不死身の勇者を殺すまで

響世燐光

文字の大きさ
9 / 10

シハイサレニーニョ王国

しおりを挟む
「行ってしまったな」

「クレア、本気でベルさんが魔王の手先だと思っているのかい?」

「まさか、ただ、彼女の実力を確かめたかっただけです。それと彼女の人間性も」

「人間性?」

「利用しやすい性格か、ですよ。1万年以上未来からやってきたなんていう狂人、いくらいい人に見えても信じられませんよ」

「まあ、そこは流石になぁ」

「そもそも服装などの見た目も話し方もまったく変わってないではないですか。未来語みたいなのがあってもいいものです」

「クレア、未来の人達は自分たちの言葉を未来語なんて呼ばないと思うよ」

「例えですよ!……そもそも彼女の話では自身の気の力で世界の1万年の時を逆行させたらしいではないですか。もしそうであれば……彼女こそが魔王ですよ」

「クレア、魔王は魔物を率いるからこそそう呼ばれているのであって」 

「例えです!!!」





「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!ふ、ふざけんな!何てことしてくれるのよ!」

「別にいいじゃん。これくらいウルゾーでも楽しんでたよ?」

「嘘よ!内臓飛び出るかと思ったわ!」

「えーっと、ここがシハイサレニーニョ王国だよね。わー禍々しい気が伝わってくる!」

「……そうよ。シ・ハイニンに支配された王国。シ・ハイニンの力は知ってる?」

「知らない。じゃあ行こうか」

「え?ちょっ待っギャアァァァァァァァ…………」




「シ・ハイニン様!大変です!」

「ん、なんだね?今寝取り物のビデオを見ているのだが。これがまた傑作でね、お互いに顔を突きつけ合いながら」

「襲撃です!砦は突破され現在このプロレタリア城に向って進撃中!」

「人数、構成は?待て、予想しよう。このシ・ハイニンに挑むというのだ隣国の軍隊、五万程度かな?」

「人数は二人!女です!」

「なんだと?女か……エルフの所の長か……?いや、エルフに手を出してはいない。怒りを買うような事はしていないはずだが。おっと凄まじい衝撃。これは城門を突破されたかな」

「ど、どういたしましょう」

「まぁ落ち着け。私の力を知らないわけでもあるまい。広間に出てゆっくり待ち構えてやろう」





城門を突破したベル達はそのまま真っすぐに広間に向かいます。

ベルには邪悪な気が広間にたちこめているのが感覚で分かっていました。


「ようこそ私の城へ。歓迎する……」

「隙ありッ!」

「うおぉっ!」


シ・ハイニンが大仰な身振りでベルを迎えますがベルはそんなものに興味はありませんでした。

ベルはシ・ハイニンに向かって瞬時に移動しますがその拳がシ・ハイニンに届く前にベルの体は空中で停止しました。


「お、驚いた!何という速さだ、瞬間移動したのかと思ったぞ……というか脇に抱えた娘は何をしているのだ?」

「私にも分かりません……」


レイはうつむきながらそう言いました。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

お久しぶりです旦那様。そろそろ離婚ですか?

奏千歌
恋愛
[イヌネコ] 「奥様、旦那様がお見えです」 「はい?」 ベッドの上でゴロゴロしながら猫と戯れていると、侍女が部屋を訪れて告げたことだった。

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

処理中です...