18 / 41
第一部
それぞれのこれから
しおりを挟む
その後、ディルクが戻ってくるまでにどうにか落ち着きを取り戻し、押し麦と細かく刻んだ野菜との浮くコンソメスープを飲みながら、自分が眠っている間の出来事をかいつまんで聞いた。
まず初めに彼が口にしたのは、母と姉の処遇だった。
禁術に関してはデボラが救命措置のためにやったことではあるが、ベアトリクスが私利私欲のために継続したことは掟に反することであり、隠居勧告が出されているという。
軽い処分のように思えるが、まだまだ現役の年齢で隠居生活を送れと言われるのは、結構残酷なことだ。
当初は里を追放するという案もあったようだが、本人が全面的に非を認めて反省していることや、ロイドが必死に取りなしたおかげで、最悪の結果は免れた。
マナがないと生きていけない魔女が里から出されるということは、死刑と同義だ。
ただ、長年の被害者であるオフィーリアが望めば追放もやむなし、という但し書きが付いていたようだが……恨みがないとはいわないし、これまでの扱いを完全に許せるわけではないが、死んでほしいとまでは思わない。
よって、里の判断に物申すことはしないつもりだ。
マリアンナは直接祖母や母に加担したわけではなく、禁術の存在すら知らなかったものの、禁術で得ていた余分な魔力のせいで傲慢な性格が形成されたのが懸念され、性根を叩き直すべく別の里へ修行に出されることになった。
期間は決まってないようだが、数年は戻ってこられないだろうということだ。
長年培った優等生の外面を駆使し、里の重鎮たちに問題ないことをアピールしたようだが、あの時発した言動のすべてをディルクやベアトリクスが証言したため、修行コースが確定したようだ。
今さらあの性格が矯正されるのか疑問ではあるが……違う環境に置かれれば何か変わるかもしれないし、禁術で能力を底上げしていたと周囲に知られた状態では、里にはいづらいだろう。ほとぼりが冷めるまでここを離れるというのは、悪くない選択だと思う。
だが、ふとこの間見たデートの光景がよぎる。
「そういえば、マリアンナ様はお付き合いをしてた人がいたみたいですが、修行に出る前に結婚してしまうんでしょうか?」
「ああ、あれは破談になりそうだな。禁術が原因というより、別の女との間に子供ができたっていうのが理由みたいだが」
「ええ……?」
伝聞であるという前置きをして、ディルクは知っていることを話してくれた。
マリアンナのお見合い相手は予測通り、大きな町に店を構える薬問屋の若旦那で、交際はまあまあ順調だったようだ。しかし、魔女との恋は基本遠距離恋愛であり、男性側が浮気や不倫をするというケースは事欠かない。
その例に漏れず、彼もマリアンナと付き合っていながら別の女性とも交際し、子供ができるような関係を持っていたようだ。どちらが本命だったのかは本人のみぞ知ることだが、二股をかけていた事実は揺るがない。
婚前交渉の是非はさておき、妊娠させて結婚しないなんて選択肢はない。
若旦那はバーディー家に自ら足を運び、正直に浮気の事実を告解して、結婚話はなかったことにしてくれとマリアンナに頭を下げに来たという。
その誠実さは美徳ではあるが、どうしてそれを貞操に充てられなかったのか。
彼女に対しあまりいい感情を持っていないが、同性としては同情を禁じ得ない。
しかも、禁術を解いたことで今まで見下していた妹に追い抜かれ、大魔女になるという夢を一方的に奪われ、口では好き勝手に喚いていたが内心はひどく傷ついただろうに、その傷口の上から塩を塗りたくられるような仕打ちだ。
「……言っておくが、俺はそんな節操なしじゃないぞ。君一筋だ」
「は、はあ……」
子供の顔で言われても、と思いつつも、さっきのキスを思い出したらドギマギする。
動揺を悟られないように前髪をいじって顔を隠し、話題を変える。
「ほ、他にはどんなことがありました?」
「そうだな。これまでの君に対する仕打ちへの慰謝料と、他の魔女たちと共に踏み倒してきた薬草の代金などを合わせて、君専用のマナテリアル工房を用意すると長老から打診があった」
「工房を?」
「ああ。魔女としての能力があるなら、工房は必要だろう? 実家にはベアトリクスもいるから不都合もあるだろうし、悪い話じゃないと思うが」
あの老獪で陰湿なロレンヌがそんな殊勝なことを言うだろうか……というオフィーリアの懸念は実は的中していて、彼女は一貫してしらばっくれようとした。
しかし、愛しい人が被った待遇の悪さや代金の未払いの事実を知ったディルクが、そう簡単に許すはずもない。
怒りの感情が魔力の波動となって、そこら中の家具やら調度品をガタガタ揺らしまくり、怯え切ったロレンヌが工房の建設で手打ちにしてくれと懇願したのが真相だ。
だが、ディルクはそのことを口にせず、「きちんと話し合った結果だ」とのたまった。
実際には話し合いではなく恐喝だったが、オフィーリアが知らなくていいことだと黙っていた。
オフィーリアもただの話し合いではなかっただろうなとは思いつつ、あえて突っ込んで聞かなかった。
「嬉しい申し出ですけど……なんだかピンときません。マナテリアルを作るより、薬草の世話をしてる方が性に合ってるような気もしますし」
「確かに、外で仕事をしている君は生き生きしてたから、きっと天職なんだろうな。だが、工房はあって困らないと思うぞ。普段は薬草園の管理人をして、気が向けばマナテリアルを作ればいいんじゃないか?」
「贅沢ですね、それ」
苦笑しながらも、そういう生活を想像してみると、意外に悪くない感じがした。
「まあ、俺がどうこう言っても、君の人生だから君が決めるべきだし、急いで結論を出すことでもない。体を休めながらじっくり考えればいい。夜明けまでまだ時間があるから、もうひと眠りしたらどうだ?」
「そうですね……」
おなかが膨れたせいか、さっきまでよく寝ていたはずなのに、再び眠気が襲ってきた。
もぞもぞと横になると、ディルクが肩まで布団をかけてくれる。
「おやすみ、オフィーリア」
「お、おやすみなさい……」
柔らかく髪を漉かれながら耳元でささやかれると、恥ずかしさのあまりギュッと目をつぶる。
いたずらっ子のようにクスクス笑うディルクの声を聞きながら、ゆっくりと眠りに落ちていった。
まず初めに彼が口にしたのは、母と姉の処遇だった。
禁術に関してはデボラが救命措置のためにやったことではあるが、ベアトリクスが私利私欲のために継続したことは掟に反することであり、隠居勧告が出されているという。
軽い処分のように思えるが、まだまだ現役の年齢で隠居生活を送れと言われるのは、結構残酷なことだ。
当初は里を追放するという案もあったようだが、本人が全面的に非を認めて反省していることや、ロイドが必死に取りなしたおかげで、最悪の結果は免れた。
マナがないと生きていけない魔女が里から出されるということは、死刑と同義だ。
ただ、長年の被害者であるオフィーリアが望めば追放もやむなし、という但し書きが付いていたようだが……恨みがないとはいわないし、これまでの扱いを完全に許せるわけではないが、死んでほしいとまでは思わない。
よって、里の判断に物申すことはしないつもりだ。
マリアンナは直接祖母や母に加担したわけではなく、禁術の存在すら知らなかったものの、禁術で得ていた余分な魔力のせいで傲慢な性格が形成されたのが懸念され、性根を叩き直すべく別の里へ修行に出されることになった。
期間は決まってないようだが、数年は戻ってこられないだろうということだ。
長年培った優等生の外面を駆使し、里の重鎮たちに問題ないことをアピールしたようだが、あの時発した言動のすべてをディルクやベアトリクスが証言したため、修行コースが確定したようだ。
今さらあの性格が矯正されるのか疑問ではあるが……違う環境に置かれれば何か変わるかもしれないし、禁術で能力を底上げしていたと周囲に知られた状態では、里にはいづらいだろう。ほとぼりが冷めるまでここを離れるというのは、悪くない選択だと思う。
だが、ふとこの間見たデートの光景がよぎる。
「そういえば、マリアンナ様はお付き合いをしてた人がいたみたいですが、修行に出る前に結婚してしまうんでしょうか?」
「ああ、あれは破談になりそうだな。禁術が原因というより、別の女との間に子供ができたっていうのが理由みたいだが」
「ええ……?」
伝聞であるという前置きをして、ディルクは知っていることを話してくれた。
マリアンナのお見合い相手は予測通り、大きな町に店を構える薬問屋の若旦那で、交際はまあまあ順調だったようだ。しかし、魔女との恋は基本遠距離恋愛であり、男性側が浮気や不倫をするというケースは事欠かない。
その例に漏れず、彼もマリアンナと付き合っていながら別の女性とも交際し、子供ができるような関係を持っていたようだ。どちらが本命だったのかは本人のみぞ知ることだが、二股をかけていた事実は揺るがない。
婚前交渉の是非はさておき、妊娠させて結婚しないなんて選択肢はない。
若旦那はバーディー家に自ら足を運び、正直に浮気の事実を告解して、結婚話はなかったことにしてくれとマリアンナに頭を下げに来たという。
その誠実さは美徳ではあるが、どうしてそれを貞操に充てられなかったのか。
彼女に対しあまりいい感情を持っていないが、同性としては同情を禁じ得ない。
しかも、禁術を解いたことで今まで見下していた妹に追い抜かれ、大魔女になるという夢を一方的に奪われ、口では好き勝手に喚いていたが内心はひどく傷ついただろうに、その傷口の上から塩を塗りたくられるような仕打ちだ。
「……言っておくが、俺はそんな節操なしじゃないぞ。君一筋だ」
「は、はあ……」
子供の顔で言われても、と思いつつも、さっきのキスを思い出したらドギマギする。
動揺を悟られないように前髪をいじって顔を隠し、話題を変える。
「ほ、他にはどんなことがありました?」
「そうだな。これまでの君に対する仕打ちへの慰謝料と、他の魔女たちと共に踏み倒してきた薬草の代金などを合わせて、君専用のマナテリアル工房を用意すると長老から打診があった」
「工房を?」
「ああ。魔女としての能力があるなら、工房は必要だろう? 実家にはベアトリクスもいるから不都合もあるだろうし、悪い話じゃないと思うが」
あの老獪で陰湿なロレンヌがそんな殊勝なことを言うだろうか……というオフィーリアの懸念は実は的中していて、彼女は一貫してしらばっくれようとした。
しかし、愛しい人が被った待遇の悪さや代金の未払いの事実を知ったディルクが、そう簡単に許すはずもない。
怒りの感情が魔力の波動となって、そこら中の家具やら調度品をガタガタ揺らしまくり、怯え切ったロレンヌが工房の建設で手打ちにしてくれと懇願したのが真相だ。
だが、ディルクはそのことを口にせず、「きちんと話し合った結果だ」とのたまった。
実際には話し合いではなく恐喝だったが、オフィーリアが知らなくていいことだと黙っていた。
オフィーリアもただの話し合いではなかっただろうなとは思いつつ、あえて突っ込んで聞かなかった。
「嬉しい申し出ですけど……なんだかピンときません。マナテリアルを作るより、薬草の世話をしてる方が性に合ってるような気もしますし」
「確かに、外で仕事をしている君は生き生きしてたから、きっと天職なんだろうな。だが、工房はあって困らないと思うぞ。普段は薬草園の管理人をして、気が向けばマナテリアルを作ればいいんじゃないか?」
「贅沢ですね、それ」
苦笑しながらも、そういう生活を想像してみると、意外に悪くない感じがした。
「まあ、俺がどうこう言っても、君の人生だから君が決めるべきだし、急いで結論を出すことでもない。体を休めながらじっくり考えればいい。夜明けまでまだ時間があるから、もうひと眠りしたらどうだ?」
「そうですね……」
おなかが膨れたせいか、さっきまでよく寝ていたはずなのに、再び眠気が襲ってきた。
もぞもぞと横になると、ディルクが肩まで布団をかけてくれる。
「おやすみ、オフィーリア」
「お、おやすみなさい……」
柔らかく髪を漉かれながら耳元でささやかれると、恥ずかしさのあまりギュッと目をつぶる。
いたずらっ子のようにクスクス笑うディルクの声を聞きながら、ゆっくりと眠りに落ちていった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】冷徹執事は、つれない侍女を溺愛し続ける。
たまこ
恋愛
公爵の専属執事ハロルドは、美しい容姿に関わらず氷のように冷徹であり、多くの女性に思いを寄せられる。しかし、公爵の娘の侍女ソフィアだけは、ハロルドに見向きもしない。
ある日、ハロルドはソフィアの真っ直ぐすぎる内面に気付き、恋に落ちる。それからハロルドは、毎日ソフィアを口説き続けるが、ソフィアは靡いてくれないまま、五年の月日が経っていた。
※『王子妃候補をクビになった公爵令嬢は、拗らせた初恋の思い出だけで生きていく。』のスピンオフ作品ですが、こちらだけでも楽しめるようになっております。
捨てられ聖女は、王太子殿下の契約花嫁。彼の呪いを解けるのは、わたしだけでした。
鷹凪きら
恋愛
「力を失いかけた聖女を、いつまでも生かしておくと思ったか?」
聖女の力を使い果たしたヴェータ国の王女シェラは、王となった兄から廃棄宣告を受ける。
死を覚悟したが、一人の男によって強引に連れ去られたことにより、命を繋ぎとめた。
シェラをさらったのは、敵国であるアレストリアの王太子ルディオ。
「君が生きたいと願うなら、ひとつだけ方法がある」
それは彼と結婚し、敵国アレストリアの王太子妃となること。
生き延びるために、シェラは提案を受け入れる。
これは互いの利益のための契約結婚。
初めから分かっていたはずなのに、彼の優しさに惹かれていってしまう。
しかしある事件をきっかけに、ルディオはシェラと距離をとり始めて……?
……分かりました。
この際ですから、いっそあたって砕けてみましょう。
夫を好きになったっていいですよね?
シェラはひっそりと決意を固める。
彼が恐ろしい呪いを抱えているとも知らずに……
※『ネコ科王子の手なずけ方』シリーズの三作目、王太子編となります。
主人公が変わっているので、単体で読めます。
【完結】王宮内は安定したらしいので、第二王子と国内の視察に行ってきます!(呼ばれたみたいなので、異世界でも生きてみます。の続編です)
まりぃべる
恋愛
異世界に呼ばれた佐川マリア。マリア・サガワとしてこの世界で生きて行く事に決め、第二王子殿下のルークウェスト=ヴァン=ケルンベルトと一緒に、この国をより良くしていきます!って、実際は2人で旅行がしたかっただけ?
呼ばれたみたいなので、異世界でも生きてみます。の続編です。
長くなりましたので、前作の続きでは無く新しくしました。前作でしおりを挟んでくれた方ありがとうございました。
読んでなくても分かるようにしております。けれど、分かりにくかったらすみません。
前作も読んで下さると嬉しいです。
まだまだ未熟なので、稚拙ではありますが、読んでいただけると嬉しいです。
☆前作で読者様よりご指摘が有りましたのでこちらにも記載しておきます。
主人公の年齢は設定としてありますが、読者様が主人公になれたらな(もしくは好きな年齢に当てはめて読めたら)という思いを込めて敢えて年齢を記載していません。
【完結】年下幼馴染くんを上司撃退の盾にしたら、偽装婚約の罠にハマりました
廻り
恋愛
幼い頃に誘拐されたトラウマがあるリリアナ。
王宮事務官として就職するが、犯人に似ている上司に一目惚れされ、威圧的に独占されてしまう。
恐怖から逃れたいリリアナは、幼馴染を盾にし「恋人がいる」と上司の誘いを断る。
「リリちゃん。俺たち、いつから付き合っていたのかな?」
幼馴染を怒らせてしまったが、上司撃退は成功。
ほっとしたのも束の間、上司から二人の関係を問い詰められた挙句、求婚されてしまう。
幼馴染に相談したところ、彼と偽装婚約することになるが――
いつか終わりがくるのなら
キムラましゅろう
恋愛
闘病の末に崩御した国王。
まだ幼い新国王を守るために組まれた婚姻で結ばれた、アンリエッタと幼き王エゼキエル。
それは誰もが知っている期間限定の婚姻で……
いずれ大国の姫か有力諸侯の娘と婚姻が組み直されると分かっていながら、エゼキエルとの日々を大切に過ごすアンリエッタ。
終わりが来る事が分かっているからこそ愛しくて優しい日々だった。
アンリエッタは思う、この優しく不器用な夫が幸せになれるように自分に出来る事、残せるものはなんだろうかを。
異世界が難病と指定する悪性誤字脱字病患者の執筆するお話です。
毎度の事ながら、誤字脱字にぶつかるとご自身で「こうかな?」と脳内変換して頂く可能性があります。
ご了承くださいませ。
完全ご都合主義、作者独自の異世界感、ノーリアリティノークオリティのお話です。菩薩の如く広いお心でお読みくださいませ。
小説家になろうさんでも投稿します。
根暗令嬢の華麗なる転身
しろねこ。
恋愛
「来なきゃよかったな」
ミューズは茶会が嫌いだった。
茶会デビューを果たしたものの、人から不細工と言われたショックから笑顔になれず、しまいには根暗令嬢と陰で呼ばれるようになった。
公爵家の次女に産まれ、キレイな母と実直な父、優しい姉に囲まれ幸せに暮らしていた。
何不自由なく、暮らしていた。
家族からも愛されて育った。
それを壊したのは悪意ある言葉。
「あんな不細工な令嬢見たことない」
それなのに今回の茶会だけは断れなかった。
父から絶対に参加してほしいという言われた茶会は特別で、第一王子と第二王子が来るものだ。
婚約者選びのものとして。
国王直々の声掛けに娘思いの父も断れず…
応援して頂けると嬉しいです(*´ω`*)
ハピエン大好き、完全自己満、ご都合主義の作者による作品です。
同名主人公にてアナザーワールド的に別な作品も書いています。
立場や環境が違えども、幸せになって欲しいという思いで作品を書いています。
一部リンクしてるところもあり、他作品を見て頂ければよりキャラへの理解が深まって楽しいかと思います。
描写的なものに不安があるため、お気をつけ下さい。
ゆるりとお楽しみください。
こちら小説家になろうさん、カクヨムさんにも投稿させてもらっています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる