精霊の加護

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精霊の加護058 ビーチェさんを下さい

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精霊の加護
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№58 ビーチェさんを下さい

 年末年始の数日、お姉様方と南府のリシッチャ亭でゆっくり休暇を楽しみつつ、王都での結婚披露宴に向けて計画を煮詰めた。

 まずはビーチェさんとふたりでリシッチャ島に行き、ビーチェさんのご両親のピエトロさんとエンマさん、そして弟のロレンツォにご挨拶する。

 リシッチャ島から南府に戻ったら、そのまま皆で王都に行き、王宮で新たなボスの王太子殿下にご報告。おそらくこのとき、前のボスである東部公爵様をはじめ、他の公爵様方にもご報告することになるだろう。それからジュヌさんとふたりで王都近くの村にいるジュヌさんのご両親にご挨拶だ。

 王都から皆で北府に行き、そのまま湯の町バースへ行って、皆でバースの温泉宿に泊まりつつ、ベスさんとふたりでベスさんの御父上のバース伯爵様、御正室様、ベスさんの御母上の御側室様にご挨拶。戻られていれば兄上様にもご挨拶。戻られていなければ、北府に戻ったところで兄上様にご挨拶。

 その後は皆で、王都経由で西府に行き、そのままカルメンさんとふたりで西府近くの村のカルメンさんのご両親にご挨拶。西府に戻ってアルマチとホレル~決して俺からゲオルク学校とは言わない!~へ報告。

 皆を連れて西府から王都経由で東府へ行き、リーゼさんとふたりで東府近くの村にいるリーゼさんのご両親にご挨拶。その後、ラスプ村に行き、両親と神父さんに報告し、皆を紹介する。まぁ、村長さんには、特に報告しなくてもいいだろう。それから東府に戻って、大司教様とルードビッヒ教授にご報告。

 皆で王都に戻って、披露宴だ。よし、これで行こう!

 翌日、ビーチェさんとリシッチャ島に向かうことになったのだが、朝餉のときに、ちょっとした問題に気付いた。

 ビーチェさんはペガサスのナイトに乗ってリシッチャ島の実家と、南府のリシッチャ亭を往復していたのだが、まだ仔馬の部類に入るナイトに、俺とビーチェさんでふたり乗りはできない。
 ナイトは2時間掛けてリシッチャ島に行くので、ピストン輸送だと6時間だ。これはあくまでも単純計算で、ナイトの疲労まで考えると、ピストン輸送もちょっとなぁ。

 後は定期船を使えばよいが、定期船だと高速船でも、ネヴェッツィ経由か、ヴァジェノ経由となり、いずれにせよ片道丸2日掛かる。往復4日だ。

「ビーチェさん、南府からまっすぐ南へ南府湾を突っ切ってリシッチャ島に行く船はないの?」
「ないよ。チャーターするしかないかな。」
「マルコさん、ワラを救出したときみたいにお願いできないかな?」
「いや、すまねぇが急に店を閉める訳にゃぁ行かねぇよ。ゲオルク、船は貸してやるからよ、おめぇが操船して行きゃぁいいじゃねぇか?」

「え?でも俺は船の操船なんてできませんよ。」
大丈夫でぇじょうぶだよ。操船てのはなぁ、刻々と変わる風向きに対して、帆で風をしっかり捉えながら、行きてぇ進路に船が進むよう、帆の向きを調節するだけなんでぇ。まぁこれが素人には厄介っちゃぁ厄介なんだが、おめぇにゃ風の精霊様が付いてるだろ?斜め後ろからいい塩梅に風を起こしてもらやぁ、船でやるこたぁねぇわな。それこそ、寝てるうちに着いちまうぜ。」
「あ、そうか。」
「それによぅ、湾内は波が穏やかだからな。面倒臭ぇことにもなるめぇよ。」

 それからマルコさんに、離岸や着岸のための操船の基本を教わった。マルコさんには「飲み込みが早くて筋がいい。」と褒められた。実際、そんなに難しくはなかったな。

 ひと通りの操船を教わったところで、俺と精霊たちが船に乗り込んで、昼前に、南府湾を出航した。昼間は海風が吹くから逆風なのだが、ウィンがいるからまったく関係ない。
 同時にビーチェさんがナイトに乗って、リシッチャ島へ向けて飛び立った。
 精霊たちはあまり船上にはおらず、上空を飛んで付いて来ている。ウィンは真後ろからややずれた斜め後ろから一定の風を送ってくれている。この風を帆でがっちり掴んだ船は、波がほとんどない穏やかな湾内を、驚くようなスピードで進んで行った。

『ゲオルクー、お腹すいたー。』常に風を起こしているウィンは、魔力の補給にちょくちょくと船に下りて来た。
 ちゅーちゅー、ぷはぁーとキスをして、魔力が満タンになると紫色に輝いて再び上空に上がり風を起こす。

 俺はウィンへの魔力の補給以外することがなく、マルコさんが言った通り、それこそ寝ててもよかったくらいだが、流石に寝ることはしなかった。
 と言うのも、船で海上を突っ切って行くのがとても爽快で、寝るのが勿体なかったからだ。

 じきに日が暮れたが、南部湾内には暗礁などの危険な障害物の場所は分かってるし、他の船は航行灯を灯しているので分かる。俺もマルコさんに教わった通り、航行灯に火を入れた。
 右舷は緑、左舷は赤、マストの前面と船尾が白だ。航行灯は大きめのランプで、中に火を灯すとランプのガラスの色によって、それぞれの色の光が出る。
 さらに進行方向を、帆に風を送ってくれるウィン以外の精霊たちに監視してもらっているから衝突などの心配はない。それにしても夜の海は真っ暗だな。

 真夜中になる頃、前方にうっすらと明かりが見えて来た。リシッチャ島の街の灯だろう。
 夜の闇の中で入港するのは危険だから、俺は船を止め、明け方まで待つことにして、帆を畳んだ。夜は大陸からの陸風が吹くから、帆を張ったままだとリシッチャ島に流されてしまう危険がある。

 船を停めると精霊たちが船に降りて来た。順々に魔力を補給して船上で休憩だ。休憩に入るとすぐ、精霊たちは一斉にまとわりついて来た。かわいい。笑
 髪を弄ったり、手を繋いだり、膝に座ったり、抱き付いて来たりと、いろいろやりたい放題だが、今日1日、本当によく頑張ってくれたので、好きなようにさせておく。

 いよいよ明日はビーチェさん宅に挨拶か。まぁビーチェさんの御母上のエンマさんは応援してくれるだろうが、御父上のピエトロさんは微妙だな。弟のロレンツォは大丈夫だろう。

 船上で波に揺られ、うつらうつらしてると、そのうち夜が明けて来て、辺りが明るくなって来たので、俺は再び船の帆を張った。精霊たちは上空に上がり、ウィンが風を起こすと船は再びリシッチャ島に向けて海上を滑り出す。
 ウィンが上手に風向きをコントロールしてくれたおかげで、楽々と防波堤を回り込んで、ラクシーサの港に接岸した。

 そして港に上陸すると、なんとビーチェさんが迎えに来てくれていた。
「ゲオっち、お疲れー!」と言って腕を絡ませて来る。笑顔がかわいい。
「こんなに朝早いのに、わざわざ迎えに来てくれたんだ。」
「もちろんだよ。愛しい旦那様だもの。えへへ。」なんか妙に嬉しい。

「いつから待ってたの?」
「ちょっと前かな。南府からリシッチャ島への直線距離と、あの船足なら夜中には着くだろうと思ってたからね。夜間は暗いから入港しないだろうし、だったら入港は朝イチかなって。」
「その通り。でも船の速度も測ってたんだね。」
「うん。ナイトに乗ってこっちに来るとき、上空から見てたよ。かなり速い船足だったよね。」
「そうなんだよ。ウィンが頑張ってくれたからね。他の皆も周りの警戒とかをしてくれたしさ、マルコさんが言った通り寝てても付いたんじゃないかな。」
「ふーん、そうなんだ。順調な航海でよかったよ。じゃぁそろそろ行こうか?」
「おう!」思わず気合が入る。

「そんなに気合い入れなくたって大丈夫だって。」
「うん。ピエトロさんの様子はどう?」
「うーん、ちょっとご機嫌斜めかな。なんか叔父さんが手紙で煽ったみたいでさ。でもママとロレンツォが味方だから大丈夫だよ。」

 ビーチェさんの実家のリシッチャ流刀術道場に着いた。エンマさんとロレンツォが玄関まで出迎えてくれて、ふたりが早速祝福してくれたのに安堵する。南府のお土産を渡して、居間に案内された。
 そこにはいかにも不機嫌そうなピエトロさんがいた。苦笑

「こんにちは。」
「ああ。」眼も合わせて来ない。うわ、マジ機嫌悪ぃな。
「この度は、ビーチェさんと結婚することになりましたので、そのご報告に来ました。」
「ふん。話が違うぞ。Aランクになってからじゃなかったのか?」
「違いません。ギルドからAランク昇格の確約を頂きましたので。」
「どういうことだ?」
「前回お邪魔した後にも、実績を重ねまして、実績的にはAランクだそうですが、Bランクに上がったばっかりなので、流石にすぐは上げられないから1年後に昇格と言うことになったんです。実際、クエスト受注などのギルドでの扱いはAランクですよ。」
「そんなことがあるのか?」驚くピエトロさんに俺は冒険者カードを見せた。Bランクのシルバーカードに『Aランク相当』の金文字が刻印されている。

「って、おめぇ、この短期間に何をやったんだ?」
「前回お邪魔したときにウィンと契約しましたが、その帰りに、ウィンを無力化しに来た帝国と教国の工作員と、それから武器商人の手先を捕まえまして、その後、ビーチェさんたちが南府で特訓してる間に、雪崩で通行できなくなった北府と鉱山エリアを結ぶ街道を元通りに直して、後は、鉱山エリアを根城にしてたちょっと大きめの盗賊団を壊滅させました。」
「なんだと!雪崩ってのはどれくらいの規模だ?」
「そうですねぇ。ポリーナの村を飲み込むくらいの規模ですかね。」
「「「…。」」」ピエトロさんだけじゃなくて、横で一緒に聞いてたエンマさんとロレンツォも絶句していた。

「それと盗賊団は35人でした。」
「それをおめぇひとりでやったのかよ?」
「いえ、精霊たちとです。」
「精霊たちはお前と一緒だろ?他の冒険者は何人いた?」
「俺だけです。」
「てめぇ、吹かしてんじゃねぇぞ!そんなのひとりでできる訳ねぇだろ!」
「そう言われましても…。」
「パパ、だからAランク相当になったんだよ。精霊魔術師を常識の範囲で考えちゃダメなんだって。いろいろ規格外なんだからさ。」
「ちっ。分かったよ。じゃぁ、こっちはどう説明するんでぃ。」

 ピエトロさんが放ってよこしたのは、マルコさんからの手紙だった。

『敬愛する兄貴
 ビーチェがとうとう年貢を納めやがった。兄貴も知ってるゲオルクだ。ゲオルクはなかなか見所のある奴で、うちのジューリアも気に入っている。
 兄貴、おめでとう。手塩に掛けた娘が、男に掻っ攫われるってなぁどういう気分なんだろうなぁ。俺には娘がいねぇから分からねぇが、これで兄貴が身悶えすると思やぁ、ざまぁみやがれってんで、実に笑いが止まらねぇ。あ、これは冗談だから本気にするんじゃねぇぞ。
 ゲオルクの奴は、ああ見えてタフな野郎だ。ビーチェと一緒に、残りの4人のパーティメンバーもまとめて引き受けやがった。それでよ、その5人を毎晩まとめてひぃひぃ言わせてやがる。そんな訳だから、兄貴にもすぐに孫ができるぞ。よかったな。これで兄貴はじぃじだぜ。
 ゲオルクがそのうち挨拶に行くからよ、祝ってやんな。間違っても、ケツの穴の小せぇこと言うんじゃねえぞ。
 兄貴の自慢の弟マルコ』

 まったくマルコさんったら書きたい放題だな。でもまぁ、書いてる内容は結構盛ってはいるが、大体その通りだしな。
 ピエトロさんの不機嫌は、この手紙でマルコさんにおちょくられたことの八つ当たりかよ。まったく…。

「はぁ。盛り上がったのはOKをもらった晩だけで、毎晩じゃぁないですけどね。後は大体この手紙の通りですが、何か問題がありますか?」
「て、て、て、てめぇこの野郎。他にも女がいるんじゃねぇか。」
「いますよ。それが何か?」
「それが何か?じゃねぇだろう。貴族でもあるめぇし、女を5人も侍らすたぁ、どういう料簡でぃ!」
「Aランクの甲斐性って奴ですよ。大丈夫です。全員愛してますんで。」
「な、な、な、なんだと!」
「きっぱり言いますが、遊びや体目当てはひとりもいません。当然、全員と添い遂げます。」
「この野郎、よくも抜け抜けと。思いっ切り重婚罪だろうがよ!」
「いえ、実は俺、騎士爵ですので重婚罪は適用されません。」
「「「え?」」」ピエトロさん以下、エンマさんとロレンツォも反応した。

「こちらにお邪魔した後なんですけどね、陛下より直接、騎士爵に任命されました。後、王太子殿下直属の王家付精霊魔術師になりました。」
「そうだぞー、だからゲオっちに失礼なこと言うと、不敬罪になっちゃうぞ。分かった?パパ。」
 ピエトロさん、お口パクパク酸欠金魚。

「いやいやいや、ビーチェさん、やめてよ。俺なんかに不敬罪って不要だから。柄じゃねぇし。」
「じゃぁさ、姉貴も貴族になんの?」
「んー、どうだろ?結婚したら一応騎士爵夫人…なのかな?僕の方こそ柄じゃないよ。あはは。」
 そんな感じでうやむやになって、最後はピエトロさんも渋々認めてくれた。

 その夜は、ビーチェさん宅で、ビーチェさん一家と夜遅くまで痛飲したのだった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

設定を更新しました。R4/5/1

更新は火木土の週3日ペースを予定しています。

2作品同時発表です。
「射手の統領」も、合わせてよろしくお願いします。
https://kakuyomu.jp/works/16816927859461365664

カクヨム様、小説家になろう様にも投稿します。
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