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「ただいまー」
「おっそい!」
授業が終わり、家へと帰ってくると、玄関先で姉貴が仁王立ちしていた。
眉を吊り上げながら足で床をドンドンと踏み鳴らしている。
いかにも不機嫌そう……いや、普通に怒ってるなこれ。
「し、しょうがないだろ。京介を家まで送ってきたんだし」
あのトリップモードの京介は放っておくと女子という名のケダモノにドナドナされる恐れがあったため、俺が手を引いてやるしかなかったのだ。
おっかなびっくりそう主張をすると、亜里沙はどうにか納得してくれたらしい。
怒りの矛を収めてくれた。
「まぁ、いいわ。それじゃあたしの部屋に行きましょ」
「え、なんでだよ。別に俺の部屋でもよくないか?」
「こっちの方が都合がいいのよ。……それにあんたの部屋に入ったらあたしの貞操に危機が及ぶかもしれないじゃないの」
……こぉんのクソアマ、人をなんだと思ってやがる。
マジで引っ叩いてやろうかと思いつつも、文面通りに受け取られるかもしれないので、しぶしぶ後に続いた。
階段を上る際、姉貴の膝上スカートがひらひらとなびいているのが目に入った。
「……」
パンツ、見たろーかな。
散々俺をコケにしてくれたのだから、姉貴も少しは恥ずかしい目に遭わせたい。
「あ、言っとくけど覗いたら潰すから」
「……」
エスパーかよ。
双子だからって、なんでも意思疎通できるってワケじゃないのに。
あと、潰すってなにをです?
深く考えないようにしつつ、姉貴の部屋へといざなわれる俺。
部屋の扉を閉め、扉にしなだれかかるようなポーズを取りながら亜里沙が言った。
「じゃ、京介君を普段通りに戻す方法だけど」
「なにかいい方法があるのか!?」
「簡単よ」
フッと鼻で笑った姉貴は、おもむろにベッドの上を指さす。
そこには姉貴の脱いだ制服が置いてあって。
「あんたがもう一度、女装すればいいだけよ」
「はい?」
なに言ってんだコイツ。
首を傾げる俺に、亜里沙は声を上げた。
「あんた言ったわよね? 『俺にできることならなんでもする』って」
「確かに言ったけど……でも、そういう意味じゃ」
「ふ~ん、あんたにとって彼は恥ずかしい目に遭ってまで救う価値のある人じゃないと」
「だ、誰もやらないなんて言ってないだろーが!」
「じゃ、やるのね?」
「やるよ! やってやろーじゃねぇか!!」
あぁっ、言ってしまった……。
もう取り消せない。引き返せない。
ガックリと肩を落とす俺に、亜里沙が笑いかけてくる。
「大丈夫よ。あたしの手にかかれば、あんたは立派な男の娘に……ゴホンッ……まぁ、あんたは大船に乗ったつもりでいればいいから」
……今、なんか不穏なワードが聞こえた気がするんですけど気のせいですよね?
「おっそい!」
授業が終わり、家へと帰ってくると、玄関先で姉貴が仁王立ちしていた。
眉を吊り上げながら足で床をドンドンと踏み鳴らしている。
いかにも不機嫌そう……いや、普通に怒ってるなこれ。
「し、しょうがないだろ。京介を家まで送ってきたんだし」
あのトリップモードの京介は放っておくと女子という名のケダモノにドナドナされる恐れがあったため、俺が手を引いてやるしかなかったのだ。
おっかなびっくりそう主張をすると、亜里沙はどうにか納得してくれたらしい。
怒りの矛を収めてくれた。
「まぁ、いいわ。それじゃあたしの部屋に行きましょ」
「え、なんでだよ。別に俺の部屋でもよくないか?」
「こっちの方が都合がいいのよ。……それにあんたの部屋に入ったらあたしの貞操に危機が及ぶかもしれないじゃないの」
……こぉんのクソアマ、人をなんだと思ってやがる。
マジで引っ叩いてやろうかと思いつつも、文面通りに受け取られるかもしれないので、しぶしぶ後に続いた。
階段を上る際、姉貴の膝上スカートがひらひらとなびいているのが目に入った。
「……」
パンツ、見たろーかな。
散々俺をコケにしてくれたのだから、姉貴も少しは恥ずかしい目に遭わせたい。
「あ、言っとくけど覗いたら潰すから」
「……」
エスパーかよ。
双子だからって、なんでも意思疎通できるってワケじゃないのに。
あと、潰すってなにをです?
深く考えないようにしつつ、姉貴の部屋へといざなわれる俺。
部屋の扉を閉め、扉にしなだれかかるようなポーズを取りながら亜里沙が言った。
「じゃ、京介君を普段通りに戻す方法だけど」
「なにかいい方法があるのか!?」
「簡単よ」
フッと鼻で笑った姉貴は、おもむろにベッドの上を指さす。
そこには姉貴の脱いだ制服が置いてあって。
「あんたがもう一度、女装すればいいだけよ」
「はい?」
なに言ってんだコイツ。
首を傾げる俺に、亜里沙は声を上げた。
「あんた言ったわよね? 『俺にできることならなんでもする』って」
「確かに言ったけど……でも、そういう意味じゃ」
「ふ~ん、あんたにとって彼は恥ずかしい目に遭ってまで救う価値のある人じゃないと」
「だ、誰もやらないなんて言ってないだろーが!」
「じゃ、やるのね?」
「やるよ! やってやろーじゃねぇか!!」
あぁっ、言ってしまった……。
もう取り消せない。引き返せない。
ガックリと肩を落とす俺に、亜里沙が笑いかけてくる。
「大丈夫よ。あたしの手にかかれば、あんたは立派な男の娘に……ゴホンッ……まぁ、あんたは大船に乗ったつもりでいればいいから」
……今、なんか不穏なワードが聞こえた気がするんですけど気のせいですよね?
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