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第七章 孫を追いかけ情報集めで御座います。
7-3 本来の後継者は誰なのかで御座います。
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「探偵さんよぅ。わしはちょっと鈍いから分からんのじゃが。探偵さん達は後継者なんじゃろ? それなのにどうして国王になっていないんじゃ?」
そうそうそう。そうで御座います。じぃじが鈍いのでしたら、私も鈍いのでしょうか? ですが私にも分かりません。探偵さん達のお父様が、召喚されて国王になったのでしたら、探偵さんか、お兄様のローグさんが召喚されて、国王となるのが然るべきではないでしょうか。
「……私は次男なので、兄に何かなければ国王として召喚される事はありません。ですが兄は違います。兄は長男なので第一後継者です」
「そうじゃろ、そうじゃろ。この聖人……おお、違った。このローグさんが国王となるのが、世の常じゃ」
「私もそう思います」
思わずじぃじに乗っかってしまいましたが、それが道理で御座います。ローグさんが国王となるのが筋で御座います。それなのに、どうしてでしょう? もしかして、悪しき者が国王の座を奪ったのでしょうか?
「……ここからは、私の推測となりますが」
何か申しにくい事でしょうか。探偵さんが視線を、窓の外のもっと遠くへ、向けられております。一体、その目は何を捕らえておいでなのでしょう。
「現国王が召喚され、国王の座に就いたのは、今から9年前です。もちろん私も兄も、9年前は康夫さんと光江さんの世界に生を受けていました」
「9年前で御座いますか……」
現国王が9年前に召喚されたと言う話は、前に聞かせていただいた記憶が御座います。その時は何も感じなかったのですが、どう言う事でしょうか。今、私の背中には悪寒が走っております。
「光江さん。大丈夫ですか? 顔が青いですが」
「もしお疲れなら、どうぞ隣りの部屋にベッドがありますから、横になられてください」
探偵さんと、ローグさんのお心遣いです。その優しさはこの上なく、有り難いですが、今は倒れている場合では御座いません。……悪寒の理由。私の顔が青褪めた理由を、私はしっかり受け止めなければなりません。
「いえ、大丈夫です」
そうお答えし、しっかりとお二人の顔に向き合います。……ローグさん。本当に聖人にそっくりで御座いますね。優しく微笑んでくださる目元なんて、聖人そのままで御座います。……って、まさか。そんな事があれば、本当に恐ろしい事で御座います。つい先程、悪しき者が国王の座を奪ったなんて考えが、ローグさんのお顔に……聖人に重なります。
「……康夫さん、光江さん。驚かないで聞いてください。この国の、このライネルス王国の国民は皆、兄の顔を知っています。500年間、この国の第一王子として過ごしてきたので。そして父が亡くなる前に、新国王として兄が召喚されるはずでした。……ですが兄は召喚されなかった。それなのに……」
「それなのに、何で御座いましょう」
「それなのに、国民は何の疑問も持たなかったんです。兄ではない人物を、あっさり新国王として受け入れたんです」
「もしかして聖人がローグさんの代わりに召喚されたので御座いますか?」
「……多分そうでしょう。お二人は私の顔を見て、聖人さんと見間違えました。……と、言う事はそう言う事でしょう」
静かに言葉を吐き出すローグさんを前に、私は言葉を失いました。まさか息子の聖人がこの国の国王として召喚されていたなんて。ですがそれは筋が通りません。道理に適っておりません。……もし事実なら、探偵さんとローグさん。お二人にお詫びのしようはありません。
「ローグさん。本当に申し訳御座いません。うちの聖人が……。どのようにお詫びをすれば良いか、分かりませんが、本当に申し訳御座いません」
「光江さん。頭を上げてください。私も兄も、聖人さんが望んで国王になったとは思っていません。……何らかの力、いえ、誰かの力が働いての事と思っています」
「誰かの力ですか?」
「はい。この国の歴史を振り返ると……。例えば男兄弟が二人いた場合。第一王子が国王として、第二王子が宰相として召喚されているんです。……ですが、私は宰相として召喚されなかった。と、言う事は」
「……現宰相が怪しいので御座いますね。誰かの力とは、その宰相の力」
「そうです。私達はそう考えています」
もしかしたら私達に罪の意識を着せないための、探偵さんのお優しさだけなのかもしれませんが。もし聖人が利用されているだけなら、少しは休める気も御座います。
そうそうそう。そうで御座います。じぃじが鈍いのでしたら、私も鈍いのでしょうか? ですが私にも分かりません。探偵さん達のお父様が、召喚されて国王になったのでしたら、探偵さんか、お兄様のローグさんが召喚されて、国王となるのが然るべきではないでしょうか。
「……私は次男なので、兄に何かなければ国王として召喚される事はありません。ですが兄は違います。兄は長男なので第一後継者です」
「そうじゃろ、そうじゃろ。この聖人……おお、違った。このローグさんが国王となるのが、世の常じゃ」
「私もそう思います」
思わずじぃじに乗っかってしまいましたが、それが道理で御座います。ローグさんが国王となるのが筋で御座います。それなのに、どうしてでしょう? もしかして、悪しき者が国王の座を奪ったのでしょうか?
「……ここからは、私の推測となりますが」
何か申しにくい事でしょうか。探偵さんが視線を、窓の外のもっと遠くへ、向けられております。一体、その目は何を捕らえておいでなのでしょう。
「現国王が召喚され、国王の座に就いたのは、今から9年前です。もちろん私も兄も、9年前は康夫さんと光江さんの世界に生を受けていました」
「9年前で御座いますか……」
現国王が9年前に召喚されたと言う話は、前に聞かせていただいた記憶が御座います。その時は何も感じなかったのですが、どう言う事でしょうか。今、私の背中には悪寒が走っております。
「光江さん。大丈夫ですか? 顔が青いですが」
「もしお疲れなら、どうぞ隣りの部屋にベッドがありますから、横になられてください」
探偵さんと、ローグさんのお心遣いです。その優しさはこの上なく、有り難いですが、今は倒れている場合では御座いません。……悪寒の理由。私の顔が青褪めた理由を、私はしっかり受け止めなければなりません。
「いえ、大丈夫です」
そうお答えし、しっかりとお二人の顔に向き合います。……ローグさん。本当に聖人にそっくりで御座いますね。優しく微笑んでくださる目元なんて、聖人そのままで御座います。……って、まさか。そんな事があれば、本当に恐ろしい事で御座います。つい先程、悪しき者が国王の座を奪ったなんて考えが、ローグさんのお顔に……聖人に重なります。
「……康夫さん、光江さん。驚かないで聞いてください。この国の、このライネルス王国の国民は皆、兄の顔を知っています。500年間、この国の第一王子として過ごしてきたので。そして父が亡くなる前に、新国王として兄が召喚されるはずでした。……ですが兄は召喚されなかった。それなのに……」
「それなのに、何で御座いましょう」
「それなのに、国民は何の疑問も持たなかったんです。兄ではない人物を、あっさり新国王として受け入れたんです」
「もしかして聖人がローグさんの代わりに召喚されたので御座いますか?」
「……多分そうでしょう。お二人は私の顔を見て、聖人さんと見間違えました。……と、言う事はそう言う事でしょう」
静かに言葉を吐き出すローグさんを前に、私は言葉を失いました。まさか息子の聖人がこの国の国王として召喚されていたなんて。ですがそれは筋が通りません。道理に適っておりません。……もし事実なら、探偵さんとローグさん。お二人にお詫びのしようはありません。
「ローグさん。本当に申し訳御座いません。うちの聖人が……。どのようにお詫びをすれば良いか、分かりませんが、本当に申し訳御座いません」
「光江さん。頭を上げてください。私も兄も、聖人さんが望んで国王になったとは思っていません。……何らかの力、いえ、誰かの力が働いての事と思っています」
「誰かの力ですか?」
「はい。この国の歴史を振り返ると……。例えば男兄弟が二人いた場合。第一王子が国王として、第二王子が宰相として召喚されているんです。……ですが、私は宰相として召喚されなかった。と、言う事は」
「……現宰相が怪しいので御座いますね。誰かの力とは、その宰相の力」
「そうです。私達はそう考えています」
もしかしたら私達に罪の意識を着せないための、探偵さんのお優しさだけなのかもしれませんが。もし聖人が利用されているだけなら、少しは休める気も御座います。
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