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第一章
第11話 解体ショーが始まるってさ
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「もう辞めてくれ!!」
リアムがそう叫ぶ。
もちろん攻撃が止まることはない。
僕に纏わり付いている、この鬱陶しい手錠。壊そうとしてもびくともしない。
魔力を封じるだけあってかなり頑丈だった。
魔法さえ使えれば、こんな状況から一気に脱却できるのに──。
「見てたよ、見てたよ。あんたかなり頑丈な身体をしているみたいだな。これは拷問し甲斐がある!」
と、新キャラの男が登場。
彼は手をパンパンと二回叩いた。
その男は、ねっとりとした見た目で、長髪をだらりと垂れ流している。
一人のモブが、短剣をそのねっとり長髪男に渡した。
そして、僕に向けられる刃先。
「抵抗したら、どうなるか分かるよな?」
短剣を持った男は、リアムに目を向けた。
僕は、溜め息が溢れてしまった。いつの間にか交代してしまった人質役。
僕もそっちが良かった。こっちはめんどくさい。
「分かったから、やるなら早くしてよね」
僕がそう言うと、短剣の男が周りの奴らに目配せした。
「おい、暴れないように抑えてろ!」
男たちに腕を掴まれ、地面に膝をつかされ、身動きをとれないようにされた僕。
そいつは、短剣を持って僕を見下ろしている。僕は、抵抗せず彼を見上げていた。
「本当に、羨ましい顔してるなー。腹が立ってくるよ」
短剣を持ったその男がそう言って、僕の頬をなぞるようにして切りつけた。
頬に痛みが走り、僕の首元に血が伝っていくのが分かる。
「あーー!! ゾクゾクするっ!! 綺麗な顔に傷が付いちゃったね! かわいそっ!」
僕の目の前でそいつは興奮していた。頬を紅潮させて僕を見ている。
──気持ち悪っ。
「辞めろ!! もう良いだろう?! 頼むから、そいつだけは助けてくれ! なあ! 頼むよ!」
リアムが、そう泣き叫んでいる。
「うるせっー!! 今はこいつのショータイム中なんだよ! お嬢様の趣味でビデオを回してあるんだ。お前は後からやってやるから、少し静かにしてろ!」
リアムにナイフを向けていた男がそう言った。そして、リアムを殴った。ボコボコに殴られている。
僕みたいにすぐに治らないから、あとから大変そうだなーと思った。
リアムは、気を失ったのか動かなくなった。
「邪魔が入った。待たせて悪かったな。続きをしようか?」
「待ってないんだけど」
短剣を振り回しながらそう言う男に、僕はそう返した。
すると、短剣の男は、僕の顔をまじまじと見て、
「あれ? 頬の斬り込み、あんまり入ってなかったか? ──まあ、いいか。さぁ!! 続きをしよう!!」
こいつは、馬鹿らしい。
僕が片手を手錠から抜いたことにも気づいていない。
どうせすぐに治るんだからいいか精神で、むりやり手錠から引き抜いてみた。
リアムの騒動の甲斐もあって、僕はそれに成功した。
かなり痛かったけどね。
「こいつ!? 手錠が外れている?! 手が血まみれだ!」
「慌てるな、片手だけじゃ何もできないさ。さあ、次はお楽しみの時間だ!」
短剣の男はそう言うと、憎たらしいほどの笑顔を向けてきた。
その通り。
僕の魔力は戻らない。
どうやら、もう片方も外さなくてはいけないようだった。こっちも無理やり引き抜くしかないらしい。
「めんどくさ~」
僕がそう言うと、短剣を持った男は僕の胸ぐらを掴んだ。そして、気を失っているリアムに視線を向ける。
「あいつを殺されたくなかったら、大人しくお嬢様の趣味に付き合ってくれよ」
そして、僕は地面に突き飛ばされた。
「まずは、足から切り落としていい? いいよね? やっちゃうよ!?」
モブたちが、僕を押さえつける。身動きが取れなくなった僕は、まるで解剖される前のカエルのようだった。
僕の視界に広がるのは、コンクリートの冷たい天井に吊るされている眩しい照明と、短剣を持った男。それから、僕を押さえている奴ら、そしてそれを囲むモブたち。
きっと、もう一生見ることの出来ない眺めだと思う。見たく無いけど──。
「いくよ?!」
そう言って、まるで子供のように嬉しそうに短剣を持った男が、涎を垂れ流して僕を見ていた。
心底、不快だった。
そして、手に持ったその短剣が振り下ろされる。
「ハハハハハハッ!! 痛いか? 痛いよな? 泣いてもいいんだぞ?」
痛いに決まってる。ぶっ殺してやりたい。
まるで、凍った氷水に浸かっているかのように、切断された足が冷たい。刺すような痛みがガンガンと脳天を貫いた。
そこらから、嗤いが湧き起こっている。
「え? なんだ? 足が、生えてきた? は?」
「き、なんだ?! え? 気持ち悪い!」
「バケモノだ──!!」
「ば、バケモノ!!」
歓声は、一瞬で悲鳴に変わった。
それもそのはず。
僕の足は元通りに治ったのだから──。
まるで、汚いものから逃げるみたいに、男たちが僕から離れて行った。
リアムなんてやっぱりもうどうでもいいや。
さて、今から全員殺してあげよう。
リアムがそう叫ぶ。
もちろん攻撃が止まることはない。
僕に纏わり付いている、この鬱陶しい手錠。壊そうとしてもびくともしない。
魔力を封じるだけあってかなり頑丈だった。
魔法さえ使えれば、こんな状況から一気に脱却できるのに──。
「見てたよ、見てたよ。あんたかなり頑丈な身体をしているみたいだな。これは拷問し甲斐がある!」
と、新キャラの男が登場。
彼は手をパンパンと二回叩いた。
その男は、ねっとりとした見た目で、長髪をだらりと垂れ流している。
一人のモブが、短剣をそのねっとり長髪男に渡した。
そして、僕に向けられる刃先。
「抵抗したら、どうなるか分かるよな?」
短剣を持った男は、リアムに目を向けた。
僕は、溜め息が溢れてしまった。いつの間にか交代してしまった人質役。
僕もそっちが良かった。こっちはめんどくさい。
「分かったから、やるなら早くしてよね」
僕がそう言うと、短剣の男が周りの奴らに目配せした。
「おい、暴れないように抑えてろ!」
男たちに腕を掴まれ、地面に膝をつかされ、身動きをとれないようにされた僕。
そいつは、短剣を持って僕を見下ろしている。僕は、抵抗せず彼を見上げていた。
「本当に、羨ましい顔してるなー。腹が立ってくるよ」
短剣を持ったその男がそう言って、僕の頬をなぞるようにして切りつけた。
頬に痛みが走り、僕の首元に血が伝っていくのが分かる。
「あーー!! ゾクゾクするっ!! 綺麗な顔に傷が付いちゃったね! かわいそっ!」
僕の目の前でそいつは興奮していた。頬を紅潮させて僕を見ている。
──気持ち悪っ。
「辞めろ!! もう良いだろう?! 頼むから、そいつだけは助けてくれ! なあ! 頼むよ!」
リアムが、そう泣き叫んでいる。
「うるせっー!! 今はこいつのショータイム中なんだよ! お嬢様の趣味でビデオを回してあるんだ。お前は後からやってやるから、少し静かにしてろ!」
リアムにナイフを向けていた男がそう言った。そして、リアムを殴った。ボコボコに殴られている。
僕みたいにすぐに治らないから、あとから大変そうだなーと思った。
リアムは、気を失ったのか動かなくなった。
「邪魔が入った。待たせて悪かったな。続きをしようか?」
「待ってないんだけど」
短剣を振り回しながらそう言う男に、僕はそう返した。
すると、短剣の男は、僕の顔をまじまじと見て、
「あれ? 頬の斬り込み、あんまり入ってなかったか? ──まあ、いいか。さぁ!! 続きをしよう!!」
こいつは、馬鹿らしい。
僕が片手を手錠から抜いたことにも気づいていない。
どうせすぐに治るんだからいいか精神で、むりやり手錠から引き抜いてみた。
リアムの騒動の甲斐もあって、僕はそれに成功した。
かなり痛かったけどね。
「こいつ!? 手錠が外れている?! 手が血まみれだ!」
「慌てるな、片手だけじゃ何もできないさ。さあ、次はお楽しみの時間だ!」
短剣の男はそう言うと、憎たらしいほどの笑顔を向けてきた。
その通り。
僕の魔力は戻らない。
どうやら、もう片方も外さなくてはいけないようだった。こっちも無理やり引き抜くしかないらしい。
「めんどくさ~」
僕がそう言うと、短剣を持った男は僕の胸ぐらを掴んだ。そして、気を失っているリアムに視線を向ける。
「あいつを殺されたくなかったら、大人しくお嬢様の趣味に付き合ってくれよ」
そして、僕は地面に突き飛ばされた。
「まずは、足から切り落としていい? いいよね? やっちゃうよ!?」
モブたちが、僕を押さえつける。身動きが取れなくなった僕は、まるで解剖される前のカエルのようだった。
僕の視界に広がるのは、コンクリートの冷たい天井に吊るされている眩しい照明と、短剣を持った男。それから、僕を押さえている奴ら、そしてそれを囲むモブたち。
きっと、もう一生見ることの出来ない眺めだと思う。見たく無いけど──。
「いくよ?!」
そう言って、まるで子供のように嬉しそうに短剣を持った男が、涎を垂れ流して僕を見ていた。
心底、不快だった。
そして、手に持ったその短剣が振り下ろされる。
「ハハハハハハッ!! 痛いか? 痛いよな? 泣いてもいいんだぞ?」
痛いに決まってる。ぶっ殺してやりたい。
まるで、凍った氷水に浸かっているかのように、切断された足が冷たい。刺すような痛みがガンガンと脳天を貫いた。
そこらから、嗤いが湧き起こっている。
「え? なんだ? 足が、生えてきた? は?」
「き、なんだ?! え? 気持ち悪い!」
「バケモノだ──!!」
「ば、バケモノ!!」
歓声は、一瞬で悲鳴に変わった。
それもそのはず。
僕の足は元通りに治ったのだから──。
まるで、汚いものから逃げるみたいに、男たちが僕から離れて行った。
リアムなんてやっぱりもうどうでもいいや。
さて、今から全員殺してあげよう。
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