地球から追放されたけど、お土産付きで帰ってきます。

火曜日の風

文字の大きさ
16 / 80
1章 宇宙遭難編

15話 その地に降り立った証

しおりを挟む
「報復を受けたからだったな? まぁ実際報復とは限らないが単なる時間稼ぎと言う事もある、俺が光速移動しかできないのを中条は知ってるしな、殺せないし仲間にできない、挙句の果てに邪魔をされた。で、時間さえ稼げれば問題ないと思ったんだろな」

「数千人を相手に普通に勝てるの?」
「いいか美憂、我々のような能力は加算されない、戦略を練っても無意味だ能力値の差は消して埋まらない」

「加算されない? もう少し詳しく」

 と美憂がここで詳しく説明を求める、隣にいる瑠偉はし越し呆れ気味の表情を美憂に向けている。

「つまり、1の力が1000人いても1でしかないから10の力の1人に勝てないという事だ」
「何となく分かった、解説すまない」

 何となくでは恐らく分かってないだろう、普通の人間は実感がわかないんだろな。

「しかし奴らは普通に銃で死ぬからな、一部に防御できる奴もいるが・・・
 約50年、その時間でどうやって支配下に置くか見ものだな」

 俺は辺り全体を見渡すと焚火から延びていた影は日の光を浴びて無くなっていた

「日が明けたな…ところで美憂、体の方は何ともないか?」
「いつも通りで異常はないよ」

 と美憂は全身を見ながら美憂は言った。

「そうか、なら俺もあの大きいミカンでも食べてすこし寝るわ、旅立つ前に力を最大値にしておきたいしな」
「兼次、例の選択は聞かないのですか?」と瑠偉

「一つしかないだろ? 爬虫類系宇宙人と恋愛したいなら止めないけど?」
「いえ、爬虫類は無理です、絶対無理」

 俺が言ったことを想像したのか、爬虫類が苦手なのか手で口を押さえながら瑠偉は嫌悪な表情をしている。

「それとも、4本の手でつかまれての拘束ハードプレイがいいのか?
 地球人にはできない素晴らしく過激な初体験ができると思うぞ」

 瑠偉が立ち上がりこちらに近づてニッコリ笑顔を見せる、これは告白タイムか? 瑠偉は俺の前で止まり素早い動作で胸ポケットのペンを抜き俺の太ももめがけて振りかざした、しかし俺は余裕もってテレポートで瑠偉の後ろに移動した。

「っち・・・次下ネタ言ったら予告なく刺します」

 と言い瑠偉はそのまま空振りしたペンを胸ポケットに差し込みながら振返りる、差のまま歩いていき先ほどほど座っていた丸太に腰かける。

「いや、前も予告してないだろ・・・まぁいい俺は飛行機の戻るからな、睡眠の邪魔をされたくないので君たちはこの周辺で自由行動だ。では解散っ!」

 遠見で確認したあの大きなミカンを力でもぎ取り俺の方に飛ばす、そのまま瑠偉の顔の近くを高速で通過させると「きゃぁ」と可愛い声を出し体が一瞬ピクリと動いた、俺は右手で静止しミカンを手に取り飛行機の中へテレポートした。
 消える瞬間に瑠偉の目が怒っていたようだが、先程のペン振りの仕返しだ。

 …
 ……

 それから数時間後、程よい仮眠をとった俺は窓から外を見ると焚火は消えていたが彼女たちは相変わらず丸太に座っていた。出入り口に行き彼女たちに声をかけ飛行機の中に入れる。

「お前らは気楽に座ってろ、一瞬で34年が終わるぞ」
「はーい、お願いがあります」

 と麻衣が座席に気座る前に手を挙げて言った、それを見て俺は麻衣の次のお願い発言を拒む様に「却下!」と即答する。

「えー、まだ何も言ってないよー」
「貸しひとつだぞ、でなに?」
「この惑星をボーンと、花火を見たいなぁ」

 と麻衣は笑顔で言っている、おれはあの異星人か? そう言えば空から落とした時に言ったな、あんなパニック状態でその発言を覚えているとはさすが学年2位だな。

「に、ニッコリ笑顔でとんでもない発言だな」
「麻衣、さすがにその思考はどうかと思うぞ」と美憂が呆れてる
「生命体が居ないので問題ないかと思いますが?」と瑠偉が俺を見ながら言った

「なんだ瑠偉、見たいのか? 今度地球でやってやるよ」
「「「えぇぇえぇ」」」と女子3人が一斉に叫ぶ

「冗談だよ、今は力の消費を抑えたいからやらない」

 麻衣は出入り口から外を眺め手を腰に当てて威張るってるようなポーズをとった。

「ふぁははははは、運がよかったな! 名も無き惑星よ! さらばだぁ」

 瑠偉と美憂の見ると何事もなかったように表情を変えず俺を見ていた、なるほど、この対応が正解か。

「さ、さて行くぞ、一応シートベルトもしておけよ」

 俺は座席に深く座り目を閉じ目的地の方向にある惑星を思い浮かべる、そして飛行機は一瞬に姿を消た。

 飛行機が消えた後には大量の足跡とおしるこの空缶が残されていた。

 後にこの惑星で高度に進化した知的生命体に、オーパーツとして発掘され彼らの頭を悩ますこととなる。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。

Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。 現世で惨めなサラリーマンをしていた…… そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。 その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。 それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。 目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて…… 現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に…… 特殊な能力が当然のように存在するその世界で…… 自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。 俺は俺の出来ること…… 彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。 だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。 ※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※ ※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~

ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。 コイツは何かがおかしい。 本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。 目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~

名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

処理中です...