爆弾

ボブえもん工房

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第3章 遺書からの始まり

血山の木

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「よし、登るぞ…。」
僕は血山に続く坂の前まで来ていた。
やはり夕方になると誰の声も聞こえず不気味だ。
今は夕方18時、皆家に帰り着いてご飯を食べている頃。
ここにはもう誰も来ない。
僕は地蔵に手を合わせて登った。
「血山に登るのは分かったけど、そこで何をしたら良いんだろう。」
次に行く場所は分かっても、何をすれば良いのか検討がつかない。
初めて登ったが、ただの山だ。
何かある訳でもない。
「取り敢えず登れるだけ登るか。」
夕方18時とは言え、夏の空だ。
まだ明るい。
蝉の声もうるさく鳴いている。
「はぁ、はぁ。」
坂道は緩やかだと思っていたが、奥に進めば進む程、急になっていく。
僕の体は女の子だ。
大きい扉を1人で開けたり、急な坂道を長く登ったり、女性では難しい事を1日でしている。
疲労も溜まっていく。
その疲労と戦いながら、しばらく登り続けた。
すると大きな木が見えた。
「この木って確か、立派な木だったけど雷に打たれて真っ二つになったやつだよね。」
僕が見た大きな木は、1本ではなく2つに分かれていた。
これも小学4年生の時の話だが、外に出れない程の台風が来た事がある。
その台風の被害で、血山にある4つの大きな木の1つが雷に打たれて、真っ二つになったという話を雅から聞いた。
彼女も変な噂に流されて、僕に話をしたんだろうと思っていたが、その話は本当だった。
そうなると誰が最初にこれを見つけたのだろうか。
取り敢えず僕は残りの大きな木も探してみる事にした。

夜19時。
4つの大きな木を見つけ出した僕は、肩を落として坂を下っている。
何故かと言うと何も無かったからだ。
木を全て見つければ、何か分かるかもしれないと思っていたが、それは間違いだった。
もう少し残りたかったが、流石に空も暗くなってきたため危険だ。
別の日に来るとしよう。
結局この日は、モヤモヤを残しながら家に帰った。
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