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本心

本音と建前

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空港についてから彼女を見つけた。碧と声を掛けると同時に彼女は
強い口調で声をさえぎった。
「来てくれてありがとう。でも、迷惑なの。メールしてごめん。
貴方が嫌いなの。頭も良くて、チヤホヤされて、女の子とベタベタして」
「ちがっ、それは..」
「とにかく、もう...帰って。私は大丈夫だから。思わせぶりしないで」
「分かったよ。そんな風に思ってたんだね。残念だよ」
僕は姉が待つ車に乗って、ため息を大きくついた。これで良いんだ。
「満足したのね?じゃあ、もう帰るからね」
車が発車するタイミングで彼女はしゃがんで地面に防ぎこんでいた。
僕は嫌いと言われたし、確かに他の女の子とベタベタしていた。
気に食わなかったのだろうか。思い悩む僕の横顔を見て、姉は
フフッと笑っていた。
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