1 / 1
入学式
しおりを挟む高梨悠奈は新しい制服、綺麗なローファー、一目惚れしたリュックを用意して今日の入学式を楽しみにしていた。中学まではセーラー服だった事もありブレザーの制服に憧れていたし、何しろ今年から新制服だというところも嬉しさの表れであろう。
しかし、悠奈には不安なことが一つだけある。それは人見知りがある事。こればかりは、直したくても直せない。中学校は隣の小学校と私の小学校の2校が集合する形だったため小学校からの友人がいた。だからなんとかなっていた。
だが、高校は違う。市内ではなく、市外の高校。その上進学校というのもあり、同じ中学校の子はほんの数人、その中でも話せるのは従兄妹だけ…。友達の少なさは言わなくてもわかるだろう。なんたって従兄妹が同じ高校で良かったと心の底から思うほどだ。
高校では新しい友達できるかな…。なんて考えていたら呼び鈴が鳴った。『あ、来た…』
「はーい今行くー!」
扉を開けるとコンタクトデビューを果たした従兄妹の一ノ瀬涼が立っていた。
「おはよう、悠奈。制服似合ってるね。」
「おはよう。ありがとう。涼も似合ってるよ。コンタクト怖くなかったの??」
「最初は怖いけど案外大丈夫だよ。悠奈こそ新しい友達作れるの??」
「すでに不安だからこれ以上の不安を煽らないで!」
なんて話しながら駅に向かった。
私たちが通う藤ケ丘高校は進学校ではあるが私たちの住んでいる町からだと少し距離があるため、この町からの進学者はそう多くない。
他にも勉強だけではなく、スポーツも有名で、サッカー、バスケ、バレーをはじめ数多くの運動部が地方大会は勿論全国大会出場者が多く在籍する。まぁ、ダンスぐらいしかしたことのない私には縁のないものだ。
学校に着くと、早速クラスの確認だ。
『神様、どうか…どうか…!涼と同じクラスにしてください!』
そう願いながら掲示を見ると、5組の欄に私と涼の名前が書かれてあった。
「よかった…。」と小さく一言。
教室で入学式の段取りについて聞き終わり、時間まで待っていると、前の席の子が私に話しかけてきた。
「ねぇねぇ!私、香坂南中の高瀬陽奈っていうんだけど、あなたの名前は??」
「高梨悠奈…四谷中学からです。」
「へぇ、四谷からだと結構遠いね!ていうか、なんで敬語?タメなんだから敬語はNGだよ~」
「わ、わかった…。」
「あ!先生きた!」
…。
突然のことに頭が混乱しているのは、仕方ない。
なんたって今まで、こんなにもコミュニケーション能力の高い人に話しかけられた事もなければ、会話をする事すらなかったからだ。
すごい子だなぁと思っていたら先生が来た。
会場に移動しろのとことだ。
常人ならばこの程度のことで混乱しないだろう。だが、人見知りには無理難題である。
そんなことをことを考えていたら、気づいた時には入学式が終わっていた。
高校生になって特に何か大きな変化がある訳でもなく、少し実感が湧いて終了した。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
黒に染まった華を摘む
馬場 蓮実
青春
夏の終わりに転校してきたのは、忘れられない初恋の相手だった——。
高須明希は、人生で“二番目”に好きになった相手——河西栞に密かに想いを寄せている。
「夏休み明けの初日。この席替えで、彼女との距離を縮めたい。話すきっかけがほしい——」
そんな願いを胸に登校したその朝、クラスに一人の転校生がやってくる。
彼女の名は、立石麻美。
昔の面影を残しながらも、まるで別人のような気配をまとう彼女は——明希にとって、忘れられない“初恋の人”だった。
この再会が、静かだった日常に波紋を広げていく。
その日の放課後。
明希は、"性の衝動"に溺れる自身の姿を、麻美に見られてしまう——。
塞がっていた何かが、ゆっくりと崩れはじめる。
そして鬱屈した青春は、想像もしていなかった熱と痛みを帯びて動き出す。
すべてに触れたとき、
明希は何を守り、何を選ぶのか。
光と影が交錯する、“遅れてきた”ひと夏の物語。
陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件
暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる