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第2章 奴隷編
幕間・魔法協会
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魔法協会、会議室。
「昨日送ってもらったこの資料は本当かね?」
広い会議室の中で、白い服に身を包む小太りな大男が、通信用魔道具に声をかける。
『ええ。【恐怖魔法】、【脚力魔法】、【解析魔法】の使い手3人をたった一人で倒したという少年の話は間違いありません。冒険者役場の連中も探し出そうと躍起になっています。どうやら、復讐が目的のようでしてね』
通信用魔道具から返事が返ってくる。男はそれを聞いて顔を歪める。
「つまり、危険人物をひっ捕らえてしまおうということか。すでに騎士団に連絡済みか。我々を差し置いて……」
『そうですね。冒険者役場は魔法協会をよく思っていないようなので、騎士団に連絡したようです。もっとも、騎士団のことも気乗りのしない感じでしたが』
「我々よりはましという考えか、愚かなことだ。まあしかし、同じだということが分からんから仕方ないか」
『そうですね。ではもうそろそろ仕事に戻ります。他に何か質問はございますか?』
「この資料の他に情報は無いのかね? もう少しあったほうが絞り込めるのだが?」
『それは難しいですね。生存者の女性二人からこれ以上は望めそうにありません。あの3人も精神崩壊していて、少年に関することは聞き出せない状態です。出身地は分かったのですが、かなり遠い場所の辺境なので情報はすでに……』
「そうか分かった。もういいぞ。ご苦労だったな」
『ありがとうございます。ではまた。………ブツッ』
通信用魔道具による定期連絡は終わった。男は魔道具をしまって、少し考えてから周りに聞こえるように話し始めた。
「皆、聞いてもらっただろうが、冒険者役場からの情報はこれ以上は出てきそうにないようだ。これらの資料から見て、先日、我が魔法協会に探りを入れてきた者はこの『少年』の可能性がある。時期と言い、実力と言い、他に怪しいものはいないだろう」
「そうですな。騎士団に連絡を入れた様ですが、奴らがすぐに動き出すことはありますまい」
「冒険者のようですが、分かっていることがこれだけあれば、冒険者役場の連中でも対処できるのでは?」
「その少年が強いということが分かりますが、もうこちらからも追手を出しているのでしょう? そっちはどうなんですか?」
「……いつになっても連絡がこない」
「「「え?」」」
会議室にいるのは4人の白い服に身を包む者たちだ。彼らのうち、3人が驚いた顔で声を重ねた。
「どうやら何かあったようだ。戦いの最中か、死んだか、捕まったかは知らんがな」
「そ、それはまずいのでは!?」
「追手に出したのは元騎士団にいた者がいたんでしょう!? それが倒されるほどの相手だったら!?」
「落ち着け! まだ追手を出してからそんなに時間は経ってないだろ!」
落ち着かない様子で様々な意見が飛び交うが、会議を始めたリーダー格の男がこれを収めた。
「もう少し待ってみようではないか。たとえ彼らを失ったとしても、我々の戦力は十分にある。今は、会議に集中しようではないか」
「「「……はい……」」」
「その少年についてだが、私はこの人物と同一人物か関係者ではないかとみている」
「「「……?」」」
男は、冒険者役場の登録記録を取り出して、ある名前に指さした。それは……。
「昨日送ってもらったこの資料は本当かね?」
広い会議室の中で、白い服に身を包む小太りな大男が、通信用魔道具に声をかける。
『ええ。【恐怖魔法】、【脚力魔法】、【解析魔法】の使い手3人をたった一人で倒したという少年の話は間違いありません。冒険者役場の連中も探し出そうと躍起になっています。どうやら、復讐が目的のようでしてね』
通信用魔道具から返事が返ってくる。男はそれを聞いて顔を歪める。
「つまり、危険人物をひっ捕らえてしまおうということか。すでに騎士団に連絡済みか。我々を差し置いて……」
『そうですね。冒険者役場は魔法協会をよく思っていないようなので、騎士団に連絡したようです。もっとも、騎士団のことも気乗りのしない感じでしたが』
「我々よりはましという考えか、愚かなことだ。まあしかし、同じだということが分からんから仕方ないか」
『そうですね。ではもうそろそろ仕事に戻ります。他に何か質問はございますか?』
「この資料の他に情報は無いのかね? もう少しあったほうが絞り込めるのだが?」
『それは難しいですね。生存者の女性二人からこれ以上は望めそうにありません。あの3人も精神崩壊していて、少年に関することは聞き出せない状態です。出身地は分かったのですが、かなり遠い場所の辺境なので情報はすでに……』
「そうか分かった。もういいぞ。ご苦労だったな」
『ありがとうございます。ではまた。………ブツッ』
通信用魔道具による定期連絡は終わった。男は魔道具をしまって、少し考えてから周りに聞こえるように話し始めた。
「皆、聞いてもらっただろうが、冒険者役場からの情報はこれ以上は出てきそうにないようだ。これらの資料から見て、先日、我が魔法協会に探りを入れてきた者はこの『少年』の可能性がある。時期と言い、実力と言い、他に怪しいものはいないだろう」
「そうですな。騎士団に連絡を入れた様ですが、奴らがすぐに動き出すことはありますまい」
「冒険者のようですが、分かっていることがこれだけあれば、冒険者役場の連中でも対処できるのでは?」
「その少年が強いということが分かりますが、もうこちらからも追手を出しているのでしょう? そっちはどうなんですか?」
「……いつになっても連絡がこない」
「「「え?」」」
会議室にいるのは4人の白い服に身を包む者たちだ。彼らのうち、3人が驚いた顔で声を重ねた。
「どうやら何かあったようだ。戦いの最中か、死んだか、捕まったかは知らんがな」
「そ、それはまずいのでは!?」
「追手に出したのは元騎士団にいた者がいたんでしょう!? それが倒されるほどの相手だったら!?」
「落ち着け! まだ追手を出してからそんなに時間は経ってないだろ!」
落ち着かない様子で様々な意見が飛び交うが、会議を始めたリーダー格の男がこれを収めた。
「もう少し待ってみようではないか。たとえ彼らを失ったとしても、我々の戦力は十分にある。今は、会議に集中しようではないか」
「「「……はい……」」」
「その少年についてだが、私はこの人物と同一人物か関係者ではないかとみている」
「「「……?」」」
男は、冒険者役場の登録記録を取り出して、ある名前に指さした。それは……。
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