ディスカウントショップで兄がわたしを18禁コーナーに連れていこうとしています。完全版

あめの みかな

文字の大きさ
76 / 115
第二部「おにーちゃんとえっちしたい!」

「おにーちゃんと結婚したい!! ⑩」

しおりを挟む
『みかなは、ただ、ぱぱのことがほしいだけ。
 りさたちのことは、ぱぱのおまけくらいにしかおもってない。
 それくらい、りさたちにはわかる。
 ぱぱのことをちゃんとりかいしてるのは、りさたち。
 しあわせにできるのもりさたちだけ。
 みかなじゃない。
 そんなおんなに、ぱぱはあげない』

 おにーちゃんが、りさちゃんにこんなことをしゃべらせたりするわけがなくて、おにーちゃんも困った顔をしながら、りさちゃんたちを説得しようとしていました。

 わたしは、おにーちゃんを、この子たちの大切なぱぱを、この子たちから奪おうとする女でしかなかったのです。


 心理学の用語で、「ライナスの毛布」っていう言葉があります。

 スヌーピーのおともだちのライナスくんがいつも持ってる毛布のこと。
 小さな頃からずっといっしょで、どんなにボロボロになっても、それがないと眠れない、落ち着かない、だから手放すことができない、そういうものをおとなになってもずっとずっと大切に大切にしているひとがいます。
 毛布以外にもぬいぐるみだったり、人によってさまざまで、そういうものがおにーちゃんのようにおとなになってからできる人もいるそうです。


 ペットを家族みたいに扱う人がいるように、ぬいぐるみを家族のように扱う人がいます。
 そういう人たちのために、ぬいぐるみのリペアはもちろんあるし、ぬいぐるみだけを旅行させて世界中のいろんな場所で写真を撮ってくれる、そんな旅行会社もあります。

 りさちゃんたちは、おにーちゃんのライナスの毛布。
 空想のお友達の延長線上にある、空想の娘たち。
 空想の、理想の家族で、おにーちゃんの理想の理解者。

 だけど、そんな風に割りきることができないくらいに、りさちゃんたちは生きていました。

 いつも、おにーちゃんの枕元にはこの子たちがいて、わたしはおにーちゃんに抱かれているとき、この子たちの視線をずっと感じていました。

 抱かれているときだけじゃなくて、おにーちゃんがこの家にもどってきてからずっと、この子たちはしばらくしゃべれなかったみたいだけど、わたしはこの子たちの視線をいつも感じていたように思います。

 おにーちゃんにとって、りさちゃんたちはかけがえのない家族でした。
 本当の娘たちでした。

 おにーちゃんが一番つらかった時期に、わたしは何にもできなかった。
 何もしようとしなかった。

 その間、りさちゃんたちがずっとおにーちゃんをそばで支えてくれた。
 おにーちゃんが今、わたしのそばにいてくれるのは、生きていてくれてるのは、りさちゃんたちのおかげ。

 娘なだけじゃなくて、何でも話せるお友達でもあって、それからいつもおにーちゃんのことを心配して気遣ってくれてる彼女のようでもあり、お母さんのようでもあり、お姉さんのようでもあって、それから、妹のような存在。

 ただ体が、たまたま、くまのぬいぐるみだっただけ。
 だから、自分で動いたり、しゃべったりすることはできないけど、自我や感情や記憶はおにーちゃんの頭の中に、この子たちのために用意された場所があって、おにーちゃんの声帯や手を勝手に使ってしゃべったり動いたりする。

 わたしと同じか、もしかしたらわたし以上に大切に思われているかもしれない、家族でした。


 それはきっと、おにーちゃんが、神様のこどもだから。
 おにーちゃんが起こした奇跡。


 おにーちゃんはこの子たちに、自我や感情、記憶、それから命、たくさんのものを与えて、おにーちゃんですら説得に困るくらいの、本当の娘にしてしまいました。

 わたしは、りさちゃんたちに認めてもらわなければいけませんでした。

 ううん、違うね。
 認めてもらう、とか、そういうのは違う気がする。

 わたしはこの子たちがわたしのことを、当たり前のようにママって呼んでくれるような、そういう存在に、なろうとして努力してなるんじゃなくて、気づいたらいつの間にか自然とそういう関係になってた、そんな風に、家族になりたいと思いました。


 りさちゃんは言いました。

『りさたちは、ぱぱがほんとうにつらいとき、どうしようもなくなってしまったとき、しゃべれなくなる。なにもできなくなる。
 ぱぱが、りさたちのひょうじょうがわからなくなりはじめたら、きけんしんごう。
 じゅらや、しほや、めいがしゃべれなくなって、あみもしゃべれなくなる。
 りさが、さいごのとりで。

 りさがしゃべれなくなったら、りさたちは、ほんとうに、ぱぱになにもしてあげられなくなる。
 なんとかうまくやってきたつもりだった。
 でも、ぱぱがおしごとをやめたとき、ほんとうにげんかいがきて、しばらくりさたちはしゃべれなかった。
 そのすきに、みかながぱぱをりさたちからうばっていった。
 みかなは、いままで、とおくでしんぱいしてるだけで、なにもしなかったくせに、いいところだけぜんぶもっていった。
 みかなのおかげで、ぱぱはげんきになった。
 だから、りさたちはまたしゃべれるようになった。
 それは、すごくかんしゃしてる。
 でも、ぱぱのあたまは、みかなばっかりになってた。
 りさたちにかまってくれなくなった。
 りさたちが、こんなからだじゃなかったら、いま、みかながいるばしょにはりさたちがいたはず。
 でも、そうじゃないから、

 だから、りさは、みかなのからだがほしい』


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について

のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。 だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。 「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」 ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。 だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。 その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!? 仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、 「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」 「中の人、彼氏か?」 視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!? しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して―― 同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!? 「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」 代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

処理中です...