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改稿版
28-1 エルザの選択【第一部 スタート】
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※ここから、エルザの選択によりストーリーが分岐します。話数の後に数字付けて区別します。まずは1つ目のストーリーを完結させてから2つ目のストーリーを書きます。分岐の書き方が分かりにくいなど、ご意見がございましたら感想などでお知らせ下さいませ。
以下、本編をお楽しみ下さい。
――――――――――――――
わたくしはジェラール様の国に引っ越しをしました。まだ叙爵はされておりませんが、いずれお受けするつもりです。
わたくしの知識を一部しか使わないのは勿体無い。そう言ったジェラール様の言葉が決め手でした。わたくしが今まで学んできた費用は民の血税。国は変わっても、民の為に働くべきだと思ったのです。
エルとして得た仕事を手放すのは惜しいと思っていましたが、マックスが言ってくれた言葉が後押しになりました。
「翻訳の仕事は、どこでも出来る。月イチくらいで俺が仲介してやるから安心してジェラールのとこに行けよ」
それからは、マックスが翻訳する本を持って来てくれます。城に住まないかと言われたけど、気軽にマックスが訪ねて来られないので職場の近くに部屋を借りました。
城への転移は許可が必要です。許可のある人は魔道具が貸し出されます。転移可能な部屋は限定されておりますが、いくらジェラール様の友人でも平民のマックスには許可が出ません。だからなのか、2人が会うのはいつもわたくしの家です。
今日も、マックスが訪ねて来ると分かったジェラール様が家に来ております。
「これ今回の報酬な。次はしばらくないみたいだぜ」
「分かったわ。ちょっと忙しかったし、こっちの仕事に集中出来て助かるわ」
「エルザ嬢は働き過ぎだ。もうちょっと休んでくれ」
「ジェラールが仕事をたくさん振らなきゃ良いだけだろ」
「振らないようにしてるよ! けど、エルザ嬢が優秀過ぎてどんどん仕事をこなしてしまうから、仕事が集まってしまうんだ!」
「あー……まあ仕事って優秀なヤツの所に集まるもんだしな。エルザ、無理してねぇか?」
「定時で仕事は終わらせてるし、睡眠もしっかり取ってるから平気よ。お料理を研究する時間もあるし、刺繍もしてる。結構のんびりしてるわよ」
シモン様の婚約者として働いていた時とは違い、勤務時間がきっちり決まっていて夜遅くまで働く事なんてない。
相変わらず部屋に花を飾ったり凝った料理を作ったりと、のんびり暮らしています。叙爵された時の為に定期的にドレスを着るようにはしているけど、侍女なんて居ないからひとりで着られるドレスをお姉様と開発しました。
お姉様は今も故郷で暮らしています。マックスが転移で会わせてくれてからお姉様もわたくしの部屋の場所を覚えて下さったので、ちょくちょく顔を出してくれます。前回のような事がないように、いつもわたくしの部屋に来てもらうようにしているのです。
魔力不足が深刻らしく、お姉様は毎日魔力を提供しておられます。けど、わたくしの特殊能力で魔力がどんどん上がっているお姉様にご負担はないようです。厄介な特殊能力ではありますが、大好きなお姉様の役に立てるのは嬉しいですわ。
お姉様が魔力を提供しなくなれば民が困るだろうと国に留まっておられます。お姉様の旦那様は、王家の血を引いておられるのでおいそれと国外に出られないという理由もあるそうです。全く知りませんでした。魔力無しだからと王家を追放されたそうです。
……相変わらず、王家は魔力無しには厳しいのだな。そう思いましたわ。
お姉様は魔力を沢山提供している為大事にされているので、大丈夫だろうとの事。危険ならすぐ逃げるとお約束して下さったから安心しております。
シモン様は、魔力最高値なのに魔力提供をしていないと批判を浴びているらしいです。
他国のように広く平民からも魔力を集めれば良いのに、貴族や王族しか魔力提供出来ないから魔力が足りなくなるのです。いい加減、他国を見習えば良いのにと思いますわ。
「そうそう、僕はしばらく不在だからね。シモンに会いに行くよ。だからマックス、エルザ嬢を頼んだよ」
「分かった。気を付けろよ。俺は散々調べられたぜ。怪しまれてんのは間違いねぇよ。こないだ、ギルドで無理矢理魔力を測られそうになったから逃げてきたよ」
「そうか……ありがとう。僕も細心の注意を払っておく」
「行く前に魔力を測っておけよ。自分がどんくらいの事が出来るのかを把握しておけ。転移はもう完璧だよな?」
「失敗する事はなくなったね。ある程度大人数でも、一度に運べるようになったよ」
「魔法の習得が早過ぎんだろ」
「エルザ嬢のおかげだね。負荷の高い練習をしても魔力切れにならないから、短時間で沢山の魔法が覚えられるんだ。それに、同じ事をしても疲れなくなった。魔力がどんどん上がってる気がするよ」
「俺の魔力は、7000もあった。ジェラールもだいぶ魔力が上がってるだろうな。テレーズ様は測っておられないそうだが、多分俺よりあるぜ。エルザの特殊能力は、すげぇよ」
「7000?! そんなに魔力が上がってるの?!」
「おう。テレーズ様はもっと上がってるかもな。おかげで魔法の研究が進んで助かるぜ。礼って訳じゃねぇんだけど、コレやるよ。美味いって評判だ」
マックスが取り出したのは、美味しそうなケーキでした。
「美味しそうね。紅茶を淹れるから今からみんなで食べましょう」
「良いな。エルザの紅茶は、美味いから」
紅茶を淹れる為にキッチンに向かいましょう。振り返ると、ジェラール様とマックスは真剣な顔で何かを話しています。声が聞こえないので恐らく防音の魔法をかけているのでしょう。
マックスが魔力水晶を取り出しているのが見えました。そういえば、魔力を測ると言ってましたね。ジェラール様の魔力はどれくらいあるのでしょうか。
以下、本編をお楽しみ下さい。
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わたくしはジェラール様の国に引っ越しをしました。まだ叙爵はされておりませんが、いずれお受けするつもりです。
わたくしの知識を一部しか使わないのは勿体無い。そう言ったジェラール様の言葉が決め手でした。わたくしが今まで学んできた費用は民の血税。国は変わっても、民の為に働くべきだと思ったのです。
エルとして得た仕事を手放すのは惜しいと思っていましたが、マックスが言ってくれた言葉が後押しになりました。
「翻訳の仕事は、どこでも出来る。月イチくらいで俺が仲介してやるから安心してジェラールのとこに行けよ」
それからは、マックスが翻訳する本を持って来てくれます。城に住まないかと言われたけど、気軽にマックスが訪ねて来られないので職場の近くに部屋を借りました。
城への転移は許可が必要です。許可のある人は魔道具が貸し出されます。転移可能な部屋は限定されておりますが、いくらジェラール様の友人でも平民のマックスには許可が出ません。だからなのか、2人が会うのはいつもわたくしの家です。
今日も、マックスが訪ねて来ると分かったジェラール様が家に来ております。
「これ今回の報酬な。次はしばらくないみたいだぜ」
「分かったわ。ちょっと忙しかったし、こっちの仕事に集中出来て助かるわ」
「エルザ嬢は働き過ぎだ。もうちょっと休んでくれ」
「ジェラールが仕事をたくさん振らなきゃ良いだけだろ」
「振らないようにしてるよ! けど、エルザ嬢が優秀過ぎてどんどん仕事をこなしてしまうから、仕事が集まってしまうんだ!」
「あー……まあ仕事って優秀なヤツの所に集まるもんだしな。エルザ、無理してねぇか?」
「定時で仕事は終わらせてるし、睡眠もしっかり取ってるから平気よ。お料理を研究する時間もあるし、刺繍もしてる。結構のんびりしてるわよ」
シモン様の婚約者として働いていた時とは違い、勤務時間がきっちり決まっていて夜遅くまで働く事なんてない。
相変わらず部屋に花を飾ったり凝った料理を作ったりと、のんびり暮らしています。叙爵された時の為に定期的にドレスを着るようにはしているけど、侍女なんて居ないからひとりで着られるドレスをお姉様と開発しました。
お姉様は今も故郷で暮らしています。マックスが転移で会わせてくれてからお姉様もわたくしの部屋の場所を覚えて下さったので、ちょくちょく顔を出してくれます。前回のような事がないように、いつもわたくしの部屋に来てもらうようにしているのです。
魔力不足が深刻らしく、お姉様は毎日魔力を提供しておられます。けど、わたくしの特殊能力で魔力がどんどん上がっているお姉様にご負担はないようです。厄介な特殊能力ではありますが、大好きなお姉様の役に立てるのは嬉しいですわ。
お姉様が魔力を提供しなくなれば民が困るだろうと国に留まっておられます。お姉様の旦那様は、王家の血を引いておられるのでおいそれと国外に出られないという理由もあるそうです。全く知りませんでした。魔力無しだからと王家を追放されたそうです。
……相変わらず、王家は魔力無しには厳しいのだな。そう思いましたわ。
お姉様は魔力を沢山提供している為大事にされているので、大丈夫だろうとの事。危険ならすぐ逃げるとお約束して下さったから安心しております。
シモン様は、魔力最高値なのに魔力提供をしていないと批判を浴びているらしいです。
他国のように広く平民からも魔力を集めれば良いのに、貴族や王族しか魔力提供出来ないから魔力が足りなくなるのです。いい加減、他国を見習えば良いのにと思いますわ。
「そうそう、僕はしばらく不在だからね。シモンに会いに行くよ。だからマックス、エルザ嬢を頼んだよ」
「分かった。気を付けろよ。俺は散々調べられたぜ。怪しまれてんのは間違いねぇよ。こないだ、ギルドで無理矢理魔力を測られそうになったから逃げてきたよ」
「そうか……ありがとう。僕も細心の注意を払っておく」
「行く前に魔力を測っておけよ。自分がどんくらいの事が出来るのかを把握しておけ。転移はもう完璧だよな?」
「失敗する事はなくなったね。ある程度大人数でも、一度に運べるようになったよ」
「魔法の習得が早過ぎんだろ」
「エルザ嬢のおかげだね。負荷の高い練習をしても魔力切れにならないから、短時間で沢山の魔法が覚えられるんだ。それに、同じ事をしても疲れなくなった。魔力がどんどん上がってる気がするよ」
「俺の魔力は、7000もあった。ジェラールもだいぶ魔力が上がってるだろうな。テレーズ様は測っておられないそうだが、多分俺よりあるぜ。エルザの特殊能力は、すげぇよ」
「7000?! そんなに魔力が上がってるの?!」
「おう。テレーズ様はもっと上がってるかもな。おかげで魔法の研究が進んで助かるぜ。礼って訳じゃねぇんだけど、コレやるよ。美味いって評判だ」
マックスが取り出したのは、美味しそうなケーキでした。
「美味しそうね。紅茶を淹れるから今からみんなで食べましょう」
「良いな。エルザの紅茶は、美味いから」
紅茶を淹れる為にキッチンに向かいましょう。振り返ると、ジェラール様とマックスは真剣な顔で何かを話しています。声が聞こえないので恐らく防音の魔法をかけているのでしょう。
マックスが魔力水晶を取り出しているのが見えました。そういえば、魔力を測ると言ってましたね。ジェラール様の魔力はどれくらいあるのでしょうか。
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