ローグ・ナイト ~復讐者の研究記録~

mimiaizu

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第1章 悪童編

事件の真相

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森の奥。

 3人の男と二人の女がいた。彼らの関係は、被害者と加害者だった。

「……この反応は、ロー、だと? ローの気配がする!?」
「ん? 何々? 何だって?」
「ローがいるだって?」

 死体の上に座っているゲテが、のんきな声でレントに話しかける。

「……ああ、間違いない……あいつの気配がする……」

 そんなゲテに対して、青ざめた顔をしてレントが答えた。

「本当かよ?」
「「…………」」

 器用に足で穴を掘ってるケリーが二人の会話に加わる。傍にいる女性二人は何もできない。手足を縛られ口も塞がれているからだ。

「ローは確か死んだんじゃなかったのか? 『あの女』に井戸に突き落とされてよ? お前も確認したんだろ?」
「あっ、ああ……あの時、ローの気配が消えたのを感じたが……俺の魔法の……範囲から……出ただけかもしれない……」
「ふ~ん、そういうことかよ。まっ、どっちでもいいけどさ……いや待てよ、生きてたら生きてたで利用できるかもしれないな」

 ローが生きてることに二人はあまり気にしてはいなかった。だが、今も青ざめた顔をするレントを前にケリーは陽気な調子であることを思いついた。

「何だよ利用できるって? あいつ魔法なしだろ?」
「……そ、そうだぞ……何に、利用するんだ……?」
「そりゃそうだけどよ、あいつが魔法なしだってのは王都じゃ俺達しか知らないはずだ。それなら、こいつらが死んだのをあいつが殺したことにして俺達が敵を討ったことにするってことさ。そうすりゃ俺達は英雄になる! ローは人殺しの悪人になるけどな!」
「「ええ!?」」
「「……!?」」

 ケリーは周りの冒険者の死体を見ながら恐ろしい提案を始めた。レントとゲテは驚いた。縛られてる二人の女性は信じられないものを見るような目になった。

「そりゃあいいや! ケリー頭いいなお前!」
「だろー! もう十分金と装備は集まったからさ、そろそろこの森から出たいと思ってたんだよなー! あいつのおかげでそれが叶うぜ!」
「「…………っ!」」

 レントは複雑な顔をするが、ゲテは大喜びでケリーに賛同した。二人の女性はもはや怒りすら感じてしまった。

 この3人の行方不明事件。それを追う冒険者達の相次ぐ失踪。その真相は、この3人こそが自分達の行方不明を利用して森にやってきた冒険者達を殺害し、金や装備を奪ったという恐ろしいものだった。そして今、自分たちの悪行を死んだと思っていた幼馴染のローに擦り付けようという卑劣な計画が行われようとしている。

 今のローがどうなっているかは、レントは【解析魔法】である程度は分っていたが、ゲテとケリーは知らない。ローは昔のままではなくなっていることに。
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