53 / 141
第2章 新天地編
第53話 ホド砂漠1・マミー戦
しおりを挟む
セフィロトの森を抜け、荒野を進んだ先のホド砂漠にたどり着いた。
ホド砂漠は誰もが想像するようなありふれた砂地で、日の光を反射して黄金のように輝く砂は神秘的にも見える。
迷えば死ぬので地図にしるしてある巨獣の骨の残骸や、特徴のある岩などの目印を確認しながら慎重に進む。
周囲にはセフィロトの森の時と同じく、天敵の巨獣の香りを振り撒いておいた。これはミノタウロスのものではなく、砂漠の生態系の頂点に立つ、とあるモンスターのものだ。テンソが所持していたのを香水作りが得意な踊り子トマティナに渡して量産してもらった。
これで砂漠も安全。……と思っていたが当然効かないやつもいるわけで、順調に進んでいた俺本体のいる部隊の前方の砂が盛り上がって巨獣が現れた。
二足歩行の人型巨獣。名をマミーという。簡単に言うとデカいミイラ男だ。包帯に見える部分は紙や布ではなく、皮膚でできている。
「ま、そう簡単に行かせてはくれないか」
俺本体は砂丘の裏に身を潜め、魔法のトリプルモニターを開いた。
鎧兵の武器として召喚したパラソルを砂地に立てる。日の光でモニターが見えにくいのを軽減するのと同時に暑さ対策でもある。
魔法の鎧は耐熱、耐寒に優れるが完全に凌げる訳ではないのでこうやって工夫する必要があるのだ。ホント、このワンオペって魔法は痒いところに手が届かない器用貧乏な性能してやがる。
心の中で悪態をつきながらもキーボードを操作する手は止めない。この旅のためにあらゆる準備をしてきた。焦る必要はない。
まずは遠く離れている後方の新天地組に停止するよう指示を送った。並行するように“鎧コウモリ”を空に飛ばした。
魔法ワンオペは鎧兵の他に馬などの動物を召喚できるのだが、人型以外の哺乳類に限られている。
コウモリ似の男テンソを見ていた時にそういえばコウモリも哺乳類だなと思い立ち、作ってみたら成功したのだ。
ただ、人を乗せるくらい大型にはできたものの、騎乗させての飛行はできなかった。だが、諦めの悪い俺はもしかしたらダンゴムシ巨獣と戦った時に実験した極限まで軽量化した“スピード型”の鎧兵なら乗せられるかも、と思ってチャレンジしてみた。
結果は成功。ただし、体を鎧コウモリに括り付けないとどこかに飛んでいってしまう。色々とコストはかかるものの飛ばすメリットはある。
まず、全体を俯瞰できること。これまでは鎧兵の主観カメラを切り替えてやりくりしていたが、人数も増えてきて不便を感じていた。それを上空から見下ろすことでカメラの数を少なくしつつ、部隊を動かしやすくなった。
でもこれに関しては鎧コウモリがいればいいので鎧兵を乗せなくてもよい。
大事なのはもう一つのメリットだ。それは武器が持てること。鎧兵はどんな武器も自動で上手く扱えるので、後で使う予定のとあるモノを使用する時に重要になるのだ。
準備をしていると、マミーの気を引いている囮部隊に動きがあった。
マミーが包帯型皮膚をイカの足のようにしならせて鎧兵を攻撃し始めた。
舐めるなよ。こっちには最強の隊長達がいるんだぜ?
団長ゼロ! 虫騎士ヘラクレス! 竜騎士バハムート! いけ!
「うおおお!」
三小隊を突撃させる。だが。
「クッ、すまないみんな。聖騎士団は任せた……」
「ぐわー死んだカブトー!」
「ママぁ!」
マミーの包帯の一撃で無事全員バラバラになり、ふりかけ状になった。
よっわ! 何が隊長だよ! 知ってたけど!
敵の攻撃により砂煙が上がる中、次は包帯を地面スレスレに横なぎに払ってきた。
こ、これは……! 数多の学生にトラウマを植え付けた大縄跳びか!? 運動会、体育祭などでやらされた人も多いだろう。全員で一つの縄を飛ぶアレだ。
一回引っ掛かるとみんなの視線を一挙に集めることになり、恥ずかしさと申し訳なさで死にたくなった人は少なくないはず。二回以上連続引っ掛かろうものならトラウマ確定といっても過言ではない恐ろしい競技だ。
だが俺はリズムゲーが得意なだけあってこの手の競技は得意だ。
今回は俺自身が飛ぶわけじゃないし余裕だろ。そーれ、ぴょーん。包帯が迫ってくるタイミングで鎧兵達をジャンプさせた。が。
「無念でごわす」
「死んだセミ」
「グハッ、死んだぜベイベー!」
みんなテンプレ断末魔を叫びながら壊れた。
まぁ無理だよな。だってデカすぎて縄じゃなくて壁だもん。足場も悪いし、飛べませーん!
さらに蹂躙されていく鎧兵達。
「くっ、ここまでか!」
「ポロポローン、これが葬送曲ですか」
「カレーはかれぇ!」
獣騎士セイリュウ、音楽騎士ピアーノ、暴食騎士カレエがやられた。なんか隊長格ばっか狙われてねぇか?
……まぁいいか、モタモタしてられないし次のフェーズに移行する。
こういう食うより破壊を優先するタイプの巨獣は、わざと食べられて内臓を破壊する自己犠牲アタックは使いづらい。高さもあるしな。かといって疲れるまで待っていたら他の巨獣が現れて更なるピンチを招くことになるだろう。
「それじゃあアレ使いますか」
こんな時のために策を練ってきた。やはり内臓破壊だけでは限界があるので、外側から巨獣の分厚い皮膚を破壊するための武器を作ることにしたのだ。
前々からミノタウロス討伐時に使ったスライムボムを強化できないか巨獣加工屋のクローザに頼んでいた。
俺が国に住む前は貴重な素材で手に入らずに強化できなかったが、今は俺がやる気を出せば入手し放題なのでいつでも実験できるのだ。
それが実を結んで、つい先日“スライムボム改”、通称SB改が完成した。威力が飛躍的に上がったコレで少なくとも雑魚巨獣には外傷を与えられるようになった。
「準備完了! コウモリ部隊突撃!」
包帯皮膚で顔もグルグル巻きのマミーは死角が多い。囮部隊で足元に注意を向けている隙にコウモリ部隊を背後に回り込ませていた。
コウモリに乗っている鎧兵がクロスボウを構える。先述した通り鎧兵は武器を自動で上手に使用してくれる。
狙いを定め、SB改を括り付けた矢を射出した。
矢は直線を描きながら敵の後頭部に直撃した。直後、眩い光と共に大爆発。SB改特有の青い爆炎が上がる。
くぅー、カッコイイ! やっぱ炎は青か黒が中二心をそそっていいですなぁ!
「オオオオ!」
マミーが苦痛の叫びを上げながら倒れていく。しかし、複数の包帯皮膚を砂地へ垂直に突き刺して体を支える。
「甘いぜ」
下にいたSB改持ちの鎧達が敵の包帯と両足を狙う。
こっちは数だけは多いからな。手数じゃ負けないぜ。
着弾したSB改が次々と爆発していき、マミーを支えるものが壊れていく。そして遂に自重を支えられずに砂地に叩きつけられた。
両手をつき、何とか立ちあがろうとするマミー。しかし既に俺の鎧兵は、がら空きの首筋に狙いを定めていた。
「じゃあな」
そうつぶやいた瞬間、爆弾付きの矢が敵の項に打ち込まれた。そして爆発。ちぎれた頭部が砂地に落ち、続いて体も後を追うように倒れ込んだ。衝撃で砂煙が辺りを包む。数秒後、視界が晴れた先にはマミーの死体が転がっていた。
「よし、討伐完了。周囲にも異常なし」
ふぅ、と大きく息を吐いてその場に座る。
SB改結構使っちゃったな。やっぱり補充した方が良さそうだ。後で補給部隊を巨獣加工屋クローザの元へ向かわせよう。こんな時のために旅の最中も作り続けておいて欲しいと頼んでおいたのだ。
「休んでる場合じゃないな。新手が来る前に先を急ごう」
この旅の初戦闘で緊張したが、まだ想定内。心身共に余裕もある。長い旅だ、頑張ろう。
俺は重い腰を上げ、鎧兵と新天地組に指示を出した。
ホド砂漠は誰もが想像するようなありふれた砂地で、日の光を反射して黄金のように輝く砂は神秘的にも見える。
迷えば死ぬので地図にしるしてある巨獣の骨の残骸や、特徴のある岩などの目印を確認しながら慎重に進む。
周囲にはセフィロトの森の時と同じく、天敵の巨獣の香りを振り撒いておいた。これはミノタウロスのものではなく、砂漠の生態系の頂点に立つ、とあるモンスターのものだ。テンソが所持していたのを香水作りが得意な踊り子トマティナに渡して量産してもらった。
これで砂漠も安全。……と思っていたが当然効かないやつもいるわけで、順調に進んでいた俺本体のいる部隊の前方の砂が盛り上がって巨獣が現れた。
二足歩行の人型巨獣。名をマミーという。簡単に言うとデカいミイラ男だ。包帯に見える部分は紙や布ではなく、皮膚でできている。
「ま、そう簡単に行かせてはくれないか」
俺本体は砂丘の裏に身を潜め、魔法のトリプルモニターを開いた。
鎧兵の武器として召喚したパラソルを砂地に立てる。日の光でモニターが見えにくいのを軽減するのと同時に暑さ対策でもある。
魔法の鎧は耐熱、耐寒に優れるが完全に凌げる訳ではないのでこうやって工夫する必要があるのだ。ホント、このワンオペって魔法は痒いところに手が届かない器用貧乏な性能してやがる。
心の中で悪態をつきながらもキーボードを操作する手は止めない。この旅のためにあらゆる準備をしてきた。焦る必要はない。
まずは遠く離れている後方の新天地組に停止するよう指示を送った。並行するように“鎧コウモリ”を空に飛ばした。
魔法ワンオペは鎧兵の他に馬などの動物を召喚できるのだが、人型以外の哺乳類に限られている。
コウモリ似の男テンソを見ていた時にそういえばコウモリも哺乳類だなと思い立ち、作ってみたら成功したのだ。
ただ、人を乗せるくらい大型にはできたものの、騎乗させての飛行はできなかった。だが、諦めの悪い俺はもしかしたらダンゴムシ巨獣と戦った時に実験した極限まで軽量化した“スピード型”の鎧兵なら乗せられるかも、と思ってチャレンジしてみた。
結果は成功。ただし、体を鎧コウモリに括り付けないとどこかに飛んでいってしまう。色々とコストはかかるものの飛ばすメリットはある。
まず、全体を俯瞰できること。これまでは鎧兵の主観カメラを切り替えてやりくりしていたが、人数も増えてきて不便を感じていた。それを上空から見下ろすことでカメラの数を少なくしつつ、部隊を動かしやすくなった。
でもこれに関しては鎧コウモリがいればいいので鎧兵を乗せなくてもよい。
大事なのはもう一つのメリットだ。それは武器が持てること。鎧兵はどんな武器も自動で上手く扱えるので、後で使う予定のとあるモノを使用する時に重要になるのだ。
準備をしていると、マミーの気を引いている囮部隊に動きがあった。
マミーが包帯型皮膚をイカの足のようにしならせて鎧兵を攻撃し始めた。
舐めるなよ。こっちには最強の隊長達がいるんだぜ?
団長ゼロ! 虫騎士ヘラクレス! 竜騎士バハムート! いけ!
「うおおお!」
三小隊を突撃させる。だが。
「クッ、すまないみんな。聖騎士団は任せた……」
「ぐわー死んだカブトー!」
「ママぁ!」
マミーの包帯の一撃で無事全員バラバラになり、ふりかけ状になった。
よっわ! 何が隊長だよ! 知ってたけど!
敵の攻撃により砂煙が上がる中、次は包帯を地面スレスレに横なぎに払ってきた。
こ、これは……! 数多の学生にトラウマを植え付けた大縄跳びか!? 運動会、体育祭などでやらされた人も多いだろう。全員で一つの縄を飛ぶアレだ。
一回引っ掛かるとみんなの視線を一挙に集めることになり、恥ずかしさと申し訳なさで死にたくなった人は少なくないはず。二回以上連続引っ掛かろうものならトラウマ確定といっても過言ではない恐ろしい競技だ。
だが俺はリズムゲーが得意なだけあってこの手の競技は得意だ。
今回は俺自身が飛ぶわけじゃないし余裕だろ。そーれ、ぴょーん。包帯が迫ってくるタイミングで鎧兵達をジャンプさせた。が。
「無念でごわす」
「死んだセミ」
「グハッ、死んだぜベイベー!」
みんなテンプレ断末魔を叫びながら壊れた。
まぁ無理だよな。だってデカすぎて縄じゃなくて壁だもん。足場も悪いし、飛べませーん!
さらに蹂躙されていく鎧兵達。
「くっ、ここまでか!」
「ポロポローン、これが葬送曲ですか」
「カレーはかれぇ!」
獣騎士セイリュウ、音楽騎士ピアーノ、暴食騎士カレエがやられた。なんか隊長格ばっか狙われてねぇか?
……まぁいいか、モタモタしてられないし次のフェーズに移行する。
こういう食うより破壊を優先するタイプの巨獣は、わざと食べられて内臓を破壊する自己犠牲アタックは使いづらい。高さもあるしな。かといって疲れるまで待っていたら他の巨獣が現れて更なるピンチを招くことになるだろう。
「それじゃあアレ使いますか」
こんな時のために策を練ってきた。やはり内臓破壊だけでは限界があるので、外側から巨獣の分厚い皮膚を破壊するための武器を作ることにしたのだ。
前々からミノタウロス討伐時に使ったスライムボムを強化できないか巨獣加工屋のクローザに頼んでいた。
俺が国に住む前は貴重な素材で手に入らずに強化できなかったが、今は俺がやる気を出せば入手し放題なのでいつでも実験できるのだ。
それが実を結んで、つい先日“スライムボム改”、通称SB改が完成した。威力が飛躍的に上がったコレで少なくとも雑魚巨獣には外傷を与えられるようになった。
「準備完了! コウモリ部隊突撃!」
包帯皮膚で顔もグルグル巻きのマミーは死角が多い。囮部隊で足元に注意を向けている隙にコウモリ部隊を背後に回り込ませていた。
コウモリに乗っている鎧兵がクロスボウを構える。先述した通り鎧兵は武器を自動で上手に使用してくれる。
狙いを定め、SB改を括り付けた矢を射出した。
矢は直線を描きながら敵の後頭部に直撃した。直後、眩い光と共に大爆発。SB改特有の青い爆炎が上がる。
くぅー、カッコイイ! やっぱ炎は青か黒が中二心をそそっていいですなぁ!
「オオオオ!」
マミーが苦痛の叫びを上げながら倒れていく。しかし、複数の包帯皮膚を砂地へ垂直に突き刺して体を支える。
「甘いぜ」
下にいたSB改持ちの鎧達が敵の包帯と両足を狙う。
こっちは数だけは多いからな。手数じゃ負けないぜ。
着弾したSB改が次々と爆発していき、マミーを支えるものが壊れていく。そして遂に自重を支えられずに砂地に叩きつけられた。
両手をつき、何とか立ちあがろうとするマミー。しかし既に俺の鎧兵は、がら空きの首筋に狙いを定めていた。
「じゃあな」
そうつぶやいた瞬間、爆弾付きの矢が敵の項に打ち込まれた。そして爆発。ちぎれた頭部が砂地に落ち、続いて体も後を追うように倒れ込んだ。衝撃で砂煙が辺りを包む。数秒後、視界が晴れた先にはマミーの死体が転がっていた。
「よし、討伐完了。周囲にも異常なし」
ふぅ、と大きく息を吐いてその場に座る。
SB改結構使っちゃったな。やっぱり補充した方が良さそうだ。後で補給部隊を巨獣加工屋クローザの元へ向かわせよう。こんな時のために旅の最中も作り続けておいて欲しいと頼んでおいたのだ。
「休んでる場合じゃないな。新手が来る前に先を急ごう」
この旅の初戦闘で緊張したが、まだ想定内。心身共に余裕もある。長い旅だ、頑張ろう。
俺は重い腰を上げ、鎧兵と新天地組に指示を出した。
0
あなたにおすすめの小説
残念ながら主人公はゲスでした。~異世界転移したら空気を操る魔法を得て世界最強に。好き放題に無双する俺を誰も止められない!~
日和崎よしな
ファンタジー
―あらすじ―
異世界に転移したゲス・エストは精霊と契約して空気操作の魔法を獲得する。
強力な魔法を得たが、彼の真の強さは的確な洞察力や魔法の応用力といった優れた頭脳にあった。
ゲス・エストは最強の存在を目指し、しがらみのない異世界で容赦なく暴れまくる!
―作品について―
完結しました。
全302話(プロローグ、エピローグ含む),約100万字。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる