ローグ・ナイト ~復讐者の研究記録~

mimiaizu

文字の大きさ
232 / 252
最終章

この先に……

しおりを挟む
 ローグ達が最後の魔道具を設置しに行こうとしていた途中で、ローグはその先に王国の人間たちがいることに気付いた。しかも、その中にはローグが幼い頃からよく知っている人物がいる。ローグの宿敵ともいえる相手だ。

「おいおい、そうくるかよ(奴がいるのか)」

「ローグ? どうかしたのか?」

 自嘲気味に笑うローグを不審に思ったリオルは気にかけた。すると、決して望まなかった答えが返ってきた。

「ああ、この先に誰かいる。おそらく王国側の人間だ。見回りの兵士かな? その中に結構な実力者がいやがる」

「な、何!?」

 リオルと精鋭部隊は動揺した。これから最後の魔道具を設置すれば最初の任務が終わる。それなのにこの先に敵がいるというのだ。わざわざ真夜中に行動しているというのに今、魔法持ちの敵と戦うことになるなんて……。

「動揺する気持ちは分かるが想定しなかったわけではあるまい。むしろ今までが都合がよすぎたんだ。夜の見回りくらい国の兵士ならどこも行っているんだし。俺達が今まで見つからなかったのも運がいいほうなんだ」

「そ、それは分かっているが……」

 この作戦はローグ達が思っていたよりスムーズに進んでいた。敵と出くわしたときのために、精鋭部隊はリオルたちが信頼できる者たちの中で、戦場を長く経験したもので構成された。つまり、魔法との戦いになれたものということだ。誰もがかなりの実力が約束されている。

(ただ、相手にあいつがいる。おまけに手下が何人かいるな。手下の方は大したことないが、魔道具の設置のためにもここで決着をつけたほうがいいか……)

 ローグはここで因縁の相手との決着をつけることを決めた。思ったよりも早い決着になるが、それもいいと思った。今度の作戦が上手くいった後では、魔法持ち同士の戦いにならないからだ。

(どうせなら全力の奴を叩き潰すほうがいい。それでこその復讐だ)

「リオさん。動揺しても仕方がない。こうなったらプランDだ」

「プランDだと!? しかしそれは……」

「敵は複数いる。一小隊規模だ。それに相手の中に一人手練れがいるから、そいつは俺が相手する。その間にリオさんたちは魔道具の設置と他の敵を蹴散らしてくれ」

「一人で手練れを相手するのか!? なら私も一緒に……」

 一緒に戦う、と言う前にローグが言葉を遮る。

「あんたが指揮をとらないでどうするんだ。次の作戦でもあんたの力が必要になるだろう」

「分かった……。皆、プランDでいくぞ!」

「「「「「了解!」」」」」

 決意したリオルとローグは精鋭部隊を引き攣れて目的の場所に向かった。敵と戦う覚悟を決めて。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

【完結】奪われたものを取り戻せ!〜転生王子の奪還〜

伽羅
ファンタジー
 事故で死んだはずの僕は、気がついたら異世界に転生していた。  しかも王子だって!?  けれど5歳になる頃、宰相の謀反にあい、両親は殺され、僕自身も傷を負い、命からがら逃げ出した。  助けてくれた騎士団長達と共に生き延びて奪還の機会をうかがうが…。  以前、投稿していた作品を加筆修正しています。

レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない

あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

処理中です...