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あの人が懐空の父親だ。それは愛実の中でもはや確信となっていた。愛実を見上げ、名を呼び、見つめたあの顔は、いつか懐空の実家で見た懐空の子どものころの写真と重なって見えた。
サインなんか求めなければよかった。たまにはランチしようよ、懐海ちゃんにも会いたいし、と真由美に誘われ出かけたまではよかった。
幼い子ども連れだ。中華街でなるべくラフな店を選んだ。もともとナツミは赤ん坊のころからぐずるということがなく、愛実は大いに助かっていた。夜泣きしたのは一度きり、中耳炎にかかった時だけだ。バスでも電車でもおとなしく愛実に抱かれ、ニコニコと周囲に愛嬌を振りまいていた。
四歳の子に中華はどうかと思わなくもなかったが、焼売や春巻きなどの点心を美味しそうに、上手に食べていた。真由美に『ナツミちゃんはいい子ね』と褒められて、嬉しそうにはにかんでいた。
真由美と別れた帰り道、ついでだから本屋に寄ろうと、横浜で一番の書店に足を延ばした。そこで開催されていたサイン会は杉山の新作を受けたもので、つい、あの本にサインして貰おうなんて思いついたのが間違いだった。
懐空の名付けの切っ掛けと聞いていた杉山のデビュー作は探せばすぐ見つかった。新作とその本を併せて買い求めた。
デビュー当時はアイドル張りの容姿で持て囃されたという杉山の印象は、落ち着いて穏やかな笑みを浮かべた紳士、優しいおじ様と言った感じで、きっと新作ではない本にも快くサインしてくれると思った。
順番を待つ列は圧倒的に女性、しかも中年女性が多かった。今でも容姿に惹かれているファンも多いのだろうと愛実は思った。杉山は容姿端麗と言う言葉が似合っている。
順番が回ってくる頃にはナツミが飽きてしまい、宥めるのに苦労し始めていた。愛実がナツミを呼ぶ声が杉山に聞こえてしまったようで、お子さんの名前は? と聞かれた。
『なつみ』と聞いて、サインを求めたデビュー作のヒロイン『懐海』を連想したのだと、すぐ判った。
懐空の〝懐〟と、懐空が住む湘南の海を思い浮かべて『懐海』と名付けたが、もとを質せば杉山のヒロインの名だ。だから『先生のご本から頂戴しました』と答えた。嘘にならないと思った。
杉山は嬉しそうな顔をしてくれて、愛実はほっとしている。不快感を示されたら居たたまれないと思っていた。
その杉山がナツミの顔を見つめ、表情を変えた。そして愛実に名を訊いてきた。
「あなたは愛実さんではありませんか?」
驚きを隠さない杉山、そして愛実も驚きを隠せない。そして直感する――この人は、懐空の父親だ。
逃げなくては、ナツミを隠さなくては……購入してサインを求めた本を置き去りに、愛実はナツミを連れて逃げた。引き留める声を無視した。駅にたどり着くころ、驚いたナツミは泣いていたが、そのナツミを抱いて改札を通った。
誰かが追ってくる気配はない。ホームに出て、電車が来るまでの間、ナツミを宥めすかし、飲み物を与えた。抱かれたことと甘い飲み物でナツミはすぐに機嫌を直してくれた。
杉山は懐空に愛実を見たと告げるだろうか? 愛実がナツミを連れていたと告げるだろうか?
懐空には内緒で産んだ懐空の子を、懐空の父親は息子に知らせてしまうだろうか?
乗り込んだ電車はすいていて、愛実は椅子に座りナツミを膝に乗せて考え込んだ。二駅先の横浜駅で乗り換えた。そこからはナツミを抱いて座れるような空席がなく、愛実はナツミを抱いて閉められたドアに寄り掛かった。次、こちら側のドアが開いた駅が、愛実の住むアパートの最寄り駅だった。
懐空は杉山が自分の父親だと知っているのだろうか? 懐空から聞いた話を思い出す。それは、懐空が大学の先輩から聞いた話だった。先輩は自分の母親からその話を聞き、その母親と懐空の母由紀恵は同じ職場だった。
『僕の父は酷い男なんだそうです――』
大学生になったばかりの懐空、あの頃は愛実と深い仲になるなんて、想像すらしていなかっただろう。
『酷い男の血が僕の中に流れている』それが辛いと震える懐空に、愛実は『肝心なのは懐空が酷い男にならないことだよ』と背中を撫でた。
どんな風に酷い男なのかはその先輩も聞いておらず、母親に問いただすようなことをしなかった懐空も知らないはずだ。もちろん愛実も知らない。
アパートの最寄り駅で量り売りのクッキーを買い、持ち手のついた紙箱に入れてもらう。それをナツミに持たせ、アパートまでのんびり歩いた。クッキーの箱に大喜びのナツミに笑みを向けながら、家に着いたら杉山のことを調べてみようと愛実は思う。
家に着くと湯を沸かし、濃いお茶を淹れる。自分にはそのまま、ナツミには一片の氷を入れて濃さと温度を調整する。ナツミは愛実と同じで日本茶が好きだった。そして買ってきたクッキーを食べさせ、お昼寝しようね、と寝かしつけた。
ナツミが眠ったのを見届けて、パソコンに向かう。杉山涼成と入力し、検索をかける。そして、懐空の父親で間違いないと確証を得る。杉山の本名は『風空』だった。由紀恵がそこから『空』の字を取って、杉山と自分の息子に『懐空』と名付けたに違いない。
若い頃の写真を見ると、やっぱり懐空とよく似ている。桜の木のアパートに住み始めた頃の懐空を思い出させる表情は、懐空そのもののように見える。懐空をもっと甘くした感じだ。もっと可愛くした感じだ。
生家は非上場だが誰でも知っているような大きな会社を経営していた。杉山自身が自分を『苦労知らずのお坊ちゃん』と自嘲して言っていたころもあったらしい。なるほど、上品な雰囲気は育ちの良さからなんだ、と思った。
都内のマンションで一人暮らしの杉山に結婚歴はなかった。若いころは女優と浮名を流したこともあるようだが、どれも噂の域を出ていない。あの容姿で作家と言うインテリジェンスな職業、若い女の子が気を引こうとしても不思議じゃない。杉山が女の子たちを適当にあしらっていたとしても不思議じゃない。そんな中に由紀恵もいたのだろうか?
隠し子がいるなどと騒がれたことはなかった。つまり由紀恵の存在は誰にも知られなかったということか……
愛実を愕然とさせたのは、杉山の年齢を知った時だった。プロフィールを出した時、生年月日も見ていたが、それが年齢に結び付いていなかった。現在の年齢を知って愛実が息をのむ。杉山は今年四十九、由紀恵より十四も下だった。
「……」
懐空が生まれたのは由紀恵が三十五の時だと言っていた。その時杉山は二十一。由紀恵が懐空の妊娠に気が付いた時、たぶん杉山は二十。
「お母さん……」
思わず愛実が呟く。由紀恵に会いたいと思った。
お母さん、あなたも彼の将来を思って、彼のもとを離れたのではありませんか?
そうだとしたら、なんて因果なことだろう。その由紀恵の息子の懐空もまた、同じ理由で愛する人を失った――
でも、と愛実は思い返す。
杉山は愛実の名を知っていた。つまり懐空が自分の子だと知っている。いや、愛実のことを懐空から聞いていただけかもしれない。ナツミの中に懐空を見て、それで懐空から聞いていた愛実のことを思い出しただけかもしれない。
そしてそれも違う、と思った。
寿司屋の幼馴染から、毎月、特上寿司で由紀恵がもてなす男の客が来ていると聞いたと懐空が言っていた。五年前の正月のことだ。
母さんに恋人がいるのかもしれない、懐空は複雑な心境のようで、嫌悪感を隠さなかったけれど、愛実は素敵なことだと思った。
その少し前、杉山のデビュー作が映画化され撮影の一部は由紀恵が住む家の近くであったと聞いている。その時、杉山が撮影現場に来ていたら? 由紀恵と再会していたら?
本当のことなど何も判らない。でも、愛実にはそれが事実と思えてならない。
杉山が懐空の存在を知った時、どう感じただろう? そして懐空は――
懐空がナツミの存在を知ったら、どう思うのだろう? 喜んでくれるだろうか? それとも、もうわたしのことなど忘れてしまっただろうか?
忘れてしまったとは思えない。今もわたしの指には懐空がくれたリングが光っている。たとえ傍にいられなくても、このリングがわたしと懐空をつないでいる。
勝手よね――勝手な思い込みだと判っていても、愛実は愛を信じていた。
サインなんか求めなければよかった。たまにはランチしようよ、懐海ちゃんにも会いたいし、と真由美に誘われ出かけたまではよかった。
幼い子ども連れだ。中華街でなるべくラフな店を選んだ。もともとナツミは赤ん坊のころからぐずるということがなく、愛実は大いに助かっていた。夜泣きしたのは一度きり、中耳炎にかかった時だけだ。バスでも電車でもおとなしく愛実に抱かれ、ニコニコと周囲に愛嬌を振りまいていた。
四歳の子に中華はどうかと思わなくもなかったが、焼売や春巻きなどの点心を美味しそうに、上手に食べていた。真由美に『ナツミちゃんはいい子ね』と褒められて、嬉しそうにはにかんでいた。
真由美と別れた帰り道、ついでだから本屋に寄ろうと、横浜で一番の書店に足を延ばした。そこで開催されていたサイン会は杉山の新作を受けたもので、つい、あの本にサインして貰おうなんて思いついたのが間違いだった。
懐空の名付けの切っ掛けと聞いていた杉山のデビュー作は探せばすぐ見つかった。新作とその本を併せて買い求めた。
デビュー当時はアイドル張りの容姿で持て囃されたという杉山の印象は、落ち着いて穏やかな笑みを浮かべた紳士、優しいおじ様と言った感じで、きっと新作ではない本にも快くサインしてくれると思った。
順番を待つ列は圧倒的に女性、しかも中年女性が多かった。今でも容姿に惹かれているファンも多いのだろうと愛実は思った。杉山は容姿端麗と言う言葉が似合っている。
順番が回ってくる頃にはナツミが飽きてしまい、宥めるのに苦労し始めていた。愛実がナツミを呼ぶ声が杉山に聞こえてしまったようで、お子さんの名前は? と聞かれた。
『なつみ』と聞いて、サインを求めたデビュー作のヒロイン『懐海』を連想したのだと、すぐ判った。
懐空の〝懐〟と、懐空が住む湘南の海を思い浮かべて『懐海』と名付けたが、もとを質せば杉山のヒロインの名だ。だから『先生のご本から頂戴しました』と答えた。嘘にならないと思った。
杉山は嬉しそうな顔をしてくれて、愛実はほっとしている。不快感を示されたら居たたまれないと思っていた。
その杉山がナツミの顔を見つめ、表情を変えた。そして愛実に名を訊いてきた。
「あなたは愛実さんではありませんか?」
驚きを隠さない杉山、そして愛実も驚きを隠せない。そして直感する――この人は、懐空の父親だ。
逃げなくては、ナツミを隠さなくては……購入してサインを求めた本を置き去りに、愛実はナツミを連れて逃げた。引き留める声を無視した。駅にたどり着くころ、驚いたナツミは泣いていたが、そのナツミを抱いて改札を通った。
誰かが追ってくる気配はない。ホームに出て、電車が来るまでの間、ナツミを宥めすかし、飲み物を与えた。抱かれたことと甘い飲み物でナツミはすぐに機嫌を直してくれた。
杉山は懐空に愛実を見たと告げるだろうか? 愛実がナツミを連れていたと告げるだろうか?
懐空には内緒で産んだ懐空の子を、懐空の父親は息子に知らせてしまうだろうか?
乗り込んだ電車はすいていて、愛実は椅子に座りナツミを膝に乗せて考え込んだ。二駅先の横浜駅で乗り換えた。そこからはナツミを抱いて座れるような空席がなく、愛実はナツミを抱いて閉められたドアに寄り掛かった。次、こちら側のドアが開いた駅が、愛実の住むアパートの最寄り駅だった。
懐空は杉山が自分の父親だと知っているのだろうか? 懐空から聞いた話を思い出す。それは、懐空が大学の先輩から聞いた話だった。先輩は自分の母親からその話を聞き、その母親と懐空の母由紀恵は同じ職場だった。
『僕の父は酷い男なんだそうです――』
大学生になったばかりの懐空、あの頃は愛実と深い仲になるなんて、想像すらしていなかっただろう。
『酷い男の血が僕の中に流れている』それが辛いと震える懐空に、愛実は『肝心なのは懐空が酷い男にならないことだよ』と背中を撫でた。
どんな風に酷い男なのかはその先輩も聞いておらず、母親に問いただすようなことをしなかった懐空も知らないはずだ。もちろん愛実も知らない。
アパートの最寄り駅で量り売りのクッキーを買い、持ち手のついた紙箱に入れてもらう。それをナツミに持たせ、アパートまでのんびり歩いた。クッキーの箱に大喜びのナツミに笑みを向けながら、家に着いたら杉山のことを調べてみようと愛実は思う。
家に着くと湯を沸かし、濃いお茶を淹れる。自分にはそのまま、ナツミには一片の氷を入れて濃さと温度を調整する。ナツミは愛実と同じで日本茶が好きだった。そして買ってきたクッキーを食べさせ、お昼寝しようね、と寝かしつけた。
ナツミが眠ったのを見届けて、パソコンに向かう。杉山涼成と入力し、検索をかける。そして、懐空の父親で間違いないと確証を得る。杉山の本名は『風空』だった。由紀恵がそこから『空』の字を取って、杉山と自分の息子に『懐空』と名付けたに違いない。
若い頃の写真を見ると、やっぱり懐空とよく似ている。桜の木のアパートに住み始めた頃の懐空を思い出させる表情は、懐空そのもののように見える。懐空をもっと甘くした感じだ。もっと可愛くした感じだ。
生家は非上場だが誰でも知っているような大きな会社を経営していた。杉山自身が自分を『苦労知らずのお坊ちゃん』と自嘲して言っていたころもあったらしい。なるほど、上品な雰囲気は育ちの良さからなんだ、と思った。
都内のマンションで一人暮らしの杉山に結婚歴はなかった。若いころは女優と浮名を流したこともあるようだが、どれも噂の域を出ていない。あの容姿で作家と言うインテリジェンスな職業、若い女の子が気を引こうとしても不思議じゃない。杉山が女の子たちを適当にあしらっていたとしても不思議じゃない。そんな中に由紀恵もいたのだろうか?
隠し子がいるなどと騒がれたことはなかった。つまり由紀恵の存在は誰にも知られなかったということか……
愛実を愕然とさせたのは、杉山の年齢を知った時だった。プロフィールを出した時、生年月日も見ていたが、それが年齢に結び付いていなかった。現在の年齢を知って愛実が息をのむ。杉山は今年四十九、由紀恵より十四も下だった。
「……」
懐空が生まれたのは由紀恵が三十五の時だと言っていた。その時杉山は二十一。由紀恵が懐空の妊娠に気が付いた時、たぶん杉山は二十。
「お母さん……」
思わず愛実が呟く。由紀恵に会いたいと思った。
お母さん、あなたも彼の将来を思って、彼のもとを離れたのではありませんか?
そうだとしたら、なんて因果なことだろう。その由紀恵の息子の懐空もまた、同じ理由で愛する人を失った――
でも、と愛実は思い返す。
杉山は愛実の名を知っていた。つまり懐空が自分の子だと知っている。いや、愛実のことを懐空から聞いていただけかもしれない。ナツミの中に懐空を見て、それで懐空から聞いていた愛実のことを思い出しただけかもしれない。
そしてそれも違う、と思った。
寿司屋の幼馴染から、毎月、特上寿司で由紀恵がもてなす男の客が来ていると聞いたと懐空が言っていた。五年前の正月のことだ。
母さんに恋人がいるのかもしれない、懐空は複雑な心境のようで、嫌悪感を隠さなかったけれど、愛実は素敵なことだと思った。
その少し前、杉山のデビュー作が映画化され撮影の一部は由紀恵が住む家の近くであったと聞いている。その時、杉山が撮影現場に来ていたら? 由紀恵と再会していたら?
本当のことなど何も判らない。でも、愛実にはそれが事実と思えてならない。
杉山が懐空の存在を知った時、どう感じただろう? そして懐空は――
懐空がナツミの存在を知ったら、どう思うのだろう? 喜んでくれるだろうか? それとも、もうわたしのことなど忘れてしまっただろうか?
忘れてしまったとは思えない。今もわたしの指には懐空がくれたリングが光っている。たとえ傍にいられなくても、このリングがわたしと懐空をつないでいる。
勝手よね――勝手な思い込みだと判っていても、愛実は愛を信じていた。
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