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魔王妃の証
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「カイト、私と結婚するということは魔王の妃になるということだよね」
「ああ、そうだな」
何で突然当たり前のことを言い始めたんだ?
「結婚式は仲の良い者だけ呼ぶとして、国の者にもしっかりカイトが魔王妃になったことを報告しないといけないでしょ?」
「… それは、しっかりしないとだよな」
正直にいうと、すっごく嫌だ。国民のみんなが俺たちの結婚に対してどんな反応をしてくるか怖いのだ。しかし、誰かに反対されたとしても俺はカイトに望まれて魔王妃となる。それをみんなにしっかり報告しないといけない。
「プロポーズを急ぎすぎてコレの完成を待てなかったんだけど、今日完成したんだ。…受け取ってくれる?」
「コレは…」
リエルの手の中にあった物は、黒々しく光る、美しいティアラだった。ただ、そのティアラに使われてる一つ一つの魔石は見覚えのある物だった。
「カイトに加工してもらった魔石を使ってもらったんだ。このピアスを見たときに、もし嫁に出来たらティアラに使う魔石を加工してもらおうと思ってたんだ」
…そうかと返事しようと思ったんだが、ちょっと待ってくれ。アイツ何て言った?
「俺がお前にピアスをあげたのって、だいぶ前のことだよな?あのときからお前は俺のことを…?」
「ううん、違うよ」
…えっ?いや、俺もお前への気持ちに気づいたのはそんなに前じゃないけど、今のはそういう流れじゃなかったのか?
「もーっと前からだよ。私はカイトが思ってるより冷たいんだ。ただの兄という認識だったら、敵を排除したりとかしない」
お前が意外と冷たい奴だというのは、側にいて何となく分かっていた。だけど今までの行動はそういうことだったのか、なんかさ…
「なんか、凄い嬉しい。そんなに前からお前が俺のこと好きだったなんて。ありがとう…リエル。コレは一生大切にするな」
リエルの俺に対する感情は異常だということは気がついている。だけど、愛に飢えてる俺にはちょうどいい。
「ふふっ、カイトは本当に可愛いな」
コイツ本当にそんな要素なかったよなというところで、可愛いと言ってくる。
まあ、好きと思う点は人それぞれでしょ?
「そうだ、カイト。2人目が欲しくなってきた頃じゃない?今からどうかな…」
今回は俺に似た子だったから、次はリエルに似た子が欲しいなって思ってたんだ。そ、それに最近子育てに忙しくて、シてないからな。
「ほ、欲しい」
「それじゃ、寝室に移動する『オギャーオギャー』…チッ」
「ごめん、行ってくる」
やばい、今日はマレが静かだから少しは離れても大丈夫かと思ってたんだけど、やっぱり無理だったみたいだ。
「うん、分かった…また、後でね」
明日は、子育て経験のある侍女を呼ぼうと笑顔で見送りながら思ったリエルだった。
「ああ、そうだな」
何で突然当たり前のことを言い始めたんだ?
「結婚式は仲の良い者だけ呼ぶとして、国の者にもしっかりカイトが魔王妃になったことを報告しないといけないでしょ?」
「… それは、しっかりしないとだよな」
正直にいうと、すっごく嫌だ。国民のみんなが俺たちの結婚に対してどんな反応をしてくるか怖いのだ。しかし、誰かに反対されたとしても俺はカイトに望まれて魔王妃となる。それをみんなにしっかり報告しないといけない。
「プロポーズを急ぎすぎてコレの完成を待てなかったんだけど、今日完成したんだ。…受け取ってくれる?」
「コレは…」
リエルの手の中にあった物は、黒々しく光る、美しいティアラだった。ただ、そのティアラに使われてる一つ一つの魔石は見覚えのある物だった。
「カイトに加工してもらった魔石を使ってもらったんだ。このピアスを見たときに、もし嫁に出来たらティアラに使う魔石を加工してもらおうと思ってたんだ」
…そうかと返事しようと思ったんだが、ちょっと待ってくれ。アイツ何て言った?
「俺がお前にピアスをあげたのって、だいぶ前のことだよな?あのときからお前は俺のことを…?」
「ううん、違うよ」
…えっ?いや、俺もお前への気持ちに気づいたのはそんなに前じゃないけど、今のはそういう流れじゃなかったのか?
「もーっと前からだよ。私はカイトが思ってるより冷たいんだ。ただの兄という認識だったら、敵を排除したりとかしない」
お前が意外と冷たい奴だというのは、側にいて何となく分かっていた。だけど今までの行動はそういうことだったのか、なんかさ…
「なんか、凄い嬉しい。そんなに前からお前が俺のこと好きだったなんて。ありがとう…リエル。コレは一生大切にするな」
リエルの俺に対する感情は異常だということは気がついている。だけど、愛に飢えてる俺にはちょうどいい。
「ふふっ、カイトは本当に可愛いな」
コイツ本当にそんな要素なかったよなというところで、可愛いと言ってくる。
まあ、好きと思う点は人それぞれでしょ?
「そうだ、カイト。2人目が欲しくなってきた頃じゃない?今からどうかな…」
今回は俺に似た子だったから、次はリエルに似た子が欲しいなって思ってたんだ。そ、それに最近子育てに忙しくて、シてないからな。
「ほ、欲しい」
「それじゃ、寝室に移動する『オギャーオギャー』…チッ」
「ごめん、行ってくる」
やばい、今日はマレが静かだから少しは離れても大丈夫かと思ってたんだけど、やっぱり無理だったみたいだ。
「うん、分かった…また、後でね」
明日は、子育て経験のある侍女を呼ぼうと笑顔で見送りながら思ったリエルだった。
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みんなの感想(9件)
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一気読みしました!
すごく面白かったです✨
s.ykさん感想ありがとうございます!
お返事遅くなり申し訳ありませんm(_ _)m
最後までお読みいただきありがとうございます!!
楽しめていただいたなら大変嬉しいです(*^^*)
誤字?報告です。
題名の「リエル4」が2個あります。最新話の方は「リエル5」ではないでしょうか。
Emu:Nさん報告ありがとうございます!すみません、今すぐ直してきます!
この真っ黒の魔石?が赤ちゃんの核とかになっちゃうあれですか?!
どうなんだろう、、、、、。
わかんないや
赤ちゃんができてもリエルの過保護が赤ちゃんに対してもだし2人に注がれるんだろうな。しかも、絶対かわちい。
なんで同じ世界に生きてないんだ、。
私も見たかったよ。キュートなベビちゃん。
あいさん、またまた感想ありがとうございます!
真っ黒な魔石の正体は次のお話で分かります。赤ちゃんの核ですか…素晴らしい発想力で羨ましいです。私は、そこまで頭が回りませんでした。
リエルの過保護が、子供にまでいくといいですね…それかカイト兄上を取ると嫉妬の対象になるか。どちらでしょう?
絶対この2人の赤ちゃんなら可愛いですよね。同じ世界に生まれたかったというのは、物凄く嬉しいです(*^^*)