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次の休みの日
婚約の話をする為に王宮へと来ている。
いつも通り馬車から降りようとしたら、どういう訳かウィルフォードが居たのだ。
しかも、笑顔でエスコートをしてくれる。
婚約解消の話をしてからと言うもの、ウィルフォードが変わってしまった。
・・・もしかして、私と一緒で前世を思い出したとか?
あり得ない事では無い。
だって、私がそうなのだから。
私は前世を思い出してから、そこまで変わっていないと思うのだが、ウィルフォードは全くの別人だ。
こんなにキラキラしい笑顔を向けられた事は今までにない。
終始、驚き過ぎて、気が付いたらいつもの庭園に来ていたのだった。
「エスコートして頂きありがとうございます。」
「いいや、それより、何か考え事でもあったのか?」
いけない。
心ここに在らずな事がバレている・・・。
「大変失礼致しました。
・・・あの、ウィルフォード様は最近、何かを思い出した事とかありますか?」
気になる事は先に聞いた方がいいと思い、聞いてみたのだ。
「・・・?
思い出した事はないが、気付いたことはあるよ」
「!?
それはどんな事ですか?」
「今はまだ内緒だ。その内話す」
前世ではないの?
でも、明らかにおかしいのよ。
・・・まさか、二重人格とか!?
もう一人の自分に気付いたって事?
と、頭の中がフル回転していると。
「こうやって話すのは、とても楽しいな」
そう言って、ウィルフォードが白い歯を見せて笑ったのだ。
・・・だから、貴方一体、だれ!?
こんな事を言っては何だが、ウィルフォードの笑顔に中てられて気持ち悪くなって来た・・・。
・・・。
!?
しまった!
すっかり今日の用件を忘れそうになっていたわ。
そして私は姿勢を正し、気持ちを切り替える。
「先日お話しした件ですが、ウィルフォード様も婚約を解消したいと思ったから『解消したいか?』と聞かれたのですよね?」
私が真剣に話しているのが伝わった様で、ウィルフォードも表情を引き締めて対応して来る。
「確かに。お互いが苦痛であれば、解消した方がいいと思ったのは事実だ。
けれど、今まで知る努力をしてこなかったので、君の事が知りたいと思ったんだよ」
「ウィルフォード様は私の事が苦手ではないのですか?
無理をする必要はないですわ。
婚約解消は謹んでお受けいたしますので」
私が笑顔で告げると、『君は私の事が嫌いか?』とまるで、捨てられた子犬の様な目で見て来る。
そんな風に聞かれたら、嫌いとは言えないではないか・・・。
「・・・いいえ、嫌いではありませんが・・・」
「私も、君を嫌いではないし、苦手でもないよ。
もっと仲良くなれたらと思っている」
そう言って、キラキラしい笑顔を復活させて来たのだった。
・・・ケプッ。
もうその笑顔は、お腹いっぱいです。
いやぁ、これは手強い。
このままじゃずっと平行線だ。
私は、仕方ない、と腹を括る事にした。
「ウィルフォード様。聞いて頂きたいのですが、私、誰とも結婚する気がないんですの」
「それは、何故?」
きょとんと首を傾げて聞き返して来たウィルフォードに、本当の事を告げる事にした。
「将来を、誰にも縛られず、自由な田舎暮らしをするのが夢なんです」
私の夢を聞いたウィルフォードは暫し考えながら、諭すように返して来たのだった。
「・・・なるほど。君の言い分は理解したよ。
けれど、君は貴族で平民とは違う。
君の夢は、今、享受している物に見合った義務を、果たせるのか?」
!!!
・・・雷に打たれた様だった。
夢見がちの自分をぶった斬られた気がする。
自分勝手と自由を履き違えていたのだ。
どうしようもなく恥ずかしい。
私はウィルフォードの言葉に何も返せなかった。
「厳しい事を言ってしまって、すまない。
だが、私は本気で君と向き合いたいと思っているんだ」
真剣な眼差しで見つめて来るウィルフォードに私も真剣に返したのだ。
「いいえ、ウィルフォード様。わたくしの考えが足りなかったのですわ。
・・・とても反省しております。
助言をいただき、ありがとうございます。
・・・少し、考えるお時間をいただけますか?」
・・・そうよね。
自由はルールの中にある。ルールは守らなくてはいけない。
志向が前世に引っ張られていたのだろう。
貴族としての責務を忘れていた。
・・・私に出来る事を探さなくては。
そうして、私は新たな指針を胸に刻み、歩き出すのであった。
婚約の話をする為に王宮へと来ている。
いつも通り馬車から降りようとしたら、どういう訳かウィルフォードが居たのだ。
しかも、笑顔でエスコートをしてくれる。
婚約解消の話をしてからと言うもの、ウィルフォードが変わってしまった。
・・・もしかして、私と一緒で前世を思い出したとか?
あり得ない事では無い。
だって、私がそうなのだから。
私は前世を思い出してから、そこまで変わっていないと思うのだが、ウィルフォードは全くの別人だ。
こんなにキラキラしい笑顔を向けられた事は今までにない。
終始、驚き過ぎて、気が付いたらいつもの庭園に来ていたのだった。
「エスコートして頂きありがとうございます。」
「いいや、それより、何か考え事でもあったのか?」
いけない。
心ここに在らずな事がバレている・・・。
「大変失礼致しました。
・・・あの、ウィルフォード様は最近、何かを思い出した事とかありますか?」
気になる事は先に聞いた方がいいと思い、聞いてみたのだ。
「・・・?
思い出した事はないが、気付いたことはあるよ」
「!?
それはどんな事ですか?」
「今はまだ内緒だ。その内話す」
前世ではないの?
でも、明らかにおかしいのよ。
・・・まさか、二重人格とか!?
もう一人の自分に気付いたって事?
と、頭の中がフル回転していると。
「こうやって話すのは、とても楽しいな」
そう言って、ウィルフォードが白い歯を見せて笑ったのだ。
・・・だから、貴方一体、だれ!?
こんな事を言っては何だが、ウィルフォードの笑顔に中てられて気持ち悪くなって来た・・・。
・・・。
!?
しまった!
すっかり今日の用件を忘れそうになっていたわ。
そして私は姿勢を正し、気持ちを切り替える。
「先日お話しした件ですが、ウィルフォード様も婚約を解消したいと思ったから『解消したいか?』と聞かれたのですよね?」
私が真剣に話しているのが伝わった様で、ウィルフォードも表情を引き締めて対応して来る。
「確かに。お互いが苦痛であれば、解消した方がいいと思ったのは事実だ。
けれど、今まで知る努力をしてこなかったので、君の事が知りたいと思ったんだよ」
「ウィルフォード様は私の事が苦手ではないのですか?
無理をする必要はないですわ。
婚約解消は謹んでお受けいたしますので」
私が笑顔で告げると、『君は私の事が嫌いか?』とまるで、捨てられた子犬の様な目で見て来る。
そんな風に聞かれたら、嫌いとは言えないではないか・・・。
「・・・いいえ、嫌いではありませんが・・・」
「私も、君を嫌いではないし、苦手でもないよ。
もっと仲良くなれたらと思っている」
そう言って、キラキラしい笑顔を復活させて来たのだった。
・・・ケプッ。
もうその笑顔は、お腹いっぱいです。
いやぁ、これは手強い。
このままじゃずっと平行線だ。
私は、仕方ない、と腹を括る事にした。
「ウィルフォード様。聞いて頂きたいのですが、私、誰とも結婚する気がないんですの」
「それは、何故?」
きょとんと首を傾げて聞き返して来たウィルフォードに、本当の事を告げる事にした。
「将来を、誰にも縛られず、自由な田舎暮らしをするのが夢なんです」
私の夢を聞いたウィルフォードは暫し考えながら、諭すように返して来たのだった。
「・・・なるほど。君の言い分は理解したよ。
けれど、君は貴族で平民とは違う。
君の夢は、今、享受している物に見合った義務を、果たせるのか?」
!!!
・・・雷に打たれた様だった。
夢見がちの自分をぶった斬られた気がする。
自分勝手と自由を履き違えていたのだ。
どうしようもなく恥ずかしい。
私はウィルフォードの言葉に何も返せなかった。
「厳しい事を言ってしまって、すまない。
だが、私は本気で君と向き合いたいと思っているんだ」
真剣な眼差しで見つめて来るウィルフォードに私も真剣に返したのだ。
「いいえ、ウィルフォード様。わたくしの考えが足りなかったのですわ。
・・・とても反省しております。
助言をいただき、ありがとうございます。
・・・少し、考えるお時間をいただけますか?」
・・・そうよね。
自由はルールの中にある。ルールは守らなくてはいけない。
志向が前世に引っ張られていたのだろう。
貴族としての責務を忘れていた。
・・・私に出来る事を探さなくては。
そうして、私は新たな指針を胸に刻み、歩き出すのであった。
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