ミックスブラッドオンライン・リメイク

マルルン

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始まりの森編

学校内のベテラン勢2

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八崎やさき君、このたくさんのアイテム……どこでゲットしたの!? 君って確か、まだ『始まりの森』から抜け出してないんだよねっ!?
 魔法付きの装備とか宝珠とか、皆伝の書とか……冒険スキルの書まで持ってるじゃん! えっ、ステータス画面じゃまだレベル8なのに、何でっ!?」
「本当だ、うわっ……お金も凄い持ってるよ、今の俺よりリッチじゃん! どこで何したらこうなったの、八崎君っ!?」
「えっ、それは海岸の洞窟で宝箱を発見した時の証拠映像的な……いや、幼馴染が『称号』を2つも同時に取れたのが信じられないって言ったから、その証明映像?」
「……うわっ、本当に『称号』2つも持ってるよ、このアバター! それって普通じゃ、絶対にありえないよっ!?」

 そんな事言われても、貰ったのは事実なのだから仕方が無い。それよりもっと、建設な話がしたいんだけどな……例えば他プレーヤの武器や魔法の構成とか、アイテム情報とか。
 しかしアレだな、バーチャルゲームを始めただけで会話のネタに困らないって凄い事だな。琴音の話だと、ゲーム内で知り合って友達が出来ちゃうなんてザラらしい。

 小説を読むのは趣味で今でも好きだけど、ゲームはまた別モノだな。あるTVのコメンテーターが、ゲームなんか幾ら遣り込んでも現実に持って帰れるモノが無いから無駄だと言ってたけど。
 そんな事は無いと思う、だってこんなに熱中するたくさんの人達がいるのだから。それはともかく、連中からの質問が凄いと言うか熱い。

 俺のアバターが称号を取得した経緯とか、洞窟を探索した顛末とか色々。隠し立てする程でも無いが、長々と説明する時間も無いし。
 簡略的に答えつつ、そっちが騒いでる理由も説明して貰う事に。

 それによると、どうやら現役サーバでは『称号』なるモノは取得がとっても大変らしく。ほぼ運による獲得が大半で、例えば中級の冒険者でも2つ持っていれば良い方なのだとか。
 ちなみに等級の変化だが、初心者⇒初級⇒中級⇒上級って感じに上がって行くらしい。そこら辺の説明でお昼休み終了のチャイムが鳴ったが、話はこれで終わらなかった。
 次の移動授業が、先生の都合で急きょ自習になったのだ。

 ウチの学校、進学校なのに結構こんな事態が多く存在する。講師に有名な先生が多いので、どこかに講義に出張とか雑誌の締め切りがどうのとか、割とそんな言い訳がまかり通るのだ。
 何だそれはとこっちは思うけど、授業自体は面白いのでそんな先生に限って人気はある。この選択授業もそうで、自分的には割と残念ではある事態なのだが。

 話し掛けた4人組は違った様子で、これ幸いとゲームの話を続ける模様。ってか、いつの間にか話に加わる生徒が増えてるんですけど?
 『ミクブラ』ってバーチャルゲーム、プレイしてる人口多いって、本当だったのかね。えっと、何の話だっけ……そうそう称号の話だ。

 例えば取れる条件が分かっている称号もあるけど、それだって物凄く高いハードルがあるそう。フィールド探検総時間を一定以上、ずっと死なずにプレイするとか。
 これが意外と大変らしい、他の既に条件が判明してる奴も似たような難易度との話。

 後はエリアボスやそれ以上強いレア種を、ソロで撃破したら貰えたって奇特な冒険者の報告も上がっているらしい。まぁ、まずそれは無理みたい、常識を疑う強者以外には。
 俺の場合、レア種2匹との同時戦闘がトリガーじゃないかと、皆が額を付き合せて推測合戦が始まっていた。何しろ秀才が多いからな、この学校って進学校だから。

 それだと、俺の無駄に高い幸運値のお陰って事になるのかな? それもかなり話題に上がった、とにかくレア種との遭遇もフィールド抽選だから。
 つまりは、レア種かち合わせも酷い偶然の為せるわざになるとの推測が成り立つ。俺のアバターって、人間ベースなのでステータス数値は平均寄りである。
 やたら浮いてる幸運値は、つまり相棒の妖精のお陰って事で落ち着いた。


「しかし、初心者レベルなのに従者持ちって……でも魅力値は低いんだね、八崎君のアバターって。街に出たら苦労するかもね、割とこのゲームはステ数値が反映されやすいから」
「それにしても既に成功冒険者って凄いね、八崎君……スタートの街に出たら、誰と組むかとかもう決まってるの?」
「まぁ……取り敢えずは幼馴染の琴音ことねかな、一応スポンサーでもあるし」

 それを聞いた途端、その場にいるほぼ全員が「あぁ……」ってな同情に似たため息を発した。大変だねぇみたいな心情が込められている気がして、ちょっと心が痛む。
 琴音は確かに美人だが、猛獣認定されている部分も一部ある。俺に対しては、猛獣使い的な立場で秘かに知れ渡っているらしい。

 カップルで幸せそうとえらやましがられるより、こんな感じで同情されていると言う事実。古くからの知り合いの、誠也やたまきにしてもそうだもんなぁ。
 どうもこの学校内でも、そんな風評が定着してしまっている感じで羨む視線はほぼゼロと言う。まぁこっちも、ねたまれたり疎外されるよりは同情される方がマシである。

 余り考え込むと自分が情けなくなるので、そう思う事にしている訳だ。琴音だって、付き合えばそんなに悪い奴じゃないんだ!
 そんな最初に話し掛けて来た同級生達は、皆がチームで魔族ベースの冒険者で統一しているっぽい。確か魔族は、ステでは筋力と精神力が高かったんだっけ?

 つまりは割と前衛寄りのキャラになるのかな、取り敢えず合流するまでは順調に進んだとの話だったけど。街の大混雑と、PKプレイヤーキラーの多さで思わぬ停滞を味わってるらしい。
 そんな彼らは、レベル上げとデスペナルティの回避に毎日必死らしい。脱落者を出さずに、今は何とか次の街に辿り着こうと画策しているとの事。

 他人の動向を訊くのも、結構面白いな……4人は同じ塾通いが縁でのメンバーで、がっつり3年以上『ミクブラ』の4倍速の世界を堪能しているそうだ。
 さすがに秀才揃いで、こちらの質問にも明確に答えてくれる。琴音や誠也とは全く違った切り口で、彼らはこの限定賞金サーバ事情を分析しているみたい。

 傾向と対策を盛り込んだ分析力は、正直こちらも舌を巻く程。その彼らなりの分析結果は後回しだ、先に宝箱から回収したアイテムの用途を説明して貰えた。
 それを聞いて思ったのは、すぐに使えそうな物はあんまり無いなって残念な事実。その筆頭は、冒険スキルの《地図形成》だろうか。

 これはいわゆる、冒険に役立つ“便利スキル”系統なのだそう。これは武器や補正スキルみたいに、アバターに自在にセット可能らしい。
 一緒に活動するメンバーと手分けして、色々と覚える類いのモノみたい。

 ふむふむ、なるほど……例えばこの《地図形成》があれば、パーティでの野外活動がマップ自在で楽になるとか? 彼らの説明だと、本当に色々と種類があるらしい。
 それこそ無いと困る系のスキルから、こんなの役に立つのかって類いのスキルまで。ただしこの冒険スキル、指導者がいないと覚えられないらしい。

 要するに、そのスキルの詳しい人に教えをうて取得する流れみたい。つまり冒険スキルとその教え手、この2つが揃ってないと覚えられない感じ?
 その代わり、一度覚えたら好きにスキルスロットに入れ外しが可能との事。なるほどなぁ……スキルは獲得したけど、これはなかなかは大変そう。


「そうでもないよ、街に来れば冒険者ギルドで指導者を紹介して貰えるし。逆にスキル書を集める方が、クエストこなしたりお金が掛かったりで大変かな。
 だから『始まりの森』でゲット出来たのは、超ラッキーじゃないかな?」
「それを言ったら、宝珠もなかなかの出物だねぇ……普通に冒険してても、滅多に巡り合えないから。パーティで頑張ってダンジョン制覇して、報酬の形でようやく目にしてもさ。
 挙げ句は、パーティ内で使用権利の取り合いだからねぇ……?」
「でもこの宝珠っての、水魔法の《清き水》だっけ……? 多分だけど、これって便利系の魔法だよな……いまいち、覚えようって食指が湧かないんだけどさ」

 俺の返しに、同意が2人……残りの2人は物は考えようって意見だった。現実世界に置き換えてみれば、水を好きに出現させる魔法って超便利じゃないかとの弁舌で。
 バーチャル世界も似た部分は確実にあるのだから、それほど卑下ひげする魔法じゃないとの推測。面白い意見だなと、思わず納得してしまった……今度参考にさせて貰おう。

 確かに柔軟な発想で、何事も角度を変えて見るのは大事な事だ。それから『呼び水』と『呼び鈴』に関しては、琴音の簡単な説明よりは詳しい情報を得られた。
 呼び水は特定の場所で使用すれば、レア種を呼び出して対戦出来るトリガーアイテムみたい。その価値は5万~20万モネーで、通常サーバでは取り引きされるそうだ。

 もっとも、トリガー投入ポイントはエリア毎に一定数しか存在しない。そこ以外では湧かせられないので、注意が必要との説明を受けた。
 呼び出される敵の強さやドロップは様々、そこはトリガーの名前や説明文で推測するっぽい。一方の呼び鈴は、お助けモンスター召喚用のアイテムらしい。

 これも強さや呼び出し時間は様々で、同じく説明文で確認との事。これで昨日得たアイテムで、用途不明なのは『皆伝の書』と『初級海賊』のカードくらいかな。
 いや、さっきの昼休みにも琴音と誠也に簡単に説明を受けたんだけどね。ゲームしていない組のたまき奈美なみのいる手前、突っ込んで詳細を聞き出す時間も取れず。

 後で確かめればいいやと、割と放っておかれた事柄だったり。逆に今は、ここにはゲーマーしかいない訳だし遠慮する必要は全くない状況である。
 そんな訳で、これ幸いと俺は同級生にがっつり質問する。

「皆伝の書は凄くラッキーだね、価値は高いよ……ウチのサーバでは30万前後かな? これはスロットを増やすアイテムだね……武器と補正と冒険スキルを増やす3種類があって、これは武器スキルをプラス1出来ちゃう」
「最初のアバターの各スロット数は、種族選択や混血具合とかで違って来るんだけどね。まぁ、ぶっちゃけ多いアバターでも4程度だね。
 平均取ると3くらいでしょ……スロット数が2ってのは、割とキツイ」
「俺は冒険スキルのスロットは2しかないけど、その分武器スロットが4あるからね。最初の頃は、そっちの方が戦闘や諸々で有利なんだよ。
 後は八崎君の持ってる『皆伝の書』とか、クエやドロップ報酬で増やして行く感じ。あっ、上級職にチェンジしても、スロット数とか色々上がるから!」

 なるほど、割と良品が混じっていたようだな……これはインしたら、是非とも自分で使う事にしよう。海賊のジョブカードは、あまり触れられなかったけど価値は低いらしい。
 つまりはどうしても海賊プレイを楽しむんだ! って趣味でも無ければ、売ってお金にする程度でしかないカードのよう。職選びは慎重にとは、同級生ズには助言を貰った。

 つまりは職によって、色々と補正が付いたり環境適応が付いたりするらしい。自分のこだわりを、一番主張出来るのもこの『職業』選択だとも説明を受けた。
 ただしノリだけで選ぶと、さっきも言った補正とかで台無しになってしまうっぽい。例えば『初級海賊』に転職すると、海での行動やサーベルやもりの扱いが上手くなるそう。

 他の例では『狩人』とかだと、森での行動や弓矢スキルに恩恵が付くとかそんな感じ。なるほどね、確かに慎重に選ばないと損をしそう。
 この“職カード”だけど、初心者レベルが15に達すると、自動で色々と貰えるらしい。例えば主に剣を使って戦闘してたら『剣士』のカードが、魔法と剣だと『魔法剣士』とか。

 職の指針がその時に決まるらしいけど、どうしても全く別の職に就きたいと思う冒険者も中にはいる。そんな時は、普通に街のお店でも各種“職カード”を売ってるらしい。
 こだわりの強いプレーヤーは、そちらを活用する人も多いとの話。後は、物凄く変なプレイをして、レア職を出す冒険者もまれにいるのだとか。


「……出しそうだよね、八崎君とか」
「失礼な、俺はごく普通に、真っ当に冒険してるぞ!」

 俺の精一杯の反論は、しかし同級生には賛同を得られなかった。はなはだ残念だが、これは今後のプレイで納得させて行くしか無いようだ。
 そして最後に、彼らが『ミクブラ』の限定サーバで得た感触からの推論を語っておこう。まだ10日間程度だけど、今までの変化と言えば“ドロップ率アップ期間”のみ。

 ぬる過ぎるスタートダッシュに、周囲も不審感をつのらせている模様。出遅れは致命的だと感じていた面々も、このゴールが未だ明確に示されていない現状に。
 これは長丁場になるのかなと、次第に予想がなされて行っているそう。

 それが“中間の街”の発見に至ると、これは相当に手が込んでいるなとの確信に変わって。始まりの森もそうだったけど、前準備にかなりの手間を掛けているのが知れ渡り。
 何しろ全て現在サーバに無い特別性である、1か月程度では終わらないとの推理が。




「まぁ、その内に動きがある筈だよ……僕らはただそれを、楽しみに待つだけだね」






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