78 / 162
1年目の春~夏の件
研修会最終日を何とか無事に迎える件
しおりを挟む慣れないベッドで2泊するとか、姫香にとっては新鮮な体験には違い無かった。ただし、もう1泊と聞かれたら食い気味に結構ですと答えるだろう。
既にちょっとホームシック気味で、こんなに近くに仲間がいなければ泣き出していたかも。つまりは昨日の夜も、一部屋に5人で宿泊したのだった。
お陰で端っこで寝ていた姫香は、朝を迎えて腰が少々痛い。それでも今日の夕方には我が家へ帰れると思うと、それだけで元気になれる姫香である。
今日の予定の確認に、もそもそと起き出して最初に貰った研修の日程表を確認。それによると、今日は9時にホテルを出て広島市の『探索協会』の建物にお邪魔するらしい。
そこで最後の講座を受けて、ようやくお開きとなるみたい。最後に協会の本部に寄るのは、アイテム等の説明があるからだとか。
探索に便利なモノも売ってるから、お土産の購入にもどうぞみたいな事もしおりに書いてあった。一応は今でも広島県の県庁所在地、協会の建物も大きくて販促も凄いそうである。
期待して良いのかは不明だが、叔父の護人からお小遣いもたっぷりと貰っている。ダンジョン産の無料のユニフォームだけでなく、姫香は何か良い品を買って帰りたいと言う次第。
妹の香多奈も、恐らく手抜きと文句を言う可能性も。
そんな事を考えていると、他の面々も順に起きて来た。朝の挨拶を交わしながら、何となく支度を始める一行。
今夜も見張りに立った魔人ちゃんの話によると、ドアの向こうで怪しい動きが何度かあったとの報告が。それ以上は、会話が上手く通じないので詳しい状況は良く分からない。
どうも魔人ちゃんは、相手を軽く脅しておいたらしい。そんなニュアンスが伝わって来て、姫香はお礼を述べて気配を消しておいてとお願い。
魔人ちゃんのエネルギー消費方法に、実は透明化と言うモノがあるらしい。ランプから離れられないのは同じだが、維持時間は伸びるそうな。
昨日の探索も軽い手助け程度だったし、異界の不思議生物のスタンスは皆そうなのかも。べったり過保護の手助けは、成長の妨げになると良く知っている気配が。
とにかく旅行中の大事な護衛役なのだ、意志疎通はしっかりと。そして慌しく、各自で朝の身支度を始める女子チームであった。
洗面所を使いに自分の部屋へと戻ったり、着替えて軽くストレッチを始めたり。姫香的には、毎朝の家畜の世話や朝の運動が出来ないので物足りない思い。
時間は充分あるのだが、知らない土地でランニングなどの単独行動はちょっと怖い。そんな訳で、空いてる時間で紗良とこの後の予定などを話し合う。
それから皆で揃って、朝食をとりに食堂へと移動。
「えっと、9時にホテルのロビー集合らしいから、それまで1時間以上あるね。何しようか、ちょっと近くを散歩とかしてみる?」
「あっ、それ良いねぇ……地元の怜央奈ちゃんがいるんだし、遠出しても迷子にはならないだろうからね。
せっかく市内に出て来たのに、講座ばっかりで観光出来て無いよっ」
研修旅行は今日の午後で終了なので、午後は丸々フリーである。ただし、愛しの我が家に帰る気満々の姫香は、特に市内を見て回るつもりは無い。
それを察した紗良は、怜央奈の提案に乗ってみる事に。みっちゃんと陽菜も異論が無いようで、一同は外出準備を整えてホテルを出る。
そして怜央奈の先導で、街中を1時間程度散策して回る流れに。とは言え、市内の有名な観光地は駅から離れた街中にある。
路面電車で移動してたら、1時間では戻って来れない。怜央奈は思案した結果、現代美術館やまんが図書館のある比治山公園に向かう事に。
駅から割と近いし、公園なので散策が楽しめる。とか思っていたら、複雑な街の入り組んだ道路事情に、うっかり迷いそうに。
必要以上に時間を取られて、敷地内の建物を眺めてすぐに戻る破目になってしまった。地元とは言っても、実は市内の事は怜央奈も良く知らなかったのだ。
それでも他の面々は、駅近くに聳え立つ高いビル群にいたく感動していた。路面電車の路線を含む道路の造りにも、感心しながら声を上げていた。
挙句の果てには、初めて見た路面電車を写真に撮る始末。とんだおのぼりさんだが、その傾向は姫香とみっちゃんが一番強かった。
まぁ、大きな公園と図書館にも感動して貰えたので怜央奈も一安心。
「そもそも広島市に路面電車が通ったのは、この土地の地盤が弱いせいで地下鉄を掘るのが難しかったせいなんだよ。ほら、市内には橋が多いでしょ……元が三角州の上に発展した街だからね。
ずっと後にアストラムラインも出来たけど、それは今は動いてないね」
「へえっ、そう言う経緯なんだ……姫香ちゃんは高校行ってないから、これが修学旅行みたいなモノかな?
午後もまっすぐ帰らずに、市内観光とかして行く、姫香ちゃん?」
「ええっ、いらないよっ。適当にお土産買ってさっさと帰ろう、紗良姉さん」
「何だ、姫香はもっと行動派だと思ってたけどな」
陽菜の呟きに、すかさずそうだねっと同意する怜央奈。ホームシックなんスかと、ずけずけと訊ねるみっちゃんの性格は、ある意味さすがなのかも知れない。
実習訓練を終えて完全にお気楽な一行は、何とか時間内にホテルに戻れた。その頃には既に、ロビーで出発を待つ人影がチラホラ窺える状況に。
それを見て、女子チームも慌てて部屋を畳んで荷物を手に降りて行く。それから簡単な点呼をして、応じた順に小銭を貰って路面電車で移動する流れに。
紙屋町で降りて下さいと念を押され、そこら辺は地元民の怜央奈にお任せ。任された彼女は、完璧に協会本部の場所を知ってるとの事。
案内役を買って出て、無事に時間内に協会へと移動を果たす。路面電車に初めて乗った面々は、ちょっと感動しながら流れる街並みを眺めてみたり。
“大変動”以降は、大半のビル群が稼働してないとしても景色は立派。
「ここが広島市の探索者協会だよ、半分は県庁とかお役人の建物だけど。えっと、案内板が出てるね……みんな、こっちだよっ」
「へえっ、この奥が広島城なんだ……今はダンジョン生えてるんだっけ、観光名所はどこも軒並みダンジョン化してるよねぇ」
紗良がそう言いながら、道路の奥を背伸びして眺めようとしている。その位では見えないのだが、まぁ気持ちは分かる。
それを見て怜央奈が、知ってる広島城の豆知識を披露する。毛利さんが築いたとか、一度原爆で完全倒壊して再建されたとか。
別名は鯉城と言って、鯉と言う存在は昔から広島には馴染み深かったとか。何しろ広島の西区は己斐って地名で知られているのだ。
面白いねぇと皆の評価は上々で、怜央奈の株は急上昇である。そんな話をしながら、元県庁の敷地を目的の建物を探し当てて入って行く一行。
日馬桜町の協会とは大違いで、建物が大きくて何と6階建てである。中には資料室や物販コーナー、そして会議室などもあるらしい。
田舎のそれとは規模がまるで違い、眺めて回るにも時間が掛かりそう。ちなみに今から向かうのは、2階にある会議室らしい。
そこで行われるのは、今回の研修旅行で最後の講座だとの事。姫香たちが着席すると、研修生の人数はおよそ半分程度が埋まっていた。
その間に女子チームは、怜央奈から広島市の豆知識を絞り出しての楽しいお喋りタイム。路面電車の路線は、実は宮島口まで伸びているんだよとか、知識を総動員してそれに応える少女。
そんな事をしている間に、席は埋まって協会の講座の準備も整った模様。今日はサポートの級の高いランカーはいない様子、何日にも渡って縛っておくのは料金的に厳しいのかも?
その代わり、配られたテキストは気合いが入っていた。
まるで学生の頃に戻ったようだと、紗良はちょっと興奮する。女子チームの面々だが、実は高校に通っている者は1人もいなかった。
姫香と紗良以外は全員が、探索者で生計を立てているとの事。稼ぎはまぁまぁのレベルで、全員が実家住まいのお陰で暮らせて行けているそうな。
最深到達層は7~9層で、恐らくこの研修に参加した若者の大半がそんな感じなのだろう。レベルも一桁で、ペーペーの1年目の若葉マーク付き探索者だ。
そんな若者たちの死亡率を何とか下げようと、探索者支援協会が経費を絞り出して開催したのが今回のこの研修会である。
来年以降催されるかは、未だ不明と言うか今年の結果次第らしい。今年は初回だけあって、カリキュラムも何だか定まっていない感じも各所に見受けられる。
ホテルまで取っての2泊3日なら、もっと講座とか詰め込めるだろうと紗良は思うのだが。開催する側からすると、80人以上の若者を取り仕切るのは大変なのかも。
そして始まった最後の講座は、まだ若い協会のスタッフが取り仕切ってテキパキと進行して行った。内容はダンジョンで入手出来るアイテムだとか、探索に関わる武器や装備だとか。
軽く武器講習が始まって、身の丈に合ったモノを選ぶ大切さをガツンと演説。この人も探索歴があるのかも、肝の座り方がそんな感じを受ける。
普段モンスターを相手にしていれば、80人の若造の視線など物の数では無さそう。そして何より、武器の扱いも堂に入っている。
講習はサブウェポンも大事だよって話になって、その通りだと頷きながら聞いている女子チームの前衛陣。ゴーレムとか硬い敵に遭遇すると、刃物などは役に立たなくなるのだ。
そうならないように、事前情報の収集ももちろん大事ではある。命は一つしかないのだから、くれぐれも大事にしてくれと講師の言葉である。
防具も命に直結するのでもちろん大事、せめて正規の品は揃えて探索に臨みたい。その辺の手抜きは初心者にはありがちだが、命が大事ならお勧めはしない。
せめて先行投資で、上等な防具は揃えておきたい所。そして探索で得るアイテムだが、何故か我々の生活に便利な品がとても多いそうだ。
その上に武器や防具、探索をサポートする品物も数多くドロップする傾向がある。それが何故なのかは未だ判明していないが、ダンジョンとはそう言うモノだと割り切るしかない。
アイテム鑑定を有効に使って、魔法の装備やスキル書で自己強化して行って欲しい。それが結局、生き延びる道に繋がる事になる。
ひいては、初心探索者の死亡率も下がってくれる筈。
「スキル書やオーブ珠の取得は、言わば技術の継承作業と言い換えられます。我々の常識だと、人生の先達……この場合は親御さんやご先祖様ですね、から継承出来るのは家や土地等の固形物に限られます。
ところが先に述べた2つは、恐らくは先達の技術や魔法を短時間で継承出来る訳です。強力な探索技術を棚ぼた式に得て、調子に乗る者も少なからず存在しますが。
スキルの悪用など言語道断、見付けたら協会が取り締まります」
なるほど、いかにも青少年の育成目的の講座である。各所で釘を刺すのを忘れない、ってかそう言う事例が恐らく結構あるのだろう。
姫香や紗良に至っては、そんな思いなど欠片も存在しない。家族の役に立ちたいって純粋な想いが100%の良い娘たちである。
ただし、そんな子供達ばかりとは限らないのが辛い所。それはそうと、講座の内容は段々と応用編へと入って行った。
具体的に魔石やポーションが、現代ではどのように生活に根付いているのかとか。その価値や流通が、どうなっているかなどについて。
スキルについても、所得した奴はレベルと共に強化される傾向があるとの話。初めて知る話も、ちょくちょく紛れ込んでいるので侮れない。
アイテム鑑定や、ドロップ品の巻物の話も途中に少しだけ出て来た。装備の強化に売買されたり、自ら活用している探索者チームも多いそう。
使用に魔石を使うので、自然と赤や青の色付きの魔石は高価になる模様。ただしその術を施した装備や武器は、魔法の品と遜色ないそう。
これらは協会の物販コーナーでも、多数取り揃えているとの話。
時間は割とあっという間に過ぎて行き、興味深い話も所々に散りばめられていた。広島市の探索事情などや、A級ランカーの武勇伝なども話題に上って。
姫香の感想としては、護人叔父さんも直に追いつくけどねといった所。そして最後に、今回の2泊に渡る研修会の感想を、是非お願いしますと用紙を配られた。
これを提出した者から、どうやら解散して良いらしい。
「わおっ、もう終わり……? 意外と短かったね、それじゃあ感想書いて帰ろうか」
「グルーブラインも作ったし、それでもいいけどぉ……寂しいじゃん、もうちょっと余韻に浸ってみんなで何かしようよ、姫ちゃん!」
「そうだねぇ、私は個人的に協会の物販コーナーっての見てみたいんだけど。家族のお土産も買わなきゃだし、みんなで一緒に行くのはどう?」
怜央奈のおねだりに、紗良がさり気なく提案を掲げる。このチームの毎度のパターンだが、それで上手く回っている気も。
それにみっちゃんも乗っかって、最後に皆で買い物する事に決定した。急いで用紙の空白を埋めて、全員揃って会議室を後にする。
室内は臨時のチームで揃って、最後の会話に興じる若者で溢れていた。他の面々も、午後にどこか出掛けようかと相談中らしい。
みんな即席チームにしては、仲良くなれていて何より。
――自分達も仲良くなれた、紗良にはそれが何よりのお土産だった。
1
あなたにおすすめの小説
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
親友と婚約者に裏切られ仕事も家も失い自暴自棄になって放置されたダンジョンで暮らしてみたら可愛らしいモンスターと快適な暮らしが待ってました
空地大乃
ファンタジー
ダンジョンが日常に溶け込んだ世界――。
平凡な会社員の風間は、身に覚えのない情報流出の責任を押しつけられ、会社をクビにされてしまう。さらに、親友だと思っていた男に婚約者を奪われ、婚約も破棄。すべてが嫌になった風間は自暴自棄のまま山へ向かい、そこで人々に見捨てられた“放置ダンジョン”を見つける。
どこか自分と重なるものを感じた風間は、そのダンジョンに住み着くことを決意。ところが奥には、愛らしいモンスターたちがひっそり暮らしていた――。思いがけず彼らに懐かれた風間は、さまざまなモンスターと共にダンジョンでのスローライフを満喫していくことになる。
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~
エルリア
ファンタジー
HOTランキング1位ありがとうございます!
2000年代初頭。
突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。
しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。
人類とダンジョンが共存して数十年。
元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。
なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。
これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
異世界帰りの最強勇者、久しぶりに会ったいじめっ子を泣かせる
枯井戸
ファンタジー
学校でイジメを受けて死んだ〝高橋誠〟は異世界〝カイゼルフィール〟にて転生を果たした。
艱難辛苦、七転八倒、鬼哭啾啾の日々を経てカイゼルフィールの危機を救った誠であったが、事件の元凶であった〝サターン〟が誠の元いた世界へと逃げ果せる。
誠はそれを追って元いた世界へと戻るのだが、そこで待っていたのは自身のトラウマと言うべき存在いじめっ子たちであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる