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第二十六話
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「……離婚をするって言ってたけど……あと半年だなんて……」
「あと半年です、これは譲れません」
これだけ我慢したんです。もう充分でしょう。白い結婚を認められる為だけに頑張っているんです。絶対にあと半年しか我慢しませんわ。
「わたくしも離婚をしたいわ!」
「勝手にどうぞ。そろそろ監視が旦那さまを連れてくるでしょう。2人でお話しすればよろしいですわ。婚姻誓約書はどのような内容になっておりますか?」
「持ってるわ! えっと……離婚をする時は申し出た方が慰謝料を払う……ってこんなに高額なの?! 持参金の倍だなんて!」
「ああ、離婚を防止する為によく付けられる条文ですね。持参金の倍ですか……ありますか?」
「ある訳ないわ!」
「でしょうね。持参金もわたくしが用意しましたからね」
ずいぶん行き当たりばったりですわね。ローザ様は、ショックを受けておられるご様子ですが、離婚をしたいなら誓約書を確認するのは基本ではありませんか?
「……そんな……離婚出来ないの……?」
「持参金の倍のお金を用意すれば良いのです。頑張って下さい」
「冷たいわ! 同じ妻ならわたくしを助けなさいよ!」
「嫌です」
「なんでよ!」
「嫌いだからです。ローザ様も、旦那さまも、お義父様も、お義母様も」
「……きら……い?」
「ええ、好かれる事など何ひとつしておりませんわよね? 大嫌いです。あと半年で縁が切れるのが楽しみで仕方ありませんわ」
「だって、お義母様は貴方が嫁ぎたいと頭を下げたと!」
「必死で父が断ろうとしてくれたのに、格上の侯爵家だからと強引に話を決めたのはお義母様です」
「……そんな、話が、違うわ」
「お義母様の話を信用なさるなんてローザ様は純粋ですね。わたくしはお義母様の仰る事は裏を取らないと信じませんわ。旦那さまも同じです。最初は、嫁いだ以上は夫婦として仲良くしようと思っていましたが……初夜で白い結婚を宣言する男は、夫ではなく敵です。敵地に嫁いでしまったわたくしは絶望しましたわ。離婚という希望がなければ、とっくに参っておりましたわね」
あとは、ニルがくれた花が希望でした。花を見るたびに、あと少しだと思えましたもの。
呆然としているローザ様の足元に、はらりと赤い花びらが落ちました。これは、ニルと決めた合図です。監視が戻って来るようですね。
「ローザ様、そろそろ監視が戻って来る時間です。これからわたくしが話す事は、あちらの家に伝わっても構わないと思う建前だけです。本音は先程申し上げた通りです。監視が酷くならないように、しばらくはお義母様の言う事を聞いて、従順なフリをしてみて下さい。ローザ様はわたくしと違い旦那さまに愛されておりますから、それだけで監視が緩くなる効果が期待出来ますわ」
「ごめん……ごめんなさい……」
「謝る必要はありません。ローザ様の辛い気持ちは分かります。ですが、わたくしが助けると思わない理由もご理解頂ければ幸いです。さ、もう本音は言いませんわよ。ローザ様の対応次第で、少しは楽になると思いますわ」
「あと半年です、これは譲れません」
これだけ我慢したんです。もう充分でしょう。白い結婚を認められる為だけに頑張っているんです。絶対にあと半年しか我慢しませんわ。
「わたくしも離婚をしたいわ!」
「勝手にどうぞ。そろそろ監視が旦那さまを連れてくるでしょう。2人でお話しすればよろしいですわ。婚姻誓約書はどのような内容になっておりますか?」
「持ってるわ! えっと……離婚をする時は申し出た方が慰謝料を払う……ってこんなに高額なの?! 持参金の倍だなんて!」
「ああ、離婚を防止する為によく付けられる条文ですね。持参金の倍ですか……ありますか?」
「ある訳ないわ!」
「でしょうね。持参金もわたくしが用意しましたからね」
ずいぶん行き当たりばったりですわね。ローザ様は、ショックを受けておられるご様子ですが、離婚をしたいなら誓約書を確認するのは基本ではありませんか?
「……そんな……離婚出来ないの……?」
「持参金の倍のお金を用意すれば良いのです。頑張って下さい」
「冷たいわ! 同じ妻ならわたくしを助けなさいよ!」
「嫌です」
「なんでよ!」
「嫌いだからです。ローザ様も、旦那さまも、お義父様も、お義母様も」
「……きら……い?」
「ええ、好かれる事など何ひとつしておりませんわよね? 大嫌いです。あと半年で縁が切れるのが楽しみで仕方ありませんわ」
「だって、お義母様は貴方が嫁ぎたいと頭を下げたと!」
「必死で父が断ろうとしてくれたのに、格上の侯爵家だからと強引に話を決めたのはお義母様です」
「……そんな、話が、違うわ」
「お義母様の話を信用なさるなんてローザ様は純粋ですね。わたくしはお義母様の仰る事は裏を取らないと信じませんわ。旦那さまも同じです。最初は、嫁いだ以上は夫婦として仲良くしようと思っていましたが……初夜で白い結婚を宣言する男は、夫ではなく敵です。敵地に嫁いでしまったわたくしは絶望しましたわ。離婚という希望がなければ、とっくに参っておりましたわね」
あとは、ニルがくれた花が希望でした。花を見るたびに、あと少しだと思えましたもの。
呆然としているローザ様の足元に、はらりと赤い花びらが落ちました。これは、ニルと決めた合図です。監視が戻って来るようですね。
「ローザ様、そろそろ監視が戻って来る時間です。これからわたくしが話す事は、あちらの家に伝わっても構わないと思う建前だけです。本音は先程申し上げた通りです。監視が酷くならないように、しばらくはお義母様の言う事を聞いて、従順なフリをしてみて下さい。ローザ様はわたくしと違い旦那さまに愛されておりますから、それだけで監視が緩くなる効果が期待出来ますわ」
「ごめん……ごめんなさい……」
「謝る必要はありません。ローザ様の辛い気持ちは分かります。ですが、わたくしが助けると思わない理由もご理解頂ければ幸いです。さ、もう本音は言いませんわよ。ローザ様の対応次第で、少しは楽になると思いますわ」
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