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ルシルが帝国城から離れるが、兵士が追って来る気配は無い。皆、状況を見守っているだけで、自分から攻撃を仕掛ける気は無いらしい。
城の上空を旋回していた時には魔法を放っていた魔法使いたちも、距離を取られると魔法が届かないのか大人しい。
現在、城の西側の空き地に騎士団と魔法師団、そしてハンターが併せて1万5千人位集まっている。正直ドラゴンにブレスを吐かれたら、城はひとたまりもない。城の内部の人間は反対側から外へ逃げている。
陛下と皇太子、そして数人の近衛騎士は、西側の最後尾から事の成り行きを見守っている。
事前に陛下に頼んで、皇太子には状況を見守る義務があると説得させ、残させる様に仕組んだ。
ルシルは500メートル程城から離れた地点で人間に変化してもらい、地上へ落下する。僕は転移でルシルを拾い、城の屋上へ転移する。フローネル嬢は、ルシルが落下した地点へ転移した。
マントと仮面を身に着けたフローネル嬢は城に向かい歩き始める。この時点で入れ替わりに気が付いた者は居ない。作戦は成功だ。
騎士団の多くは上空でドラゴンが人間に変化したのを目撃している。特に先頭付近に居た物は警戒を解いていない。しかし、後方に居て、目撃して居なかった者は既にドラゴンは消えたと錯覚している。
さて、皇太子は状況を把握できているのだろうか?
フローネル嬢はゆっくりと歩を進めている。距離は既に400メートルを切っている。先頭の騎士団は戦闘態勢を取っている。この頃には後方にまで情報が届いた様で、若干の混乱が起こっている。
距離が300メートルを切った所でフローネル嬢が突然超高速で距離を縮める。約50メートルの地点で止まる。
先頭付近の騎士たちは気おされ、後ろに下がろうとする。しかし、狭い場所に集結しているので下がろうにも下がれない。
立ち止まったフローネル嬢は、右手を上げ、魔法を1発撃つ。風魔法の一種、衝撃波だ、これ1発で先頭付近の中央、1000人程の兵士が吹き飛んだ。
衝撃波は攻撃魔法の1種だが、敵を倒す程の威力は無い。精々敵の軍勢を押し戻す程度の魔法だ。多分、怪我人も出て居ないだろう。なのに帝国軍は浮足立っている。中には逃げ出そうとしている者まで居る。
魔法に免疫が無いのか、帝国軍が情けないだけなのかは、判らないが、ここは畳み掛けるタイミングだ。
フローネル嬢は歩を進めつつライトニングレインを最大範囲で発動する。基本ライトニングレインは、範囲が狭い程威力が上がる。言い換えれば範囲を広げれば威力は下がると言う事だ。
フローネル嬢の力では最大範囲で5000人が限度、なので続けて2発撃つ。これで理論上は1万人を無力化出来たはずだ。
まあ、弱い魔法なので、中にはレジストする者や雷に耐性がある者も居る。それでも騎士団をメインに9000人位の人間が麻痺する。
もはや、帝国軍に戦闘を維持する力は残って居ない。
「そこまでじゃ!」
皇帝陛下の声が響く。
その声に跪き、フローネル嬢が、仮面を外す。残った帝国軍からざわめきが起こる。
「まさか、フローネルがやったのか?」
陛下の後ろに控えていた、皇太子が声を上げた。
「お兄様、この様な惰弱な軍で戦争に勝てるとお思いなのですか?」
「お前は我が帝国軍が弱いと申すのか?」
「現に女一人に壊滅させられているでは無いですか?」
皇太子は口をわなわなと振るわせている。
「うるさい。そうだ、ドラゴンだ。ドラゴンとの戦闘で兵が疲弊していたのだ。」
「ドラゴンは攻撃をしていません。そう私が頼みましたから。」
「何?まさかあのドラゴンをお前が使役していたのか?」
「だったら何だと言うのですか?」
「その力を何故戦争に使わない?」
「女は弱い。女は子供を産んでいれば良い。何時もそう言っているのはお兄様ではありませんか?」
ぐうの音も出ない皇太子。
「私が北の王国へ嫁に行けば、私はこの力を王国の為に使う事になるでしょう。いずれは帝国と戦う日が来るかもしれませんね。」
「馬鹿な、それでは帝国が滅亡してしまうでは無いか。お前は帝国を潰したいのか?」
「そんな馬鹿な事を進めているのはお兄様だと聞いていますが?」
皇太子は何か言いかけて目を逸らした。
どうやら、これで終わりの様だな。フローネル嬢の縁談も白紙に戻るだろう。問題は今後、フローネル嬢に結婚話が来るかどうかだな。
まあ、取り合えずフローネル嬢との約束は果たしたし、一時的にだが、戦争も回避された。
僕はルシルを連れて王国へ帰る事にした。
後は皇帝とフローネル嬢が考える事だ。僕の出番は無いだろう。
まあ、戦争が起こりそうなら介入するかもしれないが。
翌日は1日王国で過ごした。アスアスラの様子も気になったしね。そう言えば、今回の件、報酬を貰うのを忘れていた。と言うか、博士の頼み事だったので、報酬は最初から考えて居なかった。だが、皇女様の頼みだと解って居れば、報酬を貰っても良かったのでは無いかと思う。皇帝に会った段階で決めて置けば良かったな。
ルシルにはある程度の事情を話して置いたのだが、それが不味かった。何故かセリーの知る所となり、怒られた。
あれ?僕、怒られる様な事したっけな?え?セリーを帝国に連れて行かなかった事に怒ってるの?理不尽だ。
そう言えば、真眼の魔法をようやく覚えた。子供達5人を調べてみたが、全員が神の欠片を持っていた。だが、比較対象が無いのでそれが大きいのかどうかは解らない。
さて、翌日は博士の元を訪れた。多分、フローネル嬢からの話はまだ来てないはずなので、報告だ。
「ドラゴンが飛来したと言う話は聞いたが、アレは君の仕業だったのか。」
「しかし、フローネル嬢が皇女様だってなんで教えてくれなかったんですか?」
「彼女から内緒にしてくれと頼まれてな。私自身も詳しい事情は聞いてなかったのでな。話して良い物か判断が付かなかったと言うのもある。」
なるほど、フローネル嬢は博士にも詳しい話をしていなかったのか。
「まあ、作戦は成功し、フローネル嬢の願いは叶ったようです。ただ、少し心配な点もありまして。」
「心配な点?」
「はい。彼女は、かなり特別な存在になってしまいました。この先平凡な幸せを得る事は難しいでしょう。まあ、皇女と言う立場から言えば、最初から平凡な暮らしを求めるのはおかしいのかもしれませんが、力を得た事を後悔する日がくるかもしれません。」
「確かにのぉ。大きすぎる力は時に悲劇を生むからな。」
「僕には言えない事も博士になら相談するかもしれません。僕なら彼女の力を取り除く事が可能です。封印する事も出来ますので、何かあったら頼って下さい。」
「相変わらず、お主は規格外の存在よのぉ。」
「そうだ、ドラゴンと言えば、ドラゴンは食べた事ありますか?」
「いや、ドラゴンってのは美味いのか?」
「この間のお酒もドラゴンのお酒ですよ。」
「おお、あれは美味かった。だとすると肉の方も期待が持てるな。」
ん?美味かった?過去形って事は、全部呑んだのか?
「じゃあ、キッチン借りますね。ステーキで良いですよね?」
博士の家のキッチンは意外にも綺麗だった。なんか研究者の家ってゴミ屋敷ってイメージなんだけど、これって偏見かな?
ブルードラゴンの肉を使って250グラムのステーキを2枚焼いて、皿に乗せフォークとナイフと一緒にトレイに乗せ博士の元に戻る。竜泉酒もグラスに注いで出す。
「食べてみて下さい。」
ブルードラゴンはレッドドラゴンと同じ位美味い。だが、レッドドラゴンとはまた違った風味がある。やはりドラゴンも種類によって味が違う様だ。
こうなってくると上位種のブラックドラゴンも食べてみたい所だが、ルシルって元はブラックドラゴンじゃなかったかな?
「ほう?これ程美味いステーキは初めてじゃわい。それに、この酒が合うな。」
「お気に召した様で何よりです。博士は料理とかするんですか?」
「ああ、独身が長いからのぉ。」
「結婚した事無いんですか?お子さんは?」
「遥か昔に結婚はしたのだが、子供は出来んかったな。」
あれ?この世界って離婚の概念が無かったはずだ。って事は奥さんは亡くなったのかな?これ以上は聞かない方が良さそうだ。
「料理が出来るなら肉を少し分けましょうか?」
「肉もありがたいが、出来れば酒が良いのぉ。」
ああ、竜泉酒が気に入ったのね。僕は少し大きめの樽で竜泉酒を出してやる。床が軋んだが大丈夫だよな?
「あまり呑み過ぎないで下さいね。」
城の上空を旋回していた時には魔法を放っていた魔法使いたちも、距離を取られると魔法が届かないのか大人しい。
現在、城の西側の空き地に騎士団と魔法師団、そしてハンターが併せて1万5千人位集まっている。正直ドラゴンにブレスを吐かれたら、城はひとたまりもない。城の内部の人間は反対側から外へ逃げている。
陛下と皇太子、そして数人の近衛騎士は、西側の最後尾から事の成り行きを見守っている。
事前に陛下に頼んで、皇太子には状況を見守る義務があると説得させ、残させる様に仕組んだ。
ルシルは500メートル程城から離れた地点で人間に変化してもらい、地上へ落下する。僕は転移でルシルを拾い、城の屋上へ転移する。フローネル嬢は、ルシルが落下した地点へ転移した。
マントと仮面を身に着けたフローネル嬢は城に向かい歩き始める。この時点で入れ替わりに気が付いた者は居ない。作戦は成功だ。
騎士団の多くは上空でドラゴンが人間に変化したのを目撃している。特に先頭付近に居た物は警戒を解いていない。しかし、後方に居て、目撃して居なかった者は既にドラゴンは消えたと錯覚している。
さて、皇太子は状況を把握できているのだろうか?
フローネル嬢はゆっくりと歩を進めている。距離は既に400メートルを切っている。先頭の騎士団は戦闘態勢を取っている。この頃には後方にまで情報が届いた様で、若干の混乱が起こっている。
距離が300メートルを切った所でフローネル嬢が突然超高速で距離を縮める。約50メートルの地点で止まる。
先頭付近の騎士たちは気おされ、後ろに下がろうとする。しかし、狭い場所に集結しているので下がろうにも下がれない。
立ち止まったフローネル嬢は、右手を上げ、魔法を1発撃つ。風魔法の一種、衝撃波だ、これ1発で先頭付近の中央、1000人程の兵士が吹き飛んだ。
衝撃波は攻撃魔法の1種だが、敵を倒す程の威力は無い。精々敵の軍勢を押し戻す程度の魔法だ。多分、怪我人も出て居ないだろう。なのに帝国軍は浮足立っている。中には逃げ出そうとしている者まで居る。
魔法に免疫が無いのか、帝国軍が情けないだけなのかは、判らないが、ここは畳み掛けるタイミングだ。
フローネル嬢は歩を進めつつライトニングレインを最大範囲で発動する。基本ライトニングレインは、範囲が狭い程威力が上がる。言い換えれば範囲を広げれば威力は下がると言う事だ。
フローネル嬢の力では最大範囲で5000人が限度、なので続けて2発撃つ。これで理論上は1万人を無力化出来たはずだ。
まあ、弱い魔法なので、中にはレジストする者や雷に耐性がある者も居る。それでも騎士団をメインに9000人位の人間が麻痺する。
もはや、帝国軍に戦闘を維持する力は残って居ない。
「そこまでじゃ!」
皇帝陛下の声が響く。
その声に跪き、フローネル嬢が、仮面を外す。残った帝国軍からざわめきが起こる。
「まさか、フローネルがやったのか?」
陛下の後ろに控えていた、皇太子が声を上げた。
「お兄様、この様な惰弱な軍で戦争に勝てるとお思いなのですか?」
「お前は我が帝国軍が弱いと申すのか?」
「現に女一人に壊滅させられているでは無いですか?」
皇太子は口をわなわなと振るわせている。
「うるさい。そうだ、ドラゴンだ。ドラゴンとの戦闘で兵が疲弊していたのだ。」
「ドラゴンは攻撃をしていません。そう私が頼みましたから。」
「何?まさかあのドラゴンをお前が使役していたのか?」
「だったら何だと言うのですか?」
「その力を何故戦争に使わない?」
「女は弱い。女は子供を産んでいれば良い。何時もそう言っているのはお兄様ではありませんか?」
ぐうの音も出ない皇太子。
「私が北の王国へ嫁に行けば、私はこの力を王国の為に使う事になるでしょう。いずれは帝国と戦う日が来るかもしれませんね。」
「馬鹿な、それでは帝国が滅亡してしまうでは無いか。お前は帝国を潰したいのか?」
「そんな馬鹿な事を進めているのはお兄様だと聞いていますが?」
皇太子は何か言いかけて目を逸らした。
どうやら、これで終わりの様だな。フローネル嬢の縁談も白紙に戻るだろう。問題は今後、フローネル嬢に結婚話が来るかどうかだな。
まあ、取り合えずフローネル嬢との約束は果たしたし、一時的にだが、戦争も回避された。
僕はルシルを連れて王国へ帰る事にした。
後は皇帝とフローネル嬢が考える事だ。僕の出番は無いだろう。
まあ、戦争が起こりそうなら介入するかもしれないが。
翌日は1日王国で過ごした。アスアスラの様子も気になったしね。そう言えば、今回の件、報酬を貰うのを忘れていた。と言うか、博士の頼み事だったので、報酬は最初から考えて居なかった。だが、皇女様の頼みだと解って居れば、報酬を貰っても良かったのでは無いかと思う。皇帝に会った段階で決めて置けば良かったな。
ルシルにはある程度の事情を話して置いたのだが、それが不味かった。何故かセリーの知る所となり、怒られた。
あれ?僕、怒られる様な事したっけな?え?セリーを帝国に連れて行かなかった事に怒ってるの?理不尽だ。
そう言えば、真眼の魔法をようやく覚えた。子供達5人を調べてみたが、全員が神の欠片を持っていた。だが、比較対象が無いのでそれが大きいのかどうかは解らない。
さて、翌日は博士の元を訪れた。多分、フローネル嬢からの話はまだ来てないはずなので、報告だ。
「ドラゴンが飛来したと言う話は聞いたが、アレは君の仕業だったのか。」
「しかし、フローネル嬢が皇女様だってなんで教えてくれなかったんですか?」
「彼女から内緒にしてくれと頼まれてな。私自身も詳しい事情は聞いてなかったのでな。話して良い物か判断が付かなかったと言うのもある。」
なるほど、フローネル嬢は博士にも詳しい話をしていなかったのか。
「まあ、作戦は成功し、フローネル嬢の願いは叶ったようです。ただ、少し心配な点もありまして。」
「心配な点?」
「はい。彼女は、かなり特別な存在になってしまいました。この先平凡な幸せを得る事は難しいでしょう。まあ、皇女と言う立場から言えば、最初から平凡な暮らしを求めるのはおかしいのかもしれませんが、力を得た事を後悔する日がくるかもしれません。」
「確かにのぉ。大きすぎる力は時に悲劇を生むからな。」
「僕には言えない事も博士になら相談するかもしれません。僕なら彼女の力を取り除く事が可能です。封印する事も出来ますので、何かあったら頼って下さい。」
「相変わらず、お主は規格外の存在よのぉ。」
「そうだ、ドラゴンと言えば、ドラゴンは食べた事ありますか?」
「いや、ドラゴンってのは美味いのか?」
「この間のお酒もドラゴンのお酒ですよ。」
「おお、あれは美味かった。だとすると肉の方も期待が持てるな。」
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ブルードラゴンの肉を使って250グラムのステーキを2枚焼いて、皿に乗せフォークとナイフと一緒にトレイに乗せ博士の元に戻る。竜泉酒もグラスに注いで出す。
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ブルードラゴンはレッドドラゴンと同じ位美味い。だが、レッドドラゴンとはまた違った風味がある。やはりドラゴンも種類によって味が違う様だ。
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「遥か昔に結婚はしたのだが、子供は出来んかったな。」
あれ?この世界って離婚の概念が無かったはずだ。って事は奥さんは亡くなったのかな?これ以上は聞かない方が良さそうだ。
「料理が出来るなら肉を少し分けましょうか?」
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