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第2章 タイムリミットは20歳なんて聞いてない!
3.もう、こうなったら仕方がない!③
しおりを挟む俺が帰る場所が、カレスの帰る場所?早口言葉みたいで、頭が混乱する。
んでもって、俺がカレスのものって……………………
「な、な、な」
「理解したなら帰るぞ」
「いや!いやいや!いやいやいや!!待て!ちょっと、待て!!」
「何だ?まだ、何かあるか?」
「何だ?」じゃねぇし!「何かあるか?」じゃねぇ!
大いにある!大ありだ!!
「俺が、カレスのものって何だよ⁈あんたのものになった覚えない!」
「だろうな。今、言った。理解したか?」
「理解した……………………じゃ、ねぇってのッ!!ふっっざッけんなッッッ!!俺は誰のものでもない!俺は俺のものだ!!」
「……まさか、本気とは思わなかったからな…しかも、図々しくもお前を所望する気満々だったとは」
「おい!おいってば!!」
俺を無視して何やらぶつぶつしだしたカレス。苛々MAXに呼びかけるが、安定のガン無視だ。
今しがた以上に背中をバンバン叩いてやるが、見た目とは裏腹に引き締まった体は堪えた様子もない。
「痛いんだが?」
「うっっさいッ!平然としやがって白々しい!つか、俺の手の方が痛いわ!」
耳元でも思い切り喚いてやると、さすがに辟易したようにカレスが顔を顰める。
ざまーみろだ!!
肩に担ぎ上げられたままの俺と、カレスの瞳がかち合い睨み合う。
「降ろせよ!」
「降ろしたら逃げるだろう?」
「逃げねぇよ!」
「即答か?逃げる気満々だな」
逃げるか逃げないか?
逃げるに決まってんだろ!!
鼻息も荒く、肩の上で憤然と息を吐く俺を、しばし無言で見つめた後、カレスが担ぎあげていた体を降ろしてきた。
いくら細く華奢(非常に不本意だが、今のこの体、ヒョロ過ぎ!)とはいえ、俺だって男だ。軽々と持ち上げられては面白くない。
地に足が着いたと同時に走り出……しかけた体は、カレスの腕にあっさり捕まる。
「チッ!!」
「油断も隙もないな」
油断なんぞこれっぽっちもしてないくせに!
平然と捕まえておいてよく言ったものだ!
「離せッ!」
「離したら……また、このやりとりか?同じ手に乗る訳ないだろう?」
2度目はさすがにないか。今度こそと思ったが、上手くいかない。
チラッと、自分の体に回された腕に目をやり、そっと嘆息する。
これ以上は無理、か……
非常に!ものッッッッッッッッッッッッすごく!不本意だが、この男から逃げ切れる気が失せた。
何度も言うが、この男。本当に、いい体をしている。無駄を一切省いた引き締まった体に筋肉。実践的且つ実働的。何度も何度も見せつけられたら、さすがに抗う気も失せてくる。
「カレス。もう、逃げないから離せ」
諦観の気配を匂わせ吐き捨てる俺に、カレスが軽く眉を上げてみせた。
疑ぐり深い奴……
まぁ、散々抵抗した自覚はある。無理からぬこととはいえ、疑ってかかってばかりいられたら気分もよろしくない。
「本気で本当に逃げねぇよ!」
「信じろと?」
「こんだけガッツリがっしり捕まえておいて、どうやって逃げんだよ⁉︎」
「諦めだけは悪そうだからな」
「~~~~~~~~~~~~~~~」
くどい!!
俺にはやらなきゃならない事が山積みなんだ!
スタートダッシュ失敗したおかげで、いろいろ後手後手に回ってる。
もうこうなったら仕方ない!
自分の宮に戻るのは無理そうだ。だったら……
「聞きたい事がある!」
「聞きたい事?」
自分で調べられないなら、教えてもらえばいい。
理想で言えば、自分1人で何とかしたい。この男に頼るとなれば、話さないわけにはいかない事だらけになる。
実に業腹だ。背に腹は代えられないのが、苦々しく思う。
「教えてほしい事がある」
「………見返り、は?」
一瞬、考えた後、カレスが不敵な笑みを浮かべた。
さすが陰謀策謀渦巻く王権育ちだけはある。
相手の弱みに付け込むのは卑怯ではない。立派な防衛であり戦略。
ただしーーーーーーーーーーーー
されるのが自分でなければ、、、、、だ。
虫を飲み込むほどに不本意だが、、、、、
「俺はーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
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笑笑!(ノ)゚∀゚(ヾ)
中々、更新進まず申し訳ありません(・・;)
LOVEい展開にも発展しないので、BLと分類するのも申し訳ない話ですが、がんばりますので今後とも気長にお付き合いくださいませm(_ _)m
タイトル、、、笑っていただけてよかったです(笑)
シリアスは中々苦手なので、こういうおふざけはかなり好きです(笑)
取り合いはまだまだ続きますので、お楽しみに( ̄∀ ̄)