初夜で白い結婚を宣言する男は夫ではなく敵です

編端みどり

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第八話

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「旦那さま、約束を書面にしましょう」

「書面……わざわざそんな事しなくても……」

そりゃあ、証拠は残したくないですわよね。でも、書面は必要です。だって、この自己中男はどんどん言う事が変わりそうですもの。

「わたくし、旦那さまに愛される事はなく捨てられるんでしょう? 今は旦那さまに従おうと思っていますけど……3年も耐えるとなると……耐えられる自信がありませんわ。そのうちお義母様に言ってしまうかもしれません」

「な! それは困る!」

それから、旦那さまを説得して書面を書かせました。毎日この書面を見て、自分の立場を自覚します。お義母様とローザ様が最優先で、旦那さまに愛されたいなどとは思いませんわ。だから、家族に会わせてくれると書いて下さいと言えば、さすがに罪悪感が刺激されたのか書いてくれました。

1.ローザ様の存在をわたくしは全面的に認める

2.ローザ様を出来るだけ早く第二夫人にするよう旦那さまをサポートする

3.初夜は行っておらず、旦那さまはローザ様しか抱かないと宣言し、わたくしも受け入れた

4.わたくしを3年したら必ず解放する

5.離婚は白い結婚を旦那さまが申し立てる。その為、結婚誓約書は無効となり、離婚の慰謝料は払わない事

6.お義母様に直接この書面を渡さない

少しずつ隙を作っておきました。書面を直接渡さないなんて、机に置くだけでクリアするのですから無意味ですけど、この条件を入れたら、わたくしへの詫びとして家族に会う事を当主である旦那さまが許可したと書いてくれました。

2枚作成して、旦那さまとわたくしがそれぞれ持ちます。

「こんなに私に有利な内容で良いのか?」

「最後に当主として家族と会う事を許可して下さっただけで充分です。結婚誓約書には、旦那さまの指示に必ず従う事と書かれておりますから、旦那さまのご指示なら、堂々と家族と会えます。万が一、結婚誓約書に違反していると言われても、この書面を出せば良いですから。お義母様以外には渡して良いのでしょう?」

「いやっ! この書面を表沙汰にするのは……!」

「分かっております。わたくしも、この書面を手放すつもりはありません。縁を切らされた家族と会える唯一の希望ですもの。ですから、わたくしが家族と会う時は、全力で隠蔽して下さいませ。そうすればわたくし、ローザ様を出来るだけ早くお迎えしますわ!」

「わかった、君が理解がある女性で良かったよ」

「ええ、わたくし理解がありますの。旦那さまの幸せがいちばんですわ。3年間だけのお付き合いですが、よろしくお願いしますね」

その後は、どうなっても知りませんけど。
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