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グリーンアイランド
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「なんじゃコルトか。いったい今日は何の用じゃ」
「おいおい、せっかく来てやったのに何だよその言い草は」
「まぁ~とりあえず中に入れ。後ろにいるお前さんたちもな」
「おう。行くぞお前ら」
コルトはその老人を“灰降る島に住む爺さん”略して『灰じぃ』と呼んでいた。
そんなコルトと灰じぃの付き合いは一年以上とのことで、その会話からも仲の良さが感じられる。
さっそく小屋の中へと通されたスズネたち。
その中はまさに一人暮らしの家と言わんばかりに質素なものであった。
「相変わらず何もねぇ~な」
「うるさいわい。それで用件は後ろの嬢ちゃんたちだろ?」
「はい。私たちは冒険者ギルドから来た冒険者なんですけど、ここ数年で灰に覆われてしまったというグリーンアイランドの調査と凶暴化してる魔獣の討伐のために来ました」
「だから…ワシに何の用だ?」
「おいおい灰じぃ、そう邪険に扱ってやんなよ。こいつらはオイラの子分なんだ。この島について話が聞きてぇ~んだとさ」
こうしてコルトの紹介もありグリーンアイランドに住む『灰じぃ』なる人物と会うことが出来たスズネたちは今回のクエストについて話をした。
そして、それを受けて灰じぃは今グリーンアイランドに起きていることについて話し始めたのだった。
「お前さんたち、この島が何故グリーンアイランドと呼ばれているか知っておるか?」
「確か…以前は島中が緑豊かな風景で溢れていたからですよね」
「そうだ。そして、その緑豊かな島を守り支えていたのが一頭の龍だ」
「「「「「 えっ!?・・・龍!? 」」」」」
灰じぃの口から飛び出した“龍”という単語に驚きを隠せないスズネたち。
それもそのはず。
龍族とは、かなり稀少な種族であり、その強さは全ての種族の中で最強と目されている。
そして、一般的にはもはや空想上の生き物とされ、勇者サーバインの物語やおとぎ話くらいでしか耳にすることのない存在なのであった。
「りゅ…龍族がいるんですか!?この島に」
思わず声が大きくなってしまうミリア。
当然といえば当然の反応。
龍族の存在とはそれほどに信じられないものなのである。
そんなスズネたちの反応を見た灰じぃが話を続ける。
「この島にいるのは“緑龍ラフネリアス”。赤龍・青龍・黄龍と並び“四天龍”に数えられる存在だ」
「“四天龍”・・・」
「まぁ~ヒト族なら知らんのも無理はない。今や他種族の中では龍族の存在そのものが伝説とされておるからな」
思いもよらなかった龍族の存在に脳の処理が追いつかないスズネたち。
龍族など幼少期に聞かされた物語以来の登場なのだからそれも仕方のない話。
しかし、何故かラーニャだけは反応が違っており特段驚いた様子を見せてはいなかった。
「お主ら龍族ごときで何をそんなに騒いでおるんじゃ?」
「いや、だってアンタ…龍族よ!おとぎ話とかにしか出てこないような伝説上の生き物がこの島にいるっていうのよ。そりゃ~驚くわよ」
「うん?何を言っておるのじゃ?龍は実在するぞ」
「ラーニャちゃんは龍族を見たことがあるの?」
「ああ、一度だけな。確かお師匠様の召喚獣が黒い龍じゃった」
──────── !?
「そ…それは本当か!?」
ラーニャの話を聞き驚愕した様子で声を張り上げる灰じぃ。
そのあまりの声の大きさと勢いにビックリしてしまうスズネたち。
「な…なんじゃ、わっちは嘘などついておらんぞ」
少し怯えたように身を屈めクロノの後ろへと隠れるラーニャ。
その姿を目にして我に返った灰じぃは落ち着きを取り戻し、驚かしたことをラーニャに謝罪した。
「すまん、すまん。年甲斐もなく少し興奮してしもうたわ」
「灰じぃさん、その黒い龍族が何か?」
「ああ、そもそも強大な力を持つと言われている龍族の中でも『色』を配する個体はより強力であると言われておる。その中でも“最強”と言われておるのが“黒龍モルディザード”。その力は世界をも滅ぼすという」
「おお~そうじゃそうじゃ。“モルディザード”という名であった」
「ヤバッ…最強の魔法師であるマーリン様の召喚獣が龍族最強の黒龍って ────── 」
さすがは自身も伝説となっているマーリン。
その力はスズネたちが想像していたよりも遥かに強大であり、世界はマーリン次第でどうとでもなると察したのであった・・・。
「クソッ!あの魔女ババア、そんなやつを隠してやがったのか。次会った時にはまとめてブチのめしてやる」
他の者たちとは違い自身と戦った時にまだ力を隠していたマーリンに対して手を抜かれたと思い憤慨するクロノ。
一人違った方向へと行ってしまったが、今はそっとしておこう。
そして、そんなクロノの姿を見て改めて冷静さを取り戻した灰じぃが話を戻す。
「話を戻そうか。この島に異変が起き始めたのは三年ほど前のことだ。島の中央にある大山が急に噴火を始めてのう、初めの頃は特段気にも止めていなかったんだが、日に日にその回数が増えていき島を守護する緑龍の力を上回るほどに火山灰が降り注ぎ始めたんじゃ」
「突然火山が活性化・・・。それで、その緑龍は今どうしているんですか?」
「・・・・・」
「おい灰じぃ、どうしたんだよ」
「いや…すまん。“緑龍ラフネリアス”は灰に混ざった妙な魔力によって、かつては美しかった緑色の姿も今では見る影もない状態だ」
「そ…そんな ───── 」
「それってどうにか出来ないんすか?」
「原因が分からん以上どうすることも出来ん。しかし、もし何かあるとするなら中央にある大山の火口じゃろうな。年老いたワシには到底行くことなど出来んがな」
「大丈夫です!そのために僕たちが来たんですから」
「そうよ!アタシたちに任せといて」
灰じぃから島の現状とその原因らしき場所を聞いたスズネたちはさっそく原因究明に乗り出そうとする。
そして、一先ず島に上陸した時にファイングから受け取った魔具を使い他のパーティへと情報を供したのであった。
─────────────────────────
今回のクエストにおける全容がぼんやりとではあるが見えてきた。
そして自分たちがやるべきことも。
「そ…その緑龍を弱体化させたという妙な魔力というのが気になりますね」
「それウチも思ったっす。島の魔獣が凶暴化してるっていうのもそれが関係してるんじゃないっすかね」
話し合いの末、この島で起きていることの原因が島を覆い尽くしている灰に含まれている魔力ではないかと推察したスズネたち。
灰じぃ曰く、その魔力はヒト族に害はないらしく、それはもう五年近くこの島に住んでいる自分が保証するとのことであった。
それを聞いて安心したスズネたちは、まずその魔力の発生源であると思われる中央の大山に行き調査してみることにした。
「それじゃ灰じぃさん、コルト君もありがとうございました」
「ちょっと待て。大山の火口を調べに行くんなら山の中腹にある洞窟に寄っていけ」
「そこには何があるんですか?」
「“緑龍ラフネリアス”がおる。洞窟は結界で隠されておるがコイツを貸してやろう」
そう言うと灰じぃは手の平サイズの石盤をスズネに手渡した。
手渡された石盤には何か紋章のようなものが描かれており、その中心には翡翠色に輝く小さな魔石が埋め込まれていた。
「灰じぃさん、これは ─────── 」
「結界の前でその石盤を掲げろ。そうすれば結界が解かれる。奥に進み“ラフネリアス”に会ったらワシの紹介だと言え、そうすれば話くらいは聞いてくれるじゃろう」
「分かりました。ありがとうございます」
「話って、緑龍は話せるんすか?」
「確かおとぎ話の中でもヒト族と龍族が話をしていましたよね」
「心配するな。高位の龍族ともなれば他種族と意思の疎通を図るくらいのこと造作もないわ」
「よーし。まずは“緑龍ラフネリアス”に話を聞きに行こう!そこから頂上を目指して火口の調査をする感じでいいかな?」
スズネの号令に全員が頷き同意を示す。
こうして初の合同クエストであるグリーンアイランドの探索を開始する“宿り木”。
まずは島の守護者である“緑龍ラフネリアス”の元へ ─────── 。
「おいおい、せっかく来てやったのに何だよその言い草は」
「まぁ~とりあえず中に入れ。後ろにいるお前さんたちもな」
「おう。行くぞお前ら」
コルトはその老人を“灰降る島に住む爺さん”略して『灰じぃ』と呼んでいた。
そんなコルトと灰じぃの付き合いは一年以上とのことで、その会話からも仲の良さが感じられる。
さっそく小屋の中へと通されたスズネたち。
その中はまさに一人暮らしの家と言わんばかりに質素なものであった。
「相変わらず何もねぇ~な」
「うるさいわい。それで用件は後ろの嬢ちゃんたちだろ?」
「はい。私たちは冒険者ギルドから来た冒険者なんですけど、ここ数年で灰に覆われてしまったというグリーンアイランドの調査と凶暴化してる魔獣の討伐のために来ました」
「だから…ワシに何の用だ?」
「おいおい灰じぃ、そう邪険に扱ってやんなよ。こいつらはオイラの子分なんだ。この島について話が聞きてぇ~んだとさ」
こうしてコルトの紹介もありグリーンアイランドに住む『灰じぃ』なる人物と会うことが出来たスズネたちは今回のクエストについて話をした。
そして、それを受けて灰じぃは今グリーンアイランドに起きていることについて話し始めたのだった。
「お前さんたち、この島が何故グリーンアイランドと呼ばれているか知っておるか?」
「確か…以前は島中が緑豊かな風景で溢れていたからですよね」
「そうだ。そして、その緑豊かな島を守り支えていたのが一頭の龍だ」
「「「「「 えっ!?・・・龍!? 」」」」」
灰じぃの口から飛び出した“龍”という単語に驚きを隠せないスズネたち。
それもそのはず。
龍族とは、かなり稀少な種族であり、その強さは全ての種族の中で最強と目されている。
そして、一般的にはもはや空想上の生き物とされ、勇者サーバインの物語やおとぎ話くらいでしか耳にすることのない存在なのであった。
「りゅ…龍族がいるんですか!?この島に」
思わず声が大きくなってしまうミリア。
当然といえば当然の反応。
龍族の存在とはそれほどに信じられないものなのである。
そんなスズネたちの反応を見た灰じぃが話を続ける。
「この島にいるのは“緑龍ラフネリアス”。赤龍・青龍・黄龍と並び“四天龍”に数えられる存在だ」
「“四天龍”・・・」
「まぁ~ヒト族なら知らんのも無理はない。今や他種族の中では龍族の存在そのものが伝説とされておるからな」
思いもよらなかった龍族の存在に脳の処理が追いつかないスズネたち。
龍族など幼少期に聞かされた物語以来の登場なのだからそれも仕方のない話。
しかし、何故かラーニャだけは反応が違っており特段驚いた様子を見せてはいなかった。
「お主ら龍族ごときで何をそんなに騒いでおるんじゃ?」
「いや、だってアンタ…龍族よ!おとぎ話とかにしか出てこないような伝説上の生き物がこの島にいるっていうのよ。そりゃ~驚くわよ」
「うん?何を言っておるのじゃ?龍は実在するぞ」
「ラーニャちゃんは龍族を見たことがあるの?」
「ああ、一度だけな。確かお師匠様の召喚獣が黒い龍じゃった」
──────── !?
「そ…それは本当か!?」
ラーニャの話を聞き驚愕した様子で声を張り上げる灰じぃ。
そのあまりの声の大きさと勢いにビックリしてしまうスズネたち。
「な…なんじゃ、わっちは嘘などついておらんぞ」
少し怯えたように身を屈めクロノの後ろへと隠れるラーニャ。
その姿を目にして我に返った灰じぃは落ち着きを取り戻し、驚かしたことをラーニャに謝罪した。
「すまん、すまん。年甲斐もなく少し興奮してしもうたわ」
「灰じぃさん、その黒い龍族が何か?」
「ああ、そもそも強大な力を持つと言われている龍族の中でも『色』を配する個体はより強力であると言われておる。その中でも“最強”と言われておるのが“黒龍モルディザード”。その力は世界をも滅ぼすという」
「おお~そうじゃそうじゃ。“モルディザード”という名であった」
「ヤバッ…最強の魔法師であるマーリン様の召喚獣が龍族最強の黒龍って ────── 」
さすがは自身も伝説となっているマーリン。
その力はスズネたちが想像していたよりも遥かに強大であり、世界はマーリン次第でどうとでもなると察したのであった・・・。
「クソッ!あの魔女ババア、そんなやつを隠してやがったのか。次会った時にはまとめてブチのめしてやる」
他の者たちとは違い自身と戦った時にまだ力を隠していたマーリンに対して手を抜かれたと思い憤慨するクロノ。
一人違った方向へと行ってしまったが、今はそっとしておこう。
そして、そんなクロノの姿を見て改めて冷静さを取り戻した灰じぃが話を戻す。
「話を戻そうか。この島に異変が起き始めたのは三年ほど前のことだ。島の中央にある大山が急に噴火を始めてのう、初めの頃は特段気にも止めていなかったんだが、日に日にその回数が増えていき島を守護する緑龍の力を上回るほどに火山灰が降り注ぎ始めたんじゃ」
「突然火山が活性化・・・。それで、その緑龍は今どうしているんですか?」
「・・・・・」
「おい灰じぃ、どうしたんだよ」
「いや…すまん。“緑龍ラフネリアス”は灰に混ざった妙な魔力によって、かつては美しかった緑色の姿も今では見る影もない状態だ」
「そ…そんな ───── 」
「それってどうにか出来ないんすか?」
「原因が分からん以上どうすることも出来ん。しかし、もし何かあるとするなら中央にある大山の火口じゃろうな。年老いたワシには到底行くことなど出来んがな」
「大丈夫です!そのために僕たちが来たんですから」
「そうよ!アタシたちに任せといて」
灰じぃから島の現状とその原因らしき場所を聞いたスズネたちはさっそく原因究明に乗り出そうとする。
そして、一先ず島に上陸した時にファイングから受け取った魔具を使い他のパーティへと情報を供したのであった。
─────────────────────────
今回のクエストにおける全容がぼんやりとではあるが見えてきた。
そして自分たちがやるべきことも。
「そ…その緑龍を弱体化させたという妙な魔力というのが気になりますね」
「それウチも思ったっす。島の魔獣が凶暴化してるっていうのもそれが関係してるんじゃないっすかね」
話し合いの末、この島で起きていることの原因が島を覆い尽くしている灰に含まれている魔力ではないかと推察したスズネたち。
灰じぃ曰く、その魔力はヒト族に害はないらしく、それはもう五年近くこの島に住んでいる自分が保証するとのことであった。
それを聞いて安心したスズネたちは、まずその魔力の発生源であると思われる中央の大山に行き調査してみることにした。
「それじゃ灰じぃさん、コルト君もありがとうございました」
「ちょっと待て。大山の火口を調べに行くんなら山の中腹にある洞窟に寄っていけ」
「そこには何があるんですか?」
「“緑龍ラフネリアス”がおる。洞窟は結界で隠されておるがコイツを貸してやろう」
そう言うと灰じぃは手の平サイズの石盤をスズネに手渡した。
手渡された石盤には何か紋章のようなものが描かれており、その中心には翡翠色に輝く小さな魔石が埋め込まれていた。
「灰じぃさん、これは ─────── 」
「結界の前でその石盤を掲げろ。そうすれば結界が解かれる。奥に進み“ラフネリアス”に会ったらワシの紹介だと言え、そうすれば話くらいは聞いてくれるじゃろう」
「分かりました。ありがとうございます」
「話って、緑龍は話せるんすか?」
「確かおとぎ話の中でもヒト族と龍族が話をしていましたよね」
「心配するな。高位の龍族ともなれば他種族と意思の疎通を図るくらいのこと造作もないわ」
「よーし。まずは“緑龍ラフネリアス”に話を聞きに行こう!そこから頂上を目指して火口の調査をする感じでいいかな?」
スズネの号令に全員が頷き同意を示す。
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