26 / 39
-6 『不変のまどろみ』
しおりを挟む
「ネギンス、さっきの台詞飛ばしてたぞ。お前もだ、ケリー。面倒だからって省略しない」
「悪い悪い」
「げ、ばれたか。さすがライゼ、よく見てるぜ」
今回の劇の演者は十数名と、クラスの半分しかいないほどだ。そのほとんどをライゼの取り巻きと私たち底辺組が占めていた。したがって台詞合わせの最中も、長ネギたちによる陰口や陰険な態度が多く目立っていた。
先ほどの私への威嚇じみた嫌がらせもそうだ。
しかし殊更目立っていたのは、私にではなくスコッティに対するものだった。
「えっと……我輩の、じゅ、じゅつ? 術が、お前たちにかわせるものか」
「まったく。下の奴らはまともに文字すら読めないのか? はっ」
スコッティが台詞を読むのが間違えるたび、長ネギがわざとらしく聞こえるように嘲笑い、他の取り巻きたちも同じようにほくそ笑んでいた。
「……うぅ、ごめんなさい」
スコッティもさすがに何度も間違えてしまい気にしているのか、いつもの元気さはなりを潜ませ、すっかり落ち込んでしまっている。しゅんと肩を落とし、三角に膝を立てて台本で顔を隠していた。
その弱々しい姿は、元気溌剌な普段とはひどくギャップがあって、ちょっと可愛い反面、苛立ちが募る。
こんな堂々と悪態をついているというのに、彼の取り巻きも、その他の生徒たちも、誰もそれがおかしいとは言い出そうとしない。長ネギたちの仲間ではない中級に位置する生徒は、さも聞こえていないといった風に素知らぬ顔を浮かべている。
この学園の醜い階級社会。
くだらない無責任な格付けだけで上下関係が決まってしまう社会。それがこんな些細なところにも如実に垣間見えてしまうあたり、どれだけ腐りきっているのかが窺える。
「スコッティはよく頑張ってるわ。それに、今はできるようになるための練習よ。本番じゃないんだし。少しでもできるように頑張りましょう」
「ありがとー、ユフィっちー。がんばるよぉ」
落ち込みながらも笑顔を作ってスコッティは頷いていた。
まあ、私が長ネギを挑発したせいもあるかもしれない。その苛立ちの矛先が、ろくに反抗できないスコッティへと向いてしまったのだ。責任の一端は間違いなくある。
私がスコッティの頭を撫でてやると、じゃれついた猫のように彼女は目を細め、やんわりと笑顔を浮かべた。
ああ、可愛い。ここにもし猫じゃらしでもあったら、ふりふりと彼女の鼻先に振り回していたことだろう。いや、猫じゃないから食いつかないかもしれないが、それはそれで良い。なんか素っ気ない猫みたいで、いい。
リリィが従順な犬ならば、スコッティは自由気ままな猫。
「――ありね」
「ふぇ?」
「いや、なんでもないわよスコッティ」
――こほん。
じゅるり。
垂れそうになった心の涎を拭い取り、私はなんでもない笑顔を作っておいた。
そうして些細な紆余曲折がありながらも、演劇の練習は着々と進んでいった。
相変わらず長ネギたちは私たちに高圧的だ。
どれだけ横柄な態度を取っていても、地位によって安全が守られている。本当にくだらない社会だと思う。
高位の貴族の中で唯一常識人そうなライゼも、ただにこやかに愛想を振りまくだけで、このくだらない社会の枠に嵌まった良い子でしかないのだと思った。
ライゼは優等生だ。間違いない。
けれどそれ故に規律から外れられない。
彼の演技練習を見るために、他の学年の女子までが集まってくる。男子も彼に憧れたり、一目を置いて仲良くなろうとする。学園中の有名人。
だから全校生徒の注目を集めている彼がもし違反的な態度を取れば、それはすぐさま露見されてしまう。誰もが羨む模範生でいなければならない。
そんなくだらない足枷があるのだろう。
――生きづらい性格だこと。
私はそんな呆れを抱きながら、学園一のの優等生を横目に粛々と悪役の芝居をし続けていたのだった。
――まあ、私がどうこう言ったところで変わらないだろうからいいけれど。
もはや異議を唱えるつもりもない。どうせ下級貴族の私が彼らに何を言っても無駄なのだろうから。
そんな息苦しさはあったものの、悪い事ばかりでもなかった。
練習終わりの放課後は決まって、リリィやスコッティたちを呼んで屋敷でお疲れ様会を開くようになった。とはいっても夕食を一緒に食べて、ちょっとジュースなどを飲み交わして、のんびりと体を休めるだけの集まりだ。けれど、それでも学級内での数少ない気が置けない友人と一緒にいる時間は、物凄く楽しくて充実した時間だった。
このままリリィとスコッティをフェロの屋敷に住まわせて同居できないかと本気で考えそうになるほどだ。
さすがにフェロにとめられるだろうと自重した。
当のフェロはというと、テラスで夕涼みする私から見える中庭の奥で、日課の剣の稽古をしながらルックと談笑していた。
貴族社会も相変わらずだが、フェロの稽古も相変わらずだ。
汗を流しながら模造剣の素振りをするフェロを、私はリリィたちと話す中、そっと横目で眺める。
「フェロはずっとやってるのかい?」
「そうだよ。毎日欠かさずにやってるんだ」
「どうしてまた」
純粋な疑問を投げかけるルックに、フェロは曖昧に誤魔化すように笑って返していた。
ふと、私の方を見たフェロと目が合う。
あどけない少女のような顔にやんわりとした笑顔を乗せ、彼はまた素振りを繰り返していた。
私も本当に常々思う。
どうしてそこまでして剣の稽古をしているのだろうか。
何か憧れの剣士でもいるのか、と思ったが、それは前に否定されたことがある。しかし、じゃあ何なの、と答えてもフェロは曖昧にはぐらかすばかりで、ただただ「強くなりたいから」と決まって言うばかりだった。
――強くなるだなんて、そんな必要ないのに。
フェロは今のままで十分に可愛い。それは何よりの個性だ。売りだ。もっと大事にしていくべきだと思う。これで稽古ばかりしていて、将来筋肉もりもりの大男にでもなってしまった日には、私の新婚生活が非常にむさくるしいものになりかねないという悲劇。
いや、フェロは顔こそ可愛いのだし、もし体が筋肉だらけになってもその顔つきがそのまま残ってくれたら……。
変に首から下だけマッチョになったフェロを想像してしまい、自分でも吐きそうになるくらい後悔した。
「どうしたのユフィっち」
「なんでもないわ、スコッティ。普通って一番ね、って思っただけよ」
「……?」
どうしてそこまでして剣の稽古にこだわるのだろう。
私はそんなことを考えながら、リリィやスコッティたちと華やかな楽しい時間を過ごしていった。
そうしてあっという間に時は過ぎ、星光祭の季節がやって来た。
「悪い悪い」
「げ、ばれたか。さすがライゼ、よく見てるぜ」
今回の劇の演者は十数名と、クラスの半分しかいないほどだ。そのほとんどをライゼの取り巻きと私たち底辺組が占めていた。したがって台詞合わせの最中も、長ネギたちによる陰口や陰険な態度が多く目立っていた。
先ほどの私への威嚇じみた嫌がらせもそうだ。
しかし殊更目立っていたのは、私にではなくスコッティに対するものだった。
「えっと……我輩の、じゅ、じゅつ? 術が、お前たちにかわせるものか」
「まったく。下の奴らはまともに文字すら読めないのか? はっ」
スコッティが台詞を読むのが間違えるたび、長ネギがわざとらしく聞こえるように嘲笑い、他の取り巻きたちも同じようにほくそ笑んでいた。
「……うぅ、ごめんなさい」
スコッティもさすがに何度も間違えてしまい気にしているのか、いつもの元気さはなりを潜ませ、すっかり落ち込んでしまっている。しゅんと肩を落とし、三角に膝を立てて台本で顔を隠していた。
その弱々しい姿は、元気溌剌な普段とはひどくギャップがあって、ちょっと可愛い反面、苛立ちが募る。
こんな堂々と悪態をついているというのに、彼の取り巻きも、その他の生徒たちも、誰もそれがおかしいとは言い出そうとしない。長ネギたちの仲間ではない中級に位置する生徒は、さも聞こえていないといった風に素知らぬ顔を浮かべている。
この学園の醜い階級社会。
くだらない無責任な格付けだけで上下関係が決まってしまう社会。それがこんな些細なところにも如実に垣間見えてしまうあたり、どれだけ腐りきっているのかが窺える。
「スコッティはよく頑張ってるわ。それに、今はできるようになるための練習よ。本番じゃないんだし。少しでもできるように頑張りましょう」
「ありがとー、ユフィっちー。がんばるよぉ」
落ち込みながらも笑顔を作ってスコッティは頷いていた。
まあ、私が長ネギを挑発したせいもあるかもしれない。その苛立ちの矛先が、ろくに反抗できないスコッティへと向いてしまったのだ。責任の一端は間違いなくある。
私がスコッティの頭を撫でてやると、じゃれついた猫のように彼女は目を細め、やんわりと笑顔を浮かべた。
ああ、可愛い。ここにもし猫じゃらしでもあったら、ふりふりと彼女の鼻先に振り回していたことだろう。いや、猫じゃないから食いつかないかもしれないが、それはそれで良い。なんか素っ気ない猫みたいで、いい。
リリィが従順な犬ならば、スコッティは自由気ままな猫。
「――ありね」
「ふぇ?」
「いや、なんでもないわよスコッティ」
――こほん。
じゅるり。
垂れそうになった心の涎を拭い取り、私はなんでもない笑顔を作っておいた。
そうして些細な紆余曲折がありながらも、演劇の練習は着々と進んでいった。
相変わらず長ネギたちは私たちに高圧的だ。
どれだけ横柄な態度を取っていても、地位によって安全が守られている。本当にくだらない社会だと思う。
高位の貴族の中で唯一常識人そうなライゼも、ただにこやかに愛想を振りまくだけで、このくだらない社会の枠に嵌まった良い子でしかないのだと思った。
ライゼは優等生だ。間違いない。
けれどそれ故に規律から外れられない。
彼の演技練習を見るために、他の学年の女子までが集まってくる。男子も彼に憧れたり、一目を置いて仲良くなろうとする。学園中の有名人。
だから全校生徒の注目を集めている彼がもし違反的な態度を取れば、それはすぐさま露見されてしまう。誰もが羨む模範生でいなければならない。
そんなくだらない足枷があるのだろう。
――生きづらい性格だこと。
私はそんな呆れを抱きながら、学園一のの優等生を横目に粛々と悪役の芝居をし続けていたのだった。
――まあ、私がどうこう言ったところで変わらないだろうからいいけれど。
もはや異議を唱えるつもりもない。どうせ下級貴族の私が彼らに何を言っても無駄なのだろうから。
そんな息苦しさはあったものの、悪い事ばかりでもなかった。
練習終わりの放課後は決まって、リリィやスコッティたちを呼んで屋敷でお疲れ様会を開くようになった。とはいっても夕食を一緒に食べて、ちょっとジュースなどを飲み交わして、のんびりと体を休めるだけの集まりだ。けれど、それでも学級内での数少ない気が置けない友人と一緒にいる時間は、物凄く楽しくて充実した時間だった。
このままリリィとスコッティをフェロの屋敷に住まわせて同居できないかと本気で考えそうになるほどだ。
さすがにフェロにとめられるだろうと自重した。
当のフェロはというと、テラスで夕涼みする私から見える中庭の奥で、日課の剣の稽古をしながらルックと談笑していた。
貴族社会も相変わらずだが、フェロの稽古も相変わらずだ。
汗を流しながら模造剣の素振りをするフェロを、私はリリィたちと話す中、そっと横目で眺める。
「フェロはずっとやってるのかい?」
「そうだよ。毎日欠かさずにやってるんだ」
「どうしてまた」
純粋な疑問を投げかけるルックに、フェロは曖昧に誤魔化すように笑って返していた。
ふと、私の方を見たフェロと目が合う。
あどけない少女のような顔にやんわりとした笑顔を乗せ、彼はまた素振りを繰り返していた。
私も本当に常々思う。
どうしてそこまでして剣の稽古をしているのだろうか。
何か憧れの剣士でもいるのか、と思ったが、それは前に否定されたことがある。しかし、じゃあ何なの、と答えてもフェロは曖昧にはぐらかすばかりで、ただただ「強くなりたいから」と決まって言うばかりだった。
――強くなるだなんて、そんな必要ないのに。
フェロは今のままで十分に可愛い。それは何よりの個性だ。売りだ。もっと大事にしていくべきだと思う。これで稽古ばかりしていて、将来筋肉もりもりの大男にでもなってしまった日には、私の新婚生活が非常にむさくるしいものになりかねないという悲劇。
いや、フェロは顔こそ可愛いのだし、もし体が筋肉だらけになってもその顔つきがそのまま残ってくれたら……。
変に首から下だけマッチョになったフェロを想像してしまい、自分でも吐きそうになるくらい後悔した。
「どうしたのユフィっち」
「なんでもないわ、スコッティ。普通って一番ね、って思っただけよ」
「……?」
どうしてそこまでして剣の稽古にこだわるのだろう。
私はそんなことを考えながら、リリィやスコッティたちと華やかな楽しい時間を過ごしていった。
そうしてあっという間に時は過ぎ、星光祭の季節がやって来た。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生したら悪役令嬢になりかけてました!〜まだ5歳だからやり直せる!〜
具なっしー
恋愛
5歳のベアトリーチェは、苦いピーマンを食べて気絶した拍子に、
前世の記憶を取り戻す。
前世は日本の女子学生。
家でも学校でも「空気を読む」ことばかりで、誰にも本音を言えず、
息苦しい毎日を過ごしていた。
ただ、本を読んでいるときだけは心が自由になれた――。
転生したこの世界は、女性が希少で、男性しか魔法を使えない世界。
女性は「守られるだけの存在」とされ、社会の中で特別に甘やかされている。
だがそのせいで、女性たちはみな我儘で傲慢になり、
横暴さを誇るのが「普通」だった。
けれどベアトリーチェは違う。
前世で身につけた「空気を読む力」と、
本を愛する静かな心を持っていた。
そんな彼女には二人の婚約者がいる。
――父違いの、血を分けた兄たち。
彼らは溺愛どころではなく、
「彼女のためなら国を滅ぼしても構わない」とまで思っている危険な兄たちだった。
ベアトリーチェは戸惑いながらも、
この異世界で「ただ愛されるだけの人生」を歩んでいくことになる。
※表紙はAI画像です
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる