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凶刃
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同族の救援要請を受けたロクサーナが護衛と共に現場に到着した時、まず目に飛び込んできたのは人魚族を守りボロボロになったリークスの姿であった。
そして、リークスの身を心配しながらもロクサーナはロッゾたちへと視線を向けた。
「私は人魚族の姫ロクサーナです。これはいったい何事ですか?ヒト族の者たちよ」
「お~人魚族の姫様にわざわざご足労頂き感謝します。現在リークスの母親が病に侵され死の境をを彷徨っているのですが、私たちは人魚族の心臓を流れる生き血に万病を癒す効果があるという伝承を聞き、それを手に入れるためにやってきたのです」
ロッゾの口から放たれた悍ましい内容の話に驚愕したロクサーナは咄嗟にリークスを見る。
その視線を受けて慌てた様子でリークスが声を放つ。
「違う!違うんだロクサーナ」
「おいおいリークス、目の前に人魚がいるぞ!母親を助けたいんだろ?早く捕まえちまおうぜ」
なんとかしてロクサーナの誤解を解こうとするリークスに対して囃し立てるように声を掛けるロッゾであったが、それを受けてグッと歯を食いしばりながらロッゾを睨みつけるリークスなのであった。
「みなさん落ち着いてください。先程仰られた伝承のことですが、人魚族にそのような力はございません。よって、これ以上の衝突は無意味です」
ロッゾが告げた人魚族の伝承について、そのような事実はないとはっきり言い放ったロクサーナであったが、その時やっと痺れが取れてきた人魚が声を上げる。
「違います姫様…こいつらの目的は我々人魚族を捕獲して闇市で売り捌くことです」
「えっ!?」
「おいおい、せっかくいいところだったのにバラすなよ」
自分たちの計画をバラされてもなお余裕な様子で不敵に笑うロッゾ。
そして、その瞬間に再び魔法が放たれる。
「雷撃」
──────── バリバリバリッ 。
「「「「「 キャーーーーーッ 」」」」」
魔法師によって放たれた雷魔法によって、ロクサーナを含めた人魚たちは動きが鈍くなる。
そして、これを好機とみたロッゾがすぐさまアンダードッグと村人たちに指示を出す。
「ただでさえ希少な人魚族の中にあって、その姫ともなれば価値は計り知れね~ぞ!いったいどれ程の値がつくか ───── 絶対に逃がすな!!」
「「「「「 おう!! 」」」」」
ロッゾの号令を受けてアンダードッグの面々が一斉にロクサーナ目掛けて襲い掛かる。
それに対して自分たちの姫を守るために必死に戦う人魚たちであったが、いくら水の中とはいえ痺れによって本来の力を発揮することが出来ず苦戦を強いられる。
それでも開戦当初こそ押され気味であった人魚族だが、時間の経過と共にその痺れも解けていき、徐々に地の利を活かして形勢を逆転させていった。
「ここまでです!これ以上の戦闘は無意味、命を粗末にしてはなりません。ヒト族の冒険者たちよ、直ちにこの地より立ち去りなさい」
勝敗が決した状況を確認したロクサーナが終戦を告げ、ロッゾたちに立ち去るように警告する。
そして、人魚族の強さを目の当たりにし恐れをなした村人たちは己が身可愛さにそそくさと逃げ出し、残ったアンダードッグの面々も傷を負っており、ここから巻き返すことは不可能に思われた。
「止めだ、止めだ」
アンダードッグのリーダーであるモルドも、この状況を受けて戦闘の終了を告げる。
「おい、モルド。お前何を勝手に終わらせようとしてんだ?」
モルドの発言に不満の色を隠すことなく怒りを見せるロッゾであったが、モルドは気にする素振りを見せることなく冷静に現状について説明を始めた。
「冷静になれよ、ロッゾ。相手の状態異常も解かれ、人数も多い上に地の利まであちら側にある。こんな状況の中、無茶したところで良いことなんて一つもない」
「いやいやいやいや、目の前に一攫千金のチャンスがあるんだぞ!それをみすみす指を咥えて見逃すつもりか?」
説明を聞いてもなお諦めきれないロッゾに対して、ゆっくりと近づいたモルドは少し苛立った様子で勢いよくロッゾの服の襟を掴んだ。
「いい加減にしろ!!」
「あ?なんだ、俺のやり方に文句でもあんのか?」
「文句しかね~よ。いくら金があっても死んじまったら意味ね~だろ」
まさに一触即発。
二人の険悪な空気感は周囲の者たちが仲間割れかと思うほどであり、その様子をアンダードッグの面々も相対している人魚族も戦うことを忘れ注視していた。
「「・・・・・」」
数秒間の沈黙の後、二人は周囲の予想を大きく裏切る行動を取る。
「クッ…」
「フッ…」
「「ア~ッハッハッハッ」」
突然笑い出したロッゾとモルドの姿にその場にいた全員が目を丸くする。
「まぁ~そりゃそうだわな。命あっての物種だ」
「人魚がいるって分かっただけでも大収穫だ。野郎ども帰るぞ」
終わった・・・。
なんとか脅威を退けることが出来て安堵した表情を見せるリークス。
しかし、今回の事はトットカ村と人魚族にとって大事件である。
冒険者はもちろんのこと、数人ではあるもののトットカ村の住民までもが協力していたことは今後の両者の関係に多大な影響を与えることになるだろう。
それでもロッゾたちによる人魚捕獲を阻止することは出来た。
その満足感にリークスは頬を緩ませたのだった。
「───── な~んてな」
──────── バリバリバリバリッ!!
「そう何度もくらうか!!」
再び魔法師が人魚たち目掛けて雷魔法を放ったのだが、今回はしっかりと回避されてしまう。
しかし、今回ロッゾたちには別の狙いがあり、アンダードッグが人魚族に襲い掛かることはなかった。
彼らの別の狙いとは ────── 。
今回ロッゾたちが狙ったのは人魚族ではなくリークスであった。
「人魚は無理でも今回俺たちの計画を台無しにした貴様だけは生かしておけんからな」
「ヒッ!?」
「死ね」
──────── ズバンッ。
モルドによって振り下ろされた剣は、肉を切り裂き、血飛沫を撒き散らせた。
そして、その一太刀を前にリークスは唖然とした表情を浮かべることしか出来なかった。
ブシャッ ───── ドサッ・・・。
「「「「「「 姫様ーーーーー 」」」」」
人魚たちの悲鳴がパルーナ湖に響き渡る。
その叫びが物語る通りモルドの凶刃に倒れたのはリークスではなく、その身を投げ出してリークスを守ろうとしたロクサーナであった。
「ロクサーナ!ロクサーナ!」
「リークス…無事だったのね。良かった…」
「どうして…どうしてこんな事を…」
「分からない…。でも…あなたの身が危ないと思った時には、もう身体が動いていたの」
「とりあえず治療を」
「「「「「 姫様!姫様! 」」」」」
慌てた様子でロクサーナの元へと集まる人魚たち。
「一刻も早く姫様を里へお連れしろ!!」
「ゴフッ・・・みんな落ち着いて。私は…大丈夫だから」
口から血を吹き出しながらも他の者たちを気遣うロクサーナであったが、誰の目から見ても顔が青ざめ血の気が引いていっているのがはっきりと分かった。
「ウゥゥッ…ロクサーナ…ロクサーナ…」
「泣かないでリークス、私は死なないわ。人魚族はヒト族よりも丈夫で長生きなんだから」
みるみるうちに弱っていくロクサーナを抱き締めながら大粒の涙を流すリークスに対して、いつも通りの優しい笑顔を見せるロクサーナ。
その姿を前にしてリークスたちはさらに心を痛めるのだった。
「おいおい、せっかくの人魚族の姫が死にかけてんじゃね~かよ」
「悪ぃ悪ぃ。あのガキをぶった斬るつもりが、まさか飛び出してくるとは思わなくってよ」
瀕死の状態のロクサーナを前にしても全く気にする様子もなく、淡々と話を進めていくロッゾとモルド。
その声を聞いたリークスは怒りのあまり二人を睨みつける。
「おいおい、そんなに睨むなよ。誰のせいで姫さんが死にかけてると思ってんだ。弱いお前を助けるためにそんな状態になってんだろ?」
自分たちに対して怒りを向けてくるリークスにロクサーナが傷付いたのはお前のせいだと言い放つロッゾ。
そして、その言葉と目の前にいるロクサーナの姿にショックを受け、リークスは溢れる涙を止められなくなる。
「馬鹿なことを言わないでください!彼は何ひとつとして悪くありません。あなた方の悪事を他人のせいにするのはやめなさい」
落ち込むリークスに変わりロッゾたちを諫めるロクサーナ。
しかし、その気丈な振る舞いも長くは続かなかった。
「リークス、あなたは何も悪くないわ。だから…泣かないで」
「ロクサーナ、僕は…僕は…」
「愛しているわ。これまでも…これからも…。ずっと…ずっと…」
「ロクサーナ?ロクサーナ?頼む、目を開けてくれ!!」
「姫様ーーー!姫様ーーーーーーー!!」
最後の最後までリークスや人魚族のことを想い、自身に起きた悲劇に対し文句はおろか苦しむ姿や表情さえも見せることのなかったロクサーナ。
そして、涙を流し続けるリークスたちとは対照的に穏やかな笑みを浮かべて息を引き取ったのだった。
「あ~あ、死んじまったよ」
「っていうか、今だったら他の人魚を捕まえられそうだな。やっちまうか?」
「いいね、いいね~。十体の人魚…いったいいくらになるか。絶対に殺すなよ!全員生け捕りにしろ!!」
ズザザザザーーーーーーーッ ────── 。
ロッゾたちが涙に暮れる人魚たちに襲い掛かろうとしたその時、湖の中から一際大きな水飛沫を上げて人魚女王が人魚の大群を引き連れて姿を現したのだった。
そして、リークスの身を心配しながらもロクサーナはロッゾたちへと視線を向けた。
「私は人魚族の姫ロクサーナです。これはいったい何事ですか?ヒト族の者たちよ」
「お~人魚族の姫様にわざわざご足労頂き感謝します。現在リークスの母親が病に侵され死の境をを彷徨っているのですが、私たちは人魚族の心臓を流れる生き血に万病を癒す効果があるという伝承を聞き、それを手に入れるためにやってきたのです」
ロッゾの口から放たれた悍ましい内容の話に驚愕したロクサーナは咄嗟にリークスを見る。
その視線を受けて慌てた様子でリークスが声を放つ。
「違う!違うんだロクサーナ」
「おいおいリークス、目の前に人魚がいるぞ!母親を助けたいんだろ?早く捕まえちまおうぜ」
なんとかしてロクサーナの誤解を解こうとするリークスに対して囃し立てるように声を掛けるロッゾであったが、それを受けてグッと歯を食いしばりながらロッゾを睨みつけるリークスなのであった。
「みなさん落ち着いてください。先程仰られた伝承のことですが、人魚族にそのような力はございません。よって、これ以上の衝突は無意味です」
ロッゾが告げた人魚族の伝承について、そのような事実はないとはっきり言い放ったロクサーナであったが、その時やっと痺れが取れてきた人魚が声を上げる。
「違います姫様…こいつらの目的は我々人魚族を捕獲して闇市で売り捌くことです」
「えっ!?」
「おいおい、せっかくいいところだったのにバラすなよ」
自分たちの計画をバラされてもなお余裕な様子で不敵に笑うロッゾ。
そして、その瞬間に再び魔法が放たれる。
「雷撃」
──────── バリバリバリッ 。
「「「「「 キャーーーーーッ 」」」」」
魔法師によって放たれた雷魔法によって、ロクサーナを含めた人魚たちは動きが鈍くなる。
そして、これを好機とみたロッゾがすぐさまアンダードッグと村人たちに指示を出す。
「ただでさえ希少な人魚族の中にあって、その姫ともなれば価値は計り知れね~ぞ!いったいどれ程の値がつくか ───── 絶対に逃がすな!!」
「「「「「 おう!! 」」」」」
ロッゾの号令を受けてアンダードッグの面々が一斉にロクサーナ目掛けて襲い掛かる。
それに対して自分たちの姫を守るために必死に戦う人魚たちであったが、いくら水の中とはいえ痺れによって本来の力を発揮することが出来ず苦戦を強いられる。
それでも開戦当初こそ押され気味であった人魚族だが、時間の経過と共にその痺れも解けていき、徐々に地の利を活かして形勢を逆転させていった。
「ここまでです!これ以上の戦闘は無意味、命を粗末にしてはなりません。ヒト族の冒険者たちよ、直ちにこの地より立ち去りなさい」
勝敗が決した状況を確認したロクサーナが終戦を告げ、ロッゾたちに立ち去るように警告する。
そして、人魚族の強さを目の当たりにし恐れをなした村人たちは己が身可愛さにそそくさと逃げ出し、残ったアンダードッグの面々も傷を負っており、ここから巻き返すことは不可能に思われた。
「止めだ、止めだ」
アンダードッグのリーダーであるモルドも、この状況を受けて戦闘の終了を告げる。
「おい、モルド。お前何を勝手に終わらせようとしてんだ?」
モルドの発言に不満の色を隠すことなく怒りを見せるロッゾであったが、モルドは気にする素振りを見せることなく冷静に現状について説明を始めた。
「冷静になれよ、ロッゾ。相手の状態異常も解かれ、人数も多い上に地の利まであちら側にある。こんな状況の中、無茶したところで良いことなんて一つもない」
「いやいやいやいや、目の前に一攫千金のチャンスがあるんだぞ!それをみすみす指を咥えて見逃すつもりか?」
説明を聞いてもなお諦めきれないロッゾに対して、ゆっくりと近づいたモルドは少し苛立った様子で勢いよくロッゾの服の襟を掴んだ。
「いい加減にしろ!!」
「あ?なんだ、俺のやり方に文句でもあんのか?」
「文句しかね~よ。いくら金があっても死んじまったら意味ね~だろ」
まさに一触即発。
二人の険悪な空気感は周囲の者たちが仲間割れかと思うほどであり、その様子をアンダードッグの面々も相対している人魚族も戦うことを忘れ注視していた。
「「・・・・・」」
数秒間の沈黙の後、二人は周囲の予想を大きく裏切る行動を取る。
「クッ…」
「フッ…」
「「ア~ッハッハッハッ」」
突然笑い出したロッゾとモルドの姿にその場にいた全員が目を丸くする。
「まぁ~そりゃそうだわな。命あっての物種だ」
「人魚がいるって分かっただけでも大収穫だ。野郎ども帰るぞ」
終わった・・・。
なんとか脅威を退けることが出来て安堵した表情を見せるリークス。
しかし、今回の事はトットカ村と人魚族にとって大事件である。
冒険者はもちろんのこと、数人ではあるもののトットカ村の住民までもが協力していたことは今後の両者の関係に多大な影響を与えることになるだろう。
それでもロッゾたちによる人魚捕獲を阻止することは出来た。
その満足感にリークスは頬を緩ませたのだった。
「───── な~んてな」
──────── バリバリバリバリッ!!
「そう何度もくらうか!!」
再び魔法師が人魚たち目掛けて雷魔法を放ったのだが、今回はしっかりと回避されてしまう。
しかし、今回ロッゾたちには別の狙いがあり、アンダードッグが人魚族に襲い掛かることはなかった。
彼らの別の狙いとは ────── 。
今回ロッゾたちが狙ったのは人魚族ではなくリークスであった。
「人魚は無理でも今回俺たちの計画を台無しにした貴様だけは生かしておけんからな」
「ヒッ!?」
「死ね」
──────── ズバンッ。
モルドによって振り下ろされた剣は、肉を切り裂き、血飛沫を撒き散らせた。
そして、その一太刀を前にリークスは唖然とした表情を浮かべることしか出来なかった。
ブシャッ ───── ドサッ・・・。
「「「「「「 姫様ーーーーー 」」」」」
人魚たちの悲鳴がパルーナ湖に響き渡る。
その叫びが物語る通りモルドの凶刃に倒れたのはリークスではなく、その身を投げ出してリークスを守ろうとしたロクサーナであった。
「ロクサーナ!ロクサーナ!」
「リークス…無事だったのね。良かった…」
「どうして…どうしてこんな事を…」
「分からない…。でも…あなたの身が危ないと思った時には、もう身体が動いていたの」
「とりあえず治療を」
「「「「「 姫様!姫様! 」」」」」
慌てた様子でロクサーナの元へと集まる人魚たち。
「一刻も早く姫様を里へお連れしろ!!」
「ゴフッ・・・みんな落ち着いて。私は…大丈夫だから」
口から血を吹き出しながらも他の者たちを気遣うロクサーナであったが、誰の目から見ても顔が青ざめ血の気が引いていっているのがはっきりと分かった。
「ウゥゥッ…ロクサーナ…ロクサーナ…」
「泣かないでリークス、私は死なないわ。人魚族はヒト族よりも丈夫で長生きなんだから」
みるみるうちに弱っていくロクサーナを抱き締めながら大粒の涙を流すリークスに対して、いつも通りの優しい笑顔を見せるロクサーナ。
その姿を前にしてリークスたちはさらに心を痛めるのだった。
「おいおい、せっかくの人魚族の姫が死にかけてんじゃね~かよ」
「悪ぃ悪ぃ。あのガキをぶった斬るつもりが、まさか飛び出してくるとは思わなくってよ」
瀕死の状態のロクサーナを前にしても全く気にする様子もなく、淡々と話を進めていくロッゾとモルド。
その声を聞いたリークスは怒りのあまり二人を睨みつける。
「おいおい、そんなに睨むなよ。誰のせいで姫さんが死にかけてると思ってんだ。弱いお前を助けるためにそんな状態になってんだろ?」
自分たちに対して怒りを向けてくるリークスにロクサーナが傷付いたのはお前のせいだと言い放つロッゾ。
そして、その言葉と目の前にいるロクサーナの姿にショックを受け、リークスは溢れる涙を止められなくなる。
「馬鹿なことを言わないでください!彼は何ひとつとして悪くありません。あなた方の悪事を他人のせいにするのはやめなさい」
落ち込むリークスに変わりロッゾたちを諫めるロクサーナ。
しかし、その気丈な振る舞いも長くは続かなかった。
「リークス、あなたは何も悪くないわ。だから…泣かないで」
「ロクサーナ、僕は…僕は…」
「愛しているわ。これまでも…これからも…。ずっと…ずっと…」
「ロクサーナ?ロクサーナ?頼む、目を開けてくれ!!」
「姫様ーーー!姫様ーーーーーーー!!」
最後の最後までリークスや人魚族のことを想い、自身に起きた悲劇に対し文句はおろか苦しむ姿や表情さえも見せることのなかったロクサーナ。
そして、涙を流し続けるリークスたちとは対照的に穏やかな笑みを浮かべて息を引き取ったのだった。
「あ~あ、死んじまったよ」
「っていうか、今だったら他の人魚を捕まえられそうだな。やっちまうか?」
「いいね、いいね~。十体の人魚…いったいいくらになるか。絶対に殺すなよ!全員生け捕りにしろ!!」
ズザザザザーーーーーーーッ ────── 。
ロッゾたちが涙に暮れる人魚たちに襲い掛かろうとしたその時、湖の中から一際大きな水飛沫を上げて人魚女王が人魚の大群を引き連れて姿を現したのだった。
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