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第3章 組織編
VSメルガー(前編)
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ローグとメルガーの戦いが始まった。初手はローグから攻めに入った。ローグの手に赤紫の雷の槍が現れた。そして、それを投げつける。
「【外道魔法・憤怒】『理不尽の雷』!」
ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ!!
メルガーはとっさに魔法を発動する。だがそれは、【強奪魔法】ではなかった。
「【反射魔法】『魔法反射』!」
「何っ!?」
キュイーン! ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ!!
メルガーは【反射魔法】で、ローグの魔法を反射した。反射された魔法はそのままローグに向かっていくが、【反射魔法】を見た時点でローグは防御に移っていた。
「【外道魔法・怠惰】『堕落の壁』!」
バッチーン!! シュウウウウウウウウウウウウウウウウ……
反射された魔法は見事に防がれた。ローグとメルガーの間に距離があったことが幸いしたのだ。肝心の二人はにらみ合う。
(【反射魔法】か。【強奪魔法】を持っているなら、二つ目の魔法は攻守両道な魔法が望ましい。そういう意味ではいい魔法に目を付けたものだ。さすがは魔法協会とかいう魔法の研究機関の長だと言っておこうか)
(あの攻撃魔法、なんて速さだ。反射するのが一歩遅かったら、ただでは済まなかった。防御に関しても相当なものだ。使い手も十分な実力者のようだな。戦闘班もトーレンもまだ来ないとなると私が全力で相手せねばならんな)
ローグとメルガーの戦いを見ていた構成員たちは恐れおののいていた。実力の違いを感じ取り、戦いに参加しようとも思えなかった。
「……な、何が起こった? あのガキは何をして、会長は何をしたんだ……?」
「光ったと思ったら、あっち行ったりこっち行ったりして、頭が追いつかねえ……」
「俺たちの理解を超えている……何も出来ねえ……」
一方、ミーラはローグのすぐ隣にいた。彼女は戦いそのものに恐怖を感じてはいたが、自分の心配を全くしていなかった。何故なら、今の彼女にとって一番大事なのは主であるローグのことだけ、つまり、自分はその次くらいのものなのだ。自分の命さえも。
(これが戦い……この戦いで私にできることは無いかもしれないけど、私の命と引き換えにしてでもローグ様に貢献しなくちゃ!)
「【反射魔法】は攻守両道に使える。【強奪魔法】で手に入れたその魔法がメインか。【強奪魔法】は補助と最後に使うってところか」
「っ!? ミーラがいる時点で私の魔法は知っているようだな。その通りだ。だが、【反射魔法】だけではないことは分かるだろう? 【強奪魔法】を持っているということは、私は奪ってきたすべての魔法が使える、つまり、全能の存在と言ってもいい……」
「嘘だな」
「……何?」
「え?」
「「「「「え?」」」」」
メルガーの言葉を遮ってまでローグは否定した。ローグ以外の周り全てが何故、そうしたのか疑問に思った。ローグはすぐに否定した理由を話す。
「人間は通常、多くても二つしか魔法を持てない。それが限界だ。無理に三つ目四つ目の魔法を持とうとすれば、その分負担がかかって死んでしまう。たとえ、【強奪魔法】を持っていても例外じゃない。そうだろ?」
「な、何を!? 何を根拠にそんな!? 馬鹿な!」
「そ、そうなの?」
「「「「「ええ!?」」」」」
ローグの説明にミーラも構成員も、メルガーでさえも驚いた。ただ、メルガーの驚きは誰よりも大きかった。自分の魔法の特性を言い当てられたことではなく、もっと重要なことを敵対している少年が知っていたのだから。
「お、おい! お前はどこでそんなことを聞いた! 誰に聞いたんだ! 我が魔法協会の記録でも盗んだのか!?」
「さあ~、どうだろうな~。ていうか否定しないんだな?」
「……くっ! そ、それは……!」
ローグの言葉に動揺したメルガーは言葉に詰まる。先ほどローグが言ったことは、魔法協会の最重要機密につながる内容なのだ。ただの構成員が聞いていい内容でもないために、この場は何といえばいいか考えものなのだが、既に手遅れだった。
「まじかよ……二つしか使えないって」
「会長も例外じゃないなら……全能って嘘なんだ」
「魔法のことで自慢してたのに、本当は二つだけだったのかよ……」
「っ!? ぐぬぬぬぬぬぬぬ……」
(この会長とやらは、自分の魔法を、いや、自分自身を極端に大きく見せてたみたいだな。ここでばれるだけでも屈辱に感じてら……いいものを見たな。復讐の参考になりそうだ)
「もういい! これ以上の話は無用だ! 【反射魔法】『強制反射』!」
ダンッ! …ゴトッ、ゴトゴトッ、ゴトゴトゴトッ
ドンッ! ドンッ! ドンッ!
ローグは心の中で笑っていると、メルガーが怒鳴り声をあげて、勢いよく地面を蹴りつける。すると、周囲の瓦礫や散らばった武器などがローグに向かって飛んできた。ローグはこれを回避せずに対処する。
「【外道魔法・傲慢】『超える模倣』! ミーラは後ろにいろ!」
「うん! 分かった!」
ローグの手には、前世の世界で『チェーンソー』と呼ばれる道具を模した、魔法で作った武器が形成されていた。ローグはそれを振り回し、向かってくる瓦礫を削って薙ぎ払う。回避しなかったのは、それだと自分しか助からないからだ。
「【反射魔法】『浮遊反射』!」
スゥ……
「「「「「会長が浮かんだ!」」」」」
「あれは……?」
ローグが瓦礫を薙ぎ払ってる間に、ルドガーは宙に浮かんでいく。何かの魔法を使いだしたようだ。それを見たローグはすぐに考察する。
(空気を反射させて無理矢理浮かんでいるな。そんなことができるなら、ここから加速して一気に間合いを詰めるってとこか。だが……)
「【反射魔法】『加速反射』!」
「【外道魔法・憤怒】『理不尽の雷』!」
ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ!!
メルガーはとっさに魔法を発動する。だがそれは、【強奪魔法】ではなかった。
「【反射魔法】『魔法反射』!」
「何っ!?」
キュイーン! ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ!!
メルガーは【反射魔法】で、ローグの魔法を反射した。反射された魔法はそのままローグに向かっていくが、【反射魔法】を見た時点でローグは防御に移っていた。
「【外道魔法・怠惰】『堕落の壁』!」
バッチーン!! シュウウウウウウウウウウウウウウウウ……
反射された魔法は見事に防がれた。ローグとメルガーの間に距離があったことが幸いしたのだ。肝心の二人はにらみ合う。
(【反射魔法】か。【強奪魔法】を持っているなら、二つ目の魔法は攻守両道な魔法が望ましい。そういう意味ではいい魔法に目を付けたものだ。さすがは魔法協会とかいう魔法の研究機関の長だと言っておこうか)
(あの攻撃魔法、なんて速さだ。反射するのが一歩遅かったら、ただでは済まなかった。防御に関しても相当なものだ。使い手も十分な実力者のようだな。戦闘班もトーレンもまだ来ないとなると私が全力で相手せねばならんな)
ローグとメルガーの戦いを見ていた構成員たちは恐れおののいていた。実力の違いを感じ取り、戦いに参加しようとも思えなかった。
「……な、何が起こった? あのガキは何をして、会長は何をしたんだ……?」
「光ったと思ったら、あっち行ったりこっち行ったりして、頭が追いつかねえ……」
「俺たちの理解を超えている……何も出来ねえ……」
一方、ミーラはローグのすぐ隣にいた。彼女は戦いそのものに恐怖を感じてはいたが、自分の心配を全くしていなかった。何故なら、今の彼女にとって一番大事なのは主であるローグのことだけ、つまり、自分はその次くらいのものなのだ。自分の命さえも。
(これが戦い……この戦いで私にできることは無いかもしれないけど、私の命と引き換えにしてでもローグ様に貢献しなくちゃ!)
「【反射魔法】は攻守両道に使える。【強奪魔法】で手に入れたその魔法がメインか。【強奪魔法】は補助と最後に使うってところか」
「っ!? ミーラがいる時点で私の魔法は知っているようだな。その通りだ。だが、【反射魔法】だけではないことは分かるだろう? 【強奪魔法】を持っているということは、私は奪ってきたすべての魔法が使える、つまり、全能の存在と言ってもいい……」
「嘘だな」
「……何?」
「え?」
「「「「「え?」」」」」
メルガーの言葉を遮ってまでローグは否定した。ローグ以外の周り全てが何故、そうしたのか疑問に思った。ローグはすぐに否定した理由を話す。
「人間は通常、多くても二つしか魔法を持てない。それが限界だ。無理に三つ目四つ目の魔法を持とうとすれば、その分負担がかかって死んでしまう。たとえ、【強奪魔法】を持っていても例外じゃない。そうだろ?」
「な、何を!? 何を根拠にそんな!? 馬鹿な!」
「そ、そうなの?」
「「「「「ええ!?」」」」」
ローグの説明にミーラも構成員も、メルガーでさえも驚いた。ただ、メルガーの驚きは誰よりも大きかった。自分の魔法の特性を言い当てられたことではなく、もっと重要なことを敵対している少年が知っていたのだから。
「お、おい! お前はどこでそんなことを聞いた! 誰に聞いたんだ! 我が魔法協会の記録でも盗んだのか!?」
「さあ~、どうだろうな~。ていうか否定しないんだな?」
「……くっ! そ、それは……!」
ローグの言葉に動揺したメルガーは言葉に詰まる。先ほどローグが言ったことは、魔法協会の最重要機密につながる内容なのだ。ただの構成員が聞いていい内容でもないために、この場は何といえばいいか考えものなのだが、既に手遅れだった。
「まじかよ……二つしか使えないって」
「会長も例外じゃないなら……全能って嘘なんだ」
「魔法のことで自慢してたのに、本当は二つだけだったのかよ……」
「っ!? ぐぬぬぬぬぬぬぬ……」
(この会長とやらは、自分の魔法を、いや、自分自身を極端に大きく見せてたみたいだな。ここでばれるだけでも屈辱に感じてら……いいものを見たな。復讐の参考になりそうだ)
「もういい! これ以上の話は無用だ! 【反射魔法】『強制反射』!」
ダンッ! …ゴトッ、ゴトゴトッ、ゴトゴトゴトッ
ドンッ! ドンッ! ドンッ!
ローグは心の中で笑っていると、メルガーが怒鳴り声をあげて、勢いよく地面を蹴りつける。すると、周囲の瓦礫や散らばった武器などがローグに向かって飛んできた。ローグはこれを回避せずに対処する。
「【外道魔法・傲慢】『超える模倣』! ミーラは後ろにいろ!」
「うん! 分かった!」
ローグの手には、前世の世界で『チェーンソー』と呼ばれる道具を模した、魔法で作った武器が形成されていた。ローグはそれを振り回し、向かってくる瓦礫を削って薙ぎ払う。回避しなかったのは、それだと自分しか助からないからだ。
「【反射魔法】『浮遊反射』!」
スゥ……
「「「「「会長が浮かんだ!」」」」」
「あれは……?」
ローグが瓦礫を薙ぎ払ってる間に、ルドガーは宙に浮かんでいく。何かの魔法を使いだしたようだ。それを見たローグはすぐに考察する。
(空気を反射させて無理矢理浮かんでいるな。そんなことができるなら、ここから加速して一気に間合いを詰めるってとこか。だが……)
「【反射魔法】『加速反射』!」
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