悪女と呼ばれた私は静かに微笑む

時雨 琉樹

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血の聖女の契約

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『血の聖女』  

古代からカルトスカーレット王国は
数百年に1度、血の聖女と呼ばれる
乙女が産まれる。その乙女は己の信念を貫き、人の嘘を見抜き、

そして…血を操る。

軍事国家において最強であり最恐の
存在。故に国において最重要人物に値する。  

しかしその力を使えるのは15歳まで。 
 
16歳をすぎるとただの乙女になり
多くの血の聖女だったものは
己の犯した罪に囚われ自害すると伝えられている。




:カーティス殿下


「私が血の聖女ですの。」 

不気味に微笑みながらルファーナは言った。

ルファーナが俺のとこを好きじゃない?なわけ…そんなことより
ルファーナが血の聖女?

馬鹿な…神殿に届けはないはず
だがそれはミーエナも同じ…

隣に居るミーエナを見る。

震えて今にも逃げ出しそうだ。
不味い。今ミーエナが何かしでかしたら
全てが水の泡だ…


だがこれでもし本当にルファーナが
血の聖女だったら… 

俺は王室追放どころか
流刑、最悪の場合…死…  


…いや、待てよ?神殿の方にどうにか細工をすれば…

カーティスはニヤリと笑った。

「貴様が仮に血の聖女だとしてどこに証拠がある?そもそも貴様は今宵16になったではないか。なぁ、ミーエナ?」

ミーエナは顔を輝かせた。
「そうですよぉ!ルファーナ様は16歳になられたじゃないですかぁ!なんでそんな嘘をつくんですかぁ…」

全くミーエナは相変わらず可愛らしいな
ルファーナとは大違いだ。

あの悪女の奴も
これで生意気な真似は出来ないだろう。

こんな奴との口論を早く終わらせて
ミーエナのウエディングドレスを
買いに行こう。お色直し用のドレスと宝石のあるアクセサリーもだ。


次期皇后の生活費で足りない分は国民の税金を上げよう。

次期皇后の結婚祝いだと思えば
国民は喜んで出すだろう。

ミーエナの花嫁姿はさぞかし美しいだろう。

想像していると高らかな笑い声が聴こえた。

「自称血の聖女様はご存知ないのでしょうか?それはそれですよね。じしょうなんですもの。」
 
悪女は諦めるどころか俺とミーエナと嘲笑した。

「何を知らないって言うんだ!それに自称血の聖女は貴様のことだろ!16歳の貴様には血の聖女の資格さえない!」

はぁはぁ…本当に腹の立つ奴だ。
殺してしまおうか…

「焦らないで下さい。殿下♡血の聖女の契約を知らないのなら15歳までだと思うでしょう。」

「何を言ってるんだ…?」

「まだ分からないのですか?だから有るのです。16歳を過ぎても血の聖女で居れる方法が…。」

そう言った悪女ルファーナは
微笑みながらルファーナが普段から付けていた真っ赤な薔薇の髪飾りを俺の方へ放った。

その瞬間目の前が緋色に染まった。

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