異世界探訪!~VRMMOプレイ記~

劉竜

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第7章

2話~本領発揮~

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 『光反砕』でドラゴン達の攻撃を防ぎながら反撃を待つ。今更なんだが、今回の目的はドラゴン素材を獲得するためなんだよね。なのにしょっぱなからモンスターハウスにぶち当たる。なんか、あれだな。
 そうこうしている内にようやく光が発生した。まわりにいたドラゴン達は…八割が全滅。一割が瀕死。残りの一割が個体によるが、軽症程度のダメージ。おそらく軽症程度のやつらはあまり攻撃を当てられなかったんだろうな。しかし、八割全滅か…やはり恐ろしいな、このスキルは。
「耀一!今のはなんだ!」
うお、ゴロウ、驚かさないでくれ。まあ、ゴロウ達三人は見たことないから仕方がないか。取り敢えず簡潔に伝えとこう。
「俺がやったスキルだ!お陰で範囲内にいた敵はほとんどが撃破、もしくは瀕死だ!今から装置を探す!」
「わかった、気を付けろよ!」
これで良いだろう。しかし、VRMMOとはいえ、ゲーム内で大声を出す日が来るとはなぁ。まあいいんだがな。
 それはさておき、発生装置を探そう。掲示板にあったSSを参考に発生装置を探す。で、結論から言うと、『光反砕』をやった足元にあった。なので叩き壊すように攻撃をする。いやはや、灯台もと暗しとはこのこと…
 とまぁ、それはいいとして、以外と硬い。ATK千近くあるランスの攻撃で全然壊れない。十数回攻撃してようやくヒビが入ったくらいだ。あ、じゃあ何度もやってやるか。というわけで『百連突』を使う。時間的には五分くらいだろうか?ようやく発生装置の方が壊れたので引き返す。引き返す理由はゴロウ達の加勢のためだ。しかし、くったくただ。それでもやってしまうのは職場で身に付いてしまったのだろうか、結局残っていたドラゴン達の半数を屠ってしまった。残りの半数はメイの魔法だが。つまり、俺とメイだけで残っていたドラゴンを倒してしまった。ウィーさん?いや、前衛が一人だけになったから、レンジャーをとっていたのを活かして回避壁をやっていた。いやはや、なんとも申し訳ない…ちなみに言うと、最後まで回避壁をやっていたので討伐がゼロなだけ。俺がドラゴン達を消し去ったりする前まではそこそこ倒していた。…やっぱりなんか申し訳ない…
 とにかくモンスターハウスは攻略出来たので、モンスターハウス内で休憩。このゲームのモンスターハウスは攻略してしまうとかなり役立つ場所になってくれる。なんと、中にはモンスターが入ってこれないのだ。その代わりこちらの攻撃も当たらないのだが。それでも完全な休憩場所になってくれるというだけでも十分だ。ここでしばらく休憩してから先に進むか戻るかを決めることになった。

 休憩が終了してから話し合った結果、モンスターハウス内でログアウトして(モンスターハウス内が完全な安全地帯のため。ちなみにフィールドでも安全地帯さえ確保すればログアウト出来る。ただ、それ以外の場所では出来ないのだが)、翌日奥に進もう、ということになった。なので、このあとは言ってしまえば自由時間。その時間を使ってスキルのレベル確認をしていると、守護者のスキル欄の一番下に『???』とあった。その詳細を見ると
<修得条件:『百連突』熟練度十、『光反砕』熟練度十>とあった。修得条件は満たしているので早速修得。修得したスキルはこんなのだった。

『守護の王』
スキルタイプ:自動
『光反砕』、『百連突』の発動モーションが無くなる。任意で浮遊式の防御盾を熟練度に応じて常時展開することができる。職業・守護者のスキル威力が+三十%(『光反砕』のみ+十%)
防御盾展開最大数計算式
二×熟練度+一

という効果でした。スキルタイプの自動てのはいわゆるパッシブスキル。職業によってこの表記が違うんだよな。例えば、魔法使いだったら常時使用、とかね。で、このスキル最大の特徴が浮遊式の防御盾を任意で展開出来ることかな。で、展開して試してみたら、使用者の後方に固まっていたのが自由自在に動く。試しに味方も守れるのか試してみたら、可能だった。まさに王だな。これで奥義だけじゃなく守護者としての本領が発揮された、っていうことだな。
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