悪女と呼ばれた私は静かに微笑む

時雨 琉樹

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父の暴論

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…私の父は頭が悪い。


父を好きか嫌いかなんて考えた
ことなかったが

なんだか幻滅した。


どうして家族のある身で
何ら関係のない愛する妻と子を
連れてきたなどと自信満々に
言えるのだろう。


浮気を隠したり誤魔化したり
するやつよりも
浮気を肯定するやつが
やばい気がする。


お母様が怒るのも当然だ。
世間的に体裁は守っていたのに
ここで壊されると思ってなかっただろう。しかもこんな頭の悪いやり方で。


私はそう考えながら
様子を伺った。


「俺はここの主だ!俺のいうことが聞けんのなら出ていけ!!」


母は1mmも食い下がらなかった。


「違うわ!ベリルローズ家の主は私よ!その女と子どもを家に住まわそうとするなんて絶対に許さないわ!それでも一緒に居たいなら出ていって!!」


「それに…」

母は静かにいった。


「その女…。娼婦じゃない…。
隣にいる子どもは本当に貴方の子なの?」


それを聞いた瞬間父はブチ切れた


「俺の妻と子どもをバカにするな!!!このクソアマがっ!!貴様の取り柄なんぞ、爵位と顔だけだろうが!それを俺が貰ってやってるんだ!なのに口を開けば文句ばっかり…。」


父はブツブツ言い続けた。
恐らく語彙力がなく罵倒する言葉が
思い浮かばなかったのだろう。


そんな父を見て母は呆れて言った。

「真剣によく考え…」


バアァァァン!!!!


母の言葉を大きな音が遮った。


え?何が起きたの?
音だけじゃ何が起きたか
分からなかった。


「アッハハハハハ!!!」

初めて聞く父の高笑いが聞こえた。


「最初からこうしてれば良かったんだ!ハッハハハッ!最高の眺めだ!」


その言葉を聞き私は背筋が凍った…。

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