未完のファンタジーワールド

拙糸

文字の大きさ
4 / 10

なんか、やんごとなき。

しおりを挟む
ようやくついた泉のそばに、1人の少女が立っていた。
少女の格好は一般庶民のようなものではなく、とても高貴な身分のものだと思われる、高そうな衣服をまとっていた。
「あのー、すいません。」

僕は、いつの間にかその少女に話しかけていた。

「……………………」

その少女からは、何の返事も返ってこない。

「……ああ!いきなり話しかけてすいません!!僕は盗賊とかじゃないです。ただ、この森が何処なのかを聞きたくて話しかけたんです。」
「……ここは、ウカルダの森よ。」

やはりそうか。僕の予想は的中していた。だとしたら…

「…もしかしてここって、『魔力素の泉』ですか?」
「そうよ。」

僕のゲームで得た知識は、やはりこの世界でも通用すると分かった。
というか、詳しい地名までよく覚えていたなぁと自分で自分に感心する。
やっぱり、追試のための勉強の合間にゲームをやっていて良かった。

「…ところで、あなたは誰なの?」
「ああ、えっと…その………………」

少女(まぁ僕より年上だろうけど)は怪訝そうな表情を浮かべる。
でも、なんて説明すればいいのか分からない。自室でゲームしてたらPCに吸い込まれてこの世界に来ちゃいました♪あっははは!
なんて誰が信じるのだろう。
そんなことを考えているとき、彼女は、

「もしかして、あなた記憶喪失なの?」

とフォロー(してるつもりはないのだろうが)してくれた。

「そうなんです。名前は覚えてるんですけど……」

ホントに口から出任せ。この癖、いつか直さなきゃ…

「そうなの…」
「ああ、申し遅れました!僕はソウタっていいます。」
「私は、サキ。一応ウカルダ領主の娘。」

僕のことを安全だと分かったのか、自分の身分まで明かしてくれた。この辺りの領主なのか。どうりでやんごとなき雰囲気が…
…ん?待てよ?領主の娘?
僕は、あることに気がついた。僕の考えが当たってるなら………

「あの、もしかして今家出してます?」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

入れ替わり夫婦

廣瀬純七
ファンタジー
モニターで送られてきた性別交換クリームで入れ替わった新婚夫婦の話

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...