アラヒﾌおばさんのゆるゆる異世界生活

第３章

１８話目

次の日の朝早くに私達は治療院に向かった。
少しは回復していると思うけど、どうなったか心配だ。

「おはようございます。」

治療院の中に入っていくとあちらこちらで話声がする。
なかには笑い声も聞こえている。
良かった・・・。皆さん回復してきている。

「アッ、アヤノさん、おはようございます。
お身体は大丈夫ですか？」

ベリンダさんが私を見つけたみたいで話しかけてきた。
ベリンダさんも朝から笑顔だ、昨日はじめて会ったときはきつい表情をしていたけど良かった。

「ベリンダさんおはようございます。
身体は戻りましたよ、昨日は魔力の使いすぎでフラフラしてましたけど、もう大丈夫です！
昨日は説明をせずに申し訳ありませんでした。
不安な方もいたと思うと申し負けなかったと、反省しています」

「何を言っているのですか！
アヤノさんがいなければ、今日を迎えれ無かった方もいたのです。それに、あれだけの治療をしたのですから、かなりご負担だった事は皆も承知しております。
助けて頂いたのは私達です。
さしたるお手伝いも出来ず、ご負担だけかけたのですから、アヤノさんが気にすることは何もありません。
そして、そちらのお二人にもお礼を言わないと。
昨日はお礼も言われなくて、ごめんなさい・・・。
あなた方がお薬を作ってくれたのですものね。
ありがとうございます。
おかけで助かりました」

深々と頭を下げるベリンダさん。
ピュアちゃんとウォルフはビックリしている。

「ベリンダさん、ありがとうございます。
貴女にその様に言って頂いて安心しました。
えーっと、昨日出来なかった説明をしたいのですが、皆さんを集めて頂けますか？」

「はい！もちろんです」

ベリンダさんは近くにいたスタッフに話をして、私達と一緒に昨日の大広間みたいな場所に移動する。
ピュアちゃんとウォルフは少し照れた様で、赤い顔をして後ろを付いてきた。
しばらく待っていると、昨日治療した人達が家族と共に集まって来た、もちろんベリンダさん以外の治療師さん達も。
私はまず患者さん達の回復状況を確認していく、皆さん顔色も良くなっており、順調に回復してきているのが解る。
良かった、良かった。

「皆さんだいぶん回復してきていますね。
良かったです！
今集まって頂いたのは、病の原因の説明と今後の注意点を説明する為です、だってこのままだとまた病気になるからです」

「「「「！！！！！！！！！」」」」

皆さん驚いてますね、治ってもまた病気に成ると言われたら仕方がないも・・・。
でも、事実なので気をつけてもらわないと！

「驚いてますね、ですが事実なので今からお話する事をよく聞いておいて下さい」

「す、すみません、アヤノさん。
また病気に成ると言うのは本当ですか？」

動揺を露にベリンダさんが皆の代表の様に聞いてくる。

「ええ、本当です。
気をつけないとまた病気になります。
ですから、今からその説明をしようと思いますが、大丈夫ですか？」

皆さん顔色も悪く黙っています。
本当に大丈夫でしょうか？
私は回りを見ながら心配になる。

「はい！申し訳ありません、大丈夫です！
ちょっとだけ動揺をしてしまいました。
詳しくお話をしてくださるのですよね？
よろしくお願い致します」

一番に回復したのはベリンダさんだ！
周りの人達も次第に落ち着いて来た。
視線が集まるから緊張する。
ちゃんと解る様に説明をしないとね！