悪女と呼ばれた私は静かに微笑む

時雨 琉樹

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悪女の正義

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「お前こそ誰に楯突いてるのか分かってるんだろうな。」


男は身震いをした。それもそのはずだろう。

今まで下に見ていた女が急に
自分より上の者になったと認識したの
だから。


「貴様、育ててやった恩を仇で返すというのか!?」

この期に及んでまだこの男は
醜い主張をしている。

「誰が私を育てたって?」

私は1歩前に出る。

「貴方達は私の大切な家を自分の物のように振る舞い、私の家の大切な人達を捨て、私の家で偽りの権威をふって威張り散らし、私に全ての責任を負わせた。」

「私に顔が嫌いだと理由で鞭を打ったわ。すれ違っただけで目障りだと言って土下座させられたわ。私の名義で悪徳な商売をしていたわね。」

「そんな貴女方に私が何を育てられたというの?」

ザタ男爵とマティーネは青ざめている。

アニーは地べたに座り震えている。


…まだ足りないわ お母様の痛みに比べれば


「あぁ、1つだけあったわね。
貴女方が私を育ててくれたもの。
…復讐心がね。」

「ごめんなさいっ!!」


先程までは私の王位を貰おうとしていたマティーネが私の脚にしがみついている。

「ごめんなさい。ルファーナ!悪気はなかったのよ!!全てこの男にやれって言われて仕方なく…。」


そういってマティーネはザタ男爵を
指差しすすり泣いた。


…はぁ、こんな茶番みてらんない


私は脚にしがみついているクソアマを
思いっきり蹴飛ばした。


「いい加減にしろ。…このクソアマ。」

マティーネは絶望に満ちた顔で
私を見ている。私はこれが見たかった。
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