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しおりを挟むポチと一緒にトンネルで魔素水を汲み、風呂の確認をしているのだが…
「うーーん。まだ全然だな」
木で作り出した踏み台に乗り、石鍋の中へと指先を浸ける
まだまだ水だ。温まっていない
量が量だし、結構時間がかかるのだろう
仕方ないので今は燃料室に薪を足した
「よし、ポチ!今日は海に行こう」
「わふ」
海で色々採ってポチに醤油を披露しよう。
ポチの背を軽く撫で歩き出すと、いつもの様に俺の右側の触れるか触れないかの位置に来たポチが歩調を合わす
一緒に坂を降り、砂浜へと降り立ち海辺を見渡す。今日狙うのは魚ではない
入江状のこの浜辺で、崖寄りにある岩の大群、岩礁
そちらへと向かうと足元の砂地が次第に岩場へと移り変わった
潮溜まりを歩きながらポイポイと服をインベントリへと脱ぎ捨て、パンツ一枚になる
足裏を怪我しないか心配ではあるが、ビーチサンダルなんていう物は手元にない!
もし怪我をしても、大量の傷薬(ローション)と少しばかりのポーションがあるからどうにかなる…はずだ
今日狙うのは、貝類!醤油があるし是非食べたい!
「ポチはこの辺にいる?」
「わふ!!」
お座りをして大きく尻尾を振り、潮溜まりで水飛沫をあげるポチに軽く頷く
潮溜まりにポチを残し、俺はもう少し先へ…インベントリから取り出したのは、先日ダメもとで作った水中ゴーグル
割れた窓ガラスのガラスと、ヘアの実で生み出すことに成功した。ちょっと視界は悪い
本当はシュノーケルを作りたかったのだが、何度試しても《独創魔法》がうんともすんとも言わなかったので諦めた。何か材料が足りなかったのだろうか?
「よし、行くぞ!多分いける!多分!」
田舎は海辺沿いで、小さい頃は海でよく遊んだ。遊んだ…が、思い返せばもう何年も泳いだ覚えなどない。
潮溜まりを抜け、水深が深くなりはじめた場所で意を決して水中へと潜り込んだ。
意外といけそう?
一度水面に顔を出し、大きく息を吸いまた潜り込む
いける!これはいける!
ゴーグルに水の侵入もない
いやあ、意外と身体は覚えてるもんだな
岩の間で沢山のカラフルで小さな魚達が泳ぎ縫う
もっと深くまで、と手で水を掻き分け足を動かした。
もうすぐ海底、というところで《鑑定》を使用
岩に張り付く貝っぽい何かや、砂に埋まる貝っぽいなにか、岩の隙間から覗く何か生き物の足
息が持たないので、名称は確認せずに食用可能かどうかをザッと見極める
食べれる物は採りにいってその場でインベントリに収納
このインベントリだが、基本生きていない物は《鑑定》と併用してそのまま触れずに収納可能だが、生きている物は手で触れないと収納できない。触れて収納してしまえば、恐らくその瞬間に息耐える。インベントリの中では文字通り永遠に時が止まるのだろう
「っぶは!!!もう一回」
息が苦しくなり水面へと上がるが、直ぐに息を整えてもう一度潜る
もう不安や恐怖はない。
最初の頃を思うと、俺の体力もだいぶ向上したのではないだろうか?森の中を逃げ、肺が悲鳴を上げていた頃が懐かしい。
きっと毎日ポチと森を探索してるおかげだな
いくつかの食用可能な貝っぽいなにかと、手のひらサイズの甲羅を持った蟹っぽい何かをゲットしたところで、岩の上へとあがった。
ゴーグルを収納し、潮溜まりへと向かうとそこでは、ポチが前脚で水面を弾きすごい水飛沫を上げている
「わふ!!!」
俺に気づいたポチが嬉しそうに尻尾を振る
そのポチの手元の先にある岩場には、打ち上げられた小魚とエビっぽい生き物
転ばない様、小走りで駆け寄り《鑑定》…食用可能
天才わんこ…!さすがポチ!
岩場に打ちがった食料をインベントリに収納し、ポチと一緒に潮溜まりを後にした
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