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起源から世界を思う神、樹海と祀るエルフ。
冥王、エルフの国の前に、ひと仕事を思い出す。
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「な、ななななんで、私を見る……の?」
驚くリフィーナは、ミミンに助けを求めている素振り。しかし、そのミミンが首を傾げる。
「むぅ、聞こえなかったから分からないぃ」
犬系女獣人のドナと共にこちらに向かってくるリフィーナとミミン。
キョトンとした表情のリフィーナに、敬愛の眼差しを向けるフィル。
「いま、話してたんですが……」
「イヤだ」
「未だ。 何も言ってませんが……」
「私が注目されている事なんだから、絶対……面倒事だわ」
「てすが、やはりここはエルフ種族の頂点アーク種のリフィーナ様しか頼めない事なのですっ」
その言葉に鼻高なリフィーナ。
「この方々が、エルフの国に行くと言うので案内をっ」
フィルの言葉を耳にしたリフィーナの表情が曇る。
「お願いします。 エルフの国へ案内を」
「はい?」
「エルフの国へ……」
「はいっ?」
「エルフの……」
「はい?」
「リフィーナ様っ! 何で、離れていくんですかっ!?」
「はぃぃぃぃ~。聞こえないわぁ!」
リフィーナはフィルの言葉に幾度も横に首を振り、聞かない素振り。それに何度も聞き返しては離れていく。
少しため息が漏れるフィル。
ユカリとドナは黙っている。
エルフの国への道先案内を決める小競り合いの中、突如フェルトが俺達に向け大声を上げる。
「わ、わわわ私は、帝国と聖国の戦いに戻ります――――戻りたいぃ」
フェルトの言葉に、俺と皆が黙ってしまう。
――――失念していた。クロセアノスやアヌビス達、エウラロノースとの事ですっかり抜けていた。それに《母》と呼ぶ存在に注意していた。
「そそそそそ、そうよっ、ほら聖国の聖女が来ていたのよ」
満面の笑みのリフィーナは、素早くこちらに入ってくると、そのまま何も無かったかのように言葉を続ける。
「聖女アルダーの言葉が、ずっと気になっていて」
前にランドベルクと魔族との戦いで聖女の活躍を知っている。帝国には聖女がいないのに対し聖国は聖女がいる。つまり聖国が断然に有利。しかしその有利な状況を於いて、こちら側にくるのは些か軽率な行為では無いか。
「私は勇者です。 人族同士の戦いを止めに行きたいけど、やはり……」
「そ、そうよっユカリの言う通りだわ。 そうしましょ」
「はぁ、リフィーナ様はそんなに国に戻るのイヤなんですかぁ?」
ため息混じりの言葉を発するフィル。リフィーナがその言葉でギョッと表情を変える。
「そ、そそそそそそそそっそんなこと無いわよ。 おーっほほほほほ~」
「なら、リフィーナとフィルは、私とハーデスと共にエルフの国に行きましょ。 そして――――」
「ちょぉぉっとぉっ、ペルセポネ! 私は勇者であるユカリの仲間、パーティーを組んでいるのよっ。 そう簡単に別行動は出来ないわっ……だよね?」
リフィーナはフェルトやユカリにミミンの顔を伺うが、三人は黙ってしまう。
「なら、その戦争が片付いだらエルフの国に行きましょ。 早いか遅いかの違いだし」
「そうだな、ペルセポネの言う通り。 その時はお願いするぞ、フィル」
「ま、任せてください」
目を輝かせるフィル。俺の言葉を聞いたリフィーナは、不安顔ね周囲を見渡している。
「あれ? 私、アーク種のエルフで結構凄いのに?」
その呟きに誰も反応せずにいたが、そこにペルセポネが口角を上げる。
「やはり、アホ……エルフなのねぇ。 プププッ」
「ぐぬぬぬっ」
悔しく歯ぎしりするリフィーナは、シャルルが身を潜めている馬車へ向かっている俺たちの後を追いかけて来る。
馬と共に身を潜めるシャルルは、ガダガダと身を震えているのがわかる。シッポが小刻みに揺れ動く。
そんな状態が見えてなかったのか、フェルトがシャルルに声を掛ける。
「シャルル……!?」
「ッギャァアッ、ニャァァァァッ!!」
シャルルは、驚愕と威嚇の叫び声と共に鋭く尖った爪と鬼の形相で、フェルトに飛びかかろうとする。驚くフェルトは、尻餅をつくと、シャルルは、我に返る。
「あぁぁぁあっ、やっと終わったのですかニャ」
「あぁ、終わった。 一刻も早く帝国と聖国の戦場に行く」
「なんだったのニャ。 あの黒いのや」
「魔族の神らしいわ」
「はにゃっァァアアッ!!」
「みんな早く。 シャルルお願いね」
「分かったにゃ。 でも何故リフィーナだけあんな顔ニャ?」
「聞かない方がいいわ」
「シャルルさん。 リフィーナ様は今、葛藤の時期ですので」
「なんじゃそりゃ、なのニャ?」
俺とペルセポネは、早く乗り御者台の近くに。その後尻餅を着いたフェルトを助けるユカリやミミン達が乗り込む。
最後にムスッとし涙目のリフィーナが、無言のまま乗り込んだ。
首を傾げるシャルルは、馬をなだめ御者台にのり手網を握り馬車を進める。
◇ ◇ ◇ ◇
激しくぶつかり合う武器や防具。
多くの人々が、蠢き砂煙を巻き上げ叫び声が交差する。
聖国の王メイガザスの指示で動く兵は、直進を開始そのまま帝国の兵とぶつかり合っている。
攻撃魔法を乱発し対応に追われる帝国の兵。
聖国の聖女アルダーが居なくなってから、戦況が傾きだしている。
「アドライガ陛下。 聖国の兵が突撃を仕掛けてきました」
「そうか、なら後はエヴァンの活躍に期待だな」
物見の兵が、戦況を伝え去っていく。
高らかに笑う皇帝アドライガ。
そして、兵が動く地鳴りと砂煙の中に一人、剣聖エヴァンが、片手に剣を握りしめ向かってくる大軍を睨む。
皇帝アドライガの言葉が、この戦場に響かせる。
「いいかっ、我々帝国の民はっ! 本来この世界の人間だ! 突如現れた神が、毛色で人族か魔族かを決めた。 俺たちは本来の世界を取り戻すのだっ」
アドライガの声に広く伝わると、帝国の兵が大声を上げる。
剣聖エヴァンの前に大軍の波が押し寄せる中、再び皇帝アドライガに伝令の言葉。
「陛下、一台の馬車がこちらに向かっています。 どうしますか?」
「援軍だ。 丁重に扱いこちらに通せ」
「はっ!」
皇帝アドライガの唇の端が上がる。
「ついに、神なざる神から解放される時が近づいてきたぞ。 友よ」
拳を強く握りしめる皇帝アドライガ。
しかし、目の前にゆっくりと歩くこの場に相応しくない格好をした女性が、微笑みながらアドライガの目を合わせ足を進めている。
驚くリフィーナは、ミミンに助けを求めている素振り。しかし、そのミミンが首を傾げる。
「むぅ、聞こえなかったから分からないぃ」
犬系女獣人のドナと共にこちらに向かってくるリフィーナとミミン。
キョトンとした表情のリフィーナに、敬愛の眼差しを向けるフィル。
「いま、話してたんですが……」
「イヤだ」
「未だ。 何も言ってませんが……」
「私が注目されている事なんだから、絶対……面倒事だわ」
「てすが、やはりここはエルフ種族の頂点アーク種のリフィーナ様しか頼めない事なのですっ」
その言葉に鼻高なリフィーナ。
「この方々が、エルフの国に行くと言うので案内をっ」
フィルの言葉を耳にしたリフィーナの表情が曇る。
「お願いします。 エルフの国へ案内を」
「はい?」
「エルフの国へ……」
「はいっ?」
「エルフの……」
「はい?」
「リフィーナ様っ! 何で、離れていくんですかっ!?」
「はぃぃぃぃ~。聞こえないわぁ!」
リフィーナはフィルの言葉に幾度も横に首を振り、聞かない素振り。それに何度も聞き返しては離れていく。
少しため息が漏れるフィル。
ユカリとドナは黙っている。
エルフの国への道先案内を決める小競り合いの中、突如フェルトが俺達に向け大声を上げる。
「わ、わわわ私は、帝国と聖国の戦いに戻ります――――戻りたいぃ」
フェルトの言葉に、俺と皆が黙ってしまう。
――――失念していた。クロセアノスやアヌビス達、エウラロノースとの事ですっかり抜けていた。それに《母》と呼ぶ存在に注意していた。
「そそそそそ、そうよっ、ほら聖国の聖女が来ていたのよ」
満面の笑みのリフィーナは、素早くこちらに入ってくると、そのまま何も無かったかのように言葉を続ける。
「聖女アルダーの言葉が、ずっと気になっていて」
前にランドベルクと魔族との戦いで聖女の活躍を知っている。帝国には聖女がいないのに対し聖国は聖女がいる。つまり聖国が断然に有利。しかしその有利な状況を於いて、こちら側にくるのは些か軽率な行為では無いか。
「私は勇者です。 人族同士の戦いを止めに行きたいけど、やはり……」
「そ、そうよっユカリの言う通りだわ。 そうしましょ」
「はぁ、リフィーナ様はそんなに国に戻るのイヤなんですかぁ?」
ため息混じりの言葉を発するフィル。リフィーナがその言葉でギョッと表情を変える。
「そ、そそそそそそそそっそんなこと無いわよ。 おーっほほほほほ~」
「なら、リフィーナとフィルは、私とハーデスと共にエルフの国に行きましょ。 そして――――」
「ちょぉぉっとぉっ、ペルセポネ! 私は勇者であるユカリの仲間、パーティーを組んでいるのよっ。 そう簡単に別行動は出来ないわっ……だよね?」
リフィーナはフェルトやユカリにミミンの顔を伺うが、三人は黙ってしまう。
「なら、その戦争が片付いだらエルフの国に行きましょ。 早いか遅いかの違いだし」
「そうだな、ペルセポネの言う通り。 その時はお願いするぞ、フィル」
「ま、任せてください」
目を輝かせるフィル。俺の言葉を聞いたリフィーナは、不安顔ね周囲を見渡している。
「あれ? 私、アーク種のエルフで結構凄いのに?」
その呟きに誰も反応せずにいたが、そこにペルセポネが口角を上げる。
「やはり、アホ……エルフなのねぇ。 プププッ」
「ぐぬぬぬっ」
悔しく歯ぎしりするリフィーナは、シャルルが身を潜めている馬車へ向かっている俺たちの後を追いかけて来る。
馬と共に身を潜めるシャルルは、ガダガダと身を震えているのがわかる。シッポが小刻みに揺れ動く。
そんな状態が見えてなかったのか、フェルトがシャルルに声を掛ける。
「シャルル……!?」
「ッギャァアッ、ニャァァァァッ!!」
シャルルは、驚愕と威嚇の叫び声と共に鋭く尖った爪と鬼の形相で、フェルトに飛びかかろうとする。驚くフェルトは、尻餅をつくと、シャルルは、我に返る。
「あぁぁぁあっ、やっと終わったのですかニャ」
「あぁ、終わった。 一刻も早く帝国と聖国の戦場に行く」
「なんだったのニャ。 あの黒いのや」
「魔族の神らしいわ」
「はにゃっァァアアッ!!」
「みんな早く。 シャルルお願いね」
「分かったにゃ。 でも何故リフィーナだけあんな顔ニャ?」
「聞かない方がいいわ」
「シャルルさん。 リフィーナ様は今、葛藤の時期ですので」
「なんじゃそりゃ、なのニャ?」
俺とペルセポネは、早く乗り御者台の近くに。その後尻餅を着いたフェルトを助けるユカリやミミン達が乗り込む。
最後にムスッとし涙目のリフィーナが、無言のまま乗り込んだ。
首を傾げるシャルルは、馬をなだめ御者台にのり手網を握り馬車を進める。
◇ ◇ ◇ ◇
激しくぶつかり合う武器や防具。
多くの人々が、蠢き砂煙を巻き上げ叫び声が交差する。
聖国の王メイガザスの指示で動く兵は、直進を開始そのまま帝国の兵とぶつかり合っている。
攻撃魔法を乱発し対応に追われる帝国の兵。
聖国の聖女アルダーが居なくなってから、戦況が傾きだしている。
「アドライガ陛下。 聖国の兵が突撃を仕掛けてきました」
「そうか、なら後はエヴァンの活躍に期待だな」
物見の兵が、戦況を伝え去っていく。
高らかに笑う皇帝アドライガ。
そして、兵が動く地鳴りと砂煙の中に一人、剣聖エヴァンが、片手に剣を握りしめ向かってくる大軍を睨む。
皇帝アドライガの言葉が、この戦場に響かせる。
「いいかっ、我々帝国の民はっ! 本来この世界の人間だ! 突如現れた神が、毛色で人族か魔族かを決めた。 俺たちは本来の世界を取り戻すのだっ」
アドライガの声に広く伝わると、帝国の兵が大声を上げる。
剣聖エヴァンの前に大軍の波が押し寄せる中、再び皇帝アドライガに伝令の言葉。
「陛下、一台の馬車がこちらに向かっています。 どうしますか?」
「援軍だ。 丁重に扱いこちらに通せ」
「はっ!」
皇帝アドライガの唇の端が上がる。
「ついに、神なざる神から解放される時が近づいてきたぞ。 友よ」
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