うちの孫知りませんか?! 召喚された孫を追いかけ異世界転移。ばぁばとじぃじと探偵さんのスローライフ。

かの

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第七章 孫を追いかけ情報集めで御座います。

7-4 悪しき者は宰相さんのようで御座います。

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「探偵さんよぅ。探偵さん達はその宰相とやらの事を良くは思ってないようじゃが、それなら国王になった聖人の事も良くは思っておらんじゃろ? と、言う事は国王の親である、わしやばぁばの事も良くは思っておらんのか?」

 自信家のじぃじが不安そうな目を、探偵さんに向けておいでです。

「……まさか。康夫さんや光江さんに、そのような感情は持っておりません」

「それなら、いいんじゃが」

「私は康夫さん達の世界と、この世界を行ったり来たりする、今の生活に満足しているんです。……兄には申し訳ないですが、この国のまつりごとにはあまり興味がなくて、異世界専門の探偵社をこのまま続けていきたいんです」

 探偵さんのお陰でここまで来れました。もし探偵さんが宰相として召喚されていたら、こうしてお会い出来てはいなかったはずで御座います。

「探偵さん。本当にありがとう御座います。探偵さんがいらっしゃらなかったら、私達は雷人を探す術を持っておりませんでした。本当に感謝をしております」

「光江さん。どうか頭をお上げください。私の方こそ、感謝しなければなりません。もし私と兄が定例通り召喚されていれば、雷人君の召喚とはならなかったかもしれない。……それなのにいつも優しく接していただき、本当に感謝しているんです」

 探偵さんは本当にお優しい方です。

「……お話の途中で申し訳ないのですが」

 ローグさんで御座います。改まって何で御座いましょうか?

「私もヨーフと同じで、正直、政にはさほど興味がないんです。この国の民が幸せに暮らしてくれていれば、この国が未来永劫えいごう、平和で豊かな国であってくれれば、私が口を出す事はないんです」

「……と、おっしゃいますと、今はそうではないと?」

「ええ。宰相のアンダンが数年前に増税を強行したんです。ですが国の財力は徐々に衰えつつあります。噂ではアンダンが私財を蓄えていると」

「……何じゃ? そのアンダンって奴が、私利私欲にまみれた奴なんじゃな。そんな奴はわしが懲らしめてやる!」

 じぃじが鼻息を荒くしました。ですが先程からの話によれば、聖人を召喚したのは、このアンダンさんとやらで、間違いなさそうです。私達の息子が悪しき者と繋がっているなど、考えたくはありませんが、アンダンさんを懲らしめると言う事は、聖人を懲らしめると言う事にならないでしょう? 不安で御座います。

「ローグさん。何とかして聖人に……現国王に会う事は出来ないでしょうか?」  

「そうですね。私が現国王に謁見は出来ませんが、ヨーフなら謁見も可能でしょう」

「探偵さんなら大丈夫と言う事ですか?」

「ええ。言葉は悪いですが、現国王は私になりすましているんです。同じ顔の私が会う事は出来ませんが、ヨーフは弟ですから。……ヨーフと一緒なら可能でしょう」

 あら? 確かにローグさんのおっしゃる通りで御座いますね。聖人がローグさんの名を語っているのなら、弟の謁見は断れませんもの。

「兄さん。でも私には王室に伝手つてはないですよ」

「そこは私が何とかしよう」

 探偵さんとローグさんの間で、話はまとまったようで御座います。

「わしらも聖人に会えるって事じゃの!」

 じぃじがえらく喜んでおいでです。もし本当に9年前に亡くなった聖人が、召喚されて国王になっているなら。その聖人に会えるのなら、こんなに嬉しい事は御座いません。死んだ息子に会えるんですから。……ですが、不安も御座います。聖人は私達が知る息子のままで居てくれているでしょうか。

「ええ。ヨーフと一緒に、お二人にも現国王にお会いしてもらいます。ですが覚悟をしておいてください。お二人が知る息子さんとは違っている可能性もあります」

 私が抱えた不安を、ローグさんが口になさいました。……そうで御座いますね。私はただ変わっていない事を祈るばかりですが、もしもの時に備え、覚悟は必要で御座います。
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