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第二十一話
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「ご当主様の御命令です。本日は働かず、明日から全力で働くようにとの事です」
「医者としても静養する事を勧めますぞ。何度止めても仕事をしようとするのじゃから……このままでは死にますぞ」
「それも良いかなと思いまして。でも、旦那さまのご命令なら従います。お医者様も長い時間付き添ってもらいありがとうございました」
「なんのなんの、これが仕事ですからな。では、ワシは失礼しますぞ」
「……ごゆっくりおやすみ下さい」
「大丈夫ですか?! 今日は職員が交代で付き添いますね」
そう言って、お姉様が来てくれました。もうこれだけで今日は幸せです。
「では、私は仕事があるので戻ります。後はお任せしますよ」
「かしこまりました。お任せ下さいませ。本日は仕事ではなく、静養して頂くという事ですよね?」
「ええ、その通りです。お任せしますよ」
そう言って、御者は居なくなりました。わたくしの手には、いつの間にか青い花があります。
「もう大丈夫、仮眠室で休みましょう。わたくし、すっかり信用されてるの。だから、いい感じで報告しておくから今日は好きに過ごして大丈夫よ。ミモザ、ちゃんと甘えて?」
「お義姉様……お義姉様……」
久しぶりにお義姉様の腕に飛び込んで、泣きました。お義姉様は暖かく、抱きしめられるととても安心します。
「ミモザはよく頑張ってるわ。だから、貴方の好きにして良いのよ。今すぐアイツらと関係を切っても構わないわ」
「……それは……悔しいから嫌ですわ……」
「そう言うと思ったわ。まぁ、ニルが付いてるから大丈夫だし、ミモザのやりたいようになさい。それにしても、わたくしのかわいい妹を突き落とすなんて……アイツらは余程破滅したいみたいね……」
「お義姉様?」
どうしたのでしょうか、お優しいお義姉様がとても恐ろしい表情をなさっています。
「かわいい妹がビビってますぜ、奥様」
「うるさいわよ。ニル。貴方こそよく我慢したわね」
「……ミモザ様の望みのままに始末したいと思いまして。ミモザ様がお望みなら今すぐ全員殺してきますけど」
「いや! そこまでは望んでないわ!」
「さすがお嬢様、お優しいですね。ならもうちょっと我慢します」
ちょっと! お義姉様もニルも黒いんだけど! どうなってるの!
「かわいいミモザ、今日は私達が付いてるから安心して休みなさい」
「そうです。昨日もローザの我儘のせいで寝てないでしょう? まだしばらくは監視が付きます。今のうちに英気を養って下さい」
そういえば、ここのところ結婚式の準備と、式の費用を稼ぐ為にほとんど寝ていませんでした。そう言われると、急に眠気が襲ってきます……。
「おやすみ、ミモザ」
「おやすみなさいませ、ミモザ様」
その日わたくしは、2年ぶりに安心して眠りました。
「医者としても静養する事を勧めますぞ。何度止めても仕事をしようとするのじゃから……このままでは死にますぞ」
「それも良いかなと思いまして。でも、旦那さまのご命令なら従います。お医者様も長い時間付き添ってもらいありがとうございました」
「なんのなんの、これが仕事ですからな。では、ワシは失礼しますぞ」
「……ごゆっくりおやすみ下さい」
「大丈夫ですか?! 今日は職員が交代で付き添いますね」
そう言って、お姉様が来てくれました。もうこれだけで今日は幸せです。
「では、私は仕事があるので戻ります。後はお任せしますよ」
「かしこまりました。お任せ下さいませ。本日は仕事ではなく、静養して頂くという事ですよね?」
「ええ、その通りです。お任せしますよ」
そう言って、御者は居なくなりました。わたくしの手には、いつの間にか青い花があります。
「もう大丈夫、仮眠室で休みましょう。わたくし、すっかり信用されてるの。だから、いい感じで報告しておくから今日は好きに過ごして大丈夫よ。ミモザ、ちゃんと甘えて?」
「お義姉様……お義姉様……」
久しぶりにお義姉様の腕に飛び込んで、泣きました。お義姉様は暖かく、抱きしめられるととても安心します。
「ミモザはよく頑張ってるわ。だから、貴方の好きにして良いのよ。今すぐアイツらと関係を切っても構わないわ」
「……それは……悔しいから嫌ですわ……」
「そう言うと思ったわ。まぁ、ニルが付いてるから大丈夫だし、ミモザのやりたいようになさい。それにしても、わたくしのかわいい妹を突き落とすなんて……アイツらは余程破滅したいみたいね……」
「お義姉様?」
どうしたのでしょうか、お優しいお義姉様がとても恐ろしい表情をなさっています。
「かわいい妹がビビってますぜ、奥様」
「うるさいわよ。ニル。貴方こそよく我慢したわね」
「……ミモザ様の望みのままに始末したいと思いまして。ミモザ様がお望みなら今すぐ全員殺してきますけど」
「いや! そこまでは望んでないわ!」
「さすがお嬢様、お優しいですね。ならもうちょっと我慢します」
ちょっと! お義姉様もニルも黒いんだけど! どうなってるの!
「かわいいミモザ、今日は私達が付いてるから安心して休みなさい」
「そうです。昨日もローザの我儘のせいで寝てないでしょう? まだしばらくは監視が付きます。今のうちに英気を養って下さい」
そういえば、ここのところ結婚式の準備と、式の費用を稼ぐ為にほとんど寝ていませんでした。そう言われると、急に眠気が襲ってきます……。
「おやすみ、ミモザ」
「おやすみなさいませ、ミモザ様」
その日わたくしは、2年ぶりに安心して眠りました。
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