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初めての下僕
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ベルがオークの大群を倒した数日後、ハジマリーノ王国から騎士団が派遣されました。
「なんだこれは……」
騎士団の団長は困惑の表情を浮かべます。
崩壊を予想していたショサイ村は何も変わらず日常を送っていたのです。
「まさか……」
「ヒィッ!ち、違います!本当にオークの群れがいたのです!私にも一体何が起こっているのかさっぱりで!」
騎士団長は怪訝な表情を浮かべますが、怯える男の表情に嘘は見えませんでした。
「しかし、これは一体……」
「それについては儂が説明しましょう」
「おぉ、村長か。一体これはどういうことだね?」
「勇者様の弟子……だと……?」
「はい。ちょうど私の娘ほどの年でした。名前をベル、と。」
「ベル……そうか情報感謝する。して、一体何人でオークの群れに立ち向かったのかね?」
「一人です」
「は?ひ、一人?あの強大で恐ろしいオークの群れを?いや、ありえないだろう!」
「ですが、見張りがそう報告したのです。数十のオークの群れは一人の少女に一瞬で殲滅されたと」
「な…………それを信じろと?」
騎士団長はじっと村長の目を見つめますがその目に嘘偽りは見えませんでした。
「そうか、とにかくこの村が無事で良かった。オークの残党がいないか周囲の確認だけ済ませておこう」
「ありがとうございます」
村長たちの姿が消えるのを見送ると騎士団長は部下に命令する。
「スイ、部下に命じてこの件を王に報告しろ」
「団長、まさかあの荒唐無稽な話を信じるのですか?」
「まさか、しかし村が救われたのも事実。そしてその救い主が一人だったというのも恐らく事実だろう。」
「?では、勇者の弟子というのは?」
「それはありえない。何故なら勇者はまだ弱い、今回のオークキング討伐の話を聞いているか?」
「いえ、勇者がオークキングを討伐したとだけ」
「あれは勇者の評判を上げるために王が流した嘘だ。オークキングは我ら騎士団の第一部隊が倒した。つまり、勇者にそこまで力のある弟子がいるはずもない」
「では何故その女は弟子などと嘘を?」
「分からん……しかしそれだけの力を持っている上で身元が不明となればそれは危険人物だ。ゆえにスイお前に命じる。ベルと名乗る少女を尾行し、その目的を突き止めろ!」
「は!」
ハジマリーノ王国で動きがある中、ベルは次の国、勇者が向かっている国へと移動していました。
「師匠の物語を読み込んでおいて良かったー!どこに国があるか完全に暗記してるからね!」
勇者の物語についていた過去の地図を暗記していたベルにとって勇者を探し出すことはむずかしいことではありません。
勇者の物語の通りだと考えると勇者の目的地はバトク国です。
ベルは脳内の地図に従ってバトク国に向かいます。
「迷った」
迷いました。
「ど、どうしよう」
あたりは暗くなってきており夜は近いです。
野宿の心得があるとはいえ、早く師匠に会いたいベルは焦ります。
「誰か道教えてくれる人は……ってこんな山奥にいるわけ」
「誰か助けてくれーー!!」
「いたーー!」
世界一大きい商会セールス商会の主ウルゾーは護衛に裏切られることで夜の森で一人ぼっちになっていたところを魔獣に襲われていました。
まさに絶体絶命です。
そんな彼の前にベルが現れました。
ベルは目にも留まらぬ速さで魔獣達を倒していきます。
そんなベルの姿にウルゾーは目を輝かせます。
それはまるで子供の頃に読んだ英雄譚の主人公のようで…………
「あの!バトク国への道を教えてくだ」
「わたくしを貴方様の部下、いえ、下僕にしてください!!!」
「えぇ……」
「なんだこれは……」
騎士団の団長は困惑の表情を浮かべます。
崩壊を予想していたショサイ村は何も変わらず日常を送っていたのです。
「まさか……」
「ヒィッ!ち、違います!本当にオークの群れがいたのです!私にも一体何が起こっているのかさっぱりで!」
騎士団長は怪訝な表情を浮かべますが、怯える男の表情に嘘は見えませんでした。
「しかし、これは一体……」
「それについては儂が説明しましょう」
「おぉ、村長か。一体これはどういうことだね?」
「勇者様の弟子……だと……?」
「はい。ちょうど私の娘ほどの年でした。名前をベル、と。」
「ベル……そうか情報感謝する。して、一体何人でオークの群れに立ち向かったのかね?」
「一人です」
「は?ひ、一人?あの強大で恐ろしいオークの群れを?いや、ありえないだろう!」
「ですが、見張りがそう報告したのです。数十のオークの群れは一人の少女に一瞬で殲滅されたと」
「な…………それを信じろと?」
騎士団長はじっと村長の目を見つめますがその目に嘘偽りは見えませんでした。
「そうか、とにかくこの村が無事で良かった。オークの残党がいないか周囲の確認だけ済ませておこう」
「ありがとうございます」
村長たちの姿が消えるのを見送ると騎士団長は部下に命令する。
「スイ、部下に命じてこの件を王に報告しろ」
「団長、まさかあの荒唐無稽な話を信じるのですか?」
「まさか、しかし村が救われたのも事実。そしてその救い主が一人だったというのも恐らく事実だろう。」
「?では、勇者の弟子というのは?」
「それはありえない。何故なら勇者はまだ弱い、今回のオークキング討伐の話を聞いているか?」
「いえ、勇者がオークキングを討伐したとだけ」
「あれは勇者の評判を上げるために王が流した嘘だ。オークキングは我ら騎士団の第一部隊が倒した。つまり、勇者にそこまで力のある弟子がいるはずもない」
「では何故その女は弟子などと嘘を?」
「分からん……しかしそれだけの力を持っている上で身元が不明となればそれは危険人物だ。ゆえにスイお前に命じる。ベルと名乗る少女を尾行し、その目的を突き止めろ!」
「は!」
ハジマリーノ王国で動きがある中、ベルは次の国、勇者が向かっている国へと移動していました。
「師匠の物語を読み込んでおいて良かったー!どこに国があるか完全に暗記してるからね!」
勇者の物語についていた過去の地図を暗記していたベルにとって勇者を探し出すことはむずかしいことではありません。
勇者の物語の通りだと考えると勇者の目的地はバトク国です。
ベルは脳内の地図に従ってバトク国に向かいます。
「迷った」
迷いました。
「ど、どうしよう」
あたりは暗くなってきており夜は近いです。
野宿の心得があるとはいえ、早く師匠に会いたいベルは焦ります。
「誰か道教えてくれる人は……ってこんな山奥にいるわけ」
「誰か助けてくれーー!!」
「いたーー!」
世界一大きい商会セールス商会の主ウルゾーは護衛に裏切られることで夜の森で一人ぼっちになっていたところを魔獣に襲われていました。
まさに絶体絶命です。
そんな彼の前にベルが現れました。
ベルは目にも留まらぬ速さで魔獣達を倒していきます。
そんなベルの姿にウルゾーは目を輝かせます。
それはまるで子供の頃に読んだ英雄譚の主人公のようで…………
「あの!バトク国への道を教えてくだ」
「わたくしを貴方様の部下、いえ、下僕にしてください!!!」
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