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精霊の加護041 東部公爵様に拝謁
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精霊の加護
Zu-Y
№41 東部公爵様に拝謁
東部公爵邸に着くと、俺たちはすぐに謁見の間で、東部公爵様のお出ましを待ちつつ控えていた。
「公爵様の、お成~り~。」お付きの人が宣言し、大司教様も主任教授も俺も頭を垂れる。精霊たちは…そんなことする訳がない。
「これ、頭が高い。」お付きの人は小声で言うが、精霊たちはどこ吹く風である。
公爵様がお席に着座すると、お付きの人が宣言した。
「東府教会大司教、東府魔法学院主任教授、精霊魔術師ゲオルク、他5名、面を上げよ。」精霊たちはもともと上げてるが…。笑
「大司教、ようやく連れて参ったか。」
「はっ。」
「主任教授、そなたも一緒か。」
「はっ。」
「そなたがゲオルクか?南部ではご苦労であった。今日の来訪はそのことであろうな。」
「すでにお聞き及びですか?」大司教様と主任教授が驚いた。
「南部公から早馬の第一報が来ておるが、詳細は書かれておらなんだ。南部が攻撃を受けたかもしれぬそうだな。受けたではなく、受けたかもしれぬと言うのが要領を得ぬ。いかなる仔細か?」
俺は南部湾が荒れた件の仔細を東部公爵様に報告した。
「なるほどな、精霊の無力化がリヴァイアサンの侵入を意図したものであるならば、明らかに南部への攻撃だな。そうでないならば攻撃を受けたとは言い切れぬ。しかし、リヴァイアサンの侵入を意図したものでないなら、なぜ精霊を無力化したのであろうな。」
「確かにそこは解せませんな。」教授が考え込む。
「南部湾が荒れ始めたのはいつであったかな?」東部公爵様がおもむろに聞いて来た。
「時期的には、ルードビッヒ教授が精霊についての研究結果を発表した直後です。」俺は公爵様の疑問にお答えした。
「ふむ。ではゲオルクが精霊と契約するのを阻止する目的と言うのもあり得るな。」なるほどそれか!東部公爵様は鋭いな。
「うーむ。であるならば、まだ契約していない風の精霊や金属の精霊が、次に狙われるやもしれませんね。」大司教様が唸った。
「ゲオルク、早々に残りの精霊と契約せよ。そなたのパーティはスピリタスと申したか?余の直属とするゆえ左様心得よ。」
「え?それは…。」
「心配するでない。原則、そなたらの行動は自由だ。ここへの出仕には及ばん。また活動費用も援助してやろう。当面はこれで賄うがよい。」
お付きの人が三方に乗せた大金貨5枚を俺の前に差し出した。凄いな。
「公爵様、ありがたく頂戴致します。」
「折を見て王家に推挙するゆえ、他の公爵家からの仕官の誘いには応じるでないぞ。」
「承知致しました。」いくら何でもこの破格の条件では断れないよな。
「さて、あとはいずれの勢力が仕掛けて来たかだが、帝国、教国いずれであろうかの?あるいは両国が裏で手を結んでおるやもしれぬ。または、三大国の仲を割いて、各国の軍備増強を目論む裏社会の武器商人どもの可能性もあるか。
いずれにせよ、このトレホス王国に喧嘩を売ったこと、後悔させてやらねばなるまいよ。」公爵様が宣言した。
「工作員ならもう王国から出ているはずです。手掛かりは見付かりましょうか?」
「そうさなぁ。吸魔の羽衣と申したか?その魔具の素性が明らかになれば手掛かりとなるやもしれんな。
いずれにせよ、手掛かりのあるなしに関わらず、両国に詰問使を遣わし、揺さぶるくらいはしておいた方がよかろうな。詰問使の派遣に合わせて、交易にある程度の制限を掛ければこちらが本気と捉えるであろう。
一定期間、回答がなければ、交易を一切遮断して経済封鎖してやればよい。こちらの大使を召還して向こうの大使を放逐すれば、慌てて容疑者なしとの回答が来るであろうから、愚弄する気かと叱責して追い返してやればよいのだ。」
「しかしそれでは相手国が無実だった場合はどうなさるおつもりですか?」
「構わん。例えば帝国が無実なら、帝国は教国の仕業と決めつけよう。とばっちりを受けたことを教国のせいにして帝国と教国が険悪になる。逆もまたしかりだ。それこそ王国には好都合よ。
それから両国ともこちらの疑いを晴らすまでは軍備増強などできまいな。増強したらそれこそ、わが方が犯人だと名乗りを上げるようなものよ。
両国が軍備増強を躊躇すれば、武器商人も当てが外れて干上がろう。さすればこの絵を描いた裏社会の者は良くて失脚、悪ければ始末されような。」
「凄いな。」思わず口をついて言葉が出てしまった。
「ん?ゲオルク、何ぞ申したか?」
「いえ、感服致しました。」
「ゲオルク、よき情報をくれた。褒めて遣わす。
余は間もなく王都に出向いて国王様に拝謁する。緊急の公爵会議を招集してこの件の対策を練ろう。先程そなたらに聞かせた余の腹案を、国王様や他の公爵どのたちに提案して了承を得、国策に移すつもりだ。」
うーん、公爵様はやり手だ。
「公爵様、王都へはゲオルクを伴いますので?」大司教様が聞いた。
「うむ。護衛として召し連れる。
ゲオルク、そなたたちは王都までの護衛を申し付ける。王都に着いたら護衛の任を解いて開放するゆえ、その後は金属の精霊と風の精霊を探して来るのだ。よいな?」
「それはしばしお待ちを。新たな精霊3人の力を測らねばなりませぬ。」教授が慌てた。
「王都へ参るための準備に数日は掛かる。その間は、主任教授の好きにしてよい。」
「しかしそれでは十分なデータが得られるかどうか分かりませぬ。」
「主任教授、ゲオルクが残りふたりと契約して来てからでも遅くはあるまい?それからじっくり研究すればよいではないか?」
ルードビッヒ教授は渋々同意した。
ルードビッヒ教授とは公爵邸で別れ、大司教様と東府教会に帰って来た。もう20時じゃないか。流石に腹が減った。
大司教様と一緒に、食堂で簡単な夕餉をすませると、俺は部屋に戻ってベッドに寝転んだ。疲れた。精神的に。しかしシャワーくらいは浴びねば。
それにしても東部公爵様は凄い。俺の話を聞いて、すぐに対応策を考えた。帝国や教国は相当痛い目を見ることになるな。あと、いつの間にか公爵様のペースにはまり、スピリタスは東部公爵様の直属になってしまった。まぁこれは後ろ盾を得たと思えばいいだろう。
そうか、このことは皆に告げなきゃな。その前にシャワーを浴びてさっぱりしよう。当然のごとく精霊たちがついて来た。個室のシャワールームに精霊たちと入ると流石にきついのだが。苦笑
さっぱりして、お姉様方の部屋に東部公爵直属になったことを報告に行くと、お姉様方はビールで宴会をしていた。
ビールは東部を代表する酒で、東府教会は、東部ビール最古の醸造所でもある。ちなみに、東府教会のビールはヴァイツェンと言う種類だ。生きた酵母が入っていて、ビールは酵母で濁っている。甘いフルーティな風味で何とも言えない。俺は東部の出と言うこともあり、このヴァイツェンが大好きである。
トレホス王国の教会は酒には寛容で、ほろ酔い状態は神との交信能力を高めると奨励されている。しかし正体をなくす泥酔はご法度だ。もちろん酔って喧嘩に及んだり、淫らな行為に発展したら厳罰である。ほろ酔いで気が大きくなったときに、自制して泥酔まで行かぬことこそ精神修養と言う教えだ。なかなか難しいことを要求するものだ。笑
ちなみに夫婦間での、酔った上でのそう言う行為は神聖なものとされる。新しい命を芽生えさせるからだ。
「ゲオっち、お帰りー。」
「ほれ、ここ来て一緒に呑め。ゲオルクの分のジョッキもあるぞ。」
樽からジョッキにビールが注がれるが…、樽かいっ!
ヴァイツェンはフルーティな香りを楽しむために、あまりキンキンに冷やさない方がいい。俺はグーッと空けた。旨い!
「おお、いい呑みっぷりではないか!ささ、もう1杯行こう。」
俺は駆け付け3杯とか、訳の分からんルールでジョッキ3杯を呑まされた。ゆっくり味わわせて欲しい。まったくこのうわばみどもめ!
ひと息ついてから俺は、皆に東部公爵邸での顛末を語った。
「そう言う訳で、スピリタスは公爵様直属になってしまった。」
「ご領主様直属なんて、なんだか畏れ多いわね。」リーゼさんは東府近くの育ちだから、東部公爵様がご領主様と言うイメージが強い。
俺は地方のラスプ村だから、東部公爵様は、身近なご領主様と言うよりは雲の上の人であった。
「お話を聞く限り、願ってもない後ろ盾ですわね。」
「やっぱそう思う?」
「出仕の義務がなくて原則自由ですし、活動費用も頂けるのですから文句はありませんわ。」
「でもさ、数日後に王都への護衛任務を仰せつかったよ。」
「ゲオルク君、そのお陰で今回は、数日でルードビッヒ教授から早々に解放されるのよ。それにその任務は王都までで、そのあとは自由なんでしょ?」
「まぁそうなんだけどさ。」
「しかし、その東部公爵様の強硬姿勢、あたしゃ賛成だが、どうなるかな?」
「実際に被害を受けたのは南部だからね、南部公爵様は強硬策に同調すると、僕は思うな。」
「西部公爵様も、どちらかと言うとタカ派だから同調するだろうねぇ。」
「北部公爵様は普段は温和だが、行くときはとことん行くお方だ。此度は南部が攻撃されているのだから、間違いなく行くであろうな。」
「宰相様は穏健派ですから、強硬策には反対されると思いますわ。」
「うむ、しかし4人公爵様が強硬策でまとまったら、いくら宰相様でも、ひとりでは太刀打ちできまいな。」
「ゲオルクはどう思ってるんだい?」
「俺は、精霊の敵はとことん潰した方がいいと思うから、東部公爵様の意見に賛成だよ。仮に帝国や教国が無実でも、精霊にちょっかいを出すと、王国が本気で怒ると示しておくことは、今後のためにもいいしね。」
「うむ、ゲオルクどの。流石私が認めた男だ。ご褒美をやろう!」部屋着で寛いだ格好のお姉様方の、5連ノーブラきゃみぱふを堪能した。
調子に乗って揉みに行ったら、ピシッと手を叩かれ、「ここは教会よ。」と窘められたのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
設定を更新しました。R4/3/27
更新は火木土の週3日ペースを予定しています。
2作品同時発表です。
「射手の統領」も、合わせてよろしくお願いします。
https://kakuyomu.jp/works/16816927859461365664
カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。
Zu-Y
№41 東部公爵様に拝謁
東部公爵邸に着くと、俺たちはすぐに謁見の間で、東部公爵様のお出ましを待ちつつ控えていた。
「公爵様の、お成~り~。」お付きの人が宣言し、大司教様も主任教授も俺も頭を垂れる。精霊たちは…そんなことする訳がない。
「これ、頭が高い。」お付きの人は小声で言うが、精霊たちはどこ吹く風である。
公爵様がお席に着座すると、お付きの人が宣言した。
「東府教会大司教、東府魔法学院主任教授、精霊魔術師ゲオルク、他5名、面を上げよ。」精霊たちはもともと上げてるが…。笑
「大司教、ようやく連れて参ったか。」
「はっ。」
「主任教授、そなたも一緒か。」
「はっ。」
「そなたがゲオルクか?南部ではご苦労であった。今日の来訪はそのことであろうな。」
「すでにお聞き及びですか?」大司教様と主任教授が驚いた。
「南部公から早馬の第一報が来ておるが、詳細は書かれておらなんだ。南部が攻撃を受けたかもしれぬそうだな。受けたではなく、受けたかもしれぬと言うのが要領を得ぬ。いかなる仔細か?」
俺は南部湾が荒れた件の仔細を東部公爵様に報告した。
「なるほどな、精霊の無力化がリヴァイアサンの侵入を意図したものであるならば、明らかに南部への攻撃だな。そうでないならば攻撃を受けたとは言い切れぬ。しかし、リヴァイアサンの侵入を意図したものでないなら、なぜ精霊を無力化したのであろうな。」
「確かにそこは解せませんな。」教授が考え込む。
「南部湾が荒れ始めたのはいつであったかな?」東部公爵様がおもむろに聞いて来た。
「時期的には、ルードビッヒ教授が精霊についての研究結果を発表した直後です。」俺は公爵様の疑問にお答えした。
「ふむ。ではゲオルクが精霊と契約するのを阻止する目的と言うのもあり得るな。」なるほどそれか!東部公爵様は鋭いな。
「うーむ。であるならば、まだ契約していない風の精霊や金属の精霊が、次に狙われるやもしれませんね。」大司教様が唸った。
「ゲオルク、早々に残りの精霊と契約せよ。そなたのパーティはスピリタスと申したか?余の直属とするゆえ左様心得よ。」
「え?それは…。」
「心配するでない。原則、そなたらの行動は自由だ。ここへの出仕には及ばん。また活動費用も援助してやろう。当面はこれで賄うがよい。」
お付きの人が三方に乗せた大金貨5枚を俺の前に差し出した。凄いな。
「公爵様、ありがたく頂戴致します。」
「折を見て王家に推挙するゆえ、他の公爵家からの仕官の誘いには応じるでないぞ。」
「承知致しました。」いくら何でもこの破格の条件では断れないよな。
「さて、あとはいずれの勢力が仕掛けて来たかだが、帝国、教国いずれであろうかの?あるいは両国が裏で手を結んでおるやもしれぬ。または、三大国の仲を割いて、各国の軍備増強を目論む裏社会の武器商人どもの可能性もあるか。
いずれにせよ、このトレホス王国に喧嘩を売ったこと、後悔させてやらねばなるまいよ。」公爵様が宣言した。
「工作員ならもう王国から出ているはずです。手掛かりは見付かりましょうか?」
「そうさなぁ。吸魔の羽衣と申したか?その魔具の素性が明らかになれば手掛かりとなるやもしれんな。
いずれにせよ、手掛かりのあるなしに関わらず、両国に詰問使を遣わし、揺さぶるくらいはしておいた方がよかろうな。詰問使の派遣に合わせて、交易にある程度の制限を掛ければこちらが本気と捉えるであろう。
一定期間、回答がなければ、交易を一切遮断して経済封鎖してやればよい。こちらの大使を召還して向こうの大使を放逐すれば、慌てて容疑者なしとの回答が来るであろうから、愚弄する気かと叱責して追い返してやればよいのだ。」
「しかしそれでは相手国が無実だった場合はどうなさるおつもりですか?」
「構わん。例えば帝国が無実なら、帝国は教国の仕業と決めつけよう。とばっちりを受けたことを教国のせいにして帝国と教国が険悪になる。逆もまたしかりだ。それこそ王国には好都合よ。
それから両国ともこちらの疑いを晴らすまでは軍備増強などできまいな。増強したらそれこそ、わが方が犯人だと名乗りを上げるようなものよ。
両国が軍備増強を躊躇すれば、武器商人も当てが外れて干上がろう。さすればこの絵を描いた裏社会の者は良くて失脚、悪ければ始末されような。」
「凄いな。」思わず口をついて言葉が出てしまった。
「ん?ゲオルク、何ぞ申したか?」
「いえ、感服致しました。」
「ゲオルク、よき情報をくれた。褒めて遣わす。
余は間もなく王都に出向いて国王様に拝謁する。緊急の公爵会議を招集してこの件の対策を練ろう。先程そなたらに聞かせた余の腹案を、国王様や他の公爵どのたちに提案して了承を得、国策に移すつもりだ。」
うーん、公爵様はやり手だ。
「公爵様、王都へはゲオルクを伴いますので?」大司教様が聞いた。
「うむ。護衛として召し連れる。
ゲオルク、そなたたちは王都までの護衛を申し付ける。王都に着いたら護衛の任を解いて開放するゆえ、その後は金属の精霊と風の精霊を探して来るのだ。よいな?」
「それはしばしお待ちを。新たな精霊3人の力を測らねばなりませぬ。」教授が慌てた。
「王都へ参るための準備に数日は掛かる。その間は、主任教授の好きにしてよい。」
「しかしそれでは十分なデータが得られるかどうか分かりませぬ。」
「主任教授、ゲオルクが残りふたりと契約して来てからでも遅くはあるまい?それからじっくり研究すればよいではないか?」
ルードビッヒ教授は渋々同意した。
ルードビッヒ教授とは公爵邸で別れ、大司教様と東府教会に帰って来た。もう20時じゃないか。流石に腹が減った。
大司教様と一緒に、食堂で簡単な夕餉をすませると、俺は部屋に戻ってベッドに寝転んだ。疲れた。精神的に。しかしシャワーくらいは浴びねば。
それにしても東部公爵様は凄い。俺の話を聞いて、すぐに対応策を考えた。帝国や教国は相当痛い目を見ることになるな。あと、いつの間にか公爵様のペースにはまり、スピリタスは東部公爵様の直属になってしまった。まぁこれは後ろ盾を得たと思えばいいだろう。
そうか、このことは皆に告げなきゃな。その前にシャワーを浴びてさっぱりしよう。当然のごとく精霊たちがついて来た。個室のシャワールームに精霊たちと入ると流石にきついのだが。苦笑
さっぱりして、お姉様方の部屋に東部公爵直属になったことを報告に行くと、お姉様方はビールで宴会をしていた。
ビールは東部を代表する酒で、東府教会は、東部ビール最古の醸造所でもある。ちなみに、東府教会のビールはヴァイツェンと言う種類だ。生きた酵母が入っていて、ビールは酵母で濁っている。甘いフルーティな風味で何とも言えない。俺は東部の出と言うこともあり、このヴァイツェンが大好きである。
トレホス王国の教会は酒には寛容で、ほろ酔い状態は神との交信能力を高めると奨励されている。しかし正体をなくす泥酔はご法度だ。もちろん酔って喧嘩に及んだり、淫らな行為に発展したら厳罰である。ほろ酔いで気が大きくなったときに、自制して泥酔まで行かぬことこそ精神修養と言う教えだ。なかなか難しいことを要求するものだ。笑
ちなみに夫婦間での、酔った上でのそう言う行為は神聖なものとされる。新しい命を芽生えさせるからだ。
「ゲオっち、お帰りー。」
「ほれ、ここ来て一緒に呑め。ゲオルクの分のジョッキもあるぞ。」
樽からジョッキにビールが注がれるが…、樽かいっ!
ヴァイツェンはフルーティな香りを楽しむために、あまりキンキンに冷やさない方がいい。俺はグーッと空けた。旨い!
「おお、いい呑みっぷりではないか!ささ、もう1杯行こう。」
俺は駆け付け3杯とか、訳の分からんルールでジョッキ3杯を呑まされた。ゆっくり味わわせて欲しい。まったくこのうわばみどもめ!
ひと息ついてから俺は、皆に東部公爵邸での顛末を語った。
「そう言う訳で、スピリタスは公爵様直属になってしまった。」
「ご領主様直属なんて、なんだか畏れ多いわね。」リーゼさんは東府近くの育ちだから、東部公爵様がご領主様と言うイメージが強い。
俺は地方のラスプ村だから、東部公爵様は、身近なご領主様と言うよりは雲の上の人であった。
「お話を聞く限り、願ってもない後ろ盾ですわね。」
「やっぱそう思う?」
「出仕の義務がなくて原則自由ですし、活動費用も頂けるのですから文句はありませんわ。」
「でもさ、数日後に王都への護衛任務を仰せつかったよ。」
「ゲオルク君、そのお陰で今回は、数日でルードビッヒ教授から早々に解放されるのよ。それにその任務は王都までで、そのあとは自由なんでしょ?」
「まぁそうなんだけどさ。」
「しかし、その東部公爵様の強硬姿勢、あたしゃ賛成だが、どうなるかな?」
「実際に被害を受けたのは南部だからね、南部公爵様は強硬策に同調すると、僕は思うな。」
「西部公爵様も、どちらかと言うとタカ派だから同調するだろうねぇ。」
「北部公爵様は普段は温和だが、行くときはとことん行くお方だ。此度は南部が攻撃されているのだから、間違いなく行くであろうな。」
「宰相様は穏健派ですから、強硬策には反対されると思いますわ。」
「うむ、しかし4人公爵様が強硬策でまとまったら、いくら宰相様でも、ひとりでは太刀打ちできまいな。」
「ゲオルクはどう思ってるんだい?」
「俺は、精霊の敵はとことん潰した方がいいと思うから、東部公爵様の意見に賛成だよ。仮に帝国や教国が無実でも、精霊にちょっかいを出すと、王国が本気で怒ると示しておくことは、今後のためにもいいしね。」
「うむ、ゲオルクどの。流石私が認めた男だ。ご褒美をやろう!」部屋着で寛いだ格好のお姉様方の、5連ノーブラきゃみぱふを堪能した。
調子に乗って揉みに行ったら、ピシッと手を叩かれ、「ここは教会よ。」と窘められたのだった。
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設定を更新しました。R4/3/27
更新は火木土の週3日ペースを予定しています。
2作品同時発表です。
「射手の統領」も、合わせてよろしくお願いします。
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