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9.雨と熱
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夕食のときから違和感はあった。
いつも通りの完璧なご飯を2人分用意したものの、食材を口に運ぶ手が進んでいなかった。咀嚼も遅い。飲み込むのを躊躇っているような感じ。
そして風呂の時間、それは確信に変わった。
今日は俺が先に入る日だった。一番風呂を堪能し終え、ハルに風呂空いたよと伝え、ゴールデンタイムを満喫していたのだが、そのハルがなかなか戻ってこない。音もしない。
もしやと思って脱衣所のドアを開けたら、いない。浴室かと思って足を踏み入れると、何かを蹴った感覚。
見下ろすとハルが床に倒れていた。
「おまっ、大丈夫…じゃないな!?」
「ソラさ…しんどい…」
「分かった分かった、運ぶからな…って、髪濡れてんじゃん」
「うであがんなかった…」
「後で乾かしてやるから、ちょっとだけ足に力入れな」
「ごめんなさい…」
おでこやら首やらを触らなくても分かるくらい熱い。綺麗な顔が赤い。どう考えたって熱だ。
こうして熱を出すことは昔こそよくあったが、成長して鍛えてからは初めてだなぁ、と少し感慨深くなったりする。
ベッドに横たわったハルは、あ…と小さくこぼした。
「あした…おうきゅう…いかなきゃ」
「うん、今いっぱい寝て明日には治せばいいよ」
「なおるきが、しない」
「病は気からって言うから、絶対治るって祈るんだよ。治る治る治る…」
「………ふ」
微かに目を細め笑ってくれたのを見て、少し安心し、髪を拭くためのタオルやらを取りに戻った。
✻
だが翌朝。
祈りも虚しく、ハルの熱は下がる気配を見せなかった。楽になったかも…!というハルに念の為体温を測らせると、38℃。嘘だ…という表情のハルが可哀想で見てられなかった。
「気分は、楽なのに…」
「こりゃあ仕方ないなぁ、連絡入れとくぞ」
「行きたかった…行く…」
「今は治すのが先だから寝てろ!」
今にもベッドから降りそうなハルをなだめた後、むむ、と考える。
実は薬が今朝で切れたのだ。
空っぽの薬箱と、ハルのしんどそうな姿と、薬を買いに行けそうにない空模様。窓の外は大荒れだった。
ハルの汗を拭いながら、そういえば子どもの頃、父さんが裏山から薬草を取ってきてくれた事があったな、と思い出した。
確かあの草、特別な調合が必要なくてちょっとすり潰して飲むだけでかなり効いた気がする。
うん、それだ。街へ行くより近い。
「ハル、ソラさんはちょっと出かけるけどいい子で待ってるんだぞ」
「何歳だと思ってるんですか…。でも…気を付けてください、ね」
よく見えるように、大きく頷いた。
勇者たちが魔王に近づいたことで、魔物の量が増えているというハンターの話が頭によぎる。ただ大丈夫だろう。なんせ精霊のご加護のある森だ。
準備をして、扉を開ける。大雨だ。急ごう。
✻
「あの草、どの辺に生えてるんだ…?」
意気揚々と出たものの、途方に暮れている。山もそこまで大きくないのですぐ見つかる…という考えが甘かった。
帰りたい。冷たい。でもハルが苦しそうだから。と何度も反芻した。
そうして彷徨っていると、草むらから物音。魔物かと身構えたが、聞こえたのは人の声だった。
「うおっ、ソラさん、こんな雨の中何やってんだよ」
「あぁ、アンタか…」
そこに居たのは顔馴染みのハンターだった。
「ちょっと薬草を探してて」
「薬草ぅ?あー、あれか!よく効くやつ」
「どこにあるか知ってたりするか?」
「うーん、最近需要増えてるからなぁ、万能だし。この辺で探すなら洞窟の中とかにしかもう生えてないと思うなぁ」
「洞窟の中か…」
「行ってやりたいけど今は急な依頼を受けててな。それ以上の金額を出してくれるなら考えるが」
「遠慮しとく」
彼はそっかー、と納得の返事を残念そうな表情をした。どこまでも守銭奴だな。
「でも気ぃつけろよ。最近はこの森でも魔物は出るから」
「おう、ありがとよ」
急げ急げと去っていくハンターの背中を見送る。
さて、洞窟に行かねば。一応、氷魔法をすぐ繰り出せるよう準備だけしておいた。
✻
「洞窟…これか?」
ウロチョロして見つけたのは人一人がギリギリ通れる穴。ライトを照らすとかなり奥まで見えたのでこれに違いない。
「よっ、と…」
中は雨水が流れ込んで、くるぶしくらいまで水に浸かる。動きづらいし狭い。間違えたかな、と引き返そうとしたとき。
あった。
数メートル先の窪んだ所に、青緑に輝く目当ての薬草を見つけた。
少々足早になる。あれだ。あれがあればハルは元気になる。どんなときでも綺麗だが、苦しそうな顔はあまり見たいものではない。一人で待たせているのも心配だ。
だから、早く、早く。
「う…わっっ!?」
最後の一歩で何か踏んだ。踏んだ何かが勢いよく後ろに動いた。その拍子に尻もちをつく形で倒れ込んだ。
何が起こったんだ。
けどその原因は考える前にわかった。
「グルルルル……」
ジュルリ、という舌舐めずりの音と一緒に聞こえてくる唸り声。
どんな形をしているかなんて知りたくない。水辺にいる獣なんて。
「パッ、パリルーナ!」
振り返らずに、氷の刃を後方に放つ。
痛そうな声はしたが、倒した気配はない。
「グルル…」
耳のすぐ横で鼻息を感じる。きつい血の匂いは、今目の前に出てきた、氷が突き刺さった舌からだ。
大きい。手が震える。怖い。
もう魔法は出せそうになかった。出したとしても効かないだろう。
こうなったら一か八かで。
「、やあ゛ぁっ!!」
ガンッ、と相手の顎であろうところを殴る。ぎゃぁっと鳴いた声で、効いたと思われたが。
瞬きの間に、目の前の景色は薬草から灰色の生温かい何かに変わっていた。耳まで水に浸かっている。腹の上に岩のようなものが乗っかってるせいで身動きが取れない。
たぶん、これは、押し倒されているのだ。
傍から見ればこれは捕食シーンだ、と気づいた時には既に頭蓋骨が悲鳴を上げ始め、肋骨は鳴ってはいけない音を鳴らしていた。大事なところをしっかりつぶしてから食う気だ。
もう駄目かもしれない。
『ソラさんのことは僕が守ります』
いつかのあの言葉を思い出した。
ごめんな、お前は俺のこと守ろうとしてくれてたのに、俺はお前になんにもしてやれなかった。
手に力を入れてみる。パチャパチャと水の跳ねる音が微かに聞こえた。
よかった、辛うじて動く。
これで最後にせめて、足掻くんだ。
こんな洞窟の奥でも気付いてもらえるように、と願いを込めて。
「デ・パリルーナ……!」
氷の生成される音が聞こえたのを最後に、意識を手放した。
いつも通りの完璧なご飯を2人分用意したものの、食材を口に運ぶ手が進んでいなかった。咀嚼も遅い。飲み込むのを躊躇っているような感じ。
そして風呂の時間、それは確信に変わった。
今日は俺が先に入る日だった。一番風呂を堪能し終え、ハルに風呂空いたよと伝え、ゴールデンタイムを満喫していたのだが、そのハルがなかなか戻ってこない。音もしない。
もしやと思って脱衣所のドアを開けたら、いない。浴室かと思って足を踏み入れると、何かを蹴った感覚。
見下ろすとハルが床に倒れていた。
「おまっ、大丈夫…じゃないな!?」
「ソラさ…しんどい…」
「分かった分かった、運ぶからな…って、髪濡れてんじゃん」
「うであがんなかった…」
「後で乾かしてやるから、ちょっとだけ足に力入れな」
「ごめんなさい…」
おでこやら首やらを触らなくても分かるくらい熱い。綺麗な顔が赤い。どう考えたって熱だ。
こうして熱を出すことは昔こそよくあったが、成長して鍛えてからは初めてだなぁ、と少し感慨深くなったりする。
ベッドに横たわったハルは、あ…と小さくこぼした。
「あした…おうきゅう…いかなきゃ」
「うん、今いっぱい寝て明日には治せばいいよ」
「なおるきが、しない」
「病は気からって言うから、絶対治るって祈るんだよ。治る治る治る…」
「………ふ」
微かに目を細め笑ってくれたのを見て、少し安心し、髪を拭くためのタオルやらを取りに戻った。
✻
だが翌朝。
祈りも虚しく、ハルの熱は下がる気配を見せなかった。楽になったかも…!というハルに念の為体温を測らせると、38℃。嘘だ…という表情のハルが可哀想で見てられなかった。
「気分は、楽なのに…」
「こりゃあ仕方ないなぁ、連絡入れとくぞ」
「行きたかった…行く…」
「今は治すのが先だから寝てろ!」
今にもベッドから降りそうなハルをなだめた後、むむ、と考える。
実は薬が今朝で切れたのだ。
空っぽの薬箱と、ハルのしんどそうな姿と、薬を買いに行けそうにない空模様。窓の外は大荒れだった。
ハルの汗を拭いながら、そういえば子どもの頃、父さんが裏山から薬草を取ってきてくれた事があったな、と思い出した。
確かあの草、特別な調合が必要なくてちょっとすり潰して飲むだけでかなり効いた気がする。
うん、それだ。街へ行くより近い。
「ハル、ソラさんはちょっと出かけるけどいい子で待ってるんだぞ」
「何歳だと思ってるんですか…。でも…気を付けてください、ね」
よく見えるように、大きく頷いた。
勇者たちが魔王に近づいたことで、魔物の量が増えているというハンターの話が頭によぎる。ただ大丈夫だろう。なんせ精霊のご加護のある森だ。
準備をして、扉を開ける。大雨だ。急ごう。
✻
「あの草、どの辺に生えてるんだ…?」
意気揚々と出たものの、途方に暮れている。山もそこまで大きくないのですぐ見つかる…という考えが甘かった。
帰りたい。冷たい。でもハルが苦しそうだから。と何度も反芻した。
そうして彷徨っていると、草むらから物音。魔物かと身構えたが、聞こえたのは人の声だった。
「うおっ、ソラさん、こんな雨の中何やってんだよ」
「あぁ、アンタか…」
そこに居たのは顔馴染みのハンターだった。
「ちょっと薬草を探してて」
「薬草ぅ?あー、あれか!よく効くやつ」
「どこにあるか知ってたりするか?」
「うーん、最近需要増えてるからなぁ、万能だし。この辺で探すなら洞窟の中とかにしかもう生えてないと思うなぁ」
「洞窟の中か…」
「行ってやりたいけど今は急な依頼を受けててな。それ以上の金額を出してくれるなら考えるが」
「遠慮しとく」
彼はそっかー、と納得の返事を残念そうな表情をした。どこまでも守銭奴だな。
「でも気ぃつけろよ。最近はこの森でも魔物は出るから」
「おう、ありがとよ」
急げ急げと去っていくハンターの背中を見送る。
さて、洞窟に行かねば。一応、氷魔法をすぐ繰り出せるよう準備だけしておいた。
✻
「洞窟…これか?」
ウロチョロして見つけたのは人一人がギリギリ通れる穴。ライトを照らすとかなり奥まで見えたのでこれに違いない。
「よっ、と…」
中は雨水が流れ込んで、くるぶしくらいまで水に浸かる。動きづらいし狭い。間違えたかな、と引き返そうとしたとき。
あった。
数メートル先の窪んだ所に、青緑に輝く目当ての薬草を見つけた。
少々足早になる。あれだ。あれがあればハルは元気になる。どんなときでも綺麗だが、苦しそうな顔はあまり見たいものではない。一人で待たせているのも心配だ。
だから、早く、早く。
「う…わっっ!?」
最後の一歩で何か踏んだ。踏んだ何かが勢いよく後ろに動いた。その拍子に尻もちをつく形で倒れ込んだ。
何が起こったんだ。
けどその原因は考える前にわかった。
「グルルルル……」
ジュルリ、という舌舐めずりの音と一緒に聞こえてくる唸り声。
どんな形をしているかなんて知りたくない。水辺にいる獣なんて。
「パッ、パリルーナ!」
振り返らずに、氷の刃を後方に放つ。
痛そうな声はしたが、倒した気配はない。
「グルル…」
耳のすぐ横で鼻息を感じる。きつい血の匂いは、今目の前に出てきた、氷が突き刺さった舌からだ。
大きい。手が震える。怖い。
もう魔法は出せそうになかった。出したとしても効かないだろう。
こうなったら一か八かで。
「、やあ゛ぁっ!!」
ガンッ、と相手の顎であろうところを殴る。ぎゃぁっと鳴いた声で、効いたと思われたが。
瞬きの間に、目の前の景色は薬草から灰色の生温かい何かに変わっていた。耳まで水に浸かっている。腹の上に岩のようなものが乗っかってるせいで身動きが取れない。
たぶん、これは、押し倒されているのだ。
傍から見ればこれは捕食シーンだ、と気づいた時には既に頭蓋骨が悲鳴を上げ始め、肋骨は鳴ってはいけない音を鳴らしていた。大事なところをしっかりつぶしてから食う気だ。
もう駄目かもしれない。
『ソラさんのことは僕が守ります』
いつかのあの言葉を思い出した。
ごめんな、お前は俺のこと守ろうとしてくれてたのに、俺はお前になんにもしてやれなかった。
手に力を入れてみる。パチャパチャと水の跳ねる音が微かに聞こえた。
よかった、辛うじて動く。
これで最後にせめて、足掻くんだ。
こんな洞窟の奥でも気付いてもらえるように、と願いを込めて。
「デ・パリルーナ……!」
氷の生成される音が聞こえたのを最後に、意識を手放した。
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