31 / 36
第一章 ゼイウェンの花 編
30 カギは
しおりを挟む
伝書石を机の上に置くこと数分。
ガタッと、上から何かが落ちてくる。
…机の上に広がるは、大量の複写資料。
紛れもなく、フーロン商会のものだ。
「……ナイスだよ、ありがとう。」
思わず、そう口にする。
「しかし、考えましたね。婦人を郵便の仲介に駆り出すとは……いやはや。」
サブロは、そうわざとらしく笑う。
……エーナが探し出してくれた資料をどうすれば迅速にこちらに届くのか。
考えた結果取った方法が……伝書石の連鎖利用。
帝都の中央図書館内には、実は“公商紋章”を持つ人が自由に使える伝書石がある。
商人が調査研究をするための資料を、持ち運びやすくするために置かれているものであるが、今回はこれを活用した。
しかし、伝書石を使うには、その送り先となる石の座標……つまり、魔力数が正確に分かっていなければならない。エーナは僕が持つ伝書石の座標を知らないため、彼女がよく知る伝書石の座標を……つまり、婦人の持つレーヴ領主家の石宛へと送ってもらい、それを婦人がこちらに転送した、というわけだ。
感謝してもしきれない。
「『年次会計報告書詳細』……これがあれば、何とかなるはずだ。どうにかして見つけよう。」
「はい!!」
さっそく、コール、サブロと手分けして資料をパラパラとめくっていく。
フーロン商会の年次決算のうち、おかしな金の流れが見えるとすれば、ここしかありえない。
表面上は誤魔化しで取り繕われていたとしても、中を開けばそれはすぐに分かる。
ほころびの上に、どれだけ何かを重ねようと、それを補強することは絶対にできない。
探せ、見つけるんだ……!
――そうして、資料を探すこと数分…。
「…く、クラムさん!!これって…!!」
コールが、年次決算資料のある頁を持ってきてくれる。その表記を見ると……。
ーーーーーーーーーー
特別会計:一千万マニー
(開発予算不足につき計上)
内訳:
百万マニー → 帝国大学
百万マニー → フーロン商会研究開発チーム
百万マニー → 施設運営・維持管理費
ーーーーーーーーーー
ここまでは、まだ分かる。
問題は、この次の部分。
ーーーーーーーーーー
(支店運営費用不足につき計上)
七百万マニー → レーヴ支店
ーーーーーーーーーー
何故、総予算の七割もの金が、レーヴ支店の運営費用として充てられているのか、ということも気にはなるが…………注目すべきは、この数字そのものだ。
「この七百万マニーの数字、レーヴ支店の赤字額と一致してますよね…?」
数字化された情報を集めることに長けたコール。すぐに気付いたようだ。
「……ああ。そうだね。」
赤字額分を補填する予算が計上されているのにも関わらず、データ上は赤字決算のままのレーヴ支店。
それがこのまま残されたのは………。
「七百万マニーという数字、サブロさんはご覧になったことがありますか?」
「いえ……全くもって、初見ですな。」
サブロは、そう断言した。
これで、クロ確定だ。
この七百万マニーは…まったくの、別目的で使われたということだ。
「しかし……肝心な七百万マニーもの大金がどこへと送られたのか。これが資料としては残っていないからなぁ…。」
こういった賄賂は、足がつかないように現金でやりとりをするのが原則。そうでもしなければ、データとして残ってしまう。
「でもこれだと、結局のところ何か言い訳をされて、その場しのぎで終わってしまいますね…。」
コールは、がっくりと肩を落とす。サブロもまた、やるせない表情を浮かべていた。
データが残らないからこそ、現金受け渡しの賄賂の追及は中々しにくい。
僕が聞いた話だと、かつてガウル帝国における公爵位の叙爵を巡って、億単位の金が賄賂として流れたそうだ。ただ、すべてが現金受け渡しであり、かつ貴族間の暗黙の了解で情報が伏せられたため、記録には残っていない。
だから、その時の貴族たちは皆、今も栄華を誇っている。
記録が正義のこの世界で、伝聞だけで攻めるのはハッタリと同じこと。
だから、とにかく情報が欲しい……が。
「いや…でも、まあ。このくらいなら何とかなるよ。」
「何とかって……まさか、フーロン商会に潜って、機密情報を持ち出すとか?」
「…流石に、僕もそこまではしないよ!!」
それこそ、僕も取引に関する条約違反で、“公商紋章”を剥奪されてしまう。
そんなことをするくらいなら、もっと良い方法がある。それを探せば、はっきりするだろう。
ただまあ……グレーではあるが。
「カギは………フーロン商会の、借用書だよ。」
帽子のつばを、ピンと指で弾いた。
◇
「…………………確か、ここに。」
家の中にある、引き出しという引き出しを漁る。時計は、秒針の音を静寂な部屋へと響かせる。
「…………………。」
彼女は、ずっと考えていた。
『…でも、分かっているでしょうね。フーロン商会をつぶすということは……。』
『……そうですね。あなたの家族を敵に回すことになるでしょうね。』
「えっ…………………。」
そう、思わず声を漏らしたのは……。
『……あなたは本当に、それで良いんですか?』
『ええ…。もう、揺らがないわ。私は……このレーヴの領主。エレッセ王家とは、もはや無関係だから。』
(婦人が……エレッセ王家の、関係者………!?)
あの日、レーヴの畑から姿を消してしまった……セリだった。
彼女はあの日、英雄広場で、ウェリス婦人とクラムの会話を、物陰から全て聞いていたのだ。
『私は……このレーヴの領主。この地を、守りたい。それだけは……絶対に譲れない。』
彼女の強く固い決心。そして……。
『だとすれば……あなたが、夫に畑の開拓の提案をしたのも、腑に落ちるわ。』
『え……何故でしょうか。』
『私と同じだからよ。』
「私と同じだからよ」、というその言葉。「同じ」の意味するところ、婦人の言わんとするところは、よく分かった。
エーナがなぜ“魔力矯正剤”を頒布し、レーヴの人々を惑わせたのか、本当に信用すべきなのか。それに関しては、信じたくとも、まだ彼女にとって難しかった。
しかし。領地のためを思い、あれこれ思慮をする彼女の言葉に、嘘偽りはないだろう。
それだけは、大きな確信となって、彼女の心の中にあった。
何故なら……あの人も、きっとそう思うだろうから。
(私は……………………!)
ランプを手がかりに、必死になって彼女の家で何かを探す。
夜空に瞬く星々の、淡くも強い光の筋は、窓から部屋へと入り込み、明るくあるものを照らしていた。
「…………お兄ちゃんっ。」
それは……………彼女、セリと並んで笑う、ゼイウェンの肖像だった。
ガタッと、上から何かが落ちてくる。
…机の上に広がるは、大量の複写資料。
紛れもなく、フーロン商会のものだ。
「……ナイスだよ、ありがとう。」
思わず、そう口にする。
「しかし、考えましたね。婦人を郵便の仲介に駆り出すとは……いやはや。」
サブロは、そうわざとらしく笑う。
……エーナが探し出してくれた資料をどうすれば迅速にこちらに届くのか。
考えた結果取った方法が……伝書石の連鎖利用。
帝都の中央図書館内には、実は“公商紋章”を持つ人が自由に使える伝書石がある。
商人が調査研究をするための資料を、持ち運びやすくするために置かれているものであるが、今回はこれを活用した。
しかし、伝書石を使うには、その送り先となる石の座標……つまり、魔力数が正確に分かっていなければならない。エーナは僕が持つ伝書石の座標を知らないため、彼女がよく知る伝書石の座標を……つまり、婦人の持つレーヴ領主家の石宛へと送ってもらい、それを婦人がこちらに転送した、というわけだ。
感謝してもしきれない。
「『年次会計報告書詳細』……これがあれば、何とかなるはずだ。どうにかして見つけよう。」
「はい!!」
さっそく、コール、サブロと手分けして資料をパラパラとめくっていく。
フーロン商会の年次決算のうち、おかしな金の流れが見えるとすれば、ここしかありえない。
表面上は誤魔化しで取り繕われていたとしても、中を開けばそれはすぐに分かる。
ほころびの上に、どれだけ何かを重ねようと、それを補強することは絶対にできない。
探せ、見つけるんだ……!
――そうして、資料を探すこと数分…。
「…く、クラムさん!!これって…!!」
コールが、年次決算資料のある頁を持ってきてくれる。その表記を見ると……。
ーーーーーーーーーー
特別会計:一千万マニー
(開発予算不足につき計上)
内訳:
百万マニー → 帝国大学
百万マニー → フーロン商会研究開発チーム
百万マニー → 施設運営・維持管理費
ーーーーーーーーーー
ここまでは、まだ分かる。
問題は、この次の部分。
ーーーーーーーーーー
(支店運営費用不足につき計上)
七百万マニー → レーヴ支店
ーーーーーーーーーー
何故、総予算の七割もの金が、レーヴ支店の運営費用として充てられているのか、ということも気にはなるが…………注目すべきは、この数字そのものだ。
「この七百万マニーの数字、レーヴ支店の赤字額と一致してますよね…?」
数字化された情報を集めることに長けたコール。すぐに気付いたようだ。
「……ああ。そうだね。」
赤字額分を補填する予算が計上されているのにも関わらず、データ上は赤字決算のままのレーヴ支店。
それがこのまま残されたのは………。
「七百万マニーという数字、サブロさんはご覧になったことがありますか?」
「いえ……全くもって、初見ですな。」
サブロは、そう断言した。
これで、クロ確定だ。
この七百万マニーは…まったくの、別目的で使われたということだ。
「しかし……肝心な七百万マニーもの大金がどこへと送られたのか。これが資料としては残っていないからなぁ…。」
こういった賄賂は、足がつかないように現金でやりとりをするのが原則。そうでもしなければ、データとして残ってしまう。
「でもこれだと、結局のところ何か言い訳をされて、その場しのぎで終わってしまいますね…。」
コールは、がっくりと肩を落とす。サブロもまた、やるせない表情を浮かべていた。
データが残らないからこそ、現金受け渡しの賄賂の追及は中々しにくい。
僕が聞いた話だと、かつてガウル帝国における公爵位の叙爵を巡って、億単位の金が賄賂として流れたそうだ。ただ、すべてが現金受け渡しであり、かつ貴族間の暗黙の了解で情報が伏せられたため、記録には残っていない。
だから、その時の貴族たちは皆、今も栄華を誇っている。
記録が正義のこの世界で、伝聞だけで攻めるのはハッタリと同じこと。
だから、とにかく情報が欲しい……が。
「いや…でも、まあ。このくらいなら何とかなるよ。」
「何とかって……まさか、フーロン商会に潜って、機密情報を持ち出すとか?」
「…流石に、僕もそこまではしないよ!!」
それこそ、僕も取引に関する条約違反で、“公商紋章”を剥奪されてしまう。
そんなことをするくらいなら、もっと良い方法がある。それを探せば、はっきりするだろう。
ただまあ……グレーではあるが。
「カギは………フーロン商会の、借用書だよ。」
帽子のつばを、ピンと指で弾いた。
◇
「…………………確か、ここに。」
家の中にある、引き出しという引き出しを漁る。時計は、秒針の音を静寂な部屋へと響かせる。
「…………………。」
彼女は、ずっと考えていた。
『…でも、分かっているでしょうね。フーロン商会をつぶすということは……。』
『……そうですね。あなたの家族を敵に回すことになるでしょうね。』
「えっ…………………。」
そう、思わず声を漏らしたのは……。
『……あなたは本当に、それで良いんですか?』
『ええ…。もう、揺らがないわ。私は……このレーヴの領主。エレッセ王家とは、もはや無関係だから。』
(婦人が……エレッセ王家の、関係者………!?)
あの日、レーヴの畑から姿を消してしまった……セリだった。
彼女はあの日、英雄広場で、ウェリス婦人とクラムの会話を、物陰から全て聞いていたのだ。
『私は……このレーヴの領主。この地を、守りたい。それだけは……絶対に譲れない。』
彼女の強く固い決心。そして……。
『だとすれば……あなたが、夫に畑の開拓の提案をしたのも、腑に落ちるわ。』
『え……何故でしょうか。』
『私と同じだからよ。』
「私と同じだからよ」、というその言葉。「同じ」の意味するところ、婦人の言わんとするところは、よく分かった。
エーナがなぜ“魔力矯正剤”を頒布し、レーヴの人々を惑わせたのか、本当に信用すべきなのか。それに関しては、信じたくとも、まだ彼女にとって難しかった。
しかし。領地のためを思い、あれこれ思慮をする彼女の言葉に、嘘偽りはないだろう。
それだけは、大きな確信となって、彼女の心の中にあった。
何故なら……あの人も、きっとそう思うだろうから。
(私は……………………!)
ランプを手がかりに、必死になって彼女の家で何かを探す。
夜空に瞬く星々の、淡くも強い光の筋は、窓から部屋へと入り込み、明るくあるものを照らしていた。
「…………お兄ちゃんっ。」
それは……………彼女、セリと並んで笑う、ゼイウェンの肖像だった。
0
あなたにおすすめの小説
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる