ! エイル殿、乗ってくだされ!」
セリアは短く礼をして、別れ際に小声で言った。
「興味深い方ですね、エイル。……またお会いすることになると思います」
そう言い残し、彼女は群衆の中へと消えた。
馬車が再び動き出す。
風が冷たく頬を撫でた。
エイルは、あの不可思議な鑑定結果を思い出していた。
“世界修正”“概念干渉”――聞いたこともないスキル。
だが、そんなものがあるのなら、自分が無意識のうちに何かを壊したり、逆に修復していたりするのかもしれない。
「……まあ、考えてもしょうがないか」
エイルは苦く笑って頭を振った。
馬車は小高い丘を越え、夕陽に染まる大地を進む。
その背後、どこからか淡い光が降っていた。まるで彼の存在そのものを祝福するように。
やがて地平線の向こうに、小さな町の灯が見えた。
「見えてきましたな、ウォルズの町ですぞ!」
ハルマンの声に、護衛たちが歓声を上げる。
エイルは目を細め、その光景を見つめた。
静けさと安らぎを求めて辿り着いた地。
しかし、この町こそが、彼の運命を大きく動かすことになるなど、そのときの彼にはまだ知る由もなかった。
続く
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
貴族に無茶苦茶なことを言われたのでやけくそな行動をしたら、戦争賠償として引き抜かれました。
詰んだ
ファンタジー
エルクス王国の魔法剣士で重鎮のキースは、うんざりしていた。
王国とは名ばかりで、元老院の貴族が好き勝手なこと言っている。
そしてついに国力、戦力、人材全てにおいて圧倒的な戦力を持つヴォルクス皇国に、戦争を仕掛けるという暴挙に出た。
勝てるわけのない戦争に、「何とか勝て!」と言われたが、何もできるはずもなく、あっという間に劣勢になった。
日を追うごとに悪くなる戦況に、キースへのあたりがひどくなった。
むしゃくしゃしたキースは、一つの案を思いついた。
その案を実行したことによって、あんなことになるなんて、誰も想像しなかった。
世界最弱と呼ばれた少年、気づけば伝説級勇者でした ~追放されたので気ままに旅してたら、全種族の姫たちに囲まれていました~
fuwamofu
ファンタジー
魔力量ゼロの落ちこぼれとして勇者パーティを追放された少年リアン。
絶望の果てに始めた自由な旅の中で、偶然助けた少女たちが次々と彼に惹かれていく。
だが誰も知らない。彼こそが古代勇者の血を継ぎ、世界を滅ぼす運命の「真なる勇者」だということを──。
無自覚最強の少年が、世界を変える奇跡を紡ぐ異世界ファンタジー!
追放された凡人、実は伝説の創造主だった ~気づけば女神も勇者も俺に跪いていた件~
fuwamofu
ファンタジー
平凡な村人レンは王都の勇者パーティーから「役立たず」として追放された。
だが彼の正体は、この世界そのものを創り出した“創造主”。
無自覚のまま最強の力を発揮し、女神や剣聖、美姫たちを次々と救い、惹きつけていく。
気づけば世界中が彼に跪き、かつて自分を見下した者たちが震える――これは、忘れられた「創造者」が歩む無自覚最強譚である。
荷物持ちを追放したら、酷い目にあった件について。
しばたろう
ファンタジー
無能だと思い込み、荷物持ちのレンジャーを追放した戦士アレクス。
しかし――
彼が切り捨てた仲間こそが、
実はパーティを陰で支えていたレアスキル持ちだった。
事実に気づいた時にはもう遅い。
道に迷い、魔獣に襲われ、些細な任務すらまともにこなせない。
“荷物持ちがいなくなった瞬間”から、
アレクスの日常は静かに崩壊していく。
短絡的な判断で、かけがえのない存在を手放した戦士。
そんな彼と再び肩を並べることになったのは――
美しいのに中二が暴走する魔法使い
ノー天気で鈍感な僧侶
そして天性の才を秘めた愛くるしい弟子レンジャー
かつての仲間たちと共に、アレクスはもう一度歩き出す。
自らの愚かさと向き合い、後悔し、懺悔し、それでも進むために。
これは、
“間違いを犯した男が、仲間と共に再び立ち上がる”
再生の物語である。
《小説家になろうにも投稿しています》
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
この聖水、泥の味がする ~まずいと追放された俺の作るポーションが、実は神々も欲しがる奇跡の霊薬だった件~
夏見ナイ
ファンタジー
「泥水神官」と蔑まれる下級神官ルーク。彼が作る聖水はなぜか茶色く濁り、ひどい泥の味がした。そのせいで無能扱いされ、ある日、無実の罪で神殿から追放されてしまう。
全てを失い流れ着いた辺境の村で、彼は自らの聖水が持つ真の力に気づく。それは浄化ではなく、あらゆる傷や病、呪いすら癒す奇跡の【創生】の力だった!
ルークは小さなポーション屋を開き、まずいけどすごい聖水で村人たちを救っていく。その噂は広まり、呪われた女騎士やエルフの薬師など、訳ありな仲間たちが次々と集結。辺境の村はいつしか「癒しの郷」へと発展していく。
一方、ルークを追放した王都では聖女が謎の病に倒れ……。
落ちこぼれ神官の、痛快な逆転スローライフ、ここに開幕!
「お前は無能だ」と追放した勇者パーティ、俺が抜けた3秒後に全滅したらしい
夏見ナイ
ファンタジー
【荷物持ち】のアッシュは、勇者パーティで「無能」と罵られ、ダンジョン攻略の直前に追放されてしまう。だが彼がいなくなった3秒後、勇者パーティは罠と奇襲で一瞬にして全滅した。
彼らは知らなかったのだ。アッシュのスキル【運命肩代わり】が、パーティに降りかかる全ての不運や即死攻撃を、彼の些細なドジに変換して無効化していたことを。
そんなこととは露知らず、念願の自由を手にしたアッシュは辺境の村で穏やかなスローライフを開始。心優しいエルフやドワーフの仲間にも恵まれ、幸せな日々を送る。
しかし、勇者を失った王国に魔族と内通する宰相の陰謀が迫る。大切な居場所を守るため、無能と蔑まれた男は、その規格外の“幸運”で理不尽な運命に立ち向かう!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる