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改稿版
第二部番外編 シモン視点2
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久しぶりに測った私の魔力は、何故か900もあった。以前は100しかなかったのに……これは……まさか……。
「上がってるね」
「そうですね。以前は100でしたから」
「ふーん、エルザと式で話したからだろうな。それからはエルザと会ってねぇよな?」
「はい」
怖いぞ! なんだこの圧は!
魔力が900になったくらいで怒らないでくれよ! マックス殿の魔力はもっとあるだろう!!!
……だが、この喜びはなんだ。私は、エルザに嫌われてなかった。増えた魔力がそれを証明している。とても嬉しい。
勿論、今更エルザに手を出そうなんて思わない。
ジェラール様の魔力が9000なんだから、マックス殿はもっと高いに決まっている。結婚式の笑顔を見れば、エルザが心からマックス殿を好いている事くらいは分かる。それに、私はマックス殿のようにエルザを守る事は出来ない。いくら魔力が高くても、魔法を使うには知識が要る。彼の魔法の知識は、国の魔導士も舌を巻く程だ。だが、我々に見せているのは一部の知識に過ぎないだろう。彼は用心深い人だ。全ての知識を晒しているとは思えない。
私の魔力は最大で5000もあった。婚約者だったのに、恋人でもないジェラール様の方がエルザに好かれているなんて……そう思った時もあった。しかし今考えると当然だ。私はエルザの好意を受け取るだけで、一度も返した事がないのだから。ジェラール様も、マックス殿もエルザを大事にしておられる。私とは大違いだ。私はエルザに愛していたのは勘違いだと言われた。私を愛した事などなかったと。
勘違いで5000も魔力があったなら上等だ。それに今更、魔力が欲しいとは思わない。
ジェラール様を守る力は欲しいが、魔力で主人に勝てる見込みは無い。だから私は、体を鍛え、知識を磨く。
「ま、良いや。んで、俺も測れば良いのか?」
「頼む」
何故か主人の機嫌が良くなった。どうしたのだろう?
「じゃ、測るけどよ。なぁ、魔力水晶っていくらくらいする?」
「高価ではあるが、今のマックスなら余裕で買えるだろう」
ジェラール様は楽しそうに笑っている。
「ちなみに、この本を翻訳した報酬っていくらだ?」
「これは貴重な本だからな。辞書まで付けてくれたのだから、報酬は弾むつもりだ」
「そうか。なら良いか。じゃ、測るぞ」
何故か我々に防護魔法をかけて、マックス殿が魔力水晶に手をかざすと、信じられない光景が繰り広げられた。
ピキッ……ピキピキ……。
嫌な音がして大きな爆発が起こり、粉々になった魔力水晶が床に転がり落ちた。
慌てて飛び込んだ護衛が目にしたのは爆笑するジェラール様と呆れ返るマックス殿と呆然とする私の姿だった。
マックス殿の防護魔法のおかげで、ジェラール様も私も、部屋も無事だ。つまり、彼はこうなる事を予想していた訳だ。ジェラール様は、大丈夫だからと護衛を下がらせた。壊れた魔力水晶だけが、爆発の強度を物語っている。
彼の魔力は、測る事すら出来ないという事か。エルザはどれだけ彼の事を愛しているんだろう。
「魔力水晶は魔法で修復出来ねえんだよなー。ジェラール、翻訳の報酬でコレ弁償したら足りるか?」
「ははっ……! 勿論足りるよ! 追加の報酬も出そう……! ヒビくらいは入るかと思ったが、まさか爆発するとはなっ……」
楽しそうに笑うジェラール様と反対に、マックス殿は怒っているように見える。……いや、違うな。マックス殿も楽しそうだ。
ジェラール様は、私の前でこんなに笑った事があっただろうか。マックス殿は、ジェラール様に詰め寄っている。普通ならあり得ない光景だ。けど、マックス殿はジェラール様の親友だ。こんな気安い行為も人目につかなければ許されている。
「こうなるって分かってたよな?! なんでわざわざ魔力を測らせたんだよ!」
「壊れるとは思ってたよ。けど、爆発は予想外だったな。マックスは予想以上に魔力が高いんだな。さすがエルザだ! いやー、面白いものを見た! それに、良いものも見れた」
「ったく、そんなに機嫌が良いのはシオンの魔力が上がったからか?」
……私?
「ああ、僕は親友を失わずに済みそうだ」
「上がってるね」
「そうですね。以前は100でしたから」
「ふーん、エルザと式で話したからだろうな。それからはエルザと会ってねぇよな?」
「はい」
怖いぞ! なんだこの圧は!
魔力が900になったくらいで怒らないでくれよ! マックス殿の魔力はもっとあるだろう!!!
……だが、この喜びはなんだ。私は、エルザに嫌われてなかった。増えた魔力がそれを証明している。とても嬉しい。
勿論、今更エルザに手を出そうなんて思わない。
ジェラール様の魔力が9000なんだから、マックス殿はもっと高いに決まっている。結婚式の笑顔を見れば、エルザが心からマックス殿を好いている事くらいは分かる。それに、私はマックス殿のようにエルザを守る事は出来ない。いくら魔力が高くても、魔法を使うには知識が要る。彼の魔法の知識は、国の魔導士も舌を巻く程だ。だが、我々に見せているのは一部の知識に過ぎないだろう。彼は用心深い人だ。全ての知識を晒しているとは思えない。
私の魔力は最大で5000もあった。婚約者だったのに、恋人でもないジェラール様の方がエルザに好かれているなんて……そう思った時もあった。しかし今考えると当然だ。私はエルザの好意を受け取るだけで、一度も返した事がないのだから。ジェラール様も、マックス殿もエルザを大事にしておられる。私とは大違いだ。私はエルザに愛していたのは勘違いだと言われた。私を愛した事などなかったと。
勘違いで5000も魔力があったなら上等だ。それに今更、魔力が欲しいとは思わない。
ジェラール様を守る力は欲しいが、魔力で主人に勝てる見込みは無い。だから私は、体を鍛え、知識を磨く。
「ま、良いや。んで、俺も測れば良いのか?」
「頼む」
何故か主人の機嫌が良くなった。どうしたのだろう?
「じゃ、測るけどよ。なぁ、魔力水晶っていくらくらいする?」
「高価ではあるが、今のマックスなら余裕で買えるだろう」
ジェラール様は楽しそうに笑っている。
「ちなみに、この本を翻訳した報酬っていくらだ?」
「これは貴重な本だからな。辞書まで付けてくれたのだから、報酬は弾むつもりだ」
「そうか。なら良いか。じゃ、測るぞ」
何故か我々に防護魔法をかけて、マックス殿が魔力水晶に手をかざすと、信じられない光景が繰り広げられた。
ピキッ……ピキピキ……。
嫌な音がして大きな爆発が起こり、粉々になった魔力水晶が床に転がり落ちた。
慌てて飛び込んだ護衛が目にしたのは爆笑するジェラール様と呆れ返るマックス殿と呆然とする私の姿だった。
マックス殿の防護魔法のおかげで、ジェラール様も私も、部屋も無事だ。つまり、彼はこうなる事を予想していた訳だ。ジェラール様は、大丈夫だからと護衛を下がらせた。壊れた魔力水晶だけが、爆発の強度を物語っている。
彼の魔力は、測る事すら出来ないという事か。エルザはどれだけ彼の事を愛しているんだろう。
「魔力水晶は魔法で修復出来ねえんだよなー。ジェラール、翻訳の報酬でコレ弁償したら足りるか?」
「ははっ……! 勿論足りるよ! 追加の報酬も出そう……! ヒビくらいは入るかと思ったが、まさか爆発するとはなっ……」
楽しそうに笑うジェラール様と反対に、マックス殿は怒っているように見える。……いや、違うな。マックス殿も楽しそうだ。
ジェラール様は、私の前でこんなに笑った事があっただろうか。マックス殿は、ジェラール様に詰め寄っている。普通ならあり得ない光景だ。けど、マックス殿はジェラール様の親友だ。こんな気安い行為も人目につかなければ許されている。
「こうなるって分かってたよな?! なんでわざわざ魔力を測らせたんだよ!」
「壊れるとは思ってたよ。けど、爆発は予想外だったな。マックスは予想以上に魔力が高いんだな。さすがエルザだ! いやー、面白いものを見た! それに、良いものも見れた」
「ったく、そんなに機嫌が良いのはシオンの魔力が上がったからか?」
……私?
「ああ、僕は親友を失わずに済みそうだ」
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