悪女と呼ばれた私は静かに微笑む

時雨 琉樹

文字の大きさ
15 / 32

父の暴論

しおりを挟む
…私の父は頭が悪い。


父を好きか嫌いかなんて考えた
ことなかったが

なんだか幻滅した。


どうして家族のある身で
何ら関係のない愛する妻と子を
連れてきたなどと自信満々に
言えるのだろう。


浮気を隠したり誤魔化したり
するやつよりも
浮気を肯定するやつが
やばい気がする。


お母様が怒るのも当然だ。
世間的に体裁は守っていたのに
ここで壊されると思ってなかっただろう。しかもこんな頭の悪いやり方で。


私はそう考えながら
様子を伺った。


「俺はここの主だ!俺のいうことが聞けんのなら出ていけ!!」


母は1mmも食い下がらなかった。


「違うわ!ベリルローズ家の主は私よ!その女と子どもを家に住まわそうとするなんて絶対に許さないわ!それでも一緒に居たいなら出ていって!!」


「それに…」

母は静かにいった。


「その女…。娼婦じゃない…。
隣にいる子どもは本当に貴方の子なの?」


それを聞いた瞬間父はブチ切れた


「俺の妻と子どもをバカにするな!!!このクソアマがっ!!貴様の取り柄なんぞ、爵位と顔だけだろうが!それを俺が貰ってやってるんだ!なのに口を開けば文句ばっかり…。」


父はブツブツ言い続けた。
恐らく語彙力がなく罵倒する言葉が
思い浮かばなかったのだろう。


そんな父を見て母は呆れて言った。

「真剣によく考え…」


バアァァァン!!!!


母の言葉を大きな音が遮った。


え?何が起きたの?
音だけじゃ何が起きたか
分からなかった。


「アッハハハハハ!!!」

初めて聞く父の高笑いが聞こえた。


「最初からこうしてれば良かったんだ!ハッハハハッ!最高の眺めだ!」


その言葉を聞き私は背筋が凍った…。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

王家の賠償金請求

章槻雅希
恋愛
王太子イザイアの婚約者であったエルシーリアは真実の愛に出会ったという王太子に婚約解消を求められる。相手は男爵家庶子のジルダ。 解消とはいえ実質はイザイア有責の破棄に近く、きちんと慰謝料は支払うとのこと。更に王の決めた婚約者ではない女性を選ぶ以上、王太子位を返上し、王籍から抜けて平民になるという。 そこまで覚悟を決めているならエルシーリアに言えることはない。彼女は婚約解消を受け入れる。 しかし、エルシーリアは何とも言えない胸のモヤモヤを抱える。婚約解消がショックなのではない。イザイアのことは手のかかる出来の悪い弟分程度にしか思っていなかったから、失恋したわけでもない。 身勝手な婚約解消に怒る侍女と話をして、エルシーリアはそのモヤモヤの正体に気付く。そしてエルシーリアはそれを父公爵に告げるのだった。 『小説家になろう』『アルファポリス』に重複投稿、自サイトにも掲載。

つまらない妃と呼ばれた日

柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。 舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。 さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。 リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。 ――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。

旦那様、彼は仕事において必要不可欠なパートナーなのです

ましゅぺちーの
恋愛
伯爵夫人フルールは、夫である伯爵と愛人の秘書に長年頭を悩ませていた。 何度夫に苦言を呈しても「彼女は仕事において必要不可欠なパートナーだから」と一切聞く耳を持たない。 困り果てていたそのとき、彼女は突然前世の記憶を取り戻した。 このままだと夫と愛人の真実の愛の犠牲になってしまう。 それだけは御免だ。 結婚五年目にして、彼女はようやく夫を見限り、新たな事業を立ち上げた。 そして事業を成功させたフルールの隣には、いつも同じ男が立っていた。 その男は誰なのかと問い詰める夫に、フルールはニッコリ笑って言った。 「彼は仕事において必要不可欠なパートナーなのです」と。

婚約解消を無かったことにしたい?しませんけど

だましだまし
恋愛
婚約者リドーに解消を求められたアネリア。 リドーの気持ちはもう無いのだ。 解消するしかなかった。 ショックは受けたものの立ち直った。 なのに今更あの解消を取り消せ? 無かったことにしたのを無かったことにしたい? しないわよ。

悔しいでしょう?

藍田ひびき
恋愛
「済まないが、君を愛することはできない」 結婚式の夜、セリーヌは夫であるシルヴァン・ロージェル伯爵令息からそう告げられた。 メロディ・ダルトワ元男爵令嬢――王太子を篭絡し、婚約破棄騒動を引き起こした美貌の令嬢を、シルヴァンは未だに想っていたのだ。 セリーヌは夫の身勝手な言い分を認める代わりに、とある願い事をするが…? 婚約破棄騒動に巻き込まれた女性が、ちょっとした仕返しをする話。 ※ なろうにも投稿しています。

婚約破棄をされるのですね、そのお相手は誰ですの?

恋愛
フリュー王国で公爵の地位を授かるノースン家の次女であるハルメノア・ノースン公爵令嬢が開いていた茶会に乗り込み突如婚約破棄を申し出たフリュー王国第二王子エザーノ・フリューに戸惑うハルメノア公爵令嬢 この婚約破棄はどうなる? ザッ思いつき作品 恋愛要素は薄めです、ごめんなさい。

隣国へ留学中だった婚約者が真実の愛の君を連れて帰ってきました

れもん・檸檬・レモン?
恋愛
隣国へ留学中だった王太子殿下が帰ってきた 留学中に出会った『真実の愛』で結ばれた恋人を連れて なんでも隣国の王太子に婚約破棄された可哀想な公爵令嬢なんだそうだ

悪役令嬢だったので、身の振り方を考えたい。

しぎ
恋愛
カーティア・メラーニはある日、自分が悪役令嬢であることに気づいた。 断罪イベントまではあと数ヶ月、ヒロインへのざまぁ返しを計画…せずに、カーティアは大好きな読書を楽しみながら、修道院のパンフレットを取り寄せるのだった。悪役令嬢としての日々をカーティアがのんびり過ごしていると、不仲だったはずの婚約者との距離がだんだんおかしくなってきて…。

処理中です...