胡蝶小学校のちょっとえっちな日常

シャープローズ

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日常編

よしき君

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放課後の校庭は、オレンジ色の夕日に包まれていた。
「じゃあ、かくれんぼね!」
元気よく言ったのはみゆき。隣ではゆいがにこにこと頷いている。

「鬼は……じゃんけんで決めよう!」
三人は円になって手を出した。
「じゃんけん、ぽん!」

結果は――
「やった! よしきが鬼だ~!」
「ええ~! また僕!?」

よしきは肩を落としながらも、校庭の大きな桜の木の前に立って目をつぶった。
「いーち、にーい、さーん……」

その間に、みゆきとゆいは小声で作戦会議。
「今回はあそこに隠れようよ」
「うん! 絶対見つからない場所!」

やがて数え終えたよしきは、深呼吸して振り返る。
「もういいかーい!」
「もういいよー!」

校庭のあちこちを探すよしき。遊具の後ろ、花壇の陰、体育倉庫の横。
でも二人はなかなか見つからない。

「むむむ……どこだ……?」
額に手を当てて考えながら歩いていると、ふとジャングルジムの裏からくすっと笑う声が聞こえた。

「そこだっ!」
勢いよく回り込むと――
「きゃー! 見つかっちゃった!」
「もう少しだったのに~!」

みゆきとゆいは同時に飛び出してきた。
「つーかまえた!」とよしきは得意げ。
「これで二人ともアウトだね!」

ところが、みゆきがにやりと笑った。
「でもね、よしき君……」
「最後に見つけたの、私たちだよね?」
ゆいもくすくす笑う。

「え? あ……」
そう、ルールでは“最後まで見つけられなかったら鬼の負け”。
そして今回は、二人が自分から出てきた形だった。

「つまり!」
「よしきの負け~!」

「えええ!? そんなのずるいよ~!」
慌てて後ずさるよしき。だが、二人はじりじりと近づいてくる。

「罰ゲームは~?」
「もちろん、くすぐりの刑です!」

「ちょ、待って待って! それはだめ!」
逃げようとした瞬間、左右から腕をつかまれた。

「つかまえた!」
「観念しなさい~!」

「や、やめてってば!」
次の瞬間、脇腹をちょんちょんとくすぐられる。

「ひゃっ! あはははっ!」
思わず体をよじるよしき。
「やめて~! くすぐったいってば!」

「ほらほら~」
「こっちはどうかな?」
二人は楽しそうに笑いながら、優しくくすぐる。

「あはははは! もう無理! ほんとにだめ!」
よしきは必死に身を縮めるけれど、笑いが止まらない。
顔は真っ赤、目にはうっすら涙まで浮かんでいる。

「降参する?」
みゆきがいたずらっぽく聞く。
「する! するから許して~!」

「ほんと?」
「次の鬼、ちゃんとやる?」
「やる! ちゃんとやるから~!」

その言葉を聞いて、二人はぱっと手を止めた。
「はい、罰ゲーム終了!」
「お疲れさまでした~」

よしきはその場にぺたんと座り込み、ぜえぜえと息を整える。
「はあ……はあ……ひどいよ二人とも……」

でも、顔には自然と笑みが浮かんでいた。
みゆきが手を差し出す。
「ほら、立って。次はもう一回やろう?」

ゆいも元気よく言う。
「今度は絶対見つからないからね!」

よしきはその手を握って立ち上がり、にやっと笑った。
「いいよ。でも次は僕が勝つから!」

「じゃあ、鬼決めじゃんけん!」
「負けないよ~!」

夕焼けの校庭に、三人の笑い声がまた広がる。
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