26 / 31
26 進展
しおりを挟む
珍しく安原が浮かれていた。その様子を見れば、誰だって安原が何かを掴んだ事はすぐに分かるだろう。
小林を殺した犯人は間違いなく自分達四人の中にいる。それは小林の教え子だった当時を思い出せば、容易く判断できる事だ。安原が何か掴んだのなら、自分か夏樹か貴久か由之か。きっと四人のうちの誰かかに関する事だ。
ただ安原の浮かれた様子を見れば、貴久か由之のどちらかだろう。もし後輩の何かを掴んだのであれば、もし同僚の弟の何かを掴んだのであれば、さすがの安原も簡単には浮かれないだろう。
「安原さん、何か事件に進展があったんですか?」
椅子から立ち上がり、徐に安原へ近付く。
「おお、古賀、さすが鋭いな。お前もやっぱり刑事の端くれだったな」
端くれなどと言われ不貞腐れた気分にもなるが、わざわざ抗議する気にはなれない。
「それで、何を掴んだんですか?」
「ああ、ここでもなんだし。その前にトイレ。ずっと我慢していたんだ」
浮かれているように見えたが、安原の浮いた足はただトイレを我慢していたからなのか。一瞬余計な考えが頭を過ったが、先輩である安原をそこまで子供じみた人間に落としたくはない。
特に我慢をしていた訳ではないが、安原に続いたトイレで、小便器に並んでファスナーを下す。
「安原さん、小林の件ですよね?」
「ああ、ああ。すっきりした。いや」
左に首を回すと、目を細めた安原の横顔があった。酔いしれたようにも見えるその顔によほど我慢していた事が分かった。だが安原のように我慢していた訳ではない。大した量を放つ事もなく、ファスナーを上げる。
「小林が殺された日の夜だよ。正確には前の日の夜か? まあ、どっちにしろ小林が殺される数時間前だよ」
「小林が殺される前に何かあったんですか?」
「三芳貴久だよ。三芳は小林と会っていた」
「貴久がですか? そんな話、貴久からは聞いていませんが」
「そうだな。俺も三芳からは聞いていない。だが三芳と同じ学校に勤める武田って先生が教えてくれたよ」
「小林と会ったって事をですか?」
「ああ、そうだ。武田は三芳と二人で新宿で飲んでいたらしい。武田がもう一軒行こうと、三芳を誘って仲通りを歩いていた時に、小林が二人に声を掛けてきたって言うんだ」
「それって、ただばったり会って、声を掛けられたってだけですか?」
「いや、そうじゃない」
安原がいつものように目をギロリと見開いた。どんな話を続けるのか息を飲んで待ちながらも、貴久と今まで交わした会話に思考を傾ける。
「小林の塾に面談に来た三芳を覚えていて、それで小林は声を掛けてきたらしい。何かの縁だからと三人で飲みに行ったらしいんだ。小林に奢るからと言われ、二人は喜んでついていったらしい」
「でも、それって三人で飲んでいたって話ですよね?」
「ああ。だが武田は先に帰ったらしい。三芳が相当酔っぱらって、付き合いきれなくなったから、三芳と小林を残して先に帰ったと」
「その後、貴久は小林と二人で飲んでいたって事ですか?」
「まあ、そうなるな。武田には写真で確認してもらったから、小林で間違いない。それに塾の面談で会ったって話も一致する。小林が殺される数時間前。三芳と小林は二人でいた。これは間違いない話だろう」
安原の見開かれた目の奥には、光る何かがあった。その鋭さに背筋が凍っていく。
四人の中の誰かではなく、安原の疑いは真っ直ぐ貴久へと向かっている。
——だが貴久にはアリバイがあったはずだ。
小林が殺された日の貴久のアリバイ。確かに泥酔をしていたような話だった。だが貴久は由之と一緒に一晩を過ごしていたはずだ。もし安原が睨んでいるように貴久が小林を殺したのであれば、由之も嘘を付いているのだろうか。
「それとだな」
「何ですか?」
「お前達四人は小学生の時に小林を殺したと思っていた。それは歩道橋で起こった事で、今回の小林の殺害に酷似している。だからお前達の中に犯人がいるかも。そう言う事だよな?」
「はい、そうです。それは夏樹も同じ事を言っているんですよね」
「ああ、同じ事を言っている。そこでお前に頼みがあるんだ」
「何ですか? 捜査なら何だってしますよ」
「すまない。嫌かもしれないが、小林のパソコンの映像をお前にもチェックしてもらいたいんだ。お前達の映像が出てきたように、他に何か出てくるかもしれない。俺が見たところでもう何も出ないからな」
「分かりました。俺にできる事なら」
「すまない。部外者の夏樹には頼める通りがないから」
萎らしく謝る安原に何とも難しい笑みを向けてみる。夏樹を部外者と見なしている事。刑事ではないのだから当然の事だが、それは知らずに抱えた妬みを和らげてくれる。
未だに確証がない小林殺しの犯人。だが安原が一歩ずつ前進している事は目に見えて分かる。ただこれと言った決め手が何一つなく、縋れるものには何にでも縋ると言った姿勢が少し痛くもあった。
安原が縋る藁は、大した役にも立たない古賀晴人と言う名前の藁だ。優越感など沸くはずもなく、ただただ申し訳ない気持ちになる。
小林のパソコンデータはかなりの量だった。映像だけではなく画像も多く保存されていた。
年数や日付らしき数字が付けられているものもあったが、大量のデータのどこから手を付ければいいのか、闇雲に片っ端から見なければいけないのかと、思わず溜息が漏れる。
「本当にすまない。何か些細な事でも、お前が気になるものがあったら教えてくれ」
溜息が聞こえたのか、安原がまた萎らしく謝る。
「いや、大丈夫です。とりあえず片っ端からチェックしていきます」
大量の映像を保存された日付順に並べ替える。新しい物より古い物の方が何か手掛かりがあるような。ほんの細やかな知恵に過ぎないが、他の手段など思い付かない。
カーソルを動かし、一番最初に保存されたファイルを開く。運動会の様子を映したものだ。
カメラは体操着の子供たちを捕えている。ただ単に運動会の様子を撮ったホームビデオのようにも見える。だがカメラが捕えるものは女の子ではなく男の子で、男の子たちの足だけを追っているようにも見える。
「運動会かなんかか?」
「そうみたいですね」
何度も捕えられる男の子たちの足には気付かず、微笑ましい運動会の一コマとして安原は見ているのだろう。
十六倍速にして映像を流し見する。どれだけコマ送りしようが、体操着から伸びる足が画面から消える事はない。
「コーヒーでも買ってくるよ。ブラックでよかったよな」
「ああ、はい。すみません。ありがとうございます」
次のファイルを開きながら安原に礼を告げる。大量のデータを前に、目を合わせ礼を言う余裕さえない。古い物から順にファイルを開いていく。映し出されるのは全て同じような内容だ。映像の荒さから年代も読み取れる。
プールの授業だろうか。海水パンツの少年たちをただ映したもの。それにどう言う状況かは分からないが、大浴場で騒ぐ裸の少年たちを映したものもあった。
他人の趣味をとやかく言えないが、目にする映像全てに嫌悪感を抱いてしまう。
ファイルを開いては閉じ、閉じては開く、永遠に続きそうなそんな作業は眠気を誘うだけだ。
「お疲れさん。大丈夫か?」
今にも机に頭を埋めてしまいそうな姿を心配されたようだ。
「遅くなってすまないな。課長に捕まって。それからコーヒー買い直しに行ったから遅くなって」
コンビニのマークが入った紙コップ。手渡されたコップは言い訳を裏付けるようにまだ熱かった。
「ありがとうございます。今、寝落ちしそうだったんで助かります」
「厄介事を頼んですまない」
「いえ、大丈夫です。役に立てるかどうかは分からないですけど」
「本当、すまないな。俺もあと二時間くらいなら付き合えるから」
「どこか出掛けるんですか? って言うか、今、何時ですか?」
机と椅子だけの殺風景な部屋に時間を教えるものはなかった。スマホはポケットの中だ。パソコンを見れば時間は分かるが、頭はそこまで回らない。
「六時を回ったところだよ」
「もうそんな時間だったんですね」
「ああ、すまないな」
熱いコーヒーに少しは体勢を立て直せたのに、何度も謝る安原に再び滅入りそうになる。
「安原さん、何度も謝らないで下さい。これも俺の仕事なんで。それよりこれから出掛けるなら、安原さんこそ無理しないで下さい」
「ああ、出掛けると言っても、夏樹に会うだけだ。前に言ったろ? 高原が大量に出した招待状が入手できそうだって。どんな手を使ったかは知らないが、夏樹が招待状を入手したんだ」
「そう言えば、そんな事言っていましたね」
「これで高原が言っていた事に嘘がなかったって証明できるだろう」
既に由之への疑いはなくなったようだ。
小林が殺される数時間前に会っていた貴久。安原の疑いは貴久だけに向いている。こうして小林が残した映像をチェックさせているのも、貴久に関わる何かを探らせての事だろう。だが貴久に向けられた疑いには腑に落ちないものがある。貴久の酔い潰れた姿は何度か目にしている。小林と会っていたと言っても、酔いつぶれた貴久に小林を殺せるのだろうか。そもそも貴久が小林を殺す理由が浮かばない。
小林を殺した犯人は間違いなく自分達四人の中にいる。それは小林の教え子だった当時を思い出せば、容易く判断できる事だ。安原が何か掴んだのなら、自分か夏樹か貴久か由之か。きっと四人のうちの誰かかに関する事だ。
ただ安原の浮かれた様子を見れば、貴久か由之のどちらかだろう。もし後輩の何かを掴んだのであれば、もし同僚の弟の何かを掴んだのであれば、さすがの安原も簡単には浮かれないだろう。
「安原さん、何か事件に進展があったんですか?」
椅子から立ち上がり、徐に安原へ近付く。
「おお、古賀、さすが鋭いな。お前もやっぱり刑事の端くれだったな」
端くれなどと言われ不貞腐れた気分にもなるが、わざわざ抗議する気にはなれない。
「それで、何を掴んだんですか?」
「ああ、ここでもなんだし。その前にトイレ。ずっと我慢していたんだ」
浮かれているように見えたが、安原の浮いた足はただトイレを我慢していたからなのか。一瞬余計な考えが頭を過ったが、先輩である安原をそこまで子供じみた人間に落としたくはない。
特に我慢をしていた訳ではないが、安原に続いたトイレで、小便器に並んでファスナーを下す。
「安原さん、小林の件ですよね?」
「ああ、ああ。すっきりした。いや」
左に首を回すと、目を細めた安原の横顔があった。酔いしれたようにも見えるその顔によほど我慢していた事が分かった。だが安原のように我慢していた訳ではない。大した量を放つ事もなく、ファスナーを上げる。
「小林が殺された日の夜だよ。正確には前の日の夜か? まあ、どっちにしろ小林が殺される数時間前だよ」
「小林が殺される前に何かあったんですか?」
「三芳貴久だよ。三芳は小林と会っていた」
「貴久がですか? そんな話、貴久からは聞いていませんが」
「そうだな。俺も三芳からは聞いていない。だが三芳と同じ学校に勤める武田って先生が教えてくれたよ」
「小林と会ったって事をですか?」
「ああ、そうだ。武田は三芳と二人で新宿で飲んでいたらしい。武田がもう一軒行こうと、三芳を誘って仲通りを歩いていた時に、小林が二人に声を掛けてきたって言うんだ」
「それって、ただばったり会って、声を掛けられたってだけですか?」
「いや、そうじゃない」
安原がいつものように目をギロリと見開いた。どんな話を続けるのか息を飲んで待ちながらも、貴久と今まで交わした会話に思考を傾ける。
「小林の塾に面談に来た三芳を覚えていて、それで小林は声を掛けてきたらしい。何かの縁だからと三人で飲みに行ったらしいんだ。小林に奢るからと言われ、二人は喜んでついていったらしい」
「でも、それって三人で飲んでいたって話ですよね?」
「ああ。だが武田は先に帰ったらしい。三芳が相当酔っぱらって、付き合いきれなくなったから、三芳と小林を残して先に帰ったと」
「その後、貴久は小林と二人で飲んでいたって事ですか?」
「まあ、そうなるな。武田には写真で確認してもらったから、小林で間違いない。それに塾の面談で会ったって話も一致する。小林が殺される数時間前。三芳と小林は二人でいた。これは間違いない話だろう」
安原の見開かれた目の奥には、光る何かがあった。その鋭さに背筋が凍っていく。
四人の中の誰かではなく、安原の疑いは真っ直ぐ貴久へと向かっている。
——だが貴久にはアリバイがあったはずだ。
小林が殺された日の貴久のアリバイ。確かに泥酔をしていたような話だった。だが貴久は由之と一緒に一晩を過ごしていたはずだ。もし安原が睨んでいるように貴久が小林を殺したのであれば、由之も嘘を付いているのだろうか。
「それとだな」
「何ですか?」
「お前達四人は小学生の時に小林を殺したと思っていた。それは歩道橋で起こった事で、今回の小林の殺害に酷似している。だからお前達の中に犯人がいるかも。そう言う事だよな?」
「はい、そうです。それは夏樹も同じ事を言っているんですよね」
「ああ、同じ事を言っている。そこでお前に頼みがあるんだ」
「何ですか? 捜査なら何だってしますよ」
「すまない。嫌かもしれないが、小林のパソコンの映像をお前にもチェックしてもらいたいんだ。お前達の映像が出てきたように、他に何か出てくるかもしれない。俺が見たところでもう何も出ないからな」
「分かりました。俺にできる事なら」
「すまない。部外者の夏樹には頼める通りがないから」
萎らしく謝る安原に何とも難しい笑みを向けてみる。夏樹を部外者と見なしている事。刑事ではないのだから当然の事だが、それは知らずに抱えた妬みを和らげてくれる。
未だに確証がない小林殺しの犯人。だが安原が一歩ずつ前進している事は目に見えて分かる。ただこれと言った決め手が何一つなく、縋れるものには何にでも縋ると言った姿勢が少し痛くもあった。
安原が縋る藁は、大した役にも立たない古賀晴人と言う名前の藁だ。優越感など沸くはずもなく、ただただ申し訳ない気持ちになる。
小林のパソコンデータはかなりの量だった。映像だけではなく画像も多く保存されていた。
年数や日付らしき数字が付けられているものもあったが、大量のデータのどこから手を付ければいいのか、闇雲に片っ端から見なければいけないのかと、思わず溜息が漏れる。
「本当にすまない。何か些細な事でも、お前が気になるものがあったら教えてくれ」
溜息が聞こえたのか、安原がまた萎らしく謝る。
「いや、大丈夫です。とりあえず片っ端からチェックしていきます」
大量の映像を保存された日付順に並べ替える。新しい物より古い物の方が何か手掛かりがあるような。ほんの細やかな知恵に過ぎないが、他の手段など思い付かない。
カーソルを動かし、一番最初に保存されたファイルを開く。運動会の様子を映したものだ。
カメラは体操着の子供たちを捕えている。ただ単に運動会の様子を撮ったホームビデオのようにも見える。だがカメラが捕えるものは女の子ではなく男の子で、男の子たちの足だけを追っているようにも見える。
「運動会かなんかか?」
「そうみたいですね」
何度も捕えられる男の子たちの足には気付かず、微笑ましい運動会の一コマとして安原は見ているのだろう。
十六倍速にして映像を流し見する。どれだけコマ送りしようが、体操着から伸びる足が画面から消える事はない。
「コーヒーでも買ってくるよ。ブラックでよかったよな」
「ああ、はい。すみません。ありがとうございます」
次のファイルを開きながら安原に礼を告げる。大量のデータを前に、目を合わせ礼を言う余裕さえない。古い物から順にファイルを開いていく。映し出されるのは全て同じような内容だ。映像の荒さから年代も読み取れる。
プールの授業だろうか。海水パンツの少年たちをただ映したもの。それにどう言う状況かは分からないが、大浴場で騒ぐ裸の少年たちを映したものもあった。
他人の趣味をとやかく言えないが、目にする映像全てに嫌悪感を抱いてしまう。
ファイルを開いては閉じ、閉じては開く、永遠に続きそうなそんな作業は眠気を誘うだけだ。
「お疲れさん。大丈夫か?」
今にも机に頭を埋めてしまいそうな姿を心配されたようだ。
「遅くなってすまないな。課長に捕まって。それからコーヒー買い直しに行ったから遅くなって」
コンビニのマークが入った紙コップ。手渡されたコップは言い訳を裏付けるようにまだ熱かった。
「ありがとうございます。今、寝落ちしそうだったんで助かります」
「厄介事を頼んですまない」
「いえ、大丈夫です。役に立てるかどうかは分からないですけど」
「本当、すまないな。俺もあと二時間くらいなら付き合えるから」
「どこか出掛けるんですか? って言うか、今、何時ですか?」
机と椅子だけの殺風景な部屋に時間を教えるものはなかった。スマホはポケットの中だ。パソコンを見れば時間は分かるが、頭はそこまで回らない。
「六時を回ったところだよ」
「もうそんな時間だったんですね」
「ああ、すまないな」
熱いコーヒーに少しは体勢を立て直せたのに、何度も謝る安原に再び滅入りそうになる。
「安原さん、何度も謝らないで下さい。これも俺の仕事なんで。それよりこれから出掛けるなら、安原さんこそ無理しないで下さい」
「ああ、出掛けると言っても、夏樹に会うだけだ。前に言ったろ? 高原が大量に出した招待状が入手できそうだって。どんな手を使ったかは知らないが、夏樹が招待状を入手したんだ」
「そう言えば、そんな事言っていましたね」
「これで高原が言っていた事に嘘がなかったって証明できるだろう」
既に由之への疑いはなくなったようだ。
小林が殺される数時間前に会っていた貴久。安原の疑いは貴久だけに向いている。こうして小林が残した映像をチェックさせているのも、貴久に関わる何かを探らせての事だろう。だが貴久に向けられた疑いには腑に落ちないものがある。貴久の酔い潰れた姿は何度か目にしている。小林と会っていたと言っても、酔いつぶれた貴久に小林を殺せるのだろうか。そもそも貴久が小林を殺す理由が浮かばない。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる
まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」
父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。
清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。
なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。
学校では誰もが憧れる高嶺の花。
家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。
しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。
「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」
秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。
彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。
「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」
これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。
完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。
『著者より』
もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる