興味はないが、皇帝になってやるよ

編端みどり

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第十四話

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「そう……それが真実なのね」

「兄貴の言葉だけだ。真実とは限らねぇ。だけど兄貴は歪んでる。自分を最優先する存在には優しいが、自分がいちばんでないと急に攻撃的になるんだ。オレは昔は兄貴に懐いていたが、母上が死んだ時に笑った兄貴を見て信じられなくなった。それから兄貴を避けていたら、あっという間に毒殺されそうになったよ」

「私も、イオスと特別仲良くなったあたりからフォス様が急に冷たくなったのを覚えてるわ」

「兄貴は、セーラが好きだったって言ってたぞ」

「え?! そんなそぶりなかったけど?!」

「兄貴を好きになる女性は多かったからな。オレと親しくなったのはセーラくらいだそ。兄貴に口説かれたりは本当になかったのか?」

「今思えば……やたらとベタベタ触れてきていたわね」

「なんで気がつかないんだよ……」

「だって、子どもの時から会ってたし、ベタベタするなって最初に思ったのは私がまだ10歳にもならない時だもの。王女教育受けたらなんかおかしいなと思いだしてさ。キスされそうになった事もあるわ。うまく避けたけど」

「兄貴……マジか……兄貴はオレらの5歳上だろ?! 15歳が10歳に何やってんだよ……」

「それもあって、イオスとばかり遊ぶようになったの。イオスが荒れてて気になったのもあるけどね。最初はいつも3人で遊んでたよね。隠し部屋を教えた時は私は5歳くらいだっけ?」

「そうだな、その頃は3人とも仲が良かったからな」

「その頃からフォス様はおかしかったのかな?」

「わかんねぇ、今思えばおかしい事はいっぱいあったけど兄貴の方が年上だしオレらもやんちゃだったからな。当時はそんなもんかと思ってた」

「……そうね。けど、冷静になればおかしい事はいっぱいあったわ。イオスとふたりで遊ぼうとすると、すぐフォス様が来るとかさ。どっかで監視してたんじゃないかな?」

「多分だけど、情報が漏れたのはオレの使用人からだと思う」

「なるほどね。確かに私たちじゃ、本当の意味でひとりになれるのは自室だけだもんね」

イオスもセーラも王族だから、護衛も使用人もついている。イオスは今でこそ部屋ではひとりが良いから入るなと命じて自由を確保しているが、幼い頃はそんな命令もできない。常に側には誰かが居て、使用人にはフォスの息がかかっていた。

「そうだな。それで、セーラは今後どうするつもりなんだ?」

「ふふん! わたしは別人になって、イオスの妾として堂々とここに戻って来るわ」

「……は?!」
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