それでも幸せ

salt

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一冊の本

書店📚

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僕は働き始めてから小説が好きになった。
小説は自分にない考え方や筆者の経験、価値観などを
知る事が出来るいわば教科書のようなものだ。
僕が通っている書店は月に2回ほど恋愛小説や小説化したものが
仕入れられて配置される。最近、これといって興味のある小説は
なかったが、唯一目を引かれたのが「それでも幸せ」という小説だ。
書店のガラスには「それでも幸せ。近日小説化と書いてある」
現代悲壮小説、なんだか新しいジャンルの登場に胸が躍った。
それだけではない。筆者の名前を見て僕は唖然しとた。
【筆者・五月女來海さおとめくるみ
僕が想いを寄せていた当時の高校の同級生だった。
ただ、人違いの可能性もある。僕はスマホを取り出し、
高校の男子友達に、連絡を取り始めた。
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