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アンとヴィクター、それからジョン
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「先ほど大奥様がお出かけになりました」
「そうか」
コーデリアは没落してしまった妹の嫁ぎ先へと出掛けていった。そこは都から出ている汽車に半日乗った先にある。
妹の様子見ついでに使用人も見繕って来るというので、帰宅は早くて三日後になると言っていたことを報告した。
「本日は来客もありませんし、急ぎのお仕事もないみたいです」
「そうだな」
「今日はゆっくりされてはいかがでしょうか?」
「……」
「私は大奥様の部屋の模様替えを頼まれておりますので、失礼致します」
「!?」
「何かありましたらベルを鳴らして下さい。本日はミセス・コートが御用聞きに来ますので」
「……」
執事は報告が済むと、一礼をしてから部屋から出て行ってしまった。
口煩い母親の不在、仕事も来客も無いという絶好のお出かけ日和であったが、アルベルタはそうではなかったのだ。
実を言えば、今日はアルベルタを誘ってどこかに行こうと考えていたのだ。
だが、それも叶わず、一気に気落ちをする。
「……はあ」
公私を混同するのは良くないことかとため息を吐き、本日も引き篭もる事になってしまった。
◇◇◇
ヴィクターは特に趣味など何も持っていない。
軍に居た頃の時間潰しと言えば、祖母が書いた手紙やアルベルタが代筆した文字を眺めるばかりで、他の同僚のようにお金が掛かる女遊びなどには一切手を出さなかった。
いつもだったら煙草を吹かしつつ、ぼうっと曇り空を眺めるという時間の過ごし方をしていたが、数日前に煙草も完全に辞めたのだ。
する事がないので書斎に置いてある父親の集めた書籍を読んで見るものの、どれも眠気を誘うかのような経済の分厚い本ばかりで、内容が頭に全く入ってこない。
ヴィクターは子供の頃飛び級をして大学入試試験にも合格をした程の頭脳の持ち主であったが、軍に入ってから学術的な面で頭を使っていなかったので、脳の中まで筋肉になってしまったのかもしれないなと自虐的に考えていた。
眼鏡を外して眉間を指先で解していると、控えめに扉が叩かれる。返事をすれば客が訪れたと女中頭より報告があった。
訪問を伝える文の一枚も届いていないので、相手は勝手に来たということになる。
特に忙しくもなかったが、そういう人物は面倒な問題を抱えて来る場合が多いので、面会を断るように女中頭に言った。
「不在だと言え」
「で、ですが、あ!」
女中頭の驚いたような声が上がると、ドンドンと書斎の扉が叩かれた。
ヴィクターの嫌な予感は確信へと変わっていく。
「ヴィクター・アヴァロン・ガーディガン!そこに居るのは分かっている!この、引き篭もりめ!」
「……」
突然の来客はアン・ウイズリー・アングルシィ侯爵令嬢だった。
◇◇◇
「暇だから、来た」
「……」
アンは男物の乗馬服に身を包み、単独で馬を駆ってここまで来たという。
信じられない女だと、ヴィクターは呆れていた。
「ラザレスは?」
「実家に帰っている」
「!!」
ここに来れば会えると思っていたアンは驚愕の表情を浮かべ、途端にシュンとなる。
「ラザレスの、父、母、苦手。いつも怖い顔、している。だから、実家、アーチボルト家、行かない。行けない」
「それはそうだろう。他国の王族の血を引くアングルシィ侯爵家の者を前にすれば、貴族の長とはいえ緊張もする。別に嫌っている訳ではないから気にするな」
「……うん」
自惚れ屋のアンにも苦手な人が居るのだなとヴィクターは意外に思いながら話を聞いていた。普段もこれ位大人しかったら付き合い易いのにと、ぼそりと呟く。
しかしながら、彼女のしおれた気分は一瞬で回復をするのだ。
「キャスティーヌは、何処?」
「……」
「アルベルタ・フラン・ド・キャスティーヌ、のこと」
「……今日は、他の仕事をしている」
アンはアルベルタを自分の侍女にしたいという望みを諦めていなかった。訪問する度に熱心に侯爵家に来ないかと勧誘をしている。
一体どこを気に入ったのかと聞けば、性格がいい女だからだとアンは答えた。
彼女曰く、人は目を見ればどういう人物であるかが分かるのだという。
ちなみにヴィクターのことは一目見て、ひたすら暗くて心の内に大きな傷を抱え込んでいる面倒な奴、と察したと言っていた。
あながち外れてはいないので、馬鹿に出来ない能力だとヴィクターも思っている。
アンは女中頭が用意した紅茶を一口啜ってから、伯爵家に来る度に毎回言っている質問をした。
「きちんとキャスティーヌを、毎日可愛がっているか?」
「……ああ」
前にアンから同様の質問を本人の前で聞かれ、何を言っているのだとヴィクターが相手にしなかったら、可愛がっていないのなら貰って帰ると長い時間アルベルタの手を握って離さなかったという事件が起きたのだ。
それ以来、可愛がっているかと聞かれたら肯定するようにしている。
実際は指先一本触れることすら許されていないという悲しい現状であったが。
「今日は、ジョンを見に来た」
「……」
アンはまだジョンを伯爵家の賢くてよく喋る犬だと勘違いをしている。
「ジョンと、ボール遊びする」
「……」
ずっと手に持っていた謎の球体に触れた方がいいのか悪いのかずっと迷っていたヴィクターであったが、別になんてことのない、遊戯用のボールで安堵をしてしまった。
今までジョンという存在についてはアルベルタが言葉巧みに誤魔化してくれたのだ。だがしかし、今日は口の上手い執事も居ない。
面倒になったヴィクターは部屋にアビゲイルを呼ぶ事にした。
◇◇◇
それから数分後、アビゲイルがヴィクターの部屋にやって来る。
「……?」
「彼女がジョン、だ」
「ジョン?お前、ジョン?」
「はい。アビゲイル・ジョンと申します」
「……」
以前狩猟に行った時、アンは狩りに夢中だったので初対面の者達と自己紹介もしていなかったのだ。
アンの目の斜め前に立っているのは、赤煉瓦色の髪の毛を左右にお下げにした十三歳の仕着せを纏った少女である。ジョンという名の犬ではない。
これで球遊びも諦めるかと思いきや、彼女は予想を超えた行動に出た。
「ジョン、近こう寄れ」
「?」
アンに手招きされて、アビゲイルは長椅子の隣に座る。
「……」
アビゲイルを呼び寄せたアンは唇を捲って歯並びを確認したり、頬を指先で突いたりと好き放題な行動を取っている。触られている本人は擽(くすぐ)ったいからか、暢気に笑うばかりだった。
「うん、健康。とても」
「……」
「今から庭で、ボール遊びをする」
そう宣言をしたアンはアビゲイルの腕を掴んで立たせ、そのまま手を引いて外へと向かう。
アビゲイルはアンの行動に逆らう事無く、されるが儘であった。
なんだか心配になったので、ヴィクターは二人の後を追う。
◇◇◇
外に出たアンとアビゲイルは、十フィート程離れてボールを投げ合うという、普通の遊びをしているだけであった。
「ジョン、取って来い」
「わわ!!」
アンの鋭い投球がアビゲイルの上空を過ぎて落下をする。その球を嬉しそうに取りに行く少女。
謎の光景が広がっていた。
「アンお嬢様~、行きますよ~!!」
アビゲイルの投げた球はそう長く飛ばすに、テンテンコロコロと地面を跳ねたり転がったりする時間の方が長かった。
「ジョン、違う。腕を振らずに、体を回す」
「え、なんですか、それ?」
ヴィクターは本格的な投球の指導を始めたアンと、良く分かっていないアビゲイルを、地面に尻を着き膝を両手で抱えた状態で眺めていた。
一緒に球投げをしようかと誘われたが、球の素材が動物の革だったので即刻お断りをした。先日手の甲が荒れてから、革製品恐怖症となっていたのだ。
「来い、ジョン!!」
「おっと!」
アビゲイルの投げた球の起動が逸れて、ヴィクターの元へと飛んでくる。
しかしながら、球に勢いは無いので途中でテンテンコロコロとした状態でつま先にちょこんとぶつかって来ただけだった。
アンが球を投げて寄こせと叫んでくる。
革製品を直接触りたくなかったヴィクターはハンカチを取り出して、布越しに掴んで持って行く。
近くまで来た所で、球を持ってきたヴィクターにアンが労いの言葉を掛けた。
「いい子」
「誰がいい子だ!!」
ヴィクターはアンにボールを手渡さずに、勢い良く地面に叩きつけた。
地面を跳ねた球は高く宙を舞い、それをアビゲイルが飛び上がって掴む。
主従の息の合った芸に、アンは大満足だとばかりに拍手を送っていた。
◇◇◇
結果的に言えば、アンはアビゲイル・ジョンを大層気に入った様子だった。
家に連れて帰ると言い出したので、ヴィクターは全力で阻止した。
「……ケチ」
「当たり前だ!!」
なんとか引き離してアビゲイルを元の配置へと戻した。
「もう家に帰れ」
「うん。あ!」
「?」
「明日、ラザレスに会ったら、愛していると伝えて、貰」
「断る!!」
ヴィクターはアンの愛の伝言をきっぱり断った。
このようにして、ヴィクターの貴重な休日は無駄に終わっていく。
「そうか」
コーデリアは没落してしまった妹の嫁ぎ先へと出掛けていった。そこは都から出ている汽車に半日乗った先にある。
妹の様子見ついでに使用人も見繕って来るというので、帰宅は早くて三日後になると言っていたことを報告した。
「本日は来客もありませんし、急ぎのお仕事もないみたいです」
「そうだな」
「今日はゆっくりされてはいかがでしょうか?」
「……」
「私は大奥様の部屋の模様替えを頼まれておりますので、失礼致します」
「!?」
「何かありましたらベルを鳴らして下さい。本日はミセス・コートが御用聞きに来ますので」
「……」
執事は報告が済むと、一礼をしてから部屋から出て行ってしまった。
口煩い母親の不在、仕事も来客も無いという絶好のお出かけ日和であったが、アルベルタはそうではなかったのだ。
実を言えば、今日はアルベルタを誘ってどこかに行こうと考えていたのだ。
だが、それも叶わず、一気に気落ちをする。
「……はあ」
公私を混同するのは良くないことかとため息を吐き、本日も引き篭もる事になってしまった。
◇◇◇
ヴィクターは特に趣味など何も持っていない。
軍に居た頃の時間潰しと言えば、祖母が書いた手紙やアルベルタが代筆した文字を眺めるばかりで、他の同僚のようにお金が掛かる女遊びなどには一切手を出さなかった。
いつもだったら煙草を吹かしつつ、ぼうっと曇り空を眺めるという時間の過ごし方をしていたが、数日前に煙草も完全に辞めたのだ。
する事がないので書斎に置いてある父親の集めた書籍を読んで見るものの、どれも眠気を誘うかのような経済の分厚い本ばかりで、内容が頭に全く入ってこない。
ヴィクターは子供の頃飛び級をして大学入試試験にも合格をした程の頭脳の持ち主であったが、軍に入ってから学術的な面で頭を使っていなかったので、脳の中まで筋肉になってしまったのかもしれないなと自虐的に考えていた。
眼鏡を外して眉間を指先で解していると、控えめに扉が叩かれる。返事をすれば客が訪れたと女中頭より報告があった。
訪問を伝える文の一枚も届いていないので、相手は勝手に来たということになる。
特に忙しくもなかったが、そういう人物は面倒な問題を抱えて来る場合が多いので、面会を断るように女中頭に言った。
「不在だと言え」
「で、ですが、あ!」
女中頭の驚いたような声が上がると、ドンドンと書斎の扉が叩かれた。
ヴィクターの嫌な予感は確信へと変わっていく。
「ヴィクター・アヴァロン・ガーディガン!そこに居るのは分かっている!この、引き篭もりめ!」
「……」
突然の来客はアン・ウイズリー・アングルシィ侯爵令嬢だった。
◇◇◇
「暇だから、来た」
「……」
アンは男物の乗馬服に身を包み、単独で馬を駆ってここまで来たという。
信じられない女だと、ヴィクターは呆れていた。
「ラザレスは?」
「実家に帰っている」
「!!」
ここに来れば会えると思っていたアンは驚愕の表情を浮かべ、途端にシュンとなる。
「ラザレスの、父、母、苦手。いつも怖い顔、している。だから、実家、アーチボルト家、行かない。行けない」
「それはそうだろう。他国の王族の血を引くアングルシィ侯爵家の者を前にすれば、貴族の長とはいえ緊張もする。別に嫌っている訳ではないから気にするな」
「……うん」
自惚れ屋のアンにも苦手な人が居るのだなとヴィクターは意外に思いながら話を聞いていた。普段もこれ位大人しかったら付き合い易いのにと、ぼそりと呟く。
しかしながら、彼女のしおれた気分は一瞬で回復をするのだ。
「キャスティーヌは、何処?」
「……」
「アルベルタ・フラン・ド・キャスティーヌ、のこと」
「……今日は、他の仕事をしている」
アンはアルベルタを自分の侍女にしたいという望みを諦めていなかった。訪問する度に熱心に侯爵家に来ないかと勧誘をしている。
一体どこを気に入ったのかと聞けば、性格がいい女だからだとアンは答えた。
彼女曰く、人は目を見ればどういう人物であるかが分かるのだという。
ちなみにヴィクターのことは一目見て、ひたすら暗くて心の内に大きな傷を抱え込んでいる面倒な奴、と察したと言っていた。
あながち外れてはいないので、馬鹿に出来ない能力だとヴィクターも思っている。
アンは女中頭が用意した紅茶を一口啜ってから、伯爵家に来る度に毎回言っている質問をした。
「きちんとキャスティーヌを、毎日可愛がっているか?」
「……ああ」
前にアンから同様の質問を本人の前で聞かれ、何を言っているのだとヴィクターが相手にしなかったら、可愛がっていないのなら貰って帰ると長い時間アルベルタの手を握って離さなかったという事件が起きたのだ。
それ以来、可愛がっているかと聞かれたら肯定するようにしている。
実際は指先一本触れることすら許されていないという悲しい現状であったが。
「今日は、ジョンを見に来た」
「……」
アンはまだジョンを伯爵家の賢くてよく喋る犬だと勘違いをしている。
「ジョンと、ボール遊びする」
「……」
ずっと手に持っていた謎の球体に触れた方がいいのか悪いのかずっと迷っていたヴィクターであったが、別になんてことのない、遊戯用のボールで安堵をしてしまった。
今までジョンという存在についてはアルベルタが言葉巧みに誤魔化してくれたのだ。だがしかし、今日は口の上手い執事も居ない。
面倒になったヴィクターは部屋にアビゲイルを呼ぶ事にした。
◇◇◇
それから数分後、アビゲイルがヴィクターの部屋にやって来る。
「……?」
「彼女がジョン、だ」
「ジョン?お前、ジョン?」
「はい。アビゲイル・ジョンと申します」
「……」
以前狩猟に行った時、アンは狩りに夢中だったので初対面の者達と自己紹介もしていなかったのだ。
アンの目の斜め前に立っているのは、赤煉瓦色の髪の毛を左右にお下げにした十三歳の仕着せを纏った少女である。ジョンという名の犬ではない。
これで球遊びも諦めるかと思いきや、彼女は予想を超えた行動に出た。
「ジョン、近こう寄れ」
「?」
アンに手招きされて、アビゲイルは長椅子の隣に座る。
「……」
アビゲイルを呼び寄せたアンは唇を捲って歯並びを確認したり、頬を指先で突いたりと好き放題な行動を取っている。触られている本人は擽(くすぐ)ったいからか、暢気に笑うばかりだった。
「うん、健康。とても」
「……」
「今から庭で、ボール遊びをする」
そう宣言をしたアンはアビゲイルの腕を掴んで立たせ、そのまま手を引いて外へと向かう。
アビゲイルはアンの行動に逆らう事無く、されるが儘であった。
なんだか心配になったので、ヴィクターは二人の後を追う。
◇◇◇
外に出たアンとアビゲイルは、十フィート程離れてボールを投げ合うという、普通の遊びをしているだけであった。
「ジョン、取って来い」
「わわ!!」
アンの鋭い投球がアビゲイルの上空を過ぎて落下をする。その球を嬉しそうに取りに行く少女。
謎の光景が広がっていた。
「アンお嬢様~、行きますよ~!!」
アビゲイルの投げた球はそう長く飛ばすに、テンテンコロコロと地面を跳ねたり転がったりする時間の方が長かった。
「ジョン、違う。腕を振らずに、体を回す」
「え、なんですか、それ?」
ヴィクターは本格的な投球の指導を始めたアンと、良く分かっていないアビゲイルを、地面に尻を着き膝を両手で抱えた状態で眺めていた。
一緒に球投げをしようかと誘われたが、球の素材が動物の革だったので即刻お断りをした。先日手の甲が荒れてから、革製品恐怖症となっていたのだ。
「来い、ジョン!!」
「おっと!」
アビゲイルの投げた球の起動が逸れて、ヴィクターの元へと飛んでくる。
しかしながら、球に勢いは無いので途中でテンテンコロコロとした状態でつま先にちょこんとぶつかって来ただけだった。
アンが球を投げて寄こせと叫んでくる。
革製品を直接触りたくなかったヴィクターはハンカチを取り出して、布越しに掴んで持って行く。
近くまで来た所で、球を持ってきたヴィクターにアンが労いの言葉を掛けた。
「いい子」
「誰がいい子だ!!」
ヴィクターはアンにボールを手渡さずに、勢い良く地面に叩きつけた。
地面を跳ねた球は高く宙を舞い、それをアビゲイルが飛び上がって掴む。
主従の息の合った芸に、アンは大満足だとばかりに拍手を送っていた。
◇◇◇
結果的に言えば、アンはアビゲイル・ジョンを大層気に入った様子だった。
家に連れて帰ると言い出したので、ヴィクターは全力で阻止した。
「……ケチ」
「当たり前だ!!」
なんとか引き離してアビゲイルを元の配置へと戻した。
「もう家に帰れ」
「うん。あ!」
「?」
「明日、ラザレスに会ったら、愛していると伝えて、貰」
「断る!!」
ヴィクターはアンの愛の伝言をきっぱり断った。
このようにして、ヴィクターの貴重な休日は無駄に終わっていく。
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